1 無名さん

巨人が負けたのはさっさのせい

くそが!くそが!
2 無名さん
虚カス死ねや
3 無名さん
なんでや!
4 無名さん
ソフバン贔屓の審判たちが犯人や
5 無名さん
クソスレあげんな
6 無名さん
漂うなんJ臭
友達のHから聞いた話です。

Hが車の合宿免許に行ったとき、一緒の部屋になったKという人が御札の貼ってある枕を持参してきたそうです。
不思議がって聞いてみると、最初は嫌がっていたKが訳を話してくれたそうです。

Kが山中湖に友達数人とコテージを借りて遊びに行ったときのこと。
夜、車でみんなと飲みに行きK1人眠くなって歩いてコテージに帰ったそうです。

そのコテージの部屋で1人で寝ていると、枕元に誰かが座っている気配がし、「僕達、友達だよね?」と声がしたそうです。
Kは友達が帰ってきて酔っ払ってからかわれているんだろうと思い、無視していたがあまりのしつこさに返事をしてしまったそうです。

「そうだよ」

その瞬間、腕を引っ張られ外の林に連れて行かれたそうです。

そのとき、ちょうど車で友達らが通りかかり、誰かに引きずられてわめいているKを見つけみんなでKを捕まえたそうです。
みんな怖くなり荷物をまとめて家に帰ったそうです。

その明くる日の夜、自分の部屋でKが寝ていてぱっと目が覚めたとき、天井一杯に少年の顔が浮かんでいて、いきなり首元を掴まれ天井めがけて持ち上げられそこで気を失ったそうです。

朝、母親のわめき声で目がさめると天井に大きな穴が空いていたそうです。
怖くなり、知り合いの霊媒師に相談すると

「自分の力ではどうすることもできないので、枕にこの御札を貼って寝なさい。貼り忘れた時、あなた、連れて行かれますよ」

と言われ、毎日肌身離さず泊まるときはこの枕を持っているそうです。
私が五、六歳頃の話。
私は八王子に住んでいました。

八王子といえば、八王子城やら絹の道、それに八王子駅など聖地とも言えるほど心霊スポットが多いのです。
まあ、そんなことは置いておいて……。

私は丁度今頃の冬に、母親に連れられて電車を使って新宿までちょっとした旅行に行きました。

高島屋でおいしいものを食べ、ついでにおもちゃも買ってもらって満足しながら帰りの電車に乗ったのですが、新宿から二番目の駅に差し掛かったところで、突然母親が私の目を覆いました。

「え、何?」

私は驚きを滲ませながら母親に訊きました。しかし、母親はひそひそ声で

「次の駅で降りて、乗り換えようね」

と言っただけでした。

幼い私でも、「何かが起きている」ということははっきり自覚できました。

二番目からの駅から次の駅までは結構長い間隔だったように思えます。
目を塞がれ、何事か分からぬままただ不安を抱いて乗る時間は、子供には結構な苦痛です。

時折、目を開けようと母親の手を外そうとするのですが、そうすると

「駄目ッ!」

と怒鳴られて、結局やらずじまいになってしまいました。

そんなこんなで次の駅へ到着。
私と母親は急いで電車を降り、ホームのベンチで座って次の電車を待つことにしました。

発車ベルが鳴ります。その音は、奇妙に歪んで聞こえました。
私の胸が得体の知れぬ緊張で高鳴ります。これまでは怖いという印象を抱いたことがないのに。

さっきまで私達が乗っていた電車が走り出すとき、ふいに私は窓に目を向けてしまいました。
そして、見てしまったのです。こちらをにやつきながら睨む若い男の姿を。

彼の頭は禿げており、暗赤色のスーツを着込んでいました。
肌は人間と思えないほど白く、そして唇は際立って赤かったのです。


その体験から十数年後。
高校生となった私は、友人三人とともに再び八王子に遊びに行きました。

奇妙な男のことなど忘れていたのですが、帰り際に再び見てしまいました。
中央線のホームに立つあの男の姿を。暗赤色のスーツの色も、白粉のような肌の色も、何も変わらぬまま。


>>8


間もなく到着することを告げるアナウンスがホーム中に響くと同時に、彼は身を投げ出しました。

「……飛び降り自殺だ」
「でも、俺ら以外の誰も気づいていないみたいだぞ」

背中を薄ら寒いものが走り抜けました。

そうこうするうちに、中央線がホームに滑り込んできます。
私は再び、その窓にさっきの男の姿を、確かに、見ました。

もう八王子に電車で行く気はありません。
男がいた。
生計を立てるため、ひったくりをしていた。

その手口は、夜中に自転車に乗りながら、ひったくりをし、ある程度逃げた後、鞄を川に投げ込んで、時期を見て鞄を引き上げ、濡れた金(札)は、家の壁に貼り付け乾かす、というものだった。
そんな事を何度も繰り返していた。

ある時、老人を襲った。いつものように、ひったくりをして逃げた。
後ろで自動車の急ブレーキの音が聞こえたが、なりふり構わず逃げ、鞄を川へ投げ込んだ。

翌日、男はテレビで老人が事故で死亡したニュースを見た。同じ時間、同じ場所、間違い無いあの老人だ。
だが事故と見なされ、男が捕まる事はなかった。これを機に、二度と強盗をしなくなった。

最後に盗んだ鞄の中には、数百万の金が入っていた。
幾度も札を壁に貼り、乾かしてはまた札を貼る作業を繰り返した。何度も、何度も…。

数年後、男は働いていた。給料は安かったが、それなりの生活もできた。
結婚もできた。あの事件を思い出す事も少なくなっていた。

子供が生まれ、そしてまた数年後…子供は4歳になっていた。事件を思い出す事は無くなっていた。
子供が奇妙な遊びをするようになった。

新聞紙を切っては、水に濡らし、壁に貼る。乾いたら剥がす。
また濡らしておいた新聞紙を貼る。そして剥がす…また貼って、剥がす。また貼って、剥がす…。

男は思い当たる。自分の過去、あの事件。もちろん妻には言っていないし、ましてや子供が知るはずもない。
だが子供は毎日、奇妙な遊びを繰り返す。男は日増しに恐怖心が募る。

男は耐え切れなくなり、ついに子供に聞いてみた。

「どうして、そんな遊びをすんだ?」

子供は不思議そうに聞き返す。

「え? だってパパもやっていたんでしょ?」
これは私が体験した実話です。

今から15年ほど前、私の妻の出産に立ち会ったときのことです。

産婦人科には夜運ばれてくる妊婦さんの家族のために、待合室のようなところがあるんです。

そのときは、真夜中だったこともあり少しうとうとしてしまいました。
そんな時、胸の上にずしっと重みを感じ、何かと思って目を開けたんです。

そしたらなんと、胸の上には目が真っ白で頭が異様に大きい赤ん坊が乗っていたのです。
しかも、その赤ん坊はとても重く息をするのがやっとという状態でした。

私は、そのとき初めて自分が金縛りにあっていることに気づき、助けを呼ぶこともできず、冷や汗をかきっぱなしでした。
しかも、その赤ん坊はゆっくりと私の上を這って近づいてくるのです。

その赤ん坊が顔の目の前に来たとき、私の人生はもう終わりだと思っていたとき、その赤ん坊はこう呟いたのです。

「こいつじゃない」


その後、私は気絶していたのか気がつくと朝になっていました。

その話を看護婦さんにすると、この病院ではよくその赤ん坊が出てくるそうです。
なんでも、流産した子供が親を探して夜な夜な現れると解釈しているそうです。
2年前のことです。

夏休み入ってすぐに大学のサークルの仲間でバーべキューをやりました。
人数は全員で30人くらいでした。

わいわい楽しくやっていたら、いきなり一人の男に声をかけられました。
見覚えない人だし、男と話すのもなんだかなぁって感じだったけど、一応自分は一年だし、軽く話をあわせていました。

そしたら、その男が僕に

「あの右端にいるショートカットの女の子いるじゃん…あの子、もう死んでるよ…」

っていきなり言ってきました。

そのショートカットの女の子はYさんといって1コ上の先輩でした。

その時はこいつ何言ってんだろって少し気持ち悪いなって思っただけでした。

でもそれから4日後にYさんが死にました。
交通事故だったそうです。

僕はそれを聞いてすぐに、2日前のバーベキューの話を仲の良かった友達に話しました。
そうしたら、その友達はそんな人いたっけ? って言いました。

僕は怖くなってサークルの幹事の人に名簿を見せてもらいました。
でも、あの日僕に話し掛けてきた男は載っていませんでした。

あれから2年経ちました。
あの日僕に話し掛けてきた男は誰だったんでしょうか。なぜ僕に話し掛けてきたのでしょうか。今でも分かりません。

ただ僕は最近その男に会いました。それは3日前のことです。

僕が駅で電車を待っていると向かいのホームにあの男がいました。
その男は僕の方を見ながら隣の男の子に何かを言っていました。

僕にはその男が何を言ったかはだいたい分かります。

きっと僕もYさんと同じ運命になると思います。
私は小学校最後の修学旅行「広島」に行くことを楽しみにしてました。ただ、その楽しみは「原爆」についての興味でした。
他に意味もなくそれだけの楽しみで色々と好奇心というものが出てきまして、やんちゃもして修学旅行を楽しんでいました。

昼前に特別に原爆の被害者Α子さんが原爆について話してくれました。
私はずっと聞いていて興味というものが恐怖に変わりつつあった夜の宿泊の時、私に異変がありました。

就寝時間の10時前に男子が窓の前で騒いでいました。

「あっ!! 人が外にいるぞ!?」

何てデタラメな事を言って私の部屋に居る子達を怖がらせていました。

その頃私は、震えが止まらなくなりました。
悪寒でしょうか、分からないほど。

10時前になると消灯時間になり、私の部屋の子達は寝てしまいました。
普通、恋の話やらなんやらする楽しい楽しい修学旅行の夜なのに何かおかしいと思い私も寝床につきました。

寝ようと思う前に部屋の雰囲気がおかしく、体か物凄く寒いのです。
そして、気がおかしくなって気付くと朝になってました。周りにはその部屋で寝てた人が集まって見下ろした感じで心配してました。

これで話は終わりですが、その後、修学旅行の写真を見たあと唖然としました。

私の泊まっていた部屋に赤ちゃんの小さな手が二枚写っていました。
その他の話になりますが、男子の泊まっていた部屋にも、Tの隣にTのドッペルゲンガーも写っていました。

美和子に話を聞くと私が部屋にいた部屋は、かなりいたみたいです。原爆の被害者が。
出雲地方じゃ11月の神無月は神有月だったり、伊豆七島の式根島じゃ8月のある日に浜辺に出ると海に引きずりこまれて、その死体は必ず頭にお釜かぶって打ち上げられるとか、いろいろ変なローカル伝承があるよな。

で、俺の住んでる地方のローカル伝承に、大晦日の晩には絶対にあずきを食べてはいけない、ってのがある。

なんでも大昔、戦に負けて逃げてきた戦国武将が、地元の神主にさしだされた煮あずきを食べて油断してるすきに、後ろから首をはねられて殺されたんだそうだ。
それが大晦日の晩だったとも。

で、地元の神社じゃ毎年大晦日の晩に巨大な鍋で一晩ぐつぐつあずきを煮て、元日の朝に初詣客にふるまっている。

ところで4年前、大晦日の晩にその大鍋のあずきを一人の男の子がつまみ喰いしちゃったらしい。

大晦日の夜中その神社はものすごい人出で、母親が気づいたときには男の子の姿はどこにも見えなくなっていた。
母親も神社の関係者もみんな手分けして探したが男の子は見つからない。

元日の朝になって神社では初詣の客に煮あずきをふるまっていた。
たくさんの初詣客がその煮あずきを食べていた。

大鍋にひしゃくを深くつっ込んだら、なにか重い物にあたった。
みんなで引っぱりあげたら、ぐつぐつに煮られた、その男の子だった。
皆さんは、自分の体が何者かに食べられる夢を見たことがありますか?

もし、見たことがあるという方はご注意を。
食べられた部位の機能を失うかも知れません。

私は今から7年前、中学3年生の頃、左腕を食べられる夢を見ました。
しかし、食べられる夢を見たという記憶だけがあり、痛みや感触、何に食べられたのかは覚えていませんでした。

その夢を見た1ヶ月ほど後、バスケットボールの試合がありました。
勝てば地区内の順位が入れ替わり、県大会に進む為になんとしても勝ち抜かなければならない大事な試合でした。

2戦目の第4Q、3点ビハインドで、残り時間が2分を切ったところでした。
こちらのシュートが外れ、相手がリバウンドを取りました。

私は相手の速攻を防ぐため、いち早く駆け出しました。
制限区域に入り、相手のコースを塞いだとき、事は起こりました。

私に向かって、天井のライトが落ちてきたのです。
周りの声に気付いた頃には、ライトが私を押し潰していました。

運良く、頭部や胸部に外傷はありませんでしたが、左肘関節、鎖骨 、肩胛骨を粉砕骨折し、ライトと砕けた骨によって、神経を損傷したようでした。

私はリハビリの甲斐もなく、左手の機能を失いました。
軽く指を動かすことは出来ますが、腕自体は動かす事が出来ません。

もしかしたらただの偶然かも知れません。
ですが、もし、食べられる夢を見た時はご用心を…
ちゃんと見回ってくれる病院は良い病院だと思う。

もう10年くらい前になるかな、祖母が脳梗塞で倒れた。
言葉が話せず、食事や排泄にも補助が必要だが命に別状はないと診断された。

救急で運び込まれた病院は満床で、評判の悪い老人病院へ入院することになった。
その老人病院、出ていく時は棺桶の中と噂されていた。

実際、見舞いに行った時は院内の異様な雰囲気に驚いた。
あちこちの病室から呻き声や叫び声が聞こえ、明らかに通路と思われる場所に簡易ベッドが置かれ入院患者が寝かされている。

両親が泊まりこんだ時、ナースコールを押しても誰も来てくれないことも度々あった。
両親は必死に老人介護施設を探した。

祖母は痴呆もあり、なかなか受け入れ施設が見つからなかった。
良い施設は予約でいっぱいで何年も待たなければ入所できないという。

それでも何とか受け入れ可能な施設を見つけ、退院させようとしていた矢先。
日曜の朝に病院から容態が急変したと電話があった。

慌てて駆け付けた私達家族に、医師は嫌な笑顔を見せた。
祖母は処置室で色んな器具に繋がれていたが、それらの器具は電源が切られ、祖母は既に息を引き取っていた。

医師の話によると早朝に容態が急変し、電話をしたときにはまだ息があったと言う。

「ほら、まだあたたかいでしょ」

と半ば強引に握らされた祖母の手は、固く冷たかった。肺炎だったそうだ。

両親は看護師が夜間の見回りを怠ったために処置が遅れたのではないかと疑ったが証拠はない。

今後、両親に何かあった時にはその病院にだけは入院させてはいけないと思った。
知り合いの学校で昼間普通に教室で授業がありました。
真面目にノートをとる生徒もいればボケーッとしている生徒もいます。ごく普通の授業風景です。

そして授業も半ばになろうとした頃、いきなり「キャー」という悲鳴が響きました。
先生がなんだと聞くと、どうやら窓側の女の子が叫んだらしく女の子に事情を聞くとこんなふうに答えました。

授業を受けてる最中にふと外を見ると、肌が全身真っ白で目は大きく見開き、口は大きく空け口の中は血だらけの奴が窓に張り付いて、しかも教室の中に入って来ようとしてたので恐怖のあまり叫んだそうです。

先生は一切信じようとしませんが、他の席に座っていた数人もそれを見たらしく震えていたそうです。
だから先生もこれはいかんと思いその時間は半分を残し終わったそうです。

一体その白い奴は何だったのでしょうか?
これが聴いた話です。
前の職場の友人Nから聞いた話。

その頃Nは、目前に迫った決算日に向けて財務管理に追われていた。
その日も深夜近くまで残業になっちまったんだと。

きりのいいところで目処をつけ、帰ろうとしたんだが、エレベーターは25階で止まっている。
Nのいる7階まではなかなか来そうになかった。終電も迫っていたので、Nは渋々階段を使うことにした。

このビルの階段ってのがまた珍しい仕組みで、ドアを開けると『その階から一階までの電気が付く』んだわ。
節電なんだろうが、上る時はどうするんだろうな? っと。

とにかくNは階段を下りた。電気が付いていない上の方は真っ暗だ。
Nが6階まで下りたまさにその時

ガッシャーン!!

と、遥か上の階から轟音が鳴り響いた。
階段室のドアを思い切り開けたような音だったそうだ。

ビックリして上を見遣るが、真っ暗で何も見えない。
…ドアが開いたなら電気が付くはずなのに…

気味が悪くなったNは、残りの階段を足早に駆け降りた。
すると、また上の方で音がする。ただし今度は

ズダダダダダ!!

っと、物凄い勢いで、しかも複数人が階段を下りてくる音だ…!

背筋が凍り付いたNは全速力で階段を駆け降りた。4階…3階…!
上の階からの音はもうすぐ後ろまで来ている。追い付かれたら…どうなる!?

階段室中に響き渡る足音に、半ばパニックになりながらもNはなんとか階段を下りきった。
1階のドアをぶつかるように開け、そのまま脱兎の如くビルから逃げたそうだ。

翌日そのことを上司や同僚に話したんだが、誰ひとり取り合わなかったらしい。
ただ、古参の上司だけはやたらと心配してくれたそうだが……

この話を聞いた時、Nには黙っていたが…
あのビルは20階建てで、25階なんてないんだよなぁ…でもエレベーターの表示には確かに25階まであるんだわ。

階段室の電気と言い、今考えても不思議なビルだったな…。
職場の先輩の話。

その先輩は霊感が昔から強い人で、よく行く先々で変なものを見る。

少し昔の話だが、日航機墜落事故があったのを皆さんは記憶されていると思う。
たくさんの死者を出し、当時生存者の女の子が助け出され、メディアに注目されたのは私も鮮明に記憶している。

その先輩はその事故の起きる前日に夢を見たそうだ。
飛行機が墜落する夢を。

そしたら墜落する飛行機の機内の中の乗客が夢の中で先輩にこう言ったそうだ。

「なんで教えてくれなかったのよ!」

って。

その次の日に、あの事故が起きたと。

先輩はそのことを今も思い出す度震えるそうだ。
友人の女の子が経験した話。

その女の子と彼氏が付き合ってる間(2年ほど)、彼女は2回、その彼氏の子供を妊娠し堕ろした。
そして3回目の妊娠をした。

今度ばかりは絶対産みたいと彼女は思い、これを機に彼とも結婚をと考えたのだが、彼は一応仕事はしてるものの、仕事やプライベートでもいい加減な奴で、結婚に対しても真剣に考えている様子ではなかった。

そんな彼氏なものだから、彼女も結婚して子供を産むか、一人で子供を産むか、子供を堕ろすか…など考え悩んだ上、結婚も出産も諦め、仕方なくまた堕ろすことにした。
しかし、妊娠の時期的にもう中絶ではなく、堕ろしても死亡扱いということになった。

だから堕ろした後、簡易的なお葬式や火葬を行った。
その火葬の際に棺の中に、子供が好きそうな玩具やお菓子、ぬいぐるみなどを入れたとのこと。

こういうことがあったから、家族や友人ももうその彼氏とは別れた方がよい、両親は彼には絶対に会うな、と話していたらしい。
彼女も最初のうちはその方が自分の幸せを考えれば…と思っていたのだが、そんな男でも何年も付き合っていればすぐに愛情が消えることもなく、しばらく経ってから再び彼と行動を共にするようになった。

そんなある日、彼と一緒にコンビニに立ち寄り、用事を済ませて車に戻ると…

フロントガラスの内側(ダッシュボード上)に、火葬の時に一緒に棺に入れた物と全く同じぬいぐるみ、しかも焼き焦がれたぬいぐるみが置かれていた。
もちろん車はロックしてコンビニに入った。

その後すぐに彼女は彼氏との別れを決意。
さらにその後しばらくして、彼氏はドラッグ中毒のような症状で死んだとのこと。
あるマンションにこんな噂話がある。
夜中に1人でエレベーターに乗った子供は霊に呪い殺されると。

これは子供が夜遅くまで遊ばないようにとつくられた話だそうだが最近、マンションでその話になぞらえた様な殺人事件が起きた…。
手掛りもなく捜査は未だに難行している。

真相を突き止めようとマンションに住んでいる中学生12名は深夜0時、階段を使って1階のエレベーターホールに集合した。
そこから1人ずつエレベーターで最上階まで昇り、誰1人欠けることなくそこに集まれたらこの噂はデタラメということを証明できるのだ。

まず1人目、その中のリーダー的存在のBさんが先陣をきり、余裕の表情を浮かべてエレベーターに乗り込んだ。
次の2人目のひ弱そうなCさんはビクビクしながら扉の前で待っている。

しばらくしてエレベーターが降りてきた。

アナウンス『1階です、ドアが開きます』

全員が緊張して開く扉を見つめた。

ガガー…

扉が開いた、中には…誰もいなかった。

2人目のCさんはホッとしてエレベーターの中へ入っていた…。

アナウンス『ドアが閉まります』

そこから3人目、4人目とスムーズに進んでいく。
Aさんは一番最後の12人目である。Aさんのひとつ前の女の子Dさんはまだ震えていた。

しばらく経って残りはDさんとAさんだけになった…。
エレベーターには未だ死体など転がっていない、Aさんはまだ怖がっているDさんを励ましてエレベーターに乗せた。

エレベーターの扉が閉まり昇っていった。エレベーターホールにはとうとうAさん1人だけとなった。
ホールは静まりかえっている…時計を見るともう1時を回っていた 

ピンポーン

最後のエレベーターが来た。

アナウンス『1階です、ドアが開きます』

ガガー…

Aさん「…はい誰もいない」

後はAさんが最上階に行き、みんなに会えば証明完了だ。馬鹿馬鹿しい、結局デタラメかよ。さて、最上階のみんなの所に行くか。

そう思ってAさんは無人のエレベーターに足を踏み入れた…。


ブッブー


『定員オーバーです』
ある学校帰りのことでした。

校門を出て直ぐに車が止めてありました。
その後ろ側に黒い服を着た、いかにも葬式あったのかなと思わしき人が入っていきました。

「葬式あった人かなぁ」と思っていると一枚の封筒を落としていきました。
通る時に拾いおばあさんに渡そうと見てみると、おばあさんはどこにも見当たらず、5分位探しましたが何処にもいませんでした。

当然隠れたり見当たらなくなるような場所などはなく、言ってみれば消えたと表現するのが適当。
仕方なく封筒を学生鞄につめ帰宅しました。

で夜にふと封筒が気になり開けてみました。
中には凄く大きな紙が入っていてました。

「?」と思いよく見てみると、人の形をした大きな紙でした。
「なんだ」と思い丸めて捨てると

ゴキッゴキッボキグチャ

と骨や肉の潰れるような音がして手にも感触が残りました。

気持ち悪っ と思い、次の朝学校にいくと校門の前に人が集まっていました。

近寄ってみると昨日のおばあさんが骨や肉をグチャグチャにされた姿で死んでいました。
アパートで一人暮らしをしてもう随分経つが、ある日血の気が引く怖い思いをしたので聞いて下さい。

僕の部屋は一階で、ベランダから手すりくらいのブロック塀を隔てて駐車場に面した立地だと考えてください。
その日はバイトが特に忙しかったので、帰ると風呂に入り、飯も食わずに寝床に即落ちしてしまいました。

深い眠りにつくこと午前3時頃(世間では俗に丑三つ時と呼ばれたる頃合いですかね)、ベランダ側すりガラス引き戸から「コンコン」とノックの音がしたのに気が付き、寝呆けた状態でふとそちらを見ると白い人影が顔をガラス面に密着させ、こちらの様子を伺っているのです。

その光景に戦慄した僕は、数秒間身動きが取れずに居ました。

僕の様子を凝視したまま人影も身動きせずにいます。
こちらが動けば何をしでかすつもりだろうと思う恐怖と、人間なのか悪霊なのか化け物なのか得体の知れない恐怖の中、時が止まった様な感覚がしばらく続きましたが。

ソイツは一瞬僕の顔を見ながら ニヤリと不気味な表情を見せ、サッと手すりを越えてどこかへ消えてしまいました。

金縛りが解けたようにすかさず引き戸を開け、周囲を見回してみましたが完全に逃げられたのか人影の気配も痕跡らしき物も一切見当たりませんでした。
明日も朝が早く疲れも溜まり、あまり深く考え過ぎない様にしてすぐにまた寝てしまいましたが。

翌日また同じ様に疲れてバイトから帰り、玄関の鍵を開けようと鍵を差し込もうとした瞬間。
中からトイレの水が流される音が聞こえて来たのです。

その瞬間「何か、居る」直感を感じた僕は、またしても血の気が引く戦慄を覚え一瞬ためらいながら、そっと玄関を開けました。

しかし、トイレはおろか、バスタブ、クローゼット、ベランダ隅々まで確認しましたが何も居なかったのです。
便器には水洗の微かな余韻は残っていたのですが...。

謎の気配の正体は掴めぬまま、僕は今も図太くこの部屋に住んでいますが、未だたまに何者かの視線を感じてしまいます。
少し前に、古いおもちゃ好きな友人から聞いた話。

あるとき、某オクで中古のおもちゃを買ったんだと。状態はジャンク。説明には

『子供が遊んでいましたが不要になりましたので…』

とある。

コレクターとしては使用済は気になる……しかし値段が相場より断然安かったので、友人は喜々として落札したそうだ。

数日後、無事に商品が届けられた。早速箱から取り出そうとすると、箱の中に一枚の画用紙が入っていたらしい。
そこには、赤や緑のクレヨンで何やら描かれていたそうだ。

少し気味が悪くなったが、以前に遊んでいた子供の作品か、と友人は納得したわけだ。
しかしそれは不自然なんだ…。

このおもちゃ、商品展開がされていたのがかれこれ25年前で現在は絶版となっている。
最近子供に買い与えた可能性もなくはない。が、それも不自然なのに変わりはない…。

それから友人は何度か男児を自分の部屋で目撃するようになり、奇怪な体験もするようになったらしい。

夜仕事から帰ると部屋の明かりが付いている。
空き巣か! と、急いで部屋に入るももぬけの殻。鍵は中から掛かっていた……。

また、あるときは深夜に物音で目が覚めると、辺り一面にコレクションのおもちゃが散乱していたそうだ。

さらには、階下や隣近所の住人から

『元気なお子さんですね〜、いつも部屋を走り回っていて…』

などと声をかけられる始末。

彼は独身貴族で、無論子供なぞいない。一人暮らしだ。

最初のうちは気味が悪くて仕方がなかったが、今では慣れたものだという。

『なにか害があるんじゃない。たまにコレクションのおもちゃが散らかされるくらいだ。おもちゃも誰かに遊んでもらった方がいいだろ?』

と、満足そうに語っていた。生来優しい男だからな。

…が、最近奇行が目立つようになってきた。
この前遊びに行った時は子供服やなんかがあり、訝しんでいると

『ああ、あの子のだよ』

などと虚空を指差していたしなぁ…。

彼は今でも元気だが、お祓いとか考えた方がいいのかな…?
よく100均とかにいたずらシールってありますよね。

本物そっくりなコンセントやスイッチとかのシールで、まぁ慣れてる人はどうってことは無いのですが、初めて部屋に入る人は結構ひっかかるんです。

ある日、部屋で勉強していると窓から視線を感じ、ふと気配の方を見るとカーテンの隙間から青白い髪の長い女性が目を見開いて私を凝視していました。

一瞬驚きましたが、すぐに例のシールだと思いました。
私にはイタズラ盛りの年の離れた妹がいて、先日部屋にゴキブリのシールを貼られて大騒ぎになりました(私にコンセントとかは無意味なので)。

まだゴキブリを根に持っていた私は「ひっかかるもんか!」と何も見なかったことにしました。

夕飯になって妹がなかなか来ないので私が部屋まで呼びにいくと、妹は布団にくるまっていました。

「どうしたの? 調子悪いの?」

『まっ…に…が………』

「?」

『窓に女の人がいて私を睨みつけていたのっ!』


<余談>

私の部屋と妹の部屋は隣同士の2階。しかも私が女の人を見た高窓は私でも踏み台でやっと届くところ。

以来私は絶対にカーテンに隙間が出来ないようにしています。
自分の親父の体験談を話させて頂きます。

自分も昔からごく普通に見たり聞いたりする体質だったのですがどうやら親父の遺伝らしいです。
親父は僕より霊感が強く強烈な体験をしてきたそうで、そんな親父に聞いた話。

昔は馬鹿で学校にろくに行かず毎日バイクで友達といろんな所にドライブ行っては暇潰しをしていました。

自分の住んでいる県には結構有名な観光地で○仙峡という峠があります。
名物が峠を馬車に乗って観光するっていう完全一方通行の道があるんですが、夜になるとすごく不気味です。

そんなんである日暇を持て余した親父達はその一方通行の峠を攻めようと行くことに決定しました。
当たり前のように馬車専用の道なので車一台だって通りません。

しばらく峠を昇っていると、左側に古い廃墟が見えたそうです。
レストランかなにかだったのでしょうか。友達とバイク止めて見に行ったそうです。

その日いたのは親父を含めて4人。廃墟は一面ガラス張りで中が見えたそうです。
親父達は一列に中を覗き込みました。中には机と椅子がいくつかあり、その奥、大型の鏡があったそうです。

見ると鏡には自分達の姿が。親父は違和感を覚えたそうで鏡を凝視しました。
友達A、B、親父、Cと並んでもう一つの影が。

慌てて振り返ると、全身が黒い人型の物体が親父達を凝視してるのが分かったそうです。
もちろん他に誰もいるはずがないので全員パニックに。

一瞬その黒い物体は全力で峠を昇って行きました。
我に返った親父はすぐさま追うようにバイクに乗りました。ですが全く見つかりません。

一方通行で道も一本しかなく峠道。
あれが人間でないことは全員理解したそうで、親父は危険を察知し逃げるように帰ったそうです。

他にも多々親父に聞きましたがこれが一番聞いた中で気持ち悪く怖かった話です。
何年か前のある夜、俺は夢の中でハラワタを食べられました。起きてからもなにか気持ち悪かったのを覚えています。

そして月日は流れ20歳になってからちょっとしたことで病院に行き腹部CTを撮ったのですが…なんと腎臓が片方ない! と医者に言われました。

つい先程まで忘れていましたが『食べられる夢』を読んで急に思い出した実話です。

みなさんもお気をつけて。
これは私が19才の頃に体験した話です。

あの頃私は東北のある大学に通って、1人暮らしをしていました。
1人暮らしといっても、寮とかではなく、普通のアパートを借りていました。

19ですから、それなりに1人暮らしにも慣れてきた頃です。
ある日、部屋の掃除をしていました。

一通り部屋の掃除も終わり、片付けようとしたら押し入れだけ掃除していない事に気付きました。
私は、おもむろに押し入れに行き布団を干して、空になった押し入れを拭いていました。

そして、気付いたのです………押し入れの壁に御札が貼ってあることに…。
私は霊や迷信を信じないタイプなので、その御札をすぐに剥いで捨ててしまいました。

そしてその夜、私は慣れない掃除に疲れてすぐに寝てしまいました。
どれくらい時間が経ったでしょうか寒気がし、ふと目を覚ましました。

『夏なのになあ??』とか思いつつ、再び眠りにつこうとした瞬間

『体が動かない…』

金縛りになりました。耳鳴りもします。

すると押し入れの方から、引きずるような音が

………ずっ…ずっ………

その音はどんどんこっちに近づいてきます。もう怖くて目を開けてられません。

そして近づくにつれて人の『はぁー…はぁー…』荒い息遣いが聞こえてきました。
もう声はすぐ耳元で聞えています。

『はぁー…はぁー…』

私は怖くて心の中で

『南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏』

と唱えていたら、その息遣いがいきなり女の声に変わって

『そんな事言っても帰らないよ…ふふふ…』

って言ったんです。
私が中学生の時の話です。

この日の放課後、いつものように友人数人と教室に集まりたわいもない話をしていた時、ある1人の友人が「今から幽霊アパート行こう!」と言い出しました。

地元では結構有名な幽霊アパート。また、夜景が綺麗とも有名のアパートでもあります。
人は住んでいなく、焼けたみたいに真っ黒になっています。

私は肝試しとか苦手なタイプで必ずその様な場所に行くと見てしまうので、行くのは断固拒否しました。
幽霊アパートに行こうと言い出した友人Aと他3人の友人が行くことになり、私は1人教室で待つ事になりました。

ここからは友人4人から聞いた話です。

幽霊アパートに着いた4人はとりあえずアパート内を回ろう! という事になったそうです。
2階まで上がり、屋上に行こうとしたのですがかなり荒れていて足場が悪く行くのは断念したそうです。

何事も起きず帰ろうと出口に向けて歩いて居ると、窓から差し込む夕日に自分達の影が4つ横に伸びています。
なのに、前の方にまた1つ影が出来ていたそうです。

4人は固まり、その影を見つめていたら急に影が動き出し、四つん這いの形になりカクカクと動き出したそうです。

そこからは皆、記憶が無く一目散に逃げ出していたとか。
帰る途中に犬が居るんですが、行くときは吠えなかったのに帰るときだけ物凄い顔付きで吠えられたらしいです。

それから数日が経ち、ある男子生徒が私の所にやってきて、

「あのさ、言いづらいんだけど‥お前たち、この前幽霊アパート行ったんだろ? お前たちが幽霊アパート行った次の日からAの事を遠くから見つめてる女が居る」

と言ってきました。

「‥最初は気にしてなかったんだけど、日に日に近づいて来てて、今日見てみたらAの真後ろまで来てる‥」

との事でした。

私はA以外の3人にこの事を告げ、迷った結果、結局Aには言えずに次の日を迎えました。
それから、男子生徒は「見えない、消えてる」と笑顔で答えてくれて私たちは何事も無く無事でした。

それからは友人達は幽霊アパート、心霊スポットには近寄らなくなりました。
皆さんも気をつけて下さい。
昔、付き合っていた彼は高校の先生で、その高校にある寮の管理もしていました。

ある日、いつものように寮まで車で帰り(時間帯はかなり遅かったようです)車のヘッドライトに四階建ての寮が照らされた時に、二階の窓にスパイダーマンみたいに張り付く黒い物体がありました。

彼は疲れていたせいもあり『どうせ生徒がふざけて窓にぶら下がっているのだろう』と思い、寮にある自分の部屋(個室)に戻りすぐに寝てしまいました。

暫くすると、閉まっているはずのドアが少しずつ開き、生温かい風が顔に当たり、彼はもともと霊感が強いのでとてもイヤな予感がしたそうです。

彼の願いもむなしく予感が的中して強い金縛りが彼を襲い、彼はどうする事も出来ずにいると急に窓が明るくなり金縛りが解けたそうです。

まだ真夜中なのに、とても明るい窓の光を不思議に思って近づくと、後ろから女の人の声で

『だめ!!!』

…と怒鳴られ、振り返り正気に戻った彼の目に飛び込んで来たのは、四階の自分の部屋の窓に足をかけ今にも飛び降りようとしている自分の足と、めちゃめちゃに荒らされた部屋の様子でした。

その物音にびっくりした隣の部屋の生徒が「先生、大丈夫ですか?」と心配して部屋のドアをノックしたそうです。

彼は昔から霊感が強く散々な目にあってきたそうです。
この寮は男子寮なので、あの時の『だめ』の声は今、思えば彼の死んだ叔母さんの声だった…と彼は言いました。
皆さんは、現実に存在する、霊を狩る者の存在を知っていますか?!

私の地域に伝わる古い伝説のような言い伝えで、今はごく一部の人しか知らない話です。

霊を狩るといっても、霊能者などの除霊等の方法ではなく、ハンターのように刃物(刀・ナイフ等)を使い、獲物を狩るように、霊を狩るということなのです。

しかも、狩った霊を食らうという話も聞いたことがあります。

私が育った地域にはそのような異常な力を持つようになる者が現れるようになり、私の地域に集中していたため、周りの地域の人々から一種の部落差別を受けていた地域でした。

また、私の曾祖父もそのような力を持っていたらしいのです。


私の実家の近所では有名な話で、曾祖父が若い頃の話です。

夜中に曾祖父が突然目を覚まし、「奴らが現れた」と叫び、一目散に外へ飛び出していったそうです。
曾祖母が後を追いかけていくと、ある橋の所で狂ったようにカマを振り回していたそうです。

カマを振り回す度に、グチャ、グチャ、という濡れたぞうきんを床に叩きつけるような鈍い音を何度も聞いたそうです。

すると白い煙のような塊が現れて、その煙のようなものから恐怖で歪んだ顔が現れて、曾祖父はその白い煙の一部をカマで切り取って、その煙の一部を自分の口へ運んで、鈍い音をたてて何かを食らっているような様子だったそうです。

そして、白い煙に浮かんでいた苦痛に満ちた顔のようなものは爆発するように消えていったそうです。

曾祖父は何事も無いように家路に着いたそうです。

後から分かったことですが、その橋で昔、飛び降り自殺があったそうで、その自殺した人の霊を曾祖父が狩ったのだと思います。

なぜそのような力を持つ人々が霊を狩って、霊を食らうのかは、今も分かっていません。
ですが、某神社の神主の説明では、

「この地域にはある時期に日本中の神々が集まる神の故郷。だから成仏しきれない霊が神々の力を感じて、集まってくる。だから、そのような力を持つ人々がこの地域に存在する」

ということです。

言わば、神の遣いみたいなものですよね?!
私の地域では、そのような力を持つ人々を、こう呼んでいます。

「影法師(神守)」

と……。
関東のある神社の裏山に半人工の洞穴がある。

洞穴は昔からあるそうだが、人の手で掘られた箇所もあり、誰が何の目的で掘ったのかは分からない。

30年前に当時の宮司が好奇心で洞穴に入り、行方不明になった。
大人数で捜索したが中は蟻の巣のような迷路になっていて、捜索は難航したそう。

6日後に洞穴から十数キロ離れた山中で発見された時は、衣服がズタズタに裂け、体中傷だらけで酷く怯えた状態だったという。

事件後、宮司は真相を語るのを嫌がり、洞穴は勝手に業者を呼んで埋めてしまった。

今でも塞がれた洞穴の、わずかな岩の隙間に耳をあてると、無数の男女の泣き叫ぶ声が聞こえるという。
これは友達が実際に経験した話です。

去年の夏、友達の家で遊んでいました。

時間が時間なので帰ろうと言うことになりました。
友達が一人帰って行きました。

友達の帰り道は墓場を通らないと帰れなかったので、怖々通ったらしいんです。

すると…友達から2メートルほど先の所に仰向けになって倒れている人がいました。

友達はすぐにわかったんだと思います。それがアレだって…

だって、首が変な方向に曲がって、仰向けなのに手足は四つん這いになってるんだもん…。
これは私の友達のAが以前体験したことです。

Aは霊感といった能力はありませんし、そういった物を信じていませんでした。

Aの家の隣にはマンションがあり、そこでは半年前に女性の飛び降り自殺があったらしいのですが。

ある日Aがいつものように仕事から帰ってくると、マンションの前に黒い影のようなものが立っていました。
Aはそれが何なのか分からず近づいていくにつれて今まで感じた事のない寒気を覚えたそうです。

それに数メートルと近づいた時、それまでマンションに向かって立っていた影が急にこちらを向いたのです!
それは何かを訴えるかのようにAに近づいてきました。

やばい! そう思うと同時にAの体は金縛りにあっていました!

『い、し、、、て』

女は何かを言ったとたん奇声を発し! その顔がドロドロに崩れていき、血塗れの女がAに向かって迫ってきたのです!

Aはその場で気を失い、目覚めた時は家のベッドの上でした。

夢か、、、と思いまた眠りにつこうとした時に確かに聞いたそうです。

『夢じゃないよキャハハハ』


以来Aはたびたびそういうものが見えるようで、今も病院に通院しているそうです。

Aは女に今も憑かれているのでしょうか? 女は何を伝えたかったのでしょう?
バイト先の山本さん(仮名)から聞いた話です。

山本さんは大学近くのアパートに弟と住んでいます。
2人は普段から仲が良く、その日も弟の部屋で弟と2時間ほど雑談をしていました。

話を終え、山本さんは自分の部屋に戻ると、置きっ放しにしていた自分の携帯電話が着信のお知らせで光っているのが見えました。
着信履歴を見ると、付き合っている彼女から10件以上もの着信があったようで、最後は友人からの着信でした。

彼女に何かあったのかと心配した山本さんは友人に電話をかけると、友人は電話の向こうで酷く焦っている様子で

「山本! 大丈夫か??」

と山本さんの安否を確認しているようです。

訳の分らない山本さんは友人に事情を聞くと、友人も山本さんの彼女から電話があったらしく、山本さんが病院に運ばれたということを聞いて焦っていたようです。

いよいよ訳の分らない山本さんは彼女に電話をすると、彼女は山本さんの安否を確認するやいやな泣いてしまったらしく、山本さんは何があったのか事情を聞くと、

「用事があって山本さんに電話したら一度目は出なくて、時間をあけて数回電話したら四度目で電話がつながって…」


「山本サンハ 今 胸ガ苦シクテ」


「って女の人が出て、看護師さんかと思って、山本さんが病院に運ばれたのかと思った…」
これは、僕の父から聞いた話です。
僕はまだ赤ん坊だったので体験してませんが、父と母が体験した話です。

当時僕達家族は、沖縄のとある安いアパートに住んでいました。
そのアパートはとにかく安いアパートでした。

父は最初、あまりにの安さにこれは訳ありだなと思ったそうです。
ですが、安かった事もありそのアパートに住む事になりました。

中はとても暗く嫌な感じだったそうです。
しかも、昼間は電気をつけないと真っ暗な状態でした。

さすがに、父と母も何か嫌な物を感じたそうです。
ケド、おかしな現象が起きたのは引っ越ししてきて三年目の事です。

誰も居ないはずなのに勝手に電気が点いたり、変な笑い声が聞こえたり物が動いたりなど、色々現象が起きてたそうです。
しかも、写真を撮ったらいろんな顔が映ったりなどしていました。

さすがに父も、これはヤバイ!! って事に気づいたらしく、ある有名な霊能者の人を呼んだそうです。
霊能者は、家に入った瞬間顔が変わり青ざめて言ったそうです。

「あなた達よく生きて居られましたね。…ここの家はとにかく危ないからすぐ出た方がいい。たとえ、お祓いしたとしても、一年しか持ちません。一年たったらまた、同じ現象が起きます」

父「そんなにヤバイんですか? このアパートは?」

霊能者「ヤバイってもんじゃないですよ。私でさえ、こんな強力な霊は祓えません。…だから、あなた達が今生きてる事が奇跡なんですから!


そう言って、霊能者はお祓いをしました。

お祓いが終わり、霊能者は帰っていきました。
そして、この一年は霊能者が言ったとおり何も起きませんでした。

僕達家族は、すぐそのアパートから出て行きました。

これは後から聞いた話なんですが、昔このアパートを一番最初に借りた大家さんの家族が、一年も経たないうちに、交通事故で亡くなって出て行ったそうです。
そして大家さんが出て行った一年後、二番に借りた家族もまた一年も経たないうちに交通事故に遭って出ていったそうです。

そして三番目に借りた家族は、そう僕達です。僕達家族はそのアパートに四年も住んでいました。
そして僕達家族が出て行った一年後、このアパートを借りた四番目の家族もまた、交通事故で亡くなって出ていったそうです。

……そして、今五番目に借りてる家族がいるそうです。

これが、父から聞いた話です。
今自分の住んでる所(山の麓)を車で30分程山沿いに上ると、日本の心霊スポットでも有名なおいら○淵という所があります。
ここは戦国時代、某武将が埋蔵金を埋めるため人を使い運ばせ、おいら○を使い、挙げ句口封じの為使われた人達が淵に落とされ、無念の意を込めて付けられた古くからある心霊スポットです。

親父は中学卒業後専門学校に通っていたのですが、その学校の友達Aさんと友達の体験した話しです。
ある日心霊スポット巡りが日課になっていた彼等の間でおいら○淵に行くことになったそうで、親父も誘われたそうですがさすがにシャレにならないと断ったそうです。

当日Aさんと友達二人が花○淵に着いたのは夜中で、山奥に位置する所なので車通りなど全くなくAさん達しかいません。
淵に着くとまず階段、そこを下ると看板があります。普通に霊感ない人でも不気味で怖さを覚えます。

そんな中Aさん一行はバイクでフカシながら何回も往復して、馬鹿騒ぎをしながら何も起こらないとまくし立てたりしていました。
その頃からAさんは一人違和感を感じ、もう帰ろうと他の友達にも促しました。つまらんと他の友達もAさんの意見に同意し、解散になりました。

Aさんだけは帰り途中も違和感があったらしく特に気にしないようにして家に帰りました。
自宅のアパートまで歩いていると目眩を起こし始め、家に着いた途端気絶してしまったそうです。

何時間が経過したか解りません。Aさんはふと気が付き目を開けると、玄関の天井、一面に人の顔がビッシリAさんを睨んでいたそうです。
Aさんは恐怖し、また気絶したそうです。

それが親父が最後にAさんに聞いた話だそうです。
それ以来Aさんは人が変わったかのようにおとなしくなり、親父や友達が話しかけても全く返答なく、学校にきても独り言のようにブツブツ喋るような状態になってしまったらしいです。

遊び半分でスポットへ行くのは危険すぎるとリアルに感じてしまいました。
独身時代に、家族で借家に住んでいた時の話です。

その家は、古い田舎の家で、離れがあるような家でした。
玄関は、だだっ広くて、縁側のようになっている、お爺ちゃんやお婆ちゃんが住んでいるような家でした。

私の部屋は、玄関を入って、引き戸を開けた、すぐ左隣にある部屋でした。
部屋は6畳ほどあり、フローリングの床に、大きな窓があるような感じです。

夏頃に引越して来たのですが、クーラーをつけるには狭いし、扇風機では暑いので、窓につけ、外の風を冷やして中に送りこむクーラーのようなもの(名前がわからなくてすいません…)を父に設置してもらいました。

ただ、窓を閉めることが出来なかったので、虫などが入ってきたらイヤだなぁと思いながらつけていました。


ある日、私がバイト先のコンビニから帰ってくると、40代ぐらいの眼鏡をかけた男が、向かいの家の垣根に隠れるように立って、じっと私を見ていました。

「気持ち悪い…」

変な人だなぁと思い、弟に話しました。

「それ知ってる! こないだ、玄関の前にジッと立ってて、中覗いてるみたいで恐かったし」 

「何それ…変質者かな…」 

夜になって、そんなこともすっかり忘れて、自分の部屋で寝ていました。

暫くすると耳元で、ハァハァハァ…という息が。

私は、寝ぼけながら目を開けようとするのですが、開かない…。でも、分かるんです。

確かに、男だと言うことが。

ハァハァハァという息とともに、両手の掌を押さえつけられるように、グングン体重がかかってくる…。 

「もう駄目だ…」

何だか耳鳴りが遠くからだんだん大きな音になってくるのが聞こえだしました。

「ヤバイ…ここで抵抗しなかったら、どうなるかわからない」 

そう咄嗟に思った私は、全身の力を出して、その男を突き飛ばすように、押し上げました。

すると、嘘みたいに、身体が軽くなって、男の姿はありませんでした。

そして、ふと窓を見て凍りつきました…。

部屋と外の気温差で、曇ったガラス窓に、無数の手形が一面にあったのです!!


次の日、父親に話すと、近くの神社でもらったお札を部屋に貼ってくれました。 

その日から、変質者も男の息が聞こえたりもありませんでしたが…。 

あの変な男が、正体だったのかは未だにわかりません…。
これは私の中学校のときの先生(ここではAさんとします)が体験した実話です。

Aさんが中学生のとき、男子バスケ部に入っていました。
夏休み、練習のために合宿に行きました。

毎年合宿は宿の様な所で寝泊まりするのですが、その年は宿ではなく他校だったそうです。
しかもその学校は夏休みは部活がないのか、その学校の生徒は全然居なかったそうです。


合宿初日の夜、教室で寝ることになっていたため、一つの教室に5、6人ずつ布団を敷いて寝ました。

午前4時。皆寝静まっていたそのときです。

『ギィィヤぁああァァアア!!』

と、もの凄い音量で女の人の断末魔がスピーカーから聞えてきました。

Aさんも勿論、その教室で寝てた人達は皆血相を変えて飛び起きました。
Aさんは突然のことに驚きましたが誰かのイタズラだろうと思い、教室にいた皆を連れて放送室を探しました。

何分か学校内をうろつくと放送室を見つけました。Aさんは放送室の扉のノブを回しました。
しかし、鍵が掛かっていたのでAさんは『探している間に逃げられたみたいだ』と皆に告げ、練習の時間になったので練習に行きました。


その日の夜。練習も終わり、今朝のこともあってか皆疲れていた為、すぐに眠りました。

午前4時。

『ギィィヤぁああァァアア!』

またもや聞えてきた悲鳴に皆飛び起きました。

Aさんは皆を連れて昨日見つけた放送室に急いで行きました。

放送室につき、ノブを捻ると又鍵が掛かっていました。

『中から鍵掛けてんだ!』

とAさんの友達が言うので、Aさんも皆も誰かが出てくるのを扉の前で待ちました。

いつまで経っても誰もでて来ず、Aさん達は練習の時間の為、渋々その場を離れました。


その日の夜、Aさんは『次又出たら職員室のマスターキー持って行こう』と皆に言い、皆も『了解!』と楽しげに返事を返しながら寝ました。


>>39

午前4時。

『ギィィヤぁああァァアア!!』

『来た! 行くぞ!』

とAさんの友達が教室を飛び出して行き、Aさんも他のみんなも後をついて行きました。

職員室につき、顧問の先生を呼び、Aは『マスターキー貸してください』と言いました。
顧問の先生は、『何に使うんだ?』と聞いて来たので、『放送室を開けたいんです』と言いました。

すると先生は…

『この学校に放送室なんかないぞ』

とAさん達に言いました。

Aさん達は顔を青くし、

『俺ら見つけましたよ? 取り敢えず来て下さい』

Aさん達は先生も連れて放送室のあった場所へ行きました。

ついた場所には扉さえもなく、一面《壁》だったそうです。
僕は今東京にある、「いわくつき」のアパートに住んでいます。
正確には、いわくつきだろうと思う。ですが。

駅から15分で中々綺麗なアパートですが家賃は月1万円。しかも1番端のいい部屋がとれました。
これで何か出ないわけがないですよね?

実際、その部屋で何か見たことはありませんし。隣人からもそんな話は聞きませんが。一つだけ。

夜中、窓から見える公園に少年が立っているのが見えるのです。しかもこちらをじっと見つめています。

ずっと、ずっとずっとずっとずっとずっと。

瞬きを忘れたかのように。

何かされたわけではありません。病気も怪我もないですし、変わったことといえば夜中に窓の外を見るようになったことくらいです。

今日も少年は僕の部屋の方を、否。僕を見つめています。

子供が出歩く時間ではありません。それに少年が生きているとも思いません。
目があったその眼には僕が映っているのですが、その眼はくり抜かれたように真っ黒な穴が開いているからです。

ちなみに、その少年は去年。僕が越してきた夜から隣人も見かけるようになったようです。
本人に言わせれば自分は「見える人」だそうで、そんな隣人の話によると

その少年はゆっくりと
確実に

僕の部屋の下へと近付いている
中学生の頃の話。

夜、ベッドの中でメールを打っていた。
友達に返信する文章を少しの間考えた後、携帯の画面を見た。

当時はバッテリー節約というあまり意味のない理由のため、操作しないと15秒くらいで画面が暗くなるように携帯を設定していた。
その時も、何も表示していない画面には僕の顔が映った。

…何か変だ。
そう思う前に指がメールを打ちはじめていたから入力画面が出る。

メールを打ちながらも、今のは何だったんだという気持ちが消えない。何がおかしいのか分からないのに。
思わず指が止まる。5秒ほどで画面が微灯照明に変わる。完全に暗くなるまであと10秒くらい。

暗くなった。僕の顔が少しぼんやり映っていて僕を見返しているだけだ、他に何も見えない。
気のせいかよ、と力が抜けて、メールの続きを打とうとした。

くいっとシャツの裾を掴まれた。ベッドの中で誰かに。
思わず体が固まる。動けないまま携帯に視線を移した。

たしかに画面に映っているのは僕だった。
ただし、顔の右半分は僕じゃない。それは髪型も違う、小さな女の子になって僕を見つめていた。と思うと、その顔が笑いながらバターのように溶けだした。眼球が。

たまらずベッドから飛び出し、携帯を放り投げた。おそるおそる触ってみても顔は何ともない。だけど鏡で確かめる勇気はとてもなかった。

結局、その夜は部屋の電気を点けたまま朝まで起きていた。そして、二度とその女の子を見る事はなかった。

という中学生の頃の話。
これは私の先輩が話してくれたことです。

「私も先輩から聞いた話なんだけどね…」

夏休みが近づていたある昼休み、先輩は唐突に話始めました。

「“鳴らずのピアノ”って知ってる? ほら、あの七不思議の」

私の学校の七不思議には“鳴らずのピアノ”と呼ばれる話がありました。

学校内の何処かのピアノを弾いていると、急に音が消えて、指が離れなくなり、死ぬまで弾きつづけるという何処にでもあるような話です。

「あの話ね…実は本当だったらしいよ。昔この学校でね………」

昔この学校には合唱団があったそうで、そのうちのピアノ担当の娘が一人学校に残って遅くまで練習していました。

決して下手なわけでもなく、ただ自信が無いとのことで練習をしていたそうです。
先生方も熱心なのは良いことだということで、夜遅くまで学校の鍵を開けていました。

ある夜、ピアノの音が止んだので先生も

『練習終わったみたいだな。よし、帰るか』

と鍵をかけて帰ったそうです。

ところがその日の夜遅く、学校側に電話がかかってきて

「あの…うちの娘、まだ学校にいますか? 家にまだ帰って来ないのですが…」

「え? 娘さんならもう学校を出たと思いますが」

とても真面目な娘だったので、何処かで遊んでいるとも考えにくい。けれども学校は既に出たはず。

学校側も全力で捜索したそうですが結局見つからず、警察沙汰にまでなったそうです。

けれども次の日の朝、彼女は学校の体育館で見つかりました。
白目を剥き、泣きながら泡を吹いて、鳴らないピアノを弾き続けながら。

その後すぐに病院に運ばれましたが、指は内出血で紫に染まり、腕は筋肉が切れてパンパンに腫れ上がり、見るも無惨だったそうです。

「………でね、このことがあってから皆ピアノを弾くのを恐がっちゃってね、今は誰も弾かないんだよね。それに、卒業式とかどうしても必要な時は、メトロノームを置いてびくつきながら弾いてるしね…」

私は納得していました。それに少し悲しくもなっていました。

「…あれ? 怖くなかった?」

「だって…私、前に見たことありますから。泣きながら、鳴らないピアノを弾いてる娘」

その“鳴らずのピアノ”はまだ学校の何処かに存在するそうです。

>>43


〈追記〉

“鳴らずのピアノ”は移動します。移動というよりは、何処かのピアノと入れ代わります。メトロノームを置くのはピアノを判別するためだそうです。

“鳴らずのピアノ”には何故かメトロノームが置いて無いそうなので。
僕の近所には、一人っ子の男の子が居る。
その子はまだ七歳で、夏休みにはよく遊んでいた。

その夏休みの日にいつものようにその子と遊んでると、急にその子は泣き出した。どうやら、捕まえたクワガタ虫二匹がその子の指に向かって挟んできたのだ。
結局、泣き止まなかったのでその子を家に送って、僕も家に帰ることにした。

三日後、その子から遊びの誘いがきたので僕はその子の家に向かった。
どうやらクワガタ虫はまだ飼ってたらしく、その子はエサをやっている。

あれ? 僕は思った。
確か、二匹いなかったっけ? 虫かごの中には、一匹しかいない。

「痛い!」

急にその子はそう言って悲鳴を上げた。どうやら、またクワガタ虫がその子の指を挟んだようだ。

その子は涙目で笑いながら、

「まったく、しょうがないなあ」

と言い、両指でクワガタ虫の角をちぎった。

クワガタ虫は苦痛のあまり、狂ったように部屋の中を飛び回りはじめた。

男の子は殺虫剤を手にして、クワガタ虫に吹きかけた。クワガタ虫は、あたりを迂回しながら、ポトリと床に落ちてしまった。

その子は、カッターを持って、えい! えい! と言いながらクワガタ虫の手足をちぎっていき、最後に首を切り落とした。

「あ〜、なんだか気持ちが良い〜」

僕はその光景を唖然と見て、もう一匹いたクワガタ虫は? と言った。

するとその子は、

「ああ、もう一匹のほう? あのとき、帰った後、足の指挟んできたから体、バラしちゃった。さあ、一緒に遊ぼ?」

明日からしばらく、距離をおこう。

僕は、無垢という恐怖を知った。
小1年の時の話。

俺、数ケ月ほど大学病院に入院してたのね。
手術も済んで体力の回復を待つだけだったから、結構ヒマしてて、エレベーターに一人で乗って他の階の病棟に行くのが楽しみだったわけ。

んで、ある日いつもどおりにデタラメな階の番号を押してチンとドアが開いた。
喜んで飛び出たら、消灯後の病棟みたいに真っ暗なわけ。非常灯の明かりだけついてる。

ナースステーションも真っ暗で誰もいない。数歩進んでみたけど廊下にも誰もいない。
もうちょっと進んでみようとしたら、ドライアイスみたいな白い煙がスーッとこっちにやってくる。

なんか知らないけど、煙につかまったらヤバイと思った。
回れ右して まだ開いたまんまのエレベーターに戻って、自分の入院してた病棟に帰ることにした。

エレベーターが開いた時、また真っ暗だったらどうしようかと思ったけど、幸い自分の所は昼間のままだった。
病室に駆け込み、付き添いでいた母親とナースに今あった事を伝えたけど、みんな微妙な顔をしてノーコメント。

エレベーターに一人で乗るのがすっかり怖くなった俺は、何度か階段を使ってその階に行ってみたけど、あの時のようなことはなかった。

エレベーターで遊んでいて、病院の何かに叱られたのかなと今は思っている。実話っす。
これは、俺が小さい時にあった事を両親から聴いた話です。

東北に住んでいる母方の実家の血筋は代々霊感が強いらしく、俺も例外ではありませんでした。
「憑き物筋」と言われ、迫害されていた事も昔はあったようです。

しかし憑かれている人は、必ずしも不幸にはならないのだと思います。

さて、此処からが本題です…。

俺が7歳くらいの頃、両親と実家に帰った時の事なのですが…。

「赤い服の女に取り憑かれている」

といきなり祖母が俺を見て言ったそうです。

祖母は霊感が強く、優しい人でした。小さい俺とよく遊んでくれていたのを覚えています。

その時ばかりは祖母も真剣な面持ちで、俺を急いで部屋に隔離したそうです。

「○○、絶対に部屋から出ちゃ駄目だよ。ばあちゃんが守ってあげるからね」

そう言い聞かされていた筈なのに、翌日俺の姿は部屋になかったそうです。

祖母と両親は俺を探し回ったのですが、一向に見つけられなかったと聴きます。

途端に祖母が、 

「狗が吠えている。○○はこっち!」

と林に分け入ったそうです。 

両親には「聴こえなかった」のに、祖母は確固たる足取りで林の奥へ。

俺は雪の中で座って泣いていたそうです。
俺の左腕には浅い切り傷があり、辺りには飛び散った血と大量の足跡が。

祖母は俺を抱き締めてこう言ったそうです。 

「狗に守って貰ったんだね、良かったね○○」

足跡というのは…
大量の大人の靴跡と、それを追い立てるような犬の足跡だったそうです。

祖母にその当時の話を訊くと、

「○○が狗に好かれていなかったら、きっと赤い服の女に殺されていたよ」

と言われました。

憑き物筋で良かったのかは分かりません。ただ、俺は昔から何故か犬に好かれます。
仲の悪い親戚には狗憑きと言われますが、俺はあながち狗が嫌いではありません。


>>47

子供の頃から俺の周りによく現れる「赤い服の女」。
4ヶ月ほど前に、また女と遭遇してしまいました…。

高校で親しかった友人と、久し振りにファミレスへ食事に行く事になった時の話です。
俺は友人(仮にAとする)を、水を飲みながら待っていたのですが…。 

約束の時間を30分過ぎても、なかなかAはやってこない。
遅刻するような奴ではなかったので、俺は少し心配でした。

唐突に携帯が鳴りました。Aからです。

A「連絡、遅れてごめんな。でもなんか…お前には会いたくない」

俺「は?」

A「凄く寒いんだ。ファミレス、入れない」

入り口を見ると、Aがこちらを見ながら通話しています。顔色が悪いな、と離れた俺の場所からも見て分かり…

Aの後ろには、「赤い服の女」が。

俺「とりあえず、来いよ」

A「無理、無理だ。……お前の事、殺しちまうかもしれない」

俺は埒があかない、と思ってファミレスを出ました。

Aに近付いた途端、「赤い服の女」がけたたましく笑いながら俺を指差しました。

俺「A、お前さ…」

A「赤い女が! 夢に出てきたんだ! どんどん近付いて来て…カッターで切られて…!!」

取り乱した様子でAが喚き散らしました。「女」は笑い続けています。

俺「大丈夫かよ?」

俺がAの肩に手を置いた瞬間、「女」が俺とAを突き飛ばしました。

以前から「幽霊」に触られた事はありましたが、今までにない強い力でした。

「早く死ねよ、しぶとい奴だな」

そう声が聞こえ、「女」が消えました。

Aはキョトンとしながら俺を見て 

A「あれ? お前…何で顔色悪いの?」

お前に言われたくない。 

「赤い服の女」は、友人に取り憑いて俺を見張っている事もあります。
何で俺につきまとうのかは分かりませんが、「狗」と関係があるのでしょうか?

その後、Aの鞄からカッターが見つかりました。
本人は覚えがないらしいですが、「女」が入れたのかもしれません…。
高校の修学旅行で、沖縄に行きました。
俺は東北生まれ東京育ちだし、沖縄にウキウキしていました。

それも束の間。此処に来て尚、俺は霊とは縁があるようでした。

ガマ(本土でいう防空壕)に入る体験があったのですが、俺はガマの中に入らず入り口で待っていました。

中は真っ暗で、湿っているのが外からでも分かります。絶対、中に何か居る。
俺はガマから目を逸らして待っていました。とても怖くて見る事が出来なかったんです。

20分程で皆帰って来ました。
特に何もなかった、と友人達が笑う中、俺は見てしまったんです。

ガマの中から這い擦って出て来ようとする、肉塊を。

アレは、きっと友人達に憑いて行きたかったに違いない。
しかしグチャグチャに崩れた身体では、しがみつけなかったのでしょう。

肉塊はプルプル震えながら近付いてきます。内臓のような、訳の分からないモノ。
戦時中、ガマの中では集団自決があったそうです。その際手榴弾を用いたから、肉塊となったのでしょうか。

その後急いでその場を離れたので何事も無かったのですが、ある友人だけは風邪の症状が出てろくに旅行に参加出来ませんでした。
その友人は、ガマの中にあった手榴弾の欠片を持って来てしまっていたそうです。

もし、あれが肉塊ではなく普通の姿だったら……
皆、取り憑かれていたかもしれません。
数年前、友達5人で心霊スポットに行こうと言う話になり、その中の1人が首狩りトンネルという心霊スポットを知っているという事で、5人+私のお兄ちゃん(アッシー)で行ったんです。

私は名前こそ知っていたものの、何処にあるのか、どんな場所なのかは全く知りませんでした。
ただ、色んな友人伝いに「あそこはヤバイ」とか「遊び半分で近づくな」とか聞いていたんで、あまりノリ気では無かったんですが‥。

そのトンネルは車で通れるわけではなく、ダムの近くに車を止めて、ダムの横の崖沿いに細い山道を少し歩くとあるんです(そのダムは自殺の名所でした)。
ただ、山道を歩いている最中、看板があり真っ白の何も書いてないところに真っ赤なバツ印が書いてあったり、鳩の死骸が大量にあったりと、かなり嫌な雰囲気でした‥。

昼間だったんですがトンネルの前に立つと何とも言えない生暖かい風が吹き、嫌な感じがしました。
そんなに長くはないトンネルで出口も10メートル先くらいに見えていました。

とりあえず歩き始めると、友人の1人が「きゃあっ!」と悲鳴をあげました。
すると、もう1人の霊感の強い友人がその悲鳴を上げた友人の方を見て「皆! 見ちゃいけない!」と言いました。

そして元来た道を引き返しました。
私はとにかく見ないようにしてトンネルの外へ出ました。

トンネルから出た所で何が起こったのか聞くと、悲鳴を上げた友人が何かを踏んだらしいのです。
しかもそれが首から上が無い皮膚が剥がれた胎児のようなものだったらしいんです。

そして霊感の強い友人によると「ソレ」は完璧にこの世の物では無かったそうです。
見たらヤバイと思ったとも言っていました。

それから1週間何事もなく過ぎたんですが、それを見た2人は‥「ソレ」を踏んでしまった子はそのダムで自殺してしまい、もう1人は事故に遭ってしまいました(幸い軽傷でしたが)。

もちろんその友人が自殺する理由なんて全く見当たらないし、そんなそぶり在りませんでした。
あの時私も「それ」を見ていたら‥‥。

N県の上伊○郡に実際にある場所です。
自分の学校で先生が生徒を轢き逃げしちゃったことがあった。

軽傷だったんだけど、やっぱり問題になって。なんせ通学路でだったから、目撃者多数で。
処分まで謹慎してるんだって、なんて話してて。

数日後の、前日雪がたくさん降った朝、門の所にその先生が立ってた。

雪も降ってたし、寒い日だったので、みんなマフラーに顔をうずめたまま、「おはようございます」と会釈して挨拶して学校に入った。
「謹慎とけたんだねーだけど、前科持ちじゃね? えーなんかイヤー」とか、そんな話しをしてた。

そろそろホームルームって時に、先生達がバタバタしだした。

「教室から出るんじゃない!」

と言われたけど、みんな興味津々で窓から校門の所を見てたら、まだあの先生が、門の横の木下に立っていて…

先生達は、その木から、あの先生を降ろしていた。


昨夜から降った雪で、足元が埋まって、「浮いている」のがわからなくなってたんだよ。

寒さで、あまり顔を上げずに挨拶した=ちゃんと先生を見ていなかったことと、先生が俯き加減(吊ってる)なのは、ばつが悪いから? と思ってたのとで、生徒達は気が付かないまま、首つり死体に挨拶してたわけだ。
私が亡くなられた方を感じる時には必ず体調を崩します。悪意があればその分具合が悪くなるのです。

2〜3日程じわじわと目の奥辺りが痛く、頭の奥がひっかかれているような嫌な頭痛があり、酷くなるばかりだったので父の元へ相談しに行きました。
ちょうど例の彼と完全に別れた次の週からです。

とくに帰ると言ってはいなかったのですが、玄関で父が仁王立ちして居ていきなり怒鳴りはじめました…物凄い剣幕に私はたじろいて泣いてしまいましたが。

父「こんなもの連れて来るな! バカたれっ! へたれこんどらんこぅ、手を合わさんかっ!」

私「なっ…何よ?」

全く訳が分かりません。
しかし父はそんな私に砂のようなものをかけ、手を合わせて何かをぶつぶつと唱えると「上がりなさい」と、一言。

何だか恐くて仕方なかったのと、頭痛の酷さにフラフラと付いて行きました。
結局、仏間に入るなり倒れた私を父は泣きながら介抱してくれたらしいのですが、目が覚めると詳しく教えてくれました。

父曰く、私の魂? の半分ぐらいをあの子供が侵食していたらしく、父は自分の父親(私から見れば祖父)が夢で

「○○(私)はもうダメかもしらんが、次に会ったらお前ができるかぎりで助けてやって欲しい」

と伝えて来たそうだ。

父は悩んだあげく、祖父の遺品にあった砂? を使って祖父が悪いものを落としていたのを思い出し、一か八か試した。
気付けば頭痛は治まって、父に礼を言いました。

父は幼い頃、たった一度だけ私と同じように魂の侵食をされた人を見たことがあるそうです。
その方はそのまま連れていかれたそうです…私と同じく元彼の水子さんだったそうです。

父は多く語らなかったのですが、子供というのは澄み切った水のような美しい魂を持っていて優しくしてくれるものがあると寄っていくそうです。
何かをきっかけに汚されるのも恐ろしく早いそうで、純粋な悪意が一番質が良いそうです。きれいな水に墨汁を一滴垂らすとあっという間に濁るのだと。

私はあの子供を部屋に容易に置きすぎたのだと反省しました。

大喧嘩の末、彼を追い出す感じで完全な別れに繋がったのがきっかけだとしたら…
もう私の元彼の子供は見かけることがありません
「昆虫って嫌いなんですよ」

彼はなぜか恥ずかしそうに言った。

「弱っちくて、せせこましくて、集団で、自分の習性に抗えずに生きる下等生物」

彼は私に擁護を求めるように、説得するように話し出した。

「潰せば汚らしい体液を吐き出すし、放っておくとすぐ臭くなるし」

目が爛々と輝いている。むしろ、夢中な物を語っているかのようだ。

「だからねえ、虫を捕まえたら、なるべく苦しむ方法で殺すんです」

「方法とは?」

「まずねえ、手足をバラバラにするでしょ、それから、解剖してあげるんです」

私はどす黒い嫌悪感に耐えながら、彼に話の続きを促した。

「柔らかなお腹をねえ、さって裂いて…。するとね、あんな醜悪な生物でも、それはそれはキレイな臓物が顔を出すんです」

男は喜色満面に、ともすれば舌なめずりせんばかりの嬉しそうな表情で語る。

「ボクと大して変わらないねえ、キレイな臓物がねえ…」

その光景を思い出したのか、彼は夢見心地でうっとりとしている。

私は調書に

「容疑者は殺害自供、方法は四肢損壊後、割腹を行うというもの。これは現場、及び被害者の状況と一致する」

と記した。
今から5年ほど前の事です。
当時は私の祖母が八十八歳で高齢でしたが、まだ健在でした。

私はかなりおばあちゃん子で、行者としてはまだまだ未熟者でもあり、祖母にもっと長生きしてもらいたく思っていました。
人は自由に動ける間に死ぬべきだと、今ならわかっていますが、本当に未熟者でした。

用事で隣県の妹のところに行った際、車で国道を走っていました。
車には、私と主人、妹夫婦が乗っていました。

信号待ちで止まっていたところ、ふと外を見るとお地蔵さんが祀られていました。
かなり立派な祠で、延命地蔵と書かれたのぼりも数本立てられています。

私は妹におばあちゃんの延命をお願いしよう! と、言って2人で念仏を唱えました。

その日は妹の家に泊めてもらったのですが、私はかなり疲れていたこともあって早めに布団に入ってうとうとしはじめていました。
主人はまだ布団に座ってテレビを見ていました。その時金縛りが来たのです。

前に書きましたが、行者の金縛りは霊的ランクが上がるためのものなのですが、その時は少し違っていました。
かなり苦しかったので、阿弥陀さんにお願いしましたが、なかなか解けません。

長い間念仏を唱え続けているうちに、主人がやっと気づいてくれたのですが、

「こいつ、また金縛りかぁ」

と言って、またテレビを見始めました。

助けてよ。と思いましたが、なんとか自力で振り払いました。

その瞬間、目の前に赤い光で縁取られた、骸骨の顔が現れました。しかも邪悪な笑いを浮かべて…阿弥陀さんの力で飛ばされていきましたが、私は起き上がるなり、

「何すんの!」

と一喝すると、ビシッ、バキッ とラップ音をたてながら、去って行きました。

主人に、何で金縛りってわかってて起こしてくれへんの! と怒ると、お前見えてたん? と言われてまたはらが立ちました。
見かけは寝ていても、幽体が見ているので、部屋の中は見えています。

後に導師の先生に言うと、今のお地蔵さんは昔のように浄化するお坊さんがいないので、人の欲にまみれて妖怪化しているのだと、教えて下さいました。

みなさん、道のお地蔵さんにお願い事はしないようにしてください。
自分の高校生の時の体験談をお話したいと思います。

昔から親の遺伝か何か分かりませんが僕も色々なモノが見えてました。

自分は小学校高学年から高校を卒業するまで地元の団地に住んでいたのですが、ある日、夜中に僕が友達の家から帰っている時、団地の敷地内に入った瞬間に背筋が痛くなり、突然団地の駐車場の裏の山の麓から笑い声が聞こえて来ました。

中学に入ってからあまり心霊体験をしてなかったので久しぶり過ぎて軽くパニックになってしまったのですが、そんなに近くから声は聞こえなかったので無視をして家に急ぎました。

僕が住んでた団地は一棟しかなく五階建てで階段が螺旋式になっていたのですが、僕の家は真ん中の三階で焦りながら階段を上りました。

しかし二階に着いた途端に悪寒が走りました。さっきまで遠くで笑っていた声が一階から聞こえる。
これはヤバいと感じ全速力で自宅に逃げ込みました。

家に入ってからは笑い声は聞こえなくなりましたが、この事件以降毎日と言っていいほど心霊体験に悩まされました。

当然親父に聞くと知っていました。
親父もやはり同時期の夜、会社から帰る途中聞こえてきたらしいです。

その後誰もいないのに自分の部屋のまわりを歩く音や、消して寝たはずの電気が起きると点いていたり。

自分は霊感が凄く強いわけではないので姿までは見えないので親父に聞いた所、姿は真っ黒、見た目は女性と分かるみたいですが、多分おばさんみたいな感じで声は若い、ほんと小学生ぐらいの女の子がケタケタ高笑いしてる感じ。

どうしても気になったので周りに住んでる人に聞いてみた所、団地の裏山の頂上付近には墓地があるらしく、もう誰も足を踏み入れてないらしくて、僕も行ってみようと試したけど草や木が生い茂ってとてもたどり着けませんでした。

勝手な解釈だけど、僕と親父は墓地の霊が気付いてほしくて僕達に訴えていたんじゃないかなって妙に理解してしまいました。
登山中、Aさんは登山仲間のBさんと口論になり、持っていた登山用のナイフでBさんを殺傷した。
AさんはBさんの遺体を山小屋近くの山林に埋め、翌朝下山した。

その後、警察の捜索が始まり、Aさんにも聴取がかかった。
Aさんは「山を降りて別れるときまでBさんと一緒にいた」と証言する。

そこで警察はAさんらが登った○○山の管理人に事件のあった日の事を聴いた。
管理人の証言はなんとAさんとBさんの二人が山を降りるところを見たと言うのだ。Aさんは驚いた。

しかし山小屋からBさんの血痕、そしてAさんの指紋がついた凶器が見つかり、それが証拠となってAさんは逮捕された。

Aさんは遺体を埋めた場所を自供した。警察は早速そこを捜索しに行った。
しかしそこにはAさんの掘った穴はあったが遺体がどこにもなかったのだ。

Aさんは訳も分からず、精神的にもおかしくなりその後、刑務所の中で突然死した。

その後、Bさんの遺体はなんと、Aさんの家の下から発見された。
Aさんがいつも布団を敷いて寝ていた

畳のすぐ下に。
彼が大学時代に体験した恐ろしい話です。

彼は夏のある晩、男友達数人に誘われて心霊スポットでも有名な関東にあるS湖(自殺者が年間多数出ている所です)に、正直あまり気乗りはしなかったけれどもドライブに行ったそうです。

真夜中だったので、当然、車の通りもほとんどなく湖にかかる橋を車で渡っている時でした。

前方からヘッドライトをこちら側に向けた車が50メートル先ぐらいに突然現れたそうなので、男友達たちは「ずっと停車か何かしていてエンジンをかけて出発したんだろう」と思い気にもとめてなかったんです。そう…元彼以外は…。

ところが、どんなに進んでもスピードを上げても、その車とはすれ違わないんです。もちろん距離も縮まない。
「バックしてるのかなぁ?」そんな事を言い出す友達もいました。

不思議に思いながらもヘッドライトを追うように車を進めていると当然ライトが パッ! と消え、おかしいなぁ〜と言いながら運転手の友達が車を進めようとアクセルを踏もうとした時、彼のどうしようもない、時には厄介で時に彼をピンチから助けてくれる「シックスセンス」が発動され無意識的に「ダメだ!!」と叫んでいたそうです。

びっくりした友達は慌ててブレーキを踏みエンジンを切って表に出てみると…
確かに、向こう岸に向かって橋をまっすぐ渡っていたはずなのに、ヘッドライトにつられてとんでもない方向にカーブして進んでいました。

その先に元彼を含んだ友達が見たものは、湖まで数10センチもない崖の上に止まっている自分達の車でした。

あの時、元彼が叫んでいなければ今頃は冷たい湖に……
あのヘッドライトの光は今も真夜中のドライバーを湖の底に誘い込もうとしているのか…

と、元彼は真っ青な顔で私に語ってくれました。
近所の廃病院はいわくつきの場所として昔から有名だった。

看護婦が夜な夜な歩き回っているとか、そういうありきたりな話もあるくらいだ。

そこに友人と肝試しに行くことになった。
「心霊写真とろーぜw」とかそんなノリで。

だが出かける前のテンションは急に落ちていき、俺と友人の口数は少なくなっていた。
そして足取りも次第に重くなってきた時、集中治療室と書かれた部屋に着いた。

俺と友人は半ばやけくそでその部屋に入った。
中は他の部屋より幾分冷えている感じがした。タイル張りの部屋だからだろうか。

と、友人が「うわ」と呻いた。「何?」「あ、あれ」
友人が指差した方向には大きな落書きがあった。さっきまでそういった類のヤツまったく見なかったのに。

だがその落書きはどこか奇妙だった。何かの図形? の様な…。
暗くてわからないので俺はもっと近づいて見ることにした。

何かのシンボル…? まるで宗教的な…。しかしまだはっきり見えない。もっと、もっと…。

目の前の位置まできた時、その図形が細かい模様で成り立っていることに気付いた。
なんだ、これ…。「おい、何してんだよ」

暗くてまだ見えない。手がつくくらい近づけば…。「おい、もう帰ろうよ」
もう少し、もう少しではっきりと…。「おいって!」

見えた。「あ」


見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな
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見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな
長距離運転手やってるんだが、有料トンネル代ケチって夜中1時頃旧道の峠を走ってた。

道は狭いし途中何軒も廃屋があったり、アスファルトはヒビ・穴だらけの気味悪い道。
その時は霧が濃くて前に4tトラックがいて、まぁ煽らない程度にくっついてゆっくり走ってた。

下りの左カーブにさしかかった時、前のトラックの左側に光る霧の塊みたいなのが見えた。
その塊は前のトラックの助手席側の窓辺りを、車と数秒間同じ速さで飛んでいるように見えた。

「なんだろ、前の運転手気づいてないのかな」

って思ってたら、光る霧の塊が止まったので、今度はオレのトラックがその塊に近づいていく形になった。

前方を気にしながら注意して霧の塊を見た。
大きさは横1メートルくらい。縦50センチくらいの長方形。その四角はまっ白ではなく緑色っぽく光る部分も見えた。

そして助手席の窓の真横まできた時、四角の正体がわかった。
それは空中に浮遊する仏壇。

中央に位牌らしきもの、周りにも何かあったけどはっきりわからない。それが助手席の窓のすぐ外側を浮かんでついてきた。
けどほんの3秒ほどですぐに後方へ行き、左のバックミラーからも消えた。

峠を抜けて携帯の電波が届くとこまできたら、嫁からメールが届いたのでまだ起きてると思い嫁に電話した。
現在地などを話し、さっき見た出来事を話そうと、

「さっき和田峠で変なモン見…」

ここまで言ったら息が吐けない。はっ、はっっなるだけでしゃべるどころか呼吸ができない。

嫁の「大丈夫? どうしたの?」って声も、昔のアナログ電話みたいなノイズがだんだん大きくなりかき消された。携帯は勿論デジタル。

そのノイズがだんだん静かになってきたら、今度は人の苦しそうなうめき声が聞こえてきた。
喉に圧かけたように苦しそうな「あぁぁ〜〜〜…」て感じ。

そしたらオレの目から涙が大量に溢れてきた。これでもかってくらい溢れ出てくる。

体は動いたので電話を切ってトラックを左に寄せて止めて、呼吸をしてなんとか落ち着いた。
すぐに嫁から電話きたけど、もう話しする気にならずに「後で話す」と言って電話を切った。

翌日、帰りに同じ道を通って確認したけど、その場所には仏壇どころか木も生えてない。

思い出すと鳥肌たちます。
旅行に行った時の話。

ホテルのゴミ箱に赤い靴が捨ててあったんだわ。

それを見て悪戯を思い付いた。
少し歩くと橋があるから、その欄干に並べて置こうって。

上手い具合に誰にも見つからずに靴を並べて。
誰かが発見した時の事を考えてほくそ笑んだ。

翌日、橋の辺りが騒がしくて、話を聞けば、本当に橋の下から死体が上がったらしい。
橋の上にあった血塗れの靴が死体を探す手がかりになったらしい。

怖いから悪戯は言えなかった。
風呂から上がると妻の様子がおかしかった。

どこかよそよそしく、私の目を見て話さない。
まさかまた携帯を見られて、私の浮気がバレたのか?

だとしたら陰気な妻のことだ。そうとは一言も言わず、私の携帯の着信履歴やメールやアドレス帖を削除しているはずだ。
実は以前にも浮気がバレた時にそうされたことがあった。

私は妻の気配を伺いつつ、何気なさを装って携帯を開いた。
…良かった。何も消されていない。

その時ちょうどメールを受信した。
…浮気相手からだ。

「ひどい、なんでそんなことを言うの、あなたの望むとおりにしてやる」

私は訳が分からず、自分のメールの送信履歴を見たが不審な点はない。
妻の手前、電話をかけるわけにはいかない。

メールで返信することにした。

「どういうことだ? 何かあったのか?」

メールを打ちながら気付いた。
予測変換候補に次々不吉な文字が浮かび上がる。

「ど」なら、「どこまでも」、「い」なら、「生きていても」
「こ」…「殺して」、「だ」…「騙す」、「な」…「泣き言は」「殴り殺す」…………

「あ」…アソビダッタ、あなた、愛してるって、遊び……。

…ああ、妻はやはり消していたのだ。

自分が打ったメールを。
俺の手元に一枚の心霊写真がある。
俺のダチを皆殺しにしてくれた心霊写真が。

俺は、俺達は、心霊スポット巡り隊こと超常現象研究同好会第28期生だ。
28期生の生き残りは俺一人だ。

あんなトコ行かなければよかった。
今更後悔しても遅いことは重々承知だが。

「「行ってはならない」だってよw。バッカじゃねーの?www」

真実、行ってはならないトコだとは思ってもみなかった、俺達は心底阿呆だ。

撮影者は俺だ。だから、か。「奴」は俺に危害を加えられない。
だから、か。俺以外の、あの場にいた全員を殺しやがった。

高所恐怖症が高層ビルから飛び降り自殺なんてするかよ。
真面目無免許が反対車線爆走してドリフト走行なんてするかよ。
結婚するまで童貞主義がコールガールなんて買うかよ。
門限9時が終電車に飛び込むかよ。

机の下で、今この瞬間も、俺を憎らしげに睨みつける、おい、おまえ。
言い出しっぺの俺をまず殺せ。地蔵を蹴り倒した俺こそをまず殺せ。これを撮った俺を、まず殺すべきなんじゃないのか。

あと、おい、某霊能者。「無理です、諦めて下さい」って何だよ。
もう10年以上前の話。

駅のホームで、ぼおっと電車を待っていた。
すると、目の前を通過中の急行が、急ブレーキをかけ、駅を半分以上通過したところで停止した。

しばらく何が起こったか分からなかったが、ホームの先頭に向かって数名の駅員が駆けて行き、反対側のホームの人がそちらを指差していた。

「人身事故だ」

という誰かの声が聞こえたので、改札口の方へ逃げ出した。

実は、友人の夫が駅員で、飛び込み自殺の後始末をバケツと火バサミでしたという愚痴を聞かされた時、1ヶ月お肉が食べられなくなった経験があったからだ。

やがて、救急車、消防車、パトカーのサイレンが聞こえてきた。

「人身事故のため、全線運転を見合わせます」の放送が入ったので、駅前のマックに避難した。
そこで、2時間以上運転再開を待った後、現場を見ないようにして帰宅した。

その日の夕方のニュースを見て、またショック。
なんとなく自殺と思い込んでいたのだが、殺人事件だった。

近所の主婦が自殺しようとしたのだが、飛び込む勇気がでず、

『代わりに目の前の人を線路に突き落とした』

のだ。統合失調症で、精神科に通院中だった。

それ以来、ホームの端に立てなくなった
鶯谷にある専門学校に通っていたころの話。

帰りに駅のホームで電車を待っていたら、止まらないはずの快速電車が目の前で急停車した。
人身事故だった。

野次馬をかき分けながら階段めがけてホームを歩いていたら、ふとあるものが目に入った。

ホームのベンチの上にぽつんとビデオカメラ。
電車を映す角度に置かれていて、電源は入っているよう。

その時は誰かが荷物ほったらかしで野次馬してるのかなと思った。
帰ってる途中2ちゃん(掲示板)を覗いて、自分がとんでもないものを見たと知る。

予告自殺。
自分がダイブするのを録画するから、後で誰か回収してくれ、という内容だった。

あのビデオカメラは結局どうなったんだろう。
爺ちゃんの体験談だそうで。所々うる覚えだけど。

爺ちゃんは消防士で、その頃はちょっと田舎の詰め所みたいな消防署で待機してたんだと。

そしたら警官がその詰め所に飛び込んできた。

「すまん、(爺ちゃんの名前)さん! ちょっと手伝ってくれんか!」

「どうしたのね」

「一家心中だわ。揃って首吊り」

「わかった」

職業柄か単に肝が太いのか、元々そういうことにも慣れっこだったみたいで、言われたまま飛び出した。

道中聞いた話では、その一家心中した家族の親戚っていう人が、その家を訪ねたら揃って軒先で吊っていたようで、電話連絡を受けて警官も一回見に行ったんだと。

まあ人数が人数で、一家揃って並んでるのを見てちょっとビビったらしく、親戚に人を呼んでくると言って、爺ちゃんに助けを頼んだらしい。

んで二人して家に着いたら、警官が腰を抜かして驚いた。

「どうしたね?」

「ひ、一人増えとる!」

軒先に、一家と一緒に、通報した親戚がぶら下がっていたそうだ。
男は絵を生涯描き続けた。描く絵は死体ばかり、ただ毎日描き続けた。
新鮮なものから腐敗が進んだもの白骨化したものからミイラ化したものまで色々。

死体を調達する金は腐る程あった。
裕福な家に生まれた男は金などどうでもよかったが絵を描くようになり初めて金に感謝した。

そして絵を描き続け男は死んだ。
男が死ぬまでに描いた絵は数え切れない程ある。そのなかでも一番の出来は男の死に顔であろう。

無論、男は描いていない。出来上がる前に死んでいるのだから。
手がかりがあるとすれば男がかかさず書いていた日記だけであろう。


「五月十四日」

相変わらず絵を描き続けている。楽しくてしょうがない。死体は何も語らない。

「五月十五日」

今日新しいものが届いた。だがこの臭いにはいい加減慣れて欲しい。

「五月十六日」

日記を読み返してみると同じ内容のやつが結構ある。考えが変わってないと言う事か…。

「五月十七日」

上手く描いていたのに間違えた。いらつく。変な間違え方だ、全く違う。

「五月十八日」

また間違えた。なんでだ…。

「五月十九日」

出だしから違う。ムカつくからこのまま描いてみる。くそが。

「五月二十日」

被写体と全然違う絵が出来た。なかなかいい。誰だし…。

「五月二十一日」

この絵をよーく見てみると何処かで見た事がある。損傷が凄すぎて分からない。絵は休み。

「五月二十二日」

また同じ絵が出来そうだ。死体が意味を成さない。

「五月二十三日」

ムカつく、ムカつくムカつくムカつくムカつく。

「五月二十四日」

また出来た。燃やしてやった。

「五月二十五日」

またできた。燃やした。

「五月二十六日」

死体はもういい。臭いから。ムカつくから。燃やした。

「五月二十七日」

またか。

「五月二十八日」

また、出来た描いてないのに。

「五月二十九日」

俺だ、鏡見て分かった。最悪だまた出来た。もはや俺の意思で動いていない。もう書かない。……………………………………………………………………………………もうちょっと普通がよかった…。
自分が小学生だったころの話。

当時自分が通っていた小学校には、体育館の男子便所に「使用禁止」という張り紙がしてあった和式トイレがありました。

そのトイレの扉には木でかんぬき? のようなものがしてあり、かんぬきを外せば簡単に中に入ることができました。
またそのトイレは結構昔からあるようで、その小学校を卒業した中・高校生の人たちも知っていました。

そんな感じで小学校の七不思議的なものの一つになっていたので、自分らがそのトイレを使ってみようということになり、まず友達のTがかんぬきを外し中に入りました。
そこで、すかさず自分らがかんぬきを扉にしてTを閉じ籠めて外に出たのです。

それから一時間ぐらい放置して

「そろそろTを出すかw」

というコトになり、Tの反応を楽しみにしながら男子便所に入ったのですが、中はシーンとしていて誰もいないような雰囲気でした。

嫌な予感がした自分らは急いで使用禁止のトイレの扉を開けました。
しかし中にTはいませんでした。

その男子便所には体育館に抜ける道もありましたので、Tはどうにかしてトイレから脱出して体育館に行ったのかと思い探してましたが、結局Tはおらず「家に帰ったのかも」ということになり、Tの家に寄りましたが家にもTはおらず、その日のうちに教師たちやPTAで探してみることになりました。

それでもどこに行ったのかわからずとうとう警察が…。

それから数日後、自分らが閉じ込めたあの使用禁止のトイレからTが発見されたとの報告がありました。
自分らはTに謝りにいこうとしましたが、何故か大人たちは会わせてくれませんでした。

その後、Tは学校に来なくなり夏休みが終わった頃には転校してしまいました。
理由は家庭の都合と聞かされました。

ただ中学に上がったころ知ったのですが、あそこの使用禁止トイレは昔いじめられていた子が自殺した場所だったらしく、その子はいつもひとりぼっちで寂しがっていたそうです。
前住んでたマンションでのこと。

俺は8階に住んでいたんだが、ある夜チャイムが鳴ってインターフォンを見てみたら同じマンションに住む女の人。
20代前半で常に化粧が派手なんだけど、化粧を軽くしたらきっと可愛いような顔立ちの子。彼氏と同居だった。

まともに話したことはないけどたまにエレベーターで会うのと、一度自殺未遂騒ぎで夜中に救急車が来たのでよく知ってる。
インターフォン越しで用件を聞くと、引っ越すことになって以前迷惑をかけた事もあるので皆さんにお詫びをしに廻ってるとのこと。

親しくなかったけど、なるほどそうか以前の騒ぎの件があったしなあと扉を開けた。
ニコニコしながら袋を持って立っていた。何かの袋を受け取って、どうもご迷惑おかけしましたあとか、いえいえご丁寧に〜なんて会話してる間ずっと自分越しに後ろをチラチラ見ている。

ん? 何か興味を引くものあったっけ、と自分も何気なく後ろを振り向いた瞬間、
その子が無言のままズカズカ中に入っていって、おもむろにベランダの戸を開けるとそのまま吸い込まれるように柵を乗り越えた。

かなりボーっとしてたと思う。まったく理解不能。

その子は隣のビルとの間のフェンスに激突してむろん即死。
これは、私がまだ3歳ぐらいに両親と住んでいた家での話です。

両親は、やっとマイホームを手に入れて喜んでいました。
私は、そこに3歳くらいから、幼稚園年長ぐらいまで住んでいました。

家の裏には竹やぶがあり、家の前の道を上がるとお墓もありました。
中古物件だったのですが、家が広く、よく走り回っていたものです。

家のことを詳しく覚えてはないのですが、未だに1つだけ鮮明に覚えてる部屋があります。

それは、父の書斎。
書斎といっても、趣味の部屋なのですが、何故かその部屋だけは怖くて一人で入れなかったのを覚えています。

別に、何かを見たわけでもないのですが、空気が重くて、やたら寒いし、陽もあまり当たりません。
そんなことを最近になって、父に話したら、「やっぱりか…」という返事が返ってきました。


父が、一人でその部屋に寝ていた時のこと…。

眠っていると、なんとなく寒い感じがして、目が覚めたそうです。
すると、いきなり金縛りに…。

父は、その時、あることに気付いたそうです。
目線は天井を向いているのに、ベッドの下に明らかに髪の長い女がいることに。

しばらくすると、ベッドの両脇から手が伸びてきて、父の肋骨と肋骨の間にゆっくり、メリメリと指を押し込み始めました。
あまりの痛さに、頭が真っ白になってきました。

身体は動きませんが、心の中で、「ナムアミダブツ…」と必死で唱え、この女が消えるのを待ちました。

が、女は、ズズズッーと耳元に顔を寄せ…

「そんなことしても、無駄だよ…」

と笑ったそうです。

父は、そのまま意識をなくしてしまって、大丈夫だったそうですが、やはりあの部屋には何かあったんですね……

勿論、そのあと、その家は売ってしまったそうです。
20年くらい前の話になる。

国道13号線福島と山形の県境、長い其トンネルでの出来事。

当方、時速70キロで走行(深夜1時過ぎ)。

突然後続車のライトがルームミラーに映る。
その2つの光はグングン近づいてくる。

なにかを感じた私は速度を上げ100キロ。
それでも近づいてくる。

真後ろに張りついたと思ったら…

2つの光はライトではなく女の目。
両腕をクロールするかのように闇をかいていた。

私の車の中に入ってきて私の顔の真横に女の腕が…

次の瞬間、消えた。トンネルを抜けていた。
冷や汗びっしょりで車を止めた。車もびっしょりだった。

女、下半身がなかった。

信じてくれとは言わない。
祖父から聞いた話し。

まだ祖父が20歳くらいの頃、ある山中の田舎に住んでいた。
仕事帰りに空き地の脇を通りかかると、野良猫に餌をやってるお爺さんがいた。

次の日もまた同じ場所でお爺さんが猫に餌をやっていたが、何か昨日とは様子が違う。
良く見てみると、猫に紛れて裸の人間(女の子)が猫の様に身を屈め餌を食べてる。

祖父が思わず「えっ?」と声を出すと、裸の女が一瞬こっちを見た後に四つん這いのまま山がある茂みに消えて行った。
女の子の髪は異常に長くボサボサ。目は獣のように見開いてた。

呆然と立ち尽くしているとお爺さんがこっちに歩いてきながら喋りだした。

「驚いたろ? さっきのは俺の孫だ」

お爺さんの話しによると、お孫さんが10才の頃発狂したまま家出したらしい。

警察に捜索願いを出したが見つからず、3年程経ってから山に裸の女の子がいると噂が流れお爺さんは探しに来たそうだ。

祖父は黙って聞いてると、お爺さんは

「次は毒を食わしてやろうか…」

と言っていたらしい。

祖父は怖くなり逃げたして、それ以降は何も知らないらしい。
これから書く話は僕の地元にある廃病院にまつわる話です。

僕の住む町にあるA病院(例の廃病院)は町でも有数の大型病院でした。
小児科もあり耳鼻科もあり脳神経外科もある、外科内科はもちろん整形外科まである、そんな総合病院でした。

そんな大型病院が9年程前に廃病院になったんです。ある事件がきっかけで…。

それでは本題に入ります。


9年前の夏、A病院に交通事故で重体になった男性が運ばれてきました。

名前を高橋とします。高橋は出血が酷く、どうしても輸血が必要でした。
そんな訳でA病院に運ばれてきたんです。

高橋は輸血によってかろうじて助かりました。
A病院には当時物凄い量の輸血用血液が保管されていたようです。

やがて高橋は退院しました。退院後、元々無職だった彼は仕事を探すことにしました。
そこで見つけたのがA病院の夜間警備の仕事でした。

A病院には世話になったし、警備のバイトなら経験したことがある。彼はすぐに面接を受け、就職が決まりました。
大型病院だけに1人で見回りをするのは大変でしたが、幽霊が出るでもなく、彼はすぐに慣れました。

そんなある日、彼が見回りを終えモニターをチェックしていると1つの画面に人の気配がありました。
輸血用血液の保管室を映した画面でした。

実際そこには人が映っていました。

白衣を着た人…
医師でした。

目を凝らしてよく見ると、その医師は何かを飲んでいます。

そう、血を飲んでいたんです。
まるでビールを飲むかのようにグビグビと血を飲んでいたんです。

彼は怖くなり震えていました。

次の瞬間、医師の顔が画面越しにはっきり見えました。
男性の手術を担当した主治医の医師でした。


彼はすぐに警備の仕事を辞めました。
そして数日後、事件が発覚したA病院は営業を停止し、そのまま廃病院になってしまったんです。

画面越しの医師の口元は血だらけで、幽霊よりも怖かったらしいです。
今現在起こっていることです。

私の家はマンションの8階で、もちろん各階にはエレベーターがついています。 

ある日、学校から帰ってきてからすぐ眠ってしまい、目が覚めたら朝の3時でした。
これは二度寝出来ないと思い、そのまま布団の中で携帯をいじっていました。

そして午前4時になりました。すると、

ガー−…ガタン 

とエレベーターの開く音がしました。

他の住人がコンビニにでも行くんだろうと思って、最初は気にも止めませんでした。しかし、

ガー−、ガタン、ガー−ガタン… 

ほぼ5秒おきにエレベーターが開閉しているのです。

この時間帯は皆寝ていて、子供のイタズラなんてことはありえません。
故障かと思いましたが、エレベーターはめったなことでは故障しないので、その可能性もありえません。

そもそもどこの階でエレベーターが開閉しているのか、覗き窓から見てみました。

8階でした。誰もいないのに勝手にエレベーターが開閉……

ではなくて、人はいました。貞子みたいな女の人が。
あー、こりゃ幽霊だな、と思いました。

何回もエレベーターが開閉しているのに乗らないし、何よりも、服がボロボロ。
血のようなものもついていて、ゾッとする風貌でした。女の顔は見えませんでした。

あとで大家さんに聞いても知らないと言います。
私も5年前からこのマンションに住んでいますが、こんな経験は初めてです。

あの女の人がなんであんな所にいたかもわかりません。

ただ言えるのは、毎回エレベーターが開くのは8階で、女は時々スーッと消える。
その時、何故か必ず9階の人が亡くなります。あるいは大怪我をする。

もしあの女の人が7階に現れたら、私は…。
埋立地に近い古い住宅街の奥に、長いあいだ放置されたままの空地がある。

近くに引越して来た主婦が犬の散歩で空地に入った時の事。

空地の中央に動物の骨を組み合わせたクリスマスツリーのような物が立っていて、その枝先からはボロギレや皮が垂れ下がっていた。
辺りは凄まじい悪臭で主婦は気分が悪くなりそこを立ち去ろうとしたが、普段は威勢のいい犬が怯えてへたり込んでしまった。

その時、地響きがした。
よく聞くとそれは無数のケモノの唸り声だった。

驚いた主婦はダッシュで逃げ出した。
入る時は気付かなかったが空地は大部分がコンクリート塀に囲われていた。

主婦は近くに転がっていた壊れた祠に足を掛けて、必死によじ登り外へ出たが犬はついて来れなかった。

近所の年寄りいわくそこは昔から神力も通じない忌み地で、すでに数え切れないほどの関係者が不幸な目に遭っているという。

翌日、引きちぎられた犬の首輪だけが塀の外に投げ捨てられていた。
友達から聞いた話なのですが、その友達が体験した話らしいです。

その友達(以降Aとします)は元々霊感があったようで、色々体験談を聞かせてもらいましたが、その中でも一番怖い話でした。


Aが中学生の時、その日は夏休みの出校日だったそうです。
A達のグループはトイレ掃除の分担で4階から1階まで行って、そして外のトイレへ…。

外のトイレに入ると4つの個室があって、4つ目だけが扉が閉まっていました。
その4つ目の個室から変な感じがしたそうです。

しかもグループの中の霊感が強い子が急に「気分が悪い」と言い出しました。
「早く終わらせよう」と3つ目の個室まで急いで掃除しました。

でも扉が閉まっている4つ目の個室だけはさすがに開ける気にはならず、扉のしたの隙間から水でバーっと流しただけだったそうです。

その時に先生が点検に来ました。
先生は個室を1つ1つ点検していきます。

1つ目。
2つ目。
3つ目。

そして4つ目。
先生は扉を開けてしまったそうです。

その時に女の人の長い髪が出てきたそうです。
やばい感じがしました。

それから先生は何事もなく扉を閉めました。
どうやら見えてなかったようです。

その時はこれで終わりだったようです。
あとから聞いた話、先生は4つ目の扉を開けたことを覚えてなかったそうです。


夏休みも終わり、2学期が始まりました。
そんなある日、その時の話になったそうです。

そして何人かの男子が「行ってみようぜ」と、そのトイレに向かいました。
A達は教室で待っていました。

しばらくすると男子が戻ってきて、A達に一言言いました。

「嘘つき」

A達は一体何のことかわかりません。
女の人はいなかったということなのでしょうか。

そこで

「何が?」

と聞き返しました。

すると

「4番目なんかないじゃん」


以上です。

4つ目の個室は一体何だったのか、今でもわからないそうです。
夏休みで学校に宿泊したときの話です。

夜暗くなってきた頃にみんなで他の教室に移動することになりました。

先生の話では離れた所の校舎にあるらしいのですが、みんな場所がわかりません。
そこで、みんなでその場所を知っているというY子についていくことになりました。

今いる校舎を出ると辺りは真っ暗でなにも見えません。外灯もついてませんでした。
仕方ないのでみんなで電灯を持って出ることになりました。

ところが、不思議な事にY子だけは電灯を持たずその真っ暗な道をすいすいと歩いていきます。
自分は道を知っているなら当然だろうかと思って、はぐれないようにY子の後ろへついていきました。みんなは後ろの辺りをビクビクと歩いてました。

真っ暗な木の生い茂った校庭を抜け運動場を抜け、真っ黒なY子の歩くスピードはだんだんと速くなってきました。
あまりにも歩くスピードが早くなってきたので、途中でみんながはぐれないようにと、自分はY子とみんなの中間辺りのスピードで歩くようにしました。

200mぐらい歩いたでしょうか。3階建ての真っ暗な校舎に着きました。
Y子はその校舎の中へスーッと入っていきました。

自分はこんなところに大きい校舎があったんだなあと思って、すぐには入らずに外で待っていました。
しばらくすると友達が一人やってきました。他のみんなはまだ、だらだらと歩いているのか、懐中電灯が遠くでチカチカと光ってるのが見えます。

その友達と教室を覗くと真っ暗な教室の中にY子だけがポツンと一人だけ机の前に立っていて、ジーッとこちらを見てました。
友達は早く教室に入ろうぜといって窓から入るように言いました。

自分はいったん窓の上に登ってその教室に入ろうとしましたが、何か不気味さを感じていて入れませんでした。
しばらく窓の上で立ってうろうろしていると、その教室に数名の真っ黒な生徒が入ってきました。

この時、真っ暗な教室に入ってきたのに、電気すらつけないで椅子に座るのはおかしいんじゃないかと思いました。
自分はハッとなって教室に入らずに窓から降りて外に出ました。

>>76

すると後ろの方から声が聞こえてきます。みんなが到着したようです。
何故かその中にY子がいて「K君一人でこんな所に来て危ないじゃない」と言いました。

「あれっ?」

と思って真っ暗な教室に目を移すと、

真っ黒なY子は「チッ、しくじったか」と言って校舎ごと消えました。
悟りを開くってあるよね?

それと同じ原理かどうか知らないけど、真に理解をするとある感覚に襲われる事柄がある。

真理や宇宙や輪廻といった感じの、誰かしらはその境地の入り口にたった事がある人もいると思う。
でも維持できずすぐにその感覚は消え失せる人がほとんどかと。

これからの事をすると、まだ普通の生活では絶対に開かない脳の回路が開くとされてる。
でもピンポイントで開くわけじゃないから副作用がついてくる。人間にとって都合良くは開かないということ。

副作用というのは軽い場合は霊感体質、酷い場合は発狂や身体への障害、果ては死に至ってしまう。
わかってると思うけど一応…理解ってのは世間一般で使われてる感じじゃなく悟るに近い意味の理解ね。

っとその前に。
これは普段じゃ味わえない状況、一歩先は死の状況、臨死体験などで理解できる。

例えば脳に血が詰まったり事故って頭を打って霊が見える人がいる。
それは副作用の部分だけが残って肝心の理解した瞬間の部分の(つまり死の直前)の記憶は吹っ飛んでいる場合が多い。

そこでそれを毎日毎日体に覚えさせる荒技。
勘の鋭い人はわかったと思うが死である。

しかし体が死んでは意味がないし何度もできない。そこで夢という方法をとる。
死を克服し死の恐怖を耐え続け無の境地にたち、夢での経験で脳の回路を開かせる。

ではどうすれば死の夢を見るのか。

例えば自分の見たい夢を見るにはどうする?
昨日はどんな夢を見た? それは何故見た?

答えはそこにある。
私は…リアルな夢を見る事が多く、疲れてるのか残酷な夢をよく見ます。

しかもなぜか妙にリアルで、話してる言葉も含め全てが目の前で現実に起きている事実のような夢です。

今回はアフリカ? の北部で起きた紛争のようで、多くの方が惨殺されている現場を第三者として傍観しているのです。
しかも殺されている人達を克明に、最後の事切れる瞬間まで見てしまいます。

爆弾、銃で殺される方々や、首や四肢を切られ苦しんで亡くなる方々…時に残酷で、捕虜として捕まった方の皮を剥いでジワジワ死んでいく様を見たり。捕虜を鎖で繋いで生きたまま虎や狼の餌にしているシーンもありました。

あまりにリアルで残酷な人間のエゴに悲しみと恐怖を持ち、叫びながら目を覚まします。
当然寝た気にもならず、夢なのか現実なのか…冷静になるまで分からなくなっています。

毎日、本当にリアルで…海外での今現実に起きてるような事件を克明に夢で見るのです。

これが夢だから…安心しています。ただ現実になる日が来ない事を願っています…。
俺はメシを食わず水分だけで生きて行く事が出来る。と言うより食したくないのだ。

悩んだ事はない…と言うと嘘になる。だが今は感謝してるくらいだ。何故ならメシ代がかからず他につかえるからだ。

今日、俺の家にDVDが届いた。誰の仕業かはわからない。中身を観てみれば何かわかるかもしれない。俺はDVDをデッキに差し込んで再生を押した。

映し出された映像は俺の部屋だった。誰かが俺の部屋に入り撮った…恐怖よりも怒りが勝る。俺は怒りを抑えた。

画面は動かず、音だけが聞こえてくる。畳みの上を何かが引きずられている音。そして足音。

「おい…聞こえるかよ…」

男の声、喋る度にクチャクチャという音が混じっている。そして飲み込む音と同時に画面は回り、二人の人物を映した。

片方は腕を切り取られ口にガムテープを貼られ出血多量で今にも死にそうな女性…。そして切り取った腕を涙を流しながら喰らう男。

胃液が口に登る…俺は吐いた。手を口に突っ込んで。気持ち悪いだけなら自然と吐くことは出来る。だが今の俺は違う、嫌だからだ。

「お前は…俺と代わるべきなんだ」

静かな声だ…。その数分後映像は消えた。

俺が吐いた跡の洗面所には、大量の肉片が俺の胃液と交ざり散らばっていた…。
俺の友人の話なんだけど。

友人が、大人2名と子供3名が乗ってたエレベーターに足をかけた瞬間に

「ぴぴー。重量オーバーです。最後に乗られた方は降りて下さい」

って言われたらしいんだ。

エレベーターの重量は約400キロくらいらしいんだけど、あきらかに皆小柄なんだよ。

俺が乗っても大丈夫じゃねーかよと思いながら友人は降りた。
そしてそのエレベーターは六階まで上がりまた一階に降りてきた。

友人は降りてくるときエレベーターの上を見ていた。
なんとそこには、大柄4人の胴体が上に乗っかっていたのだ。

友人は慌てて警察に連絡した。
話によると、あの4人の胴体は行方不明になった人達らしく、頭だけが見つかり胴体が行方不明になっていたらしい。

それがあってから、俺はエレベーターに乗って重量オーバーになったらそこからすぐ離れるようにしている。
1月の最終日曜日朝方4時頃、家の庭でウーウーワーワー男の声で騒いでいる。

ビックリして家族全員起きて窓から外を見たら、グレーのスエット着た男が飼い犬を食べていた。
父と私は怒り、姉と母は泣き崩れました。

私は電話で警察を呼んで、家中姉と母の鳴き声と悲鳴。
電話が終わり父の元へ行くと、先ほどまで台所の窓から外を見ていた父が居ず、外を見ると先ほどまで犬を食べながら騒いでいた男を取り押さえている。

でもどう見ても首が絶対に曲がらない方向に曲がり、さっきまで物凄い勢いでウーウーワーワー騒いでいた男は静かだった。
その後少しして警察が到着。

悪いことはしていないのに我が家はこの事でズタボロ。
私は大学を辞める事になり、母はパートに出る事に、姉は仕事を辞め引き篭もっています。

法律ってなんなのさ。
これは俺が高校2年の時の話。

初めて彼女ができて、毎晩ケータイで長々と話してた。

そんな時彼女が

「なんか足音するんだけど…。誰かいるの?」

と言ってきた。

その時、自分の部屋に俺一人。いるわけないし俺にはそんな音聞こえない。

「気のせいじゃない?」

そういってその時はなんとも思わなかった。


でも、次の日も、その次の日も彼女には聞こえるらしい。
しかも音はどんどん大きくなっているらしかった。

だんだん怖くなってきたが、霊とか信じない方なので気にしないようにしていた。


ある日、夜中にふと目が覚めた。体が動かない。

「あ、金縛りだ。そういえば最近、忙しかったから疲れてるのかな?」

とか考えて、あんまり「やばい」とか思わなかった。

そうこうしているうちに何か聞こえてきた。

足音だ。誰か階段を上がって来る。俺の部屋の前で止まった。

「誰だ? おかんか?」

と思っていたら金縛りが解けた。

部屋の外には誰もいなかった。
親に言っても馬鹿にされるだけだと思い、何も言わなかった。

そんなことが何日か続いた。


その日も「またか…」とか考えながら金縛りが解けるのを待った。
しかし、どうも様子が違う。足音が聞こえない。

「…っ!」

今までに体験したことがない激しい耳鳴りに襲われた。

なんとか耳鳴りからは開放されたが金縛りのほうはどうにもならない。

そのうち目も慣れ、ふと天井を見ると黒い点が一つ見えた。

「なんだあれ? ん? ちょっとずつ大きくなって…る?」

違う。大きくなったのではない。黒いひも状のものが俺の顔の真上まで降りてきていた。

「なんだ…これ?」

気付けばすでに何本か同じように垂れ下がっていた。

次の瞬間、風もないのにひもがフワッと横に揺れた。同時に

ドサッ!!!!!!!!!

女の頭が俺の目の前に落ちてきた。たとえ様もない恐ろしい形相だった。

あまりの恐ろしさに俺は朝まで気絶していた。


「俺〜〜〜! もう昼過ぎよ! 布団干すからもう起きなさい!」

母の声で目が覚めた。

「死んだと思った…。夢…か?」

「早くしなさい!!」

あまりのことに頭が働かない。

「とりあえず布団持って行くか…」

「っあああ!!!」

敷布団の下に女の長い髪がびっしり敷き詰められていた。
同僚の話。

山中で測量をしていた時、不気味な物を見つけて腰を抜かした。
谷の間に綱紐が長く渡されて、そこに人の首が何個もぶら提げられていたのだ。

勇気を振り絞って調べに近寄ると何のことはない、すべてマネキンの首だった。

「まったく趣味の悪いことをする。心臓に悪いじゃないか!」

よく見るとその一角は、かなりの範囲が綱紐によって四角形に囲まれていた。
首で結界を張っているようにも見える。何かのお呪い(おまじない)だろうか? 

事務所に帰ってから上司に報告すると、あっさりと言われた。

「そりゃぁ猪除けだよ。あの辺りじゃ昔からやってるとこが何軒かあるな」

他の同僚にも同じことを言われたが、彼は浮かない表情だ。

「だって囲まれてた中は、明らかに畑なんかじゃなかった。普通の森だったんだ。それにな、ある一方向の首に限ってだけど…皆ズタズタにされてた。猪がそんなことするかな…」

彼が次にそこを訪れた時には、既に怪しい結界はなくなっていたという。
小学校高学年のころ。父は山奥に田圃を持っていた。

家から離れていたため、家族みんなでトラックに乗り、一日がかりで農作業。夏休みには自分も連れて行かれた。
手伝いのないときには「探検」と称して、過疎で人気のなくなった集落をあちこちしていた。

その日は曇り空で蒸し暑い日だった。初夏でもあり周囲は鳥のさえずりがやかましい。

ある廃屋の裏の畑を「探検」していた時のことだった。
畑といっても放置され、すでに雑草で埋まっている。その一角に、それはあった。

まるで地面の一部が角のように天に向かって突き出ているようにも見えた。
大人より高かったから、高さ2メートル。直径は根元のほうで1メートルぐらいか。

小山のように盛り上がった「塚」のようなもの。全体が幾重にも蔓草に覆われていた。

「何だろう」

蔓草の間から観察すると、平たい小石がびっしりと積み上げてある。

そしてその小石が崩れた間から、奥に黒い柱のようなものが見えた。
よく見ると、柱の所々には四角い穴が掘ってあるし、字のような模様もある。

好奇心に駆られ、もっとよく見ようと蔓草に手をかけたその時。
異様な雰囲気に気が付いた。

音がしないのだ…。

まったく消えたわけではない。
足元で地虫が、ヂィーーーと鳴いている。それだけは聞こえる。

しかし、さっきまでの鳥のさえずりがどこからも聞こえなくなった。
まるで息を呑んでこちらを見つめているようにも思えた。

「まずい…」

そう感じて手を引っ込め、引き返そうとした瞬間。

後ろで、「チッ!」と舌打ちが聞こえた。
恐怖に駆られ、転げるようにして、家族のところまで走った。

それからそこには行っていない。

家族に話したが「さあ、何じゃろうなぁ」。取り合ってくれなかった。
そんなものを気にしていては、この山村では暮らせない。

今では、そこの地域は無人となって、車も入り込めなくなったらしい。

「あれ」は、山に飲み込まれながら、次の「獲物」を待ち続けているのだろうか。この先何百年も。
自転車で山を走っていた。
もうすぐ日が暮れそうだ。低山なのですこし油断した。

迫る夕闇と滑る急坂が焦らせ、だんだんと後悔と恐怖感が支配してゆく。
頂上の広場についた頃には太陽は沈んでいたがまだ少し明るい。下りは15分もあれば帰れる。

「あとは下るだけか…」

もと来た道を下りはじめるとすこし先に人影が見えた。

「こんな時間にハイカーか?」

スピードを落とし、様子を伺うと何かおかしい。人影はハイキングコースをそれて薮の中をヨタヨタ歩いているのだ。

不審に思い声をかけてみた。

「こんにちわー山菜採りですかー?」

向こうもこちらに気づいたらしくヨタヨタと近づいてくる。と、全身が泡立った! 確実におかしいのである。

まず頭から全身にかけてガーゼのような薄い布を巻いていて、いっさい腕を動かさないで歩いている。

「人じゃない…」

と思って一目散に逃げようとペダルに足をかけた瞬間、耳元で

「こんにちわー山菜採りですかー?」

「こんにちわー山菜採りですかー?」

「こんにちわー山菜採りですかー?」

と、男とも女ともつかぬ声が聞こえ一目散に逃げた。

途中何度も転倒し血だらけになりながらなんとか家にたどりついた。 

次の日自転車をメンテしていると、後ろのギアの間から大量の髪の毛が出てきちゃいました。
18歳で上京して1ヶ月。
身辺整理など慌ただしい時期を過ぎ、ある程度の余裕を持て余していた頃に、それが始まった。

真夜中にベッドでまどろんでいると決まって、部屋のドアをノックする音がする。

あと少しで眠りに落ちる寸前で邪魔されるので、正直イライラしていたのだが、眠気を抑えてまで確認するほど気にはしなかった。正直面倒臭かったのである。

しかし、さすがに2週間それが続くと、何だか怖くなり、友人に相談しても『イタズラとしても悪質過ぎるんじゃない? 早めに警察に相談したら?』と早期解決を促された。

無駄にやる気になった私は『今日は犯人を見てやろう』と覗き窓の前でいつもの時間まで待つ事にした。

真夜中過ぎ、そろそろくるかという時、微かではあるが少しずつ人の気配が静寂の中に感じとれる。

私は意を決して覗き窓から外を見た。

誰もいない。薄暗い廊下があるばかりだ。思わず溜め息がこぼれ、ドアから離れた。

しかし何かの気配は消えてはいない。

その時空気が張り詰めた。

『コンコン』


ノックはトイレからだった。
家賃ムリして、建ったばっかの新築マンションの一室で一人暮らし始めたばっかの頃。

夜更かしして午前2時ちょい前に布団入って半分寝こけたあたりで、玄関先からガチャガチャバキッて音がした。

“隣? 夢か?”

て起きもせずに夢うつつで寝てたら、廊下でパタパタ軽い音がする。

寝ぼけたまま薄目を開けたら、廊下を子供が何人も歩いてた。
大きめのやよちよちしたのや、着物だったりヒラヒラドレスだったりボロ布巻いてたり、歳も服装も色々のがペチャクチャやりながら、玄関からベランダに向かって歩いてく。

やっぱ夢だ、と思いつつ寝返りうって眠り込んで、次の日。玄関見たら、閉めたはずの鍵が開いてた。
その上に、しっかり掛けた記憶のあるドアチェーンが、千切れて壊れてた。

さすがに薄気味悪くて、知り合いのつてをたどって霊感がある人に来て貰った。

「あ〜だめだねこれは。引っ越した方がいいでしょー」

詳しく聞いたら、霊が通る道があるんだと。

「君、子供に好かれないでしょ? その子達、どんな風だった?」

言われて思い出したんだが、前日チラっと俺を見た洋服の小学生くらいの女の子が、2人顔をしかめて「キモーイ」と言った記憶があった。

それを言ったら、「良かったね」だと。

何がまずいって、俺の部屋を通ってる道は子供専用らしかった。
しかも、大半が死んだなんて全く思ってない子供らばっかり通る道。

見たときは全然ヤな印象じゃない光景だったが、本気で危ない霊らしい。

「懐かれたら、まず命無いよ。悪気も何もなく、『気に入ったから一緒に行こ♪ 連れてっちゃえ♪』で寄ってたかってもってかれる。行き先は賽の河原かな、ハハハ」

ハハハじゃねーよコンチクショウ、と心の底から思った。

もちろんマンションは速攻で出た。
叔父さんは古書集めが趣味で、暇さえあると古本屋巡りに出かけていた。

とある古本屋で叔父さんは、アメリカ人がインディアンと戦ったときの記録を、当時のアメリカ人が日記風に記した古書を見つけた。
オリジナルではなく、複製だったけど、その当時の年代に複製されたのは間違いないらしくて、叔父さんは大枚はたいてそれを買った。

叔父さんは、その本を自分の部屋の書斎に大事にしまっておいた。

その日依頼、なんとも寝付けない日が続いたと言う。
仕事から帰ってきて自分の部屋に入ると、すでに空気が重く、悪夢もほぼ毎日見たと言う。

そんな日が数ヶ月続いて、別段体調は悪くないので「部屋に何かあるんじゃないか」と叔父さんは思い、知り合いの霊感が強い占い師に、家に来てもらった。

占い師(おばさん)は部屋に入るなり、

「アンタ、何てもん置いてるの!!」

と凄い剣幕で怒鳴ったと言う。

その目線の先には、書斎。

つかつかと震える足取りで占い師は、書斎のガラス戸を開け、例のインディアンとの戦いを記した古書を手に取り、こう言った。

「これ人間の皮膚よ!! 皮で作ってるのよ!! 表紙!!」

その日のうちに、その本は近所のお寺に預け、供養してもらったと言う。

それ以来、部屋の異様な空気も消え、悪夢も止んだと言う。 

叔父さんは、話の最後に最後に俺にこう言った。 

「叔父さんが買ったの(1巻)だし、あの本の続き、まだ古本屋に4冊あるんだよなぁ…」

都内の古本屋、とだけ記しておく。
かなり山奥にある村だが、まだその先に村があり、単純に、上の村、と呼ばれていた。

道は一本。深く切れ込んだ谷には簡単な橋が渡されていて、一応、それだけが、上の村と、この村を繋ぐ唯一の手段だった。

その橋は、夜毎、引き揚げる習慣になっている。

「化け物よけなんだ」

知り合いの猟師が笑いながら言う。 

色々な事がある中で身につけた、上の村なりの知恵なのだろう。

「違う違う。橋を引き揚げるのは、この村の連中だよ」

橋を引き揚げ忘れると、上の村から化け物が降りてきて、色々と悪さをするらしい。

よくそんな化け物がいる村で、上の村の人たちは暮らしているものだ。
古くからの、土地に根ざした信仰というものがあるし、化け物といっても、それはそれで上の村の守り神なのかもしれない。

「あのな」

酒を満たした丼を畳に置き、猟師が居ずまいを正した。

「上の村の連中は、化け物と同居してるわけじゃないぜ。みんな化け物なんだ」

「全員?」

「赤ん坊から年寄りまで全員さ」

猟に出かけ、帰りが遅くなり、橋が渡れなくなっても、決して上の村で一夜を明かしたりしないと、彼は言った。
あそこには友達もいるし、陽があるうちは大丈夫なんだけどね。

化け物を見た事があるのかと、質問してみた。

「冗談じゃないよ」

彼の声が少し上ずった。

「見ただけで、どうかされるかも知れないんだぞ。何しろ、相手は化け物だからな」

それ以上の詮索はやめた。

この猟師、はだけたシャツの懐に、直接食い物を放り込み始めた。
シャツの中、腹のあたり、うねるように動いている。

酔わなければ、実にいい男なんだが。
知り合いの話。

彼はその昔、仕事で南米に赴任していたことがある。
さしたトラブルも無く無事任期を勤め上げたのだが、何度か不思議な事件に遭遇したのだという。中でも特に不気味だった話を一つ。

彼が逗留していた村で、殺人事件があった。犯人はすぐに捕まったらしい。
若者同士のトラブルで、現行犯逮捕に近い状況だったとか。

当時、村には自警団みたいな組織はあったが、警察は大河をかなり下った所にある大きな町にしか存在しなかったという。
警察が到着するまでどうするのかと思いきや、事態は彼の想像を大きく外れた方向に進んでしまった。

司法には届け出ずに、神様に裁いてもらうのだと聞かされたのだ。

神様はサッシーと呼ばれており、村を取り囲む山の中に潜んでいるのだという。
幸や恵みを与えるような存在ではなく、ただ罪を犯した者に罰を与えるだけという怖るべき神らしい。

日本でいう祟り神のような神性であろうか。
村に伝えられているサッシーの姿は、大きな黒い身体に一本足、そして片目が潰れているという奇怪なものだ。

村の外れに河の支流が流れており、そこの砂洲に丸太を立て罪人を縛りつけて放置する。
夜を越えて生き残った者は、罪を許されたとして翌日開放される。しかし許されなかった時は、サッシーによって相応の罰が与えられるのだと。

獣に襲われてしまったらどうするのだと聞いたが「それが掟だ」の返答のみで取りつく島もなかった。
元より余所者の彼には、何を意見する権利もない。

その夜はよく眠れなかったという。
密林を抜けて動物の声が聞こえると、それが悲鳴ではないかと耳をそばだてたりした。

果たして翌朝、若い殺人犯は死体となっていた。

小さな村はその話題で持ち切りだった。
聞けば、心臓を抜かれていたという。彼らにとっては、一番大きな罰に当たるのだそうだ。

まだ食人の習慣があった頃も、真に憎い敵は決して食べられることはなく、ただ心臓を抉られて晒し者にされていたとも聞いた。

そして死体の側には、河から上がってきて再び河に戻る足跡が残されていたと。
一本足の存在にしか付けられない足跡が。

>>91


彼は現場を見ていないし、死体を改める立場でもなかったので、事の真偽は不明のままだ。
案外、殺したのは村の重鎮たちではないかと、口には出さず考えていた。

明らかに大罪を犯した者に対する罰を、村に明らかに示したのではないかと。彼らの神の名を借りて。

「何かヘマを打ってたら、儂も心臓抜かれてたかもな」

彼はそう言って、私の奢った酒を一気に飲み干した。
あるオカルト雑誌の記者二人が沖縄に取材に行ったそうです。

記者たちは地元の伝承や民話などを一通り取材し終え、最後に

「ガマ(沖縄の方言で天然の洞窟)の中で写真を撮ってみよう」

と地元の人にガマの密集している地域を教えてもらい、いつくかのガマをめぐり写真を撮っているうちに、入口にしめ縄が張ってあるガマを見つけ、記者たちは嬉々として中に入って行った。

中に入ると外観より結構深く、奥まで入ると薄暗くていかにもな雰囲気だった。

一人は写真を撮りはじめるんだが、もう一人の記者はどうも落ち着かない。

「なんか足元を虫に刺されてるみたいに痛い!!」

とジタバタ騒いでいたら

「お前たち何してる!!!」

と地元のおじいさんにものすごい勢いで追い出された。

話を聞くと、このガマは戦時中に住民の避難場として使われたが、敵の攻撃でガマの入り口が崩れ、住民が生き埋めになったらしい。

戦闘中に救助が来るはずもなく、数週間後にガマが掘り出されたときは皆死んでしまっていた。
だが妙なことに、ひとつを除いて遺体は激しく損傷していたそうです。

どうやら生き埋めになった人たちは衰弱死した人の肉を食べ、生きながらえていたみたいだった。

そしてその話しを聞いた記者の一人は震え上がった。

自分の足には無数の歯型がついていた……。
今回は、大学に入り、先輩の家に遊びに行った時の話を。


先に書くと、先輩の家はどうやら、家の近くがあまりよくない「場」が出来ている。

家との間に、荒れた土地。薄暗いマンション。極めつけが、空気が生臭い。
病んだ思考がある人間を作り出してしまいそうな所で、心霊スポットと変わらないよどみがあった。

まぁ、先輩の家に入って、くつろぐと、壁(角部屋の二階)を叩く音がやたらとする時点で、気づいて欲しかったが。

先輩は、風の音だと思って、一年過ごしたらしい。

その先輩は、俺に霊感というか…ある意味で呪いのような、この力の事を知っていたので、気にする事なく、現状を教えた。

「壁にいますよ」

本当に? と聞くので、ベランダに出て確認すると、壁一面に色々とへたりついてた。

半信半疑な人間もいたので、写メを撮ってみた。

「何も写ってないじゃん」

と、先輩とそいつが言っていた。

夜の壁を写したのだから、画面は真っ暗だった。
だけど、徐々に画面が真っ赤になっていった。

半信半疑だった奴すら唖然として、それを見ていた。

俺は、写真をあまり撮られないし、撮らない。
一枚は確実に、写ってしまうからだ。

それ以来、先輩は、俺が写真を撮ろうとすると避ける。

俺と違って犬が入り込むよりはましだと思うけどな
ある村の神社は山の中にある。
といっても村自体山の中にあるような物だが。

沿岸部に近い平地の村や町と異なる山間の村では、時々変わったものを祀っている事がある。

その村には小さな社があり、毎年の初めに一年の豊作祈願のために供え物を持ってその社に詣でる。

が、その小さな社、外側が建っているだけで、内部には何も置かれていない。
賽銭箱一つない。ご神体と言えるようなものも無い。

供え物を置いて、村人が拍手を打ち、祝詞を唱え、詣でる。
それを自分は呆然と見ていた。変わった神社もあるものだと。

帰り際、社の戸を閉め全員が帰ろうとしたとき、社の内側から戸や壁を激しく叩くような

ドンドンドンドンドン!!

という大きな音が聞こえてきた。

驚いて振り返ると、一人の村人が表情を曇らせながら言った。

「ああ、○○様の機嫌が悪いなあ。今年は駄目かもしれん」

その年は天候があまり良くなく、畑も不作だったという。
その山には化け物が出るというのが、昔からの言い伝えだ。

まあそれ程珍しくはない。たまによく聞く話だ。

「その化け物は、山に出るが、希に人里にも下りてくる。そいつの声を聞いたら、すぐに逃げなきゃならねえ。真後ろでささやく事もあるし、その辺の藪の中とか、近くで呟いてるのが聞こえる事もある」

話を語る老人は、昔その化け物に出会ったことがあるという。

「俺が昔、友人と山に登ったときのことだ。突然後ろのほうからそいつの声が聞こえた。俺は、死にたくない一心で駆け出したさ。友人も隣に居たからそいつの声を聞いてるはずだが、振り返ったら友人は後ろを走ってねえ。その代わり、遠くのほうで友人の叫び声が聞こえてきたのさ」

老人は今でも友人を見捨てて逃げた事を悔やんでいると言った。

「お前さんもな、そいつの声を聞いたら、すぐに逃げるんだ。でないと、跡形もなく食われちまう。そいつはいつもいつもわけわかんねえ言葉を呟いているからよ。その言葉聞いたら、何が何でも逃げ切れ」

老人に、その化け物はなんと呟くのだ、と尋ねると

「あのな、そいつはいつも いえあ って呟いてるんだ」
私自身は霊感が無く、正夢・デジャヴ・極端な幸運などの体験しかありません。
ただ、私の友人には、霊感の強いY・人のオーラのようなものを識別できるT・ある能力を持ったJという人間がいます(TとJも友人同士ですが、Yは二人と面識はありません)。

私はこのサイトでお世話になっているように、昔から怖い話や不思議な話が好きなので三人には色々と聴いています。
前置きが長くなりましたが、今回はその中から投稿したいと思います。


これはYが中学生の時に体験した話です。
どの小中学校もあるのかは分かりませんが、その中学校では全校集会・学年集会などが頻繁に行なわれていました(荒れていたため)。

ある日、教室の後ろにあるロッカーに入っている掃除用具が全て外に(窓ガラスが閉まった状態で)投げ捨てられるということがありました。
すぐに放課後には学年集会が決定です。

皆、ダラダラと廊下に並び始めます。
Yもめんどくさいと感じつつも席を立った時、クラスメートの男子が急に両膝をつき、そのまま四つん這いになったらしいです。

そして涎を垂らしながら真っ赤な顔で

「ごめ゛ん゛な゛ざい゛…ごめ゛ん゛な゛ざい゛…」

と繰り返し始めたそうです。

その場にいた全員が驚きましたが、すぐに担任の先生と他クラスの担任とで彼を保健室に運んだみたいです。

Yはその光景を見ながら悪寒を感じ、彼が運ばれた後、思わず後ろにある掃除用具用のロッカーを見たそうです。そしたら、

初めて見る、髪が腰の辺りまであり、肌がありえないほど蒼白い、制服を着た少女がニヤリと笑い、

「だめだよ」

というふうに口を動かし、そのロッカーを開けて中に入ったそうです。

Yは驚いたみたいですが、すぐに学年集会へ向かったそうです。

結局犯人はその運ばれた男子でした。しかし、教室での出来事は覚えていなかったようです。

そしてYはあのロッカーには近付かないようにしたみたいです。

私も同じ中学校なのですが、Yと話すようになったのは高校からなので、あの事件の裏にそんなことがあったなんて知りませんでした。

あと、これは私の想像にすぎないのですが、あの制服の少女はロッカーに閉じ込められるようないじめを受けていたのではないかと思います。あくまで想像ですがね。
つい先日の話し。

とある友人(以後A)が、突然家に押し掛けてきて、「山に行こう!」とほざいた。

時刻は夜の11時、勿論断った。しかしそれで食い下がってくれる訳もなく、Aはしつこく頼んでくる。
なんでも、その山は心霊スポットらしく、霊感がある人(私)に来てほしいとか。

でも、私は基本的に霊に嫌われているようで、半径10メートル以上は寄ってこない。
なので、霊に遭遇したいなら邪魔になってしまう。と、Aに伝えると

「そりゃ都合が良い!」

‥遭いたいのか遭いたくないのかハッキリしてくれ。

そして、なんだかよくわからないうちに、私は車に乗せられてしまった。

車で走ること二時間弱、やっと着いたかと思ったらここからは歩きだと言う。冗談は存在だけにしてほしい。しかも山道だし。それに、結構ヤバい場所のようだった。

Aは「昔、ここで沢山の兵隊が死んで〜」と得意げに説明してたけど、その逆で、ここで死んだのは兵隊に殺された一般人だと感じた。
そして、そこには“兵隊を”供養するための石碑のようなモノが建てられていたのだが、その周りが一番ヤバかった。

物凄い形相の霊が、ざっと二十‥もしくはそれ以上。
多分、自分達は供養されてないのに、自分達を殺した兵隊が供養されているのに怒ってるんだと思う(と言っても、そこで死んだ兵隊はいなかったが)。

私は石碑に近づこうとしたAを止め、引き返そうと言った。
Aも私が何かを感じたのを悟ったのか、文句を言わなかった。

引き返す途中、私はAに「財布を落とした」と言って一人戻り、石碑を壊した。
間違ったモノを供養し、花も手向けられていない石碑なんて、あっても無駄だと思ったからだ。

それから私は、周りに落ちていた石で石碑のようなものを造り、祖父に教わった簡単な供養をした。

世の中には、他にもこんな石碑が沢山ある。だから、むやみに石碑にお供えをするのはやめたほうが良いと思う。
森林管理の仕事をしている古い友人は、年に数回、山に供え物をする。
供えるのは串団子で、古くからの習慣だという。

朝、山に入る時、道沿いの巨木の根元に団子を3本置いていくと、夕方には串だけが残されている。
団子は特別なものではなく、最近はコンビニで3本100円で売っているような、菓子メーカー製の団子を供えているとの事だ。

そんなものでいいのかとこちらが心配してしまうが、供えている当の本人はそんな事に頓着しない。
そもそも、供えている相手が山の神様なのか、あるいは精霊のような存在なのか、それさえ知らずに供えているというのだから、もはや、ありがたみも何もない。

供えて何を祈るかと思えば、取り立てて祈りもせず、

「はい、どうぞ」

その一言だけを心のうちで、そっと添えるのだという。

先代から引き継ぐ時に、彼は詳しい話を聞いたはずだが、細かい事は覚えていないと、嘘か本当か判然としない顔で言う。

朝、団子を供えて夕方に串を持って帰る。持ち帰った串は、一般ごみとして捨ててしまう。それを年に数回繰り返す。

それだけの事だと彼は言う。

ただな、と笑った。

「一度だけ、串を持ち帰るのを忘れたんだ。いやもう、懲りたよ」

串を持ち帰り忘れた翌朝、玄関を出て、鍵をかけようとした時、鍵穴に竹串らしきものが、ぐちゃぐちゃに差し込まれているのに気付いたのだという。

鍵は交換せざるを得ず、かなり痛い出費となった。

その後、どんなにせがんでも、この話だけはしてくれない。
つい先日(4月8日)体験した出来事。

ゲーセンから駅への帰り道(そこは自分が住んでいるところから電車で一つのところ)。
思いの外長居をしてしまって、店を出るときには23時を回っていた。

途中街灯も何もないたんぼ道を通ることになるのだが、そこでソレと遭遇した。

道の中間くらいまで差し掛かったとき、俺の横を四つん這いのオッサンがコマ送りみたいな異様な速度で走り抜けていった。
そして少し行った辺りからこっちを振り向いて見てる(四つん這いのまま)。

その四つん這いの姿勢も膝立ちではなくて、使徒を食い殺したときのEVA初号機みたいな格好。
顔は能面みたいに無表情なのに、目だけがやたらぎらぎらしてる。

そのまましばらく動けずにいたけど、意を決して向かい合ったままじりじりと後退。
途中相手が完全にこっちに向き直ったときは、心臓が止まるかと思った。

結局ゲーセンまで戻って、タクシーで帰宅。
それから昨日今日と怖くて一歩も部屋の外に出ていない。一日中カーテンを閉めて布団を被ってる。

人間なのかどうなのかわからないが、脳裏に焼き付いてしまってトラウマ気味。