1 無名さん

独り言1059

ばかやな
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これは中3の夏休み明け頃に私が実際に体験した話です。

私には全然霊感はなく、このことが起こっただけで他には何も起きてません。

ある日の夜、いつも通り布団に入って寝ました。しかし何か違和感を感じ、目を開けました。すると自分が何かを右脇に挟んでいることに気づきました。

私の布団の周りにははらぺ〇あおむしのぬいぐるみがあるので、寝相が悪くて挟まったんだなと思って、ぬいぐるみの顔にあたる部分(わかりますか?)を掴んで抜き取ろうとしました。

するとそれはぬいぐるみにしては固く、いびつな形をしていました。その形が指に上手くフィットする形だったので、寝ぼけていた私は左手ではめてみました。

すると私の左手を強く握って来ました。よく見ると、それは青白く光る右手でした。驚いたので手を思い切り振り、やっとのことで振り落としました。

その時はたしかに布団の上に落ち、怖くて5分ほど動けずにいました(金縛りにあっていただけかもしれませんが(笑))。

やっとのことで冷静を取り戻した私は、その手があると邪魔で寝れないなどと訳のわからないことを考えて、その手を探しましたがどこにもありません。

まあいっかと思って寝ようと横になると(手に掴まれて格闘しているときに起き上がって戦ってました)、金縛りにあいました。

私は今まで一度も金縛りにあったことがないのですが、この金縛りはヤバイなと直感しました。なぜなら全身が下(布団側)から引きずり込まれていたからです。


>>15


腹筋とかめっちゃ使って引きずり込まれず、起き上がることもできない状況の時、右側(机がある方向)からなにやら声が聞こえます。女の声です。

「…して……か…て」

なんて言っているのか分からず、黙って力を入れていたら、だんだん声が大きくなり、やっと聞き取れました。

「返して、返して…」と言っていました。

次の日が学校だということもあって、早く寝たい私は

「なにをだよ」と言ってしまいました。

すると少しの間静かになって、それからその女は

「私の手を早く返して…返して返して返して返して返して返して返せ返せ返せ返せ返せ返せ!」

とさっきまでの声とは打って変わって、すごく大きく、そして低い声で叫びました。

そのとたん力が抜け、私は下へ吸い込まれてしまいました。そして吸い込まれた私がさっきまでいた布団の上を勢いよく探しはじめました。

私はそこで気絶してしまいました。朝、新聞の配達員に起こされました。

そう、私は自分の家の庭に寝ていました。私の布団があるのは2階ですから、いくら寝相がわるくてもありえない場所です。

もちろん家の鍵は開いていないので、親が起きて新聞を取りに外に出るまでは外で待っていたことは言うまでもありませんが

家に入って布団を見に行くと、自分のものとは思えない長い髪の毛が10本ほど落ちていました。
20年くらい前の夏に、彼女と南関東の温泉地へ旅行したときのこと。

途中の国道沿いに〇〇渓谷なるマイナーな名所があり、そこで少し遊んでいこうという話になりました。

彼女は、待ってましたとばかりにビキニ姿に変身しています。水着がない僕は、トランクス一枚で川へ飛び込みました。

山にも関わらず暑い日で、野鳥のさえずりやセミの鳴き声を聞きながら、海水浴とは一味違う気分を満喫していましたが、しばらくして妙な感触を覚えました。

何かが体に絡みついてくるのです。

それは人間の長い髪の毛を束ねたようなもので、透明な粘液にまみれており、触れた箇所の皮膚がまるで蕁麻疹のごとくブツブツと充血して痛痒いのです。

近くを泳いでいた彼女も太ももや二の腕が同じ症状を起こして気持ち悪がっています。

クラゲなどいるはずもないし、毒草かなんかなのかなと周囲を見回してもそれらしき物はありません。

気味が悪いのでもう行こうかと服を着替えていたら、釣りに来ているおじさんに声をかけられ、世間話の中で、この辺りには急な深みがあって事故も多いから気をつけなさいよと、たしなめられました。

僕たちがさっき体験した件について訊ねたら、そんなのは聞いたことないとの返事。しかし、

「ここから少し上流にある、江戸時代に数十人の遊女が皆殺しにされたという伝説の淵は、彼女たちの魂が今も蠢いているらしいよ。それじゃないの?」

と冗談めかして笑うのですが、僕は決して笑えませんでした。

今回の体験と伝説との因果関係はもちろん不明ながら、あながち一笑に付すわけにはいかないとも感じます。

おかげですっかり涼しくなれましたが、早々と現場から退散したのでした。
死神を見た。

今から10年前の真夏、咽頭腫瘍で1週間入院した。

転勤で行った先のため、家族もなかなか来れず、その時付き合ってた彼女だけが支えだった。といってもこの話、彼女全く関係ないんだが。

俺が入院した部屋は一番角の3人部屋。元々は結核とかの隔離部屋だったようで、トイレも風呂もあった。

入口から入ると右手手前がスイカ農家のスイカさん、窓側がイビキのうるさいイビキさん、その対面が俺だった。

スイカさんは時折奥さんが見舞いに来てはその度に俺にスイカをおすそわけしてくれた。甘くて美味しかった。イビキさんはほぼ一日イビキをかいていた。

入院五日目の夜、あれは現れた。

相変わらずイビキさんのイビキがうるさくて、しかも昼間寝てるから夜すぐに寝れず、夏の暑さも相まって中々俺は寝付けなかった。

カラカラカラカラカラ

入り口の戸がゆっくり開け放たれた。

巡回にしてはゆっくり開けるな?それにナースの足音ってこんなだっけ? と思い、違和感を感じて目は閉じたまま耳に集中して聞いていた。

コツン、コツン

ずいぶんゆっくり歩く革靴の音がした。

医者か?と一瞬思ったが、そっとカーテンの隙間から覗いて違うことがわかった。

スイカさんの枕元に立ち、まるでキスするほど顔を顔に近づけ、おでこから顎先くらいまで舐めるように見ているおっさんがいた。

おっさんというよりは中年? 本当に普通のサラリーマンみたいな奴だった。ワイシャツに背広を羽織り、ネクタイをしめてスラックス。通勤電車でよく見かける格好だった。

肌だけは真っ白で不気味だったのが印象的だった。

と思っていたらサラリーマンは起き上がって、イビキさんの方に歩いた。スイカさんのときと全く同じように顔を寄せて…

まてよ。次、俺んとこくるのかこれ。

めっちゃパニックになって布団を頭まで被って目を思い切り閉じた。完全に震えててたぬき寝入りばればれだったろう。

コツン、コツン、コツン、コツン

…きた! 頭のすぐそばで足音が止まった…!

>>18


頭のすぐそばで目を閉じてもわかる、なにかがある感が恐怖だった。舐め回すように今俺を見ているんだろう。

どれぐらい時間がたったかわからないがシーツをかぶった手の力を入れすぎて痛いなんて考えが出てきた頃、足音が去った。再び止まったところを見てみると、イビキさんの顔だった。

さっきよりもずっとずっと舐め回すように見ていた。頭の先から足の先まで。ずーっとずーっとずーっと。

見るのに疲れ、一瞬横になった直後、サラリーマンは、足音もたてず消えた。

翌朝、イビキさんは息を引き取った。
母の話。

母は小さい時「蔵ばばあ」というのを怖がっていた。これは母自身もよく覚えてるし母の兄達もよく知っている。

大人になってからは恐怖感は忘れて、母の兄も親戚が集まった時の話に「お前、蔵ばばあが怖いって言ってたな〜」なんて母に言ったりしていた。

まあ、母の実家は古い農家だから昔の蔵を改造して倉庫に使ったりして、古臭くて不気味だったから幼かった頃の母は怖がっていたんだろうぐらいにみんな思っていた。

ところが、最近になって母が蔵ばばあの正体を思い出したという。

きっかけは、母の母…つまり、私の祖母が脳血管の病気の後遺症で痴呆の症状をあらわした事だ。

アルツハイマー型の痴呆症とは症状が違うのだけど、世話をしないといけないという点では同じだったので、母も介護の手伝いにちょくちょく顔を出していたらしい。

祖母は自分の産み育てた子供達の顔もわからなくなっており、特に女性が祖父に近寄るといい顔をしなかった。無論、母も例外ではない。

祖父に近づいた母に対する、祖母の睨みつけるような顔を見ていて母は蔵ばばあの正体を思い出した。

蔵ばばあとは、祖母が母にしか見せた事のない顔だった。

祖母は、三番目に生まれた子である私の母をあまり大事に思っておらず、祖父や他の親族の前では可愛がるそぶりをしていたものの、母と二人きりの所では目立たない服の下になる部分をつねったりしていたらしい。

その場所こそが、蔵だったそうだ。

まだ幼かった頃の私の母は、みんなの前でにこにこ自分を可愛がっている自分の母親と、誰も見ていない蔵でつねったりひっかいたり悪口やどうしようもない事を繰り返し言っている自分の母親を、無意識のうちに完全に別人だと考えるようにしていたらしい。

つまり、自分をつねったりひっかいている人は母親ではなく、蔵ばばあだと信じるようにしていたのだ。

最近、痴呆症が進行した祖母は自分の夫である私の祖父の顔もあやふやになっているらしい。祖父の腕には、昔に母がされたようなつねった跡がいくつもついているそうだ。
トラウマになった話の一つ。今考えればあの頃から俺は何かに取り憑かれてたのでは無いかと思う。

小学生の時、俺は虫を捕まえる事にハマっていた。しかし、捕まえるだけでは無く、捕まえた虫の大半は虐殺してた。

トンボの羽根を両側から引きちぎったり、蝶の羽根をハサミで切って、小石と一緒にテープで巻いて川に沈めたり。

1番多かったのが、バッタ等の虫をカマキリの口に無理やり押し付けて食い殺させる事。当時の俺にとってこれは娯楽の一環だった。

そんなある日、おかしな事が起こった。学校に行く支度をして家を出ると、そこにはバラバラになった虫の死骸が大量に転がっていた。

気持ち悪かったから全て拾い上げ(当時虫の死骸を素手で触る事に抵抗がなかった)川に全部捨てた。

それ以降同じ事は無かったが、数日後の夜にそれは起こった。

真夜中にふと目が覚め(親が寝付くのが12時過ぎだから恐らくそれより後)ふと目を開いた。すると頭上に何か黒い塊が見えた。

暗いのでよく見えなかったが俺はそれを見た瞬間ヤバいものだと思った(本能で悟ったんだと思う) 。

隣で寝てる親を起こそうかと思ったが、声は出ない体は動かない。所謂金縛りって奴にかかっていた。

気が付いた時には、それは俺の顔の目の前まで迫って、俺の顔を覗き込むような形になっていた。

それは体の無い生首のような人の顔で、目や口には虫の死骸がぎっしり詰まっていたね。

それから記憶がない。気が付いたら朝になっていた。

以来虫は殺してないし、トラウマになって仰向けで寝ることができなくなった。

後日談とかは無い。あまり怖くなかったらスマソ。ただ俺にとっては洒落にならないほど怖かった。
これは僕が大学生の時の話です。精神的にも回復してきているので話したいと思います。

夏休み授業に富士でキャンプをするという授業がありまして、その内容の中に樹海の散策、氷穴風穴を探るという項目がありました。

僕らの班は風穴を見る役になっており、そこに向かいました。風穴の周りにはたくさんの石が積み重なっており、何かを供養しているという感じでした。

その時の僕は霊なんてものは全く信じておらず、ふざけてその石を崩してゲラゲラと笑い呆けていました。その後、この事がとんでもない出来事になるとも知らずに…

そのあと僕らは自分達のキャンプに戻り夕食の支度など、各々の役割を分担してやっていました。僕の記憶はここまで、あとは友達の証言です。

まず僕は皆の前で包丁を持って現れたそうです。そしてわけのわからない言葉を発しながら自分の腕や首などを斬りつけはじめました。

すぐに友人が止めに入り大事にはいたりませんでした。しかしその直後自分の顔を殴りはじめ、最後には気絶したそうです。

そして痛みで目が覚めました。体中は傷だらけ顔はボコボコに腫れ上がり、とても見れたもんじゃありませんでした。

友人が云うにはとても人間の形相ではなかったということです。

このキャンプで友人彼女とも疎遠になり何もかも無くしてしまいました。そのあとメンヘルのお世話になったりと色々大変でした。

今でも発作は時々あります。解決策はやはりあそこに戻り、供養すべきなのでしょうか?
中学2年の頃、今まで使っていた木造の部室が解体されることになった。

夏休み最初の練習を午前中で終わり、午後からは部室の片づけ。ロッカーや道具なんかを放り出し、新しいクラブハウスに運ぶと、部室は一気にガランとなった。

「おい、これ見ろよ」

見ると、ロッカーを除けた壁に木の板が… 叩くと向こうは空洞っぽい。たしか隣は便所だ。鉄パイプやツルハシを使い、最後は蹴りで破った。

便所じゃなかった。奥行き3m幅1mくらいの薄っぺらなスペース出現。窓も床板も無くほとんど真っ暗。地面が急な下り坂になってる。

3人で降りてみた。壁一枚で便所なせいか臭い。突き当たりは背丈くらいまで地面の下で、目の前に土の壁。

足下がスースーするんで見てみると、横穴があった。直径50センチくらいかな?人一人がやっと潜れるくらいの小さな穴。

はいつくばって覗いてみたけど、真っ暗で何にも見えない。

みんなちょっと興奮して

「おい、懐中電灯とってこいよ!」

俺は坂を上り、部室を出て外へ。嘘ついて借りてきた懐中電灯持ってダッシュで戻る。ところが誰もいない。

坂の下は暗くて見えなかったんで、呼んでみる。

「おーい」

「…バイバイ…」

暗がりから、小さいけれどハッキリ聞こえた。女の声? ビビって外へ出た。

新しい部室の方へ行くと、人が集まってる。輪の中心にさっき一緒だった2人。青い顔で座ってた。

「お前が行った後、俺、キーホルダーの赤い豆球で中を照らしたんだ。2mくらい先に顔、つるつるの女の顔が見えた。

気持ち悪ぃ、何かマネキン人形っぽいんだけど、手だけでこうグイって、あれ何だっけ… それでこっちへ近づいてくる。

パニくって逃げようとしたら、後ろで笑い声が聞こえてきて、そこでもう慌てまくって、無我夢中。坂で足滑らしてケガしちまって…」

手や顔の擦り傷を見せて、口を開いたり閉じたりするんで、続きがあるのかと思ったら、話はそれで終わりだった。

2人も俺もその後は特に何もなかった。今もない。

後で聞いた話では、工事の時に穴の先を掘ってみたら、何かの巣みたいな、防空壕みたいな空間があったらしい。

別に何にも無かったみたいだけど、そのまま埋められて、空き地になった。今も空き地。時々花が置いてあるけど。
実家の近くに少し濁った川があるんだが、そこの生態系が色々とやばい。

何がやばいって、フナやメダカといった普通の魚から、何処のどいつが放したのやら、でっかいコイだの金魚だの、グッピーやバスの仲間まで泳いでやがる。

魚だけじゃない。ヤマカガシやマムシは土手の草むらに住んでるし、生えてる植物も外来種がほとんど。

夏が近づけばセミやカエルの鳴き声がやむ事はなく、秋から冬にかけてはトンボの群れが道を飛び交う。去年休暇を利用して帰って来た時は、ヌートリアと川鵜まで住み着いてやがった。

今じゃ珍しい自然の環境だ、何て両親は言ってるけど、はっきり言って魔境です。業者の手が入らないのが不思議でならない。

俺も子供の頃は網を適当に振るだけでトンボを大量ゲットできる事に喜んでたりもしたが、地元の大学を出て別の県に引っ越して、ようやく実家近くの異常さに気づいた。

で、数年前の事。夜中に自宅で寝ていたら突然金縛りにあった。

「やばい、目を閉じて何も見ないようにしないと」って反射的に思ったけど、指一つ動かせないのに、瞼だけは無理矢理に開けられていく感覚があった。

そして開けられた目の先、天井付近で蠢いてるそれを見た瞬間、俺は金縛りで悲鳴が上げられない事に感謝すると同時に、それでも無理矢理それを見せられたことを呪ったよ。

丑の刻参りってあるだろ、頭に蝋燭付けて左前の白装束着て、手に金鎚と杭を持った奴。あの格好をした女が、天井付近で「あ゛ぁぁ」とか「う゛ぅぅ」って呻きながら空中でのたうち回ってたんだよ。

でも俺が怖かったのは凄い形相をしてる女じゃなくて、その女の全身に纏わりついてた奴らの方。

脳天から杭を突き出しながら、女の腕に斑模様の蛇が巻き付いていて。明らかに入らないであろう片足を、黒い鯉みたいな魚が膝まで飲み込んでて。他にもバッタだのセミだのカエルだのが、頭や身体にウジャウジャくっ付いていて。

もう何ていうか、怖い以前に気持ち悪かった。

女は暫く呻き声を上げながら天井でのたうっていたけど、突然ぱっと身体が動くようになったと同時、いつの間にか消えていた。纏わりついていた生物ごと。

……もしかしたら助けてくれたのかもしれないけど、薄暗い室内であの光景は、相当心臓に悪い物だったという話。

でも、その一件以来、1年に数回は実家に顔を見せてる。
最近あった不思議な様な怖い様な話です。
ちなみに、わたしはめちゃくちゃ怖かったです(泣)


その日私は昼間に彼氏の部屋に行きテレビを見ながら横になってました。
ウトウトしていたらガチャっと玄関のドアがあく音がしたので、
「帰って来るの早いなぁ」
なんて思いながら体を起こして
「おかえり」と言い、二言三言喋ってまた寝てしまいました。

↑これが夢なんです。
いつも。
ひどい時には夢から覚める夢の夢なんて事もありました。
内容は全く同じ。
しかも、妙にリアルで起きた時に彼氏を探した事もありました。


そんなのが続き、寝るのが怖くなっていた頃、イライラも有り一層の事寝てしまえ!と布団に潜りこみました。

そして案の定、同じ夢。
違うのが、夢の中の彼氏が私の入ってる布団に入ってきたこと。
夢の中では夢と思っていなかったので、「あー今日は疲れたのかな?」と思い寝ながら少しスペースを譲りました。

そしたらいきなり抱きついてきたんです。
まぁいいか、と思いそのままにしておいたのですが、変なんです。
力の入れ方が。

すごく痛くて苦しくて。
最初は???でしたが、段々と怖くなってきて心臓はバクバクして‥

咄嗟に心の中で
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
と、唱えていました。

5,6回、心の中で言っていると抱きついてきてる力が一瞬止まり、
男か女か分からなかったんですが、

「何が南無阿弥陀仏やねん」

と耳元でボソッと囁きました。

そこからの記憶は無く、気が付けば夢から覚めていました。

>>25

この2ヶ月間の変な夢はやけにリアルで、夢だったのか現実だったのか今でも良くわかりません。

気になったので、以前載せて頂いた「女の子」の件の時にお世話になった方に聞いて貰ったんです。

「んー生き霊やね。彼氏に付いてる。だから彼氏と寝てる時には出て来ないやろ?」

あ、そう言えばそう。
いつも私の一人の時。

色々聞いてみれば、昔々彼氏が呑みに行ったお店の女の子で彼氏に気があったらしく、丁度その時位に彼氏が何の気なしにその女性を褒めた事で気をよくしてしまい、未練もあるので、飛んできたみたいです。

彼氏にその事を言うと、酔って女の子を褒める事は数え切れない程あるし、いちいち女の子の顔や名前なんか覚えてないわー(笑) って言われました(泣)

相談した方が何かしてくれたかは定かではないですが、それからは変な夢は見ていません。

しかし、今でもあの時の恐怖と声は耳から離れません。
これから話すことは、夏の蒸し暑い夜に起こった出来事です。

私と夫は、メソッド式のアパートを借りて住んでいます。
1階の玄関から入るとリビング、他に部屋が2つあります。

私達はこの部屋の中でも、北側を寝室として使っています。
エアコンはリビングにしかないので、扇風機で寝室に送り、多少涼しくなったら窓を開けて眠るようにしています。

そんなある日、私は深夜に、「う〜ん……」と、言う、夫の呻き声で目を覚ましました。
私は部屋が暗いので、「寝苦しいのかな?」と、わざわざ電気をつけず、夫が顔をしかめている想像だけをしました。

そして自分の布団をかけ直してまた目を瞑った時です。

「○○!」
「○○!○○○〜!!」

と、突然夫がヒステリックに叫び出しました。

その寝言の叫び声は、いつも静かに話す彼の話し声とはほど遠いものでした。
それは男性の低い声ではなく、明らかに女性が怒りに任せて出す時の叫び声でした。

まるで恨みをもつ女性が彼に憑いたかのようでした。
私は怖くて布団を顔に掛けていましたが、部屋の中がシーンとしてから、「どした(どうしたの)?」と、声をかけました。

すると夫はすぐに目を覚まし、「あ?夢でした、ごめん……」と、答えていました。

次の日、私は彼に寝言を言っていたことを話しました。
変な声を出していたことは言いましたが、夫は怖がりなので、何かに取り憑かれたみたいだったことは一切言いませんでした。

すると彼は、「起きたことは覚えてるけど、どんな夢だったかは良く覚えてないんだよな〜……」と、言いました。

そして最後にちょっと間を置いて、遠くを見つめながらこう話しました。

「なんか、幽霊に取り憑かれるような夢だったんだよなぁ……」

私はそれを聞いて、ゾッとしてしまいました。

結婚前、夫も私も奥手で、付き合ったのはお互いに初めてです。
互いに心から話せる知り合いの紹介で付き合い始め、恨みをもたれるような女性はいません。

あれは本当に寝言?
ならば、あの声は誰?

皆さんも窓を開けて眠る時は、私達の想像を越えた何かが入りやすくなるかもしれないので、気をつけて下さい。
12年前、100円のアーケードゲームが主流の中で、10円でゲームができる駄菓子屋があった。
駄菓子屋の店主のおばあさんは、無口な人だった。
私は、おばあさんのことがあまり好きではなかったが、その駄菓子屋に毎日通った。
おばあさんは、いつも少し離れたテーブルでタバコを吹かしながら、ゲームをしている子供達を見ていた。

そのおばあさんが、駄菓子屋のすぐ近くで車に轢かれた。即死だったと。
おばあさんは独り身だったので、葬式もなく、そして駄菓子屋はつぶされることになった。

それから数日ほどたって、小学校内では噂が流れた。
空き家の駄菓子屋で、おばあさんの幽霊が出るという。
様子が気になった私は、駄菓子屋の窓から中の様子を見てみることにした。

駄菓子屋の内部は、整理された様子はなく、ダンボールが散乱していた。
そんな中で、白い“もや”がおばあさんの椅子の上に浮かんでいた。
“もや”は私のほうを見ているように思えた。

ある時、小学校の子が交通事故で死んだ。その子も駄菓子屋の常連だった。
轢かれる前に、その子は駄菓子屋の中で肝試しをしていたらしい。
駄菓子屋では電気がいまだに生きていて、ゲームがまだ使えたそうだ。

肝試しは、一人ががアーケードゲームに10円を入れて、ゲームをするという内容だ。
その肝試しの一番手が轢かれた子で、仲間は外の窓から様子を見ていた。
轢かれた子が中に入って、ゲームを始めた。この時は、なにも変わった様子はなかったようだ。

そしてゲームを終え、部屋から出ようとした時、椅子の上にもやが現れて、その子に重なったらしい。
それからおばあさんの行動をなぞる様に、ふらふらと道路に飛び出していったという。

いまだに、駄菓子屋は残っている。私は今でもこの駄菓子屋の前を通る。
窓から中を覗こうとしても、ダンボールが窓の前に積まれていて、内部を見ることは出来ない。
だけれど、裏口の引き戸に手をかけると、簡単に開く。
中では、二つの“もや”が私を見ている。
これから書くことは、私が大学時代に友人とドライブに行った時の出来事です。

仲間もみんな免許を取ったばかりで、週末の夜になると、どこかドライブに行こうと誘いがありました。

その日は、友人のT君から連絡があり、「箱根に行こうよ!」との誘いがありました。私も暇だったので、二つ返事で行こうという事になりました。

家を出発したのが夜の10時頃でした。箱根の芦ノ湖に着いたのは、午前1時頃特に何もする事は無く、帰って地元のファミレスにでも行こうか?となり帰途につきました。

そして芦ノ湖からの片側一車線の山道を走っていると、反対車線のガードレールの上に何かが見えてきました。近づくにつれ、ハッキリと見えてきました。

それはまさに、肘から上の真っ白い腕が2本!おいでおいでをしていました。

私は恐ろしくなりましたが、運転しているT君を驚かしてはいけないと思い、何事も無かった様にしていましたが、次の瞬間T君が引きつった顔で、尋ねてきました。

「今、ガードレールの上に何か無かった? 俺、今真っ白い腕が2本手招きしてたんだけど」

私は、恐怖を押さえ同じものを見た事を告げました。

その後二人して震えあがりました。いったいあの真っ白い腕は何を訴えたかったのでしょうか?
ある時俺は、一人暮らしを始めた友達のA君に

『夜、決まった時間に部屋で衣ずれの様な音がどこかしらから聞こえてくる。幽霊かもしれないから今度来て確かめて欲しい』

と頼まれた。

証拠を取ろうと考えた俺は、テープレコーダー持参でA君の部屋に行った。

変な音が聞こえるという時間に、俺とA君が部屋で向かい合って座り、レコーダーを録音にして待っているとどこからかスー、スー、と衣ずれの音が。

するとどこからか、這い這いの赤ちゃんが現れ、二人の周りをぐるぐる歩き回り出した。

何周か回って赤ちゃんがA君の背後に来た時、突然赤ん坊とは思えない様な動きで、ぴょん!とA君の肩にしがみつき、俺の方をみてにたぁ〜と笑った。

恐怖のあまり俺は眼鏡を外し、今まであったことをA君に話した。

とりあえず録音したカセットを再生してみよう、て話になったが、それらしい音は何も録音されてなかったが

赤ん坊がA君の肩に飛び乗ったあたりの時間に『ぐぇ〜』と、ヒキガエルの様な声が入っていた。

気味が悪くなり、そのカセットを近所のゴミ捨て場に捨てに行って俺は帰宅した。

後日A君に聞いた話では、夜のうちに捨てたはずのカセットが、朝玄関を開けると部屋の前に置いてあったらしい。
これは夜遅くの帰宅中のこと。

その人は暗い中を早足に歩いていたのだが、途中いくつかの街灯の下を通るたびに、光の中に足だけ覗かせている何かがいるのを見た。

どれも足を覗かせているだけ。人かと思い、ちらりと目をやったがその姿は捉えられなかった。その足は黒かった。

だんだんと自分の部屋がある団地に近付きつつあった。それにつれて誰かにつけられている感覚がして、振り向くと人がいた。

それは黒くて男女の区別も付かない。だがつけているというより、距離を置いてこちらを監視しているように見えた。

気味が悪くなり、団地の入り口に着くとなるべく急いで階段を上った。その間もつけられている感覚はあったままだった。

自分の部屋のある階に着いてちょうど廊下の真ん中の自分の部屋に来たとき、ダダダダダッ、と誰かが上の廊下を走る音がした。

それにびっくりして、音が過ぎた後で息をつき前を向いた。すると、確かにあの黒いものが何人も何人も何人も奥の踊り場に立っていた。

ハッとして振り向くと自分の来た方にも同じものが何人も何人も何人も立っていた。

くぅぅぅっ、と心臓が縮むような感覚が走った瞬間、黒いものが一斉に近付いてきた。

急いで自宅の鍵を開けたその人は右も左も向かないように部屋に飛び込み、急いで鍵をかけて電気をつけ、ドアから離れた……

そのあと、何か起きたわけではないが、いつ自分が寝たのかも思い出せなかった。
その昔、関西のラブホだったが、部屋にらくがき帳が置いてあった。

三回やったら彼女が疲れて寝てしまい、俺は一人でビールを飲んだ。

何気にテーブルにあったらくがき帳を開くと、くだらないのろけ話や自慢話が書いてあった。

ところどころ破られたページがありちょっと気になったが、それより彼女が寝ているうちにI LOVE YOUみたいなメッセージを残しておこうと思いついた。

筆記用具は部屋のボールペンを使ったが、そういえば一ページだけ赤い文字で奇妙なことが書いてあったことに気がついた。

わざわざ自前のペンで、何か伝えたいメッセージでもあるのかなと思い、もう一度ページをめくった。

「るではここ」「たれさろこがなんお」

あっ、と声が出た瞬間、なぜか無意識に背後のバスルームの方を振り向いた。電気はつけっぱなしで、一瞬人のシルエットのようなものが見えた。

その時は「あちゃー、まずいもの見ちゃったかなー」みたいな、怖いというよりドキドキした。

彼女が無防備で眠っているし、びびってる場合じゃないと感じた。でもバスルームを確かめる勇気はなくて、そっとベッドで気配を窺った。

しばらくすると、横にいる彼女が苦しそうにうめき始めた。

俺が慌てて彼女を起こすと、彼女は急に泣き出した。何があったか訊ねると、怖い夢を見たと言った。

「寝ている最中、あなたに首を絞められて殺される」夢を見たそうだ。

そのことがあってから、彼女は俺と距離を置くようになり、結局別れた。
ある時、霊感のある友達に、言われたことがある。 

「お前の部屋ヤバい。部屋の四隅に盛り塩して、結界張れ」

――言われたとおりに盛り塩をして二日後、深夜二時を少し回った辺り、ふいに音が鳴り出した。

ピシッ! パシッ! って音が徐々に大きくなる。うるせぇなぁ……くらいにしか思っていなかった。

音は止まない。段々イラついてきた。音の出所を探ると、どうやら窓の外から鳴っている。俺の部屋は三階。窓の外にベランダはあるが、外から人が登れるわけがない。

盛り塩効果か、そいつは部屋には入ってこないらしい。窓に歩み寄って、一気にカーテンを開けた。

そこに子供がいた。今になって思い返して、背の高さから子供と判断したんだが、自信は無い。その記憶が確かなものかどうかも、自信は無い。

そいつを見た瞬間、俺はトイレに飛び込んで、吐いたからだ。ひとしきり吐いてから、部屋に戻ると、もうそいつはいなかった。

きっと、結界に無理矢理入ろうとしたせいであんな風になったんだと思う。

そいつは身体を窓に押し付けていた。結界に切り取られて縦半分になった身体の中身が、ガラス越しにぐちゅぐちゅと蠢いていた。

あれ以来、盛り塩はしていない。あんな物をもう一度見るくらいなら、そのまま入って来られた方がマシだ。
あれは十年前秋田に旅行に行った時の話。

泊まりに行った旅館の部屋にすっとぼけた鬼太郎があった。旅館の従業員に聞くと昨日泊まった客の忘れ物だそうでそのままにしてあるそうだ。

なかなか愛嬌がある表情をしてるので欲しくなり、取りに来なかったら譲ってほしいと頼んだらあっさりと了承してくれた。

そしてその旅館を基点にあちこち見て回る事に。

二日目、山の景色を見て廻ろうと山道を歩いていると誰もいないはずなのに誰かに見られている気配がする。

周りを見渡しても誰もいない、問い掛けるが返事も無い。気味が悪くなり旅館に帰ろうとした時、不意に目の前に猿の様な物が飛び出して来た。

びっくりしたがよく見ると猿の様で猿ではない。口には子猫をくわえ込み食べている様な感じだ。

皮膚には血がべったりついて気持ち悪い、バリバリと音を立て子猫を食べている。

自分はうわっと声を上げた時、猿がこっちに気づいた。猿の目は普通の眼をしておらず真っ黒、普通の猿ではない事が一目でわかる。

自分は一目散に山道を駆け降りた。振り向き様に後ろを見ると猿がすぐ後ろに迫って来ていた。そして腕を爪で引っ掻かれけっこう深い傷を負ってしまった。

やっとの思いで旅館に着いた時、旅館の人に事情を話し傷の手当てをして貰いそのまま休む事にした。しかしその晩ありえない事が起こった。

食事を済ませ部屋に帰って来た時、敷いていた布団の上に山で出会った猿が寝転がっていた。びっくりした自分を見た猿がボソボソ何か喋り出した。

「姿を見られたからには生かしちゃおかん」「人の肝は美味い」とか言って威嚇しながら近づいくる。

腰を抜かした自分は恐怖と驚きのあまり動けずにいた。

猿が飛び掛かって来た時、部屋に忘れ物として置いてあった鬼太郎の人形が猿目掛けぶつかった。猿は一瞬怯み

「邪魔をするな」と言った直後、鬼太郎の人形に噛み付いた。


>>34

すると鬼太郎の人形からバチバチと青い火花が上がり猿がぎゃーと悲鳴をあげてのたうつ。しかし鬼太郎の人形は猿から離れない。

数秒たった時猿は動かなくなった。そのまま気を失い次の朝目が覚めた時、猿はおろか鬼太郎の人形がなくなっていた。

旅館の従業員に聞くがそんな人形は知らないと一点張り。夢でも見たと思ったが、腕には猿の様な物に引っ掻かれた傷がそのままある。

夢でもない事が起こった証拠だ。傷跡は今でも残ってる。
これは兄貴が体験した話。

青森県にある浅虫温泉近くに何でかわからんがウルトラマンAの像が昔あった。今は無いらしいがあるかわからん。

三十年前、ひい婆ちゃんの家に夏休みに遊びに行った時の話。
当時は自分はまだ生まれて無いのでわからないが浅虫温泉近くに住んでいたらしく、父親と母親、兄貴の三人で里帰りでひい婆ちゃんに会いに行った。

夏休みの宿題に昆虫採集を選ぼうとしてひい婆ちゃんの裏の山で虫取りをしていると、誰かに呼ばれた気がして
辺りを見回すと、白髪頭の気味の悪い婆ちゃんが近づいてくる。

鼠色の汚れた着物を着ていて顔が鬱血して紫色になっていて気持ち悪い。
見た目が異常に怖いので走って逃げ出したが、その婆ちゃんは異常に足が早く捕まってしまった。

転んだ所足を掴まれそのまま引きずられ、山の奥へ引きずられながら助けを呼んだが山の中なので誰も来ない。
必死に逃げようと抵抗したがダメだった。

放せババアみたいな事を言ったら引きずるのを止めて、手に持っていた包丁の柄の部分で豆を潰す様に顔を何度も叩かれた。
前歯を折られ鼻を折られガードした手の甲の骨や腕の骨が突き潰された。顔は血だけになり意識もなくなりかけた。

婆ちゃんいやババアは歓喜にも似た奇声をあげながら太もも部分に包丁を突き立てた。
激しい痛みと恐怖でパニックになり悲鳴と助けを乞う叫びが辺り一面にこだまする。

お父さん助けてと叫ぶが誰も助けに来ない。
このままだと殺されると這いつくばって逃げようとしたが馬乗りになられ、逃げられないと思った時

拳を突き上げているウルトラマンAの像が見えた。
思わず助けてAと叫んだ。

何者かがババアを蹴り飛ばした。銀色に光り輝く人。
思わずAと聞くとこちらを向いたその顔は紛れも無いウルトラマンAだった。

頷いた後そのままAはババアに跳び膝蹴りそのまま殴る殴る。特撮の怪獣をボコる様に殴る。
そして首を掴んで投げ飛ばす。

ババアも負けじとデカイ包丁を振り回し奇声をあげながら迫る。
Aが不意に水平に手を挙げる。スター???と言ったと同時に手から何かを飛ばした。それはババアの持っていた包丁に当たり木っ端みじんに。驚いた。

>>36

ババアは逃げようとするがAは逃がさない。捕まえたババアを空高く投げ飛ばしメタリュウム光線と叫んだ。
すると金色の光り輝く光線を発射ババアに。当たると悍ましい悲鳴とともに爆発した。

Aはこちらを向いて頷くと飛んで行った。しばらくして動けない所に地元の警察官が来た。
そのまま病院へ直行即入院。あった事を話したが信じて貰えず熊に襲われたということに。

話を聴いた後、兄貴がAはもういないのかと呟いていた。
この話は、友達(以下S)の話です。

Sは、容姿がお世辞でも良いとは言えない暗い子で、女子にも男子にも好かれてはいません。

そんなSは、案の定いじめられっ子でした。後ろの席の男子にからかわれたり、物を投げられたりしていました。

そんなある日、私はSに話しかけました。

「なあ、Sはこんなんされて辛くないん?」

Sから返ってきた返事はこうでした。

「もうすぐやから!」

すごい笑顔で訳の分からないことを言われたので、気味が悪くなりました。

その次の日でした。

Sをいじめていた後ろの席の男子が、事故で左目に大怪我を負って、包帯ぐるぐる巻きで学校に来たのです。

Sに物を投げていた男子も、足の骨が折れたとかで、足に包帯を巻いていました。

Sをいじめていた男子二人が、同じ日に怪我を負って学校に来るなんて、偶然にしては出来過ぎですよね。これはさすがに怖くなりました。

人の恨みっていうのは怖いですね。それにしても、Sの「もうすぐやから」とはどういう意味なのでしょうか?
昔、友人が鞄のなかで肉を腐らせてた。それを学校に持ってくるもんやから、ほんと最悪やった。
その友人はもう死んだんやけど、なんでやろうね、あの腐った臭いが消えないんやわ記憶から。

その臭いを初めて嗅いだのは、田平子さんが守っている洞窟やった。
友人はまともなやつやったんで、絶対に行きたくないって言ってたんやけど、じゃぁ俺が一人で行くっていったら着いてきおった。

田平子さんはでっけぇんだが、まさかその下に洞窟があるとは思ってねかった。
そんときは夏やったから、あんまりにも臭せーんで、なんかあるやろ思って掘り返すと、くっさい風が吹き出してきて俺と友人は吐いたんやわ。

そしたら友人が、なんかおった、なんかおった言うから、くっさいの我慢してもっかい覗いたんやわ。
そしたら金切り声と一緒に、人間の皮を剥いだような赤黒い何かが、ずりばいで登ってくるんや。俺もう友人のことほったらかして一目散に逃げたんや。

次の日学校行ったら、友人がおって、なんか普通にしてたんよ。あのときなんかあったんか?て聞いても何もなかった言うし、でも暫くしてだんだんあいつ臭うなってきて
おかしいなおもって鞄のなか見たら、なんかわからんけど動物の細切れいうか、ミンチみたいなもんがぎっしり詰まってたんや。

誰も友人に近寄らんなって、学校にも出てこんくなって、正月明けにはいなくなってしもうた。
死んだんやろな、としか思わんかった。

俺はそのあと親父の転勤で関西に戻ったんやけどな、いまだに思い出すわ、あの臭い。
きっと、人間やったんやろな。
あのときあんなことしなければと今、昔の自分を悔やむ。

去年の夏のことだ。久々に中学からの友人達と集まり飲んでいた。
高校の頃の話や最近の話で盛り上がっていたそのとき、ふと昔の怪談話を思い出し友人達に話した。このような話だ。

私の通っていた中学校の通学路には荒れ果てた空き家があり、その中の奥さんが使っていたであろう化粧台に映ると、後ろに女が立っていて目を見ると死ぬ。
という話だ。

友人が「あぁそんな話あったな行ってみるか」というと私も含め4人で行くことになった。
これが事の発端だった…

私はいつもハンドルキーパーなので私の車に乗り、意気揚々と懐かしの空き家に向かった。
着くと空き家は私達が知っている時よりも荒廃していた。

雑草を掻き分け玄関から入った。

「おじゃましまぁぁす」

友人達は酔いが回り怖いもの無しのようだった。

中はとても人が住んで居たとは思えない状況で所々床や壁に穴が開いていた。

一通り家の中を探検して、噂の化粧台がある部屋に行くことになった。
その部屋は他の部屋に比べて今でも人が住んでいるように綺麗だった。

不意に友人が鏡の前に立ったとき、人が歩くような音がした。
一歩また一歩この部屋に近づいてくる。

友人達も気づいたらしく焦っていた。
その間にも足音は近づいてくる。

そして部屋の前で止まり、一呼吸を置いて
ガチャ…とドアが開いた。

私たちは咄嗟にガラスを割って私の車まで走った。
そして車に乗り込み一目散に逃げた。

1ヶ月後、化粧台の前に立った友人が飛び降り自殺。
その二週間後、一人は行方不明もう一人は精神病院に入院。

私があのとき教えればこうならなかった。

「おじゃましまぁぁす」と友人が言ったあとに
「いらっしゃい」と女の声がして

探検中にも、トストスと後ろを着いてくる足音。
そして、逃げ帰った時にガラスを割って逃げてきた部屋から、女が睨み付けていたことを。

次は私の番だと思う。

なぜなら数日前から後ろを着いてくる足音が消えない。だんだん近づいてくるのだ。
あのとき私がしっかり教え早く帰っていれば……。

あのとき……
貧血で2日ほど病院入りしました。ずっと輸血や点滴の管が付きっぱで、非常に鬱陶しかったです。

まあ、可愛く溌剌とした看護婦さんが「今日担当の山田でーす」みたいに来てくださるのが、せめても目の薬。

ところで、看護婦さんは、夜中に幾度かカーテンを開けて、様子を覗きにきます。

その深夜2時半頃。寝付けず、あやとりをしていた私のところに見廻りが。

山田さんかな?と思い寝たフリをしながら、そちらをそっと布団の陰から見ると

…看護婦さんには顔がありませんでした。のっぺらぼう。

さらに近付いてくるソレ。その時ケータイ。取りました。夫でした。「すぐ!ナースコール」。

私は、布団の真上にじわじわと来ているソレを無視しながら、ボタンをしました。

担当山田さん即参上、と、同時にのっぺらぼうは消えました。

夫は翌日私を退院させました。「治療どころか死ぬで」と。
夕方、家の近くの土手をジョギングしてたら、河川敷の鉄橋の下から声が聞こえてきた。男女が争うような声。

気になって斜面を下りて覗き込んでみたけど誰もいなかった。

おかしいなと思い、橋の下まで行って辺りを見渡してもやっぱり無人。絶対に空耳じゃない。

まさか川に落ちたのかと川面を覗き込んだ。すると後ろから

「もういいじゃん、あいつで」
「まだだめだって」

「なんで」
「ねぇなんで」

囁き声が耳にまとわりつくように聞こえてきた。心臓がビクンとして振り返ったら

橋の下部と土手の斜面の間の高さ50センチくらいの空間に、人形が2つちょこんとこっち向きに立っていた。見た感じ雛人形ぽい。

ヤバいと思い走って逃げようとしたとき

「いいかべつに」

野太い声が真後ろから聞こえてくると同時に足首を掴まれた。

思わずうわぁと叫び走り出したら意外にも足首を掴んだものはあっさり放した。そのまま斜面を駆け上がって家まで走った。

帰ってから足首を見たらゴワゴワで黄ばんだ濡れた毛の束が絡みついていた。ハサミでもカッターでも切れなくて包丁でゴリゴリやってやっと千切れた。

翌月、そこの近くで子供が溺れ助けに行った両親共々死んだ。近所の噂だと体の穴という穴に髪の毛が詰まっていたらしい。

以来ジョギングはやめた。
大学の新歓コンパで先輩から聞いた話。

うちの大学にはいくつかキャンパスがあって、その中の一つに絶好のパンチラスポットがあったらしい。

そこは大教室に繋がる非常階段で、普段は人気のない場所なんだが講義の前後だけは人が通る。大教室の後ろからこっそり入れるので遅刻した学生はそこを通るのだそうだ。

階段は隙間が大きく開いており裏側は物置のようになっていて人一人が隠れられるスペースがあるらしい。先輩は知り合いから教えてもらったそうで、その人は時々隠れて覗いていたんだと。

その人曰くまさに絶景ポイントで、毎回女の子が十人以上通るししかも派手めな子が多くミニスカだったりするから見れまくりで中身もスゲーとのこと。

先輩は呆れながら聞いていたが、ある時を境にピタリとその話をしなくなった。不思議に思って振ってみると、あそこはヤバい。もう行かないと。

その数日前の午後、例によって階段の裏に隠れていたそうだ。数人のパンチラを見届けた後、もう来ないなと思い帰ろうとしたらガチャとドアが開く音がして、降りてくる足音が聞こえてきた。

講義中に出てくるのも時々あるので、あれが行ってからと隠れて見上げると、ミニスカのほっそりした白い脚が視界に入ってきた。次に信じられない光景が飛び込んできた。何とノーパンだった。

さすがに初めてで息を呑んだそうだ。そして何としても顔が見たくなりこっそり後を追おうと構えた。しかし次の瞬間、女の子に後ろ姿がないことに気付いた。降りていく脚に背中がないのだ。

ヤバい。とっさに振り返るとそこには出口を塞ぐように上半身だけの女が通せんぼをしていて不気味にこもった声で

「みー、つ、け、た」

肘を使って這いずってきた。

その人は叫んで後退りし置いてあったコーンやバーを倒して強引に脱出したんだと。女には鼻と口がなく真っ赤な目玉が飛び出さんばかりに蠢いていたらしい。

その翌年建物で改装工事が行われてその非常階段はなくなったそうだ。
中学生の頃の話。

俺は授業中にいつも机にうつぶせになって寝ているのだが、時折その状態の時に「周囲の風景が360度見渡せる状態」になることがある。
体中が目になっているようなもので、まあそれも夢だろうと言われればそれまでなのだが。

ところがその状態の時はどうも霊に対して弱いらしくて、この日はタチの悪いのに背後にくっつかれてしまった。

そいつは俺の中学の制服を着た女子で、背後に多いかぶさり、どういうわけか俺のうなじに何かを呟き続けている。
それをされると全身が総毛立ち、何ともいえない嫌な気分になるのだ。しかも動けない。

だが丁度その時、教師が近くに歩いてきたのを切欠にして無理やり金縛りを解くことに成功した。
そこまではよかったんだ。

それで終わったと思ったんだけど、その後の休み時間に背後から「○○さん」と苗字で呼ばれたんだ。
「ん?」と振り返ったら、そこにはロッカーがあるだけ…誰も居ない。それは、「きいたこともない知らない子の声」だった。

その日の放課後、友達が「また明日ー」と言いながら下の階へ降りていくのを見送った。
その直後だった。「ねえ、○○」…友達の声だ。あだ名で呼ばれた。

そいつが戻ってきたんだと思い「どうした?」と声をかけたのだが、そいつは下の階できょとんとして「何が?」…
二度目は「友達の声」だった。

なんだか嫌な感じがした。不気味な話なんだが、段々と近しい存在になってきているみたいでさ。
コレ最終段階になるとどうなるんだろう、って思ってたら、数週間後の日曜にそれは来た。

部屋で布団も敷かずにゴロ寝してたら、来たんだ…あの「360度見える状態」が。
そして、ヤツもそれを狙っていたように現れた。

ゾッとしたよ。だって、俺と背後の押入れの間の、凄い細い隙間に密着して挟まってるんだよ。
そいつの顔が見えた時はもっとゾッとしたけど。

>>44


そいつ、俺の母親の顔になってたんだ。しかも水死体みたいに青くブクブクに膨れてて、唇がカサカサにめくれ上がってる。
自分の母親のそんな顔を想像してみろよ。

…で、そいつは、最初の時と同じように俺のうなじに唇を押し付け、前よりも聞き取れないぐらいの高速で喋っていた。
なんかの呪文っぽいのを。

これまでにない強さで息が出来ないくらい金縛られてたんだけど、その呪文が続くにつれて俺の方がなんか耐え切れなくなってきたんだ。
それで決死の覚悟で跳ね起きたら、嘘みたいに居なくなってた。

あいつ、何しようとしてたんだろう。俺なりにこれが一番怖い話ですた。
仙台で就職した会社が、コス〇警備会社だった。

日当も良くて、何より時間が都合つくのに最適だったが、この怪奇現象で辞めるきっかけを与えられた…

就職1年もすると色々な仕事を回されるが、最後の任務は白石から山形方面の道路工事現場だった。

会社から現場まで車移動中に聞いたんだが、幽霊が出るらしく皆辞めてくらしく、いよいよ自分が狩り出された。

事の始まりは無線だった。朝方4時に無線が入る…

『え〜、〇〇さん、池の真ん中に人が立ってます。確認お願いします!』

近くに池があるのだが、仕事の無線でイタズラする訳じゃなく

自分を含めたメンバーが池を見るも

『見当たりません。ドーゾ』

と言うやいなや

『え〜先程の人が池から真っ直ぐ歩いてきます』

と無線が入る。

続いて

『え〜、こっちに向かって走り出しました。怖いからアッーーーーー』

と無線をしながら自分の所まで走ってきた。

余りの恐怖の顔の為、俺も怖くなって、違う人の所まで全力で走った…

仕事は一時中断で話し合いになり、白い服の髪の長い女が池の水の上を走り出したと錯乱状態で話した。

近くには廃ホテルもある宮城の心霊スポットなのだが…。
たまに変なものが視えることがある。
黒い霧が数個立っていたり、人の周りをにじむような闇が覆ってたり。

そしてこれはかれこれ20年以上前の高校の時の話。
この時ほどはっきり視えたことはなかった。

同級生にIというやつがいたんだ。
今で言うDQNで、テストの成績はそれほど悪くなかったが学校にはDQN仲間と遊びに来てるった感じ。

そいつが高校三年の時におかしい行動を取り始めた。
毎日校庭の片隅にある焼却炉に行くんだ。そして気がついた時にはIの足元が黒くなっていた。

Iに何燃やしてるの?って聞いたら、イタズラで毎日Iの筆箱や学生服のポケットに長い髪を入れていく奴がいるらしい。
最初はゴミ箱に捨ててたが、気味が悪くなって見つけたらすぐに燃やす用意をしてたそうだ。

だけどそのうち足元の黒いのがどんどんIの上に上がっていった。
そして黒い理由がわかった。焦げていたんだ。

下半身全体に広がった頃からIが学校に来なくなった。
DQN仲間によるとノイローゼで家に引きこもってるらしい。

なんでも家にいて外に出てないのにいつの間にか髪の毛が身の回りにあるそうだ。
それも全部燃やしてると言ってた。

そして三月たったぐらいで
一人で留守番していたIの家から火が出てIは焼死した。

あとで知ったのは、Iが三年前に女の子を襲って妊娠させて、結果としてその子が自殺していたということ。
やっぱり呼ばれたんだよな。
親友が体験した出来事。

何かのサイトで魔術に関する記述を読んでいたら、そこはいわゆる裏の闇サイトで

呪いの儀式や黒魔術のやり方が書いてあったそうで

彼女は仕事のストレスと最近、地元の友人と喧嘩したり学生時代のいじめっ子と再会したりで感情をぶつける先が無く、思わず黒魔術の初級編を実戦したらしい。

幾つか条件を満たした上で未来日記なる物を書いたら

ごく近しい内容で実現したそうな。

ちょっと前に流行った私達の知っている未来日記は“近い将来、素敵な異性と出逢う”だの“何かしらの形でお金が転がり込んでくる”とか書いていたけど

これは黒魔術なので具体的なターゲットの名前や不運な出来事を書き込んだらしい。

思いのほか似たような出来事に遭遇し、怖くなって来た所で私に電話をして来た様だが

細かい内容は聞かなかったが、これは偶然なのか呪術の成功なのか…

元々彼女自身に、そんな力が在ったのかもしれないが

魔術なんて軽はずみな気持ちや気の迷いで行ってはダメですね……。
はっきり言って自分は霊は一切見えないし、見ない。

友達の一人に神社の後継ぎ息子(以下A)がいるだけだが……今回はAとの会話中に起きた話を。

つい先日、散歩してたらばったりAに出会ってしまった。

Aと会うのは友達全員で進級祝い(ただ留年しなかっただけなのにお祭騒ぎw)以来で、ずっと会ってはいなかった。

たった一ヶ月ほど会ってなかったのに懐かしく思った俺は、Aと近くのファミレスに入って話してた。最初は友達の話や、ゲームの話で盛り上がっていた。

その時、道路の向かい側に俺のクラスで2週間前から体調不良で来てないDがいた。しかし、顔色が悪いので(体調不良だし)なにやってんだ?など思いつつ

「あそこのやつ、俺のクラスのやつだぜ、体調不良で来てないがw」

とかDを指差して笑いながら言ったら、いきなりAが顔面に紙を貼付けてきた。

しかも1枚だけ貼ってきたので「今更キョンシーごっことか、バカじゃねーの」と言ったら手で口を押さえられた。

俺ア然、丁度頼んだのを持ってきたウェイトレスもこの状況を見てア然。しかし頼んだのを置くとクスクス笑いながら戻っていった。

なんとなく理解してるがしきれない俺はDのほうを見ると、なにやらキョロキョロして暫くすると去ってしまった。

それと同時にAは手を離したが、紙は剥がさない。意味が分からないんで状況確認でAに聞くと

「Dだっけ?あいつ、呪い返しされて憑かれてるな……しかも呪いの仕方が荒いのか分からないが、かなりの数に憑かれてるね……なんかDにした?」

とか言われてしまい、更にア然。

俺はDとは2、3度話しただけで後は何もないし、D絡みのトラブルに巻き込まれたことはない。

「ないならただの徘徊……なわけないけど、とにかく数が数だから払いきれないし近いうちに自殺するかもな、そのお札外していいが身につけてなよ?」

そんなこと言われてしまったら従うしかない。しょうがないんで、お札を外し、さっさと食ってその日はお開きにした。

後日、やはりDの席が無くなっていた。担任からは引越しと言われたが、先日のAの会話からして自殺したと思う。

今度、Aと会う約束をしたのでそこでDが自殺したことを話そうと思う。

何も分かりゃしないが、こんなことは初めてなのでお札の処理とか聞きたいし……。
子供たちを連れて実家に遊びに行った時のこと。
普段から穏やかな母と、明るい父と、同居の妹一家と、みんなで楽しく話していた。

途中で母が
「そうだ、○○(長男)にいい本を見つけたのよ♪」
と笑顔で押し入れを開けて、下の段を見るために座ったのだが、いつまでも動かない。
探している感じでもない。

長男が「どうしたの?」と軽く肩を叩いたら、母の身体は静かに床に倒れた。
会話していた時の笑顔のまま、すでに亡くなっていた。
手にはかつて私が母に貰って大切にしていた本がしっかり握られてた。

あまりに突然すぎて、よくわからないまま解剖にまわされ、葬儀を済ませた。
死因もよくわからないらしいが、とりあえず心不全ってことにされていた。

下の子にはかなりの恐怖体験になってしまったらしく、それ以来私から離れられなくなってしまった。
文字通り、お風呂もトイレも、寝るのも一緒。

実は私はかつてこれと同じ光景を見たことがある。
母のおばにあたる人(祖母の妹)が、私が小さい時に、外出しようと玄関の上がり框に座って靴を履いている途中で亡くなってる。

「カルピス、何味がいいの?」というのが最後の言葉だった。
妹はこの時まだ生まれていなかったから、知っているのは私だけ。

祖母は母が幼い時に亡くなったから、祖母の妹にあたる人に母は育てられたと言ってた。
でももしかして祖母も、この原因不明の突然死だったのではないかと、最近強く思うようになった。

だから我が子を慰めているふりしながら、私も恐怖に怯えてる。
次は自分なんじゃないかと……
僕はY県のJR某駅近くのテナントビルでカクテルバーを営んでるんだけど、根っからの怪談好きってのもあって、深夜になるとたまに客と怖い話で盛り上がる事がある。

先週も、地元の不動産屋に勤務するAさんの話で店内は大いに盛り上がった。

僕は地元出身じゃないので知らなかったんだけど、平成になりかけの、昭和の後半10年の間に、新聞沙汰になった自殺が三件あるらしい。

その三件が三件ともその方法が特異だった事から、地元で育った客は皆覚えていた。

一人はガソリンスタンドの前で焼身自殺。一人は海辺の林の中に車を乗り入れての排気ガスによる自殺(腐乱した状態で発見)。もう一人は深夜小学校の体育館に忍び込み首を吊った。

A氏によると、その三人は全て、同じ物件の住人だったという。

話を聞いた者全員が(自分も含めて)、その家がどこにあるのか気になったが、Aさんは頑として教えてはくれなかった。 

理由は「手離して現在は他人の持ち物だから」との事だった。客の中にマニアがいて「調べりゃ判る」と言う。すると真剣な顔で「あそこはマジヤバいから止めとけ」と怒っていた。

そこで「絶対に場所を特定しない」との条件で話を聞く事が出来た。


>>51


「最後の自殺者である中古車販売店のオーナーに貸した時は月五千円だった」Aさんは続けた。

「前の入居者が連続して自殺してるのを彼は知ってたのに。俺はむしろ止めたんだ。倒産して金に困ってて、家族には逃げられるわでかわいそうになってな。内心この人もやるんじゃないかなと思ってたんだが知らない間柄じゃないし、ガードマンから人生立て直すとかで懇願されて、つい」

一軒家の家賃が五千円。信じられない話だが事実らしい。

「彼の死後、二束三文で土地ごと売りに出したんだが売れる訳もなく、結局市に管理をお願いしてそれっきり。公園にでもするかって話だったが」

その物件は今もあるそうだ。

「その家、何故か百足が異常に多いんだ。屋内にも多いんだが、それでよく苦情の電話が掛かってきてたんだが、庭に大小三つの石が墓石みたいに並んでてな、まん中の石にはいつもでかい百足が何匹も干からびてた。夏場は特に凄いんだ。百足の集団自殺だよ」

僕はA氏に尋ねた。「自殺者が出る前の住人は?」

「大学の教授で車ごと崖から海に飛び込んで亡くなってる。一応事故扱い」

「その前は?」

「刑場跡地」

全員が押し黙った。
小学生の時の修学旅行で泊まった旅館で、開かずの部屋の隣にされた。

好奇心いっぱいだった小学生はその開かずの部屋をもちろん見た。
というのは障子戸にすりガラスが4枚はめ込まれていて、そんなに開けてはいけない感じではなかったそうです。

血みどろの部屋だった。

昔女中さんと板前さんが毒をあおって心中を図ったが、死にきれずお互いを刺した部屋だったらしい。

小学生たちはガクブルでその部屋の反対側の隅に固まっていた。
するといきなりすりガラスが4枚ともパーンと落ちて割れた。

先生がやって来て叱る叱る。当然悪ガキどもが暴れてガラスを割ったと思っているからね。
罰として廊下に立たされ、しばらくして部屋に戻っていいと言われた。

でも誰も部屋に戻れなくて、一晩中廊下に座り込んでいたそうな。

今は四捨五入で60近い方から伺いました。
昨日聞いた話。

夫と待ち合わせしていた時、喫茶店で、たまたま隣席の男性と「台風たいへんですねえ」みたいに、会話が始まりました。

その話。

男性には妹さんが。そしてその子は高校の時、英語が恐ろしく苦手。十段階で1をとる程だったとか。

そこで一流大学英文科の才媛を家庭教師に御両親が決めはったそうです。

その人はスラッとした綺麗なお姉さんで、性格もよく、妹さんの英語も学年トップクラスに。しかしある日、留学でやめて行きました。

妹さんはその日ずっと泣いていたそうです。「せんせい」と。

でも一念発起、英文科で有名な女子短大に合格。場所の都合で自分の結構広いアパートに同居しに来ることに。

そんな頃先生がイケメンの米国人彼氏と帰国。妹さん大喜び!その彼氏なる人も気持ちのいい人で、四人でよく家で飲み会をしていたそうです。

ある日その人が家に沢山の酒やつまみを買って「おーい、お待たせ」と帰ると、返答なし。

何か不安を覚えダイニングに行くと妹さんが死んでる! 冷蔵庫に頭をぶつけ。

大急ぎで救急車を呼ぶと、隊員さんは「死んでませんよ、気絶してるだけ」

やがて、ちょっと打撲傷があったものの、意識を取り戻した妹さん。

事情を聞くと、

先生の彼氏が突然家に。お菓子とか持って、バラの花束も。

大喜びの妹さんは、自分の使っている部屋に、おきっぱのガラケーをかけにいきました。

「あ、兄ちゃん?」「あ、先生?」

先生彼氏来てるよ、飲み会やね、と。

そして機嫌良く、先生彼氏と談笑を始めた時、その彼氏の目がギラギラしてきて、彼女は急に襲われました。誰もいない!

けれどもピンポンが突然鳴りました。妹さんは「入ってください!」すると沢山のおみやげを持った先生が「やっほお、元気?」と。

妹さんは「先生助けてっ!」たちまちの間に顔色の変わった先生は真っ直ぐこちらに来て「…助かる」妹さんは思いました。

先生思い切り膝蹴りを彼氏に…ではなく妹さんに。冷蔵庫にぶつかった衝撃と、薄れ行く意識の中

「この泥棒猫」

という昔のドラマのような先生の罵声が聞こえたそうです。

後日、謝罪と医療費、慰謝料は先生からあったそうですが、妹さんは謝絶。「怖かったのなんの」だそうです。
おれの地元の中学校の話です。

各学年に3クラスしかない田舎の中学校なのですが、一年生に少し知恵遅れ気味の男の子がいました。仮にAとしておきます。
田舎なので特別クラスとかもなく普通にクラスに混じっていましたが、クラスメイトからのいじめもなく上手くやっていたそうです。

それでも昼休みはいつも一人で、外で球技をする生徒や教室で談笑する生徒には混ざっていませんでした。
仲間外れとかではなく、Aは昼休みになるといつも学校の来客用玄関にある大きな振り子時計の前に座っているのでした。

通りかかる先生が聞いた所によると「おもしろいから」だそうです。
悪さをするわけでもなくただ座って眺めているだけなので、誰も気にしていませんでした。

Aが入学してから半年くらいした頃、学校でその振り子時計が処分される事になりました。
かろうじて動いているものの金属部分は錆びていて木製の部分もボロボロになっている為との事でした。

先生達も生徒達も「あーそうなんだー」とか「残念ねー」くらいのものでした。
Aを除いては。

その話を全校集会で知ったAはむちゃくちゃな事を叫びながら泣いてわめきました。
それからというもの、お昼の12時に鳴る振り子時計のボーンボーンという音が教室に聞こえると、突然立ち上がって言葉ではない雄叫びのような声で毎日叫ぶのでした。

それから更にエスカレートし、昼休み以外の授業中にも振り子時計の前に座っている事が多くなりました。
その度に保健室に連れて行かれて親が迎えに来て帰るというパターンが続き、しまいには入院するという事で学校に来なくなりました。

その数週間後、振り子時計は撤去されました。Aは入院中でその事を知る術はありませんでした。
お見舞いに行こうという生徒もいましたが、親御さんに来ないでほしいと言われていると先生が生徒に注意した為です。

それから冬になる頃、Aが退院したらしく登校してきました。
偏見などなく温かくAを迎え入れるつもりのクラスメイトでしたが、Aの姿を見て驚愕しました。

>>55


Aの顔の左半分だけが別人のようになっていたのです。
右半分は以前のAの顔のままでしたが、左半分だけが面影もないくらい変わっていました。変わっていたというより、目と口が吊り上がっていたのです。

左目が何かで引っ張っているのではないかというくらい吊り上がり、口も左側だけが肉食の哺乳類のように裂けて吊り上がっていました。
それはもうまさに狐の顔でした。

それからAはクラスメイトの目に耐えきれず転校していきました。
その後の事は誰も知りません。

Aは振り子時計に憑いていた狐に魅入られたのでしょうか?
何年か前に上野のビジネスホテルに泊まった時の話なんだけど‥‥
そのホテルに着いたのはもう深夜近くだった。

薄暗い廊下を係りの人に案内されて「こちらです」と部屋の前まで来た時
全身に悪寒の様なものが走って『この部屋に入っちゃダメだ!』という想いも走った。

ちなみに、オレに霊感は皆無だ。
深夜だったし、係員はもうドアを開けて荷物を入れていたし、今更部屋を変えて欲しいとは言い出せなかった。

それでやむなく部屋に入ろうとした、刹那、足先がピシピシピシっと、入ってはならない領域に踏み込む音を立てた。
もちろん音など聞こえない。ドアは閉まった。

シャワーを浴びすぐにとこに入りまどろんだ頃‥‥壁から薄っすら声がする。
声はだんだん大きくなり、お経のようになった。

女だった。オレの首を絞めながら、真っ赤な口紅の口角を人間らしからぬ程に吊り上げ笑っていた。
金縛り‥ってやつ? 体が動かない。

脳裏にさっき使った浴室が映る‥‥血染め!? 次に悲鳴!!
一階のフロントのざわつきに人々の只ならぬ往来の足音!!

‥‥そんな映像や音が終わった後、オレの首を絞めていた女は消えていた。
全身冷たい汗が滴ったが、再び浴室に行く気にはなれなかった。

眠れぬまま朝になり、オレは二階のその部屋を出た。
「ここで、女が自殺したのか?」とは聞けないまま、フロントの笑顔を背にした。

霊感が無いだけにかなりキツイ体験でした。
つい先日のこと。

私は一人暮らしの大学生で、門限などにうるさい両親から離れてのびのび3年、暮らしてきた。

バイトが終わり、深夜3時。冬休みということで明日はゆっくり寝れる。
通い慣れたローソンで朝ご飯を買い、帰路につこうとした、その時。

「あのー」

振り返るとどこか傲慢で、自信に満ち溢れた顔のハゲたおっさんが立っていた。

おっさん「あなたこの辺に住んでてよくこのコンビニくるでしょ?近くの○○大学に通っててさ」
わたし「え……?」

おっさん「そんでよく可愛らしい小柄な女の子とキャンパス歩いてるよね。よくあの辺でみるからー○○学部か!!」
わたし「あの……」

おっさん「あなたは髪型よく変えるねー。ボブにパーマにエクステにショート。しかも顔立ちもきれいだから最初ハーフは言い過ぎだけどクォーターかと思ったよ」

鳥肌がたちました。おっさんの言うことに間違いはなく、むしろコイツ、大学にもいたのか……

おっさん「でも久しぶりだねー、あなた最近バイトばっかりでコンビニ来なかったよね。僕はまあ知ってると思うけど、そこの工場で働いてて……」
わたし「あの、失礼ですがどなたですか?」

おっさん「あ?お前なに言ってんだ?もう何十回と会って二人が出会って一年たつだろ!!
お前が彼氏と別れてくれて。すぐ付き合ったらお前の気持ちに整理がつかないだろうと思って一年待ったんだぞ!!!!!」

もう本当に恐怖でした。ただわたしは、負けません。

わたし「彼氏いますし。しかもわたしあなたのこと全く存じ上げません。好意もなにもありませんしこれからも湧くことはないです。お気持ちはありがとうございます」

それだけ言って、友達♂の家にダッシュ!!

彼氏?12月に別れましたよ。友達と2時間後、その場所に戻ると
猫が、惨殺されてました。


本当に猫に申し訳なくて、泣きながら近くの公園に埋葬しました。
怖いです。今も。
ある夏の日、岸から1km位沖でカヤックで釣りしてるときだった。
酔ってもいないのになんだか急に気分が悪くなってきた。

真夏の真昼間、暑さもピークだった昼の1時ごろ、ふと後ろから
「おい」と声が。

漁師か?と思って後ろを振り返ったが人はおろか船もなんもいない。
海の上だし周りは俺だけ。

何かの物音が声に聞こえただけかと思い、お茶を飲もうとしたその時
クーラーを積んでる俺のまさに背後から

「おまえだよ」

背中を嫌な汗が一気に滝のように流れるのを感じた。
恐怖を押し殺し大声で歌を歌いながら死に物狂いでパドルを漕いで岸に向かった。

岸に着くなり吐き気と眩暈が襲ってきた。すると今度はすぐ耳の横で「ううう」と唸るような声が。
恐怖のあまり足が動かなくなって砂浜にぶっ倒れてしまった。

それからどれくらい時間がたったのかよくわからなかった。気付くと俺はベッドの上で寝ていた。
周りがガヤガヤと騒がしい。ベッドの横に人がいてこっちを見ていた。

俺あの世に逝っちまったかと息をのんだ瞬間その人が言った。

「大丈夫ですか?気分どうですか?」

その人は救急隊員で俺は救急車の中にいるらしい。
どうやら俺は軽い熱中症で倒れたらしい。

「すぐ回復すると思いますが一応病院で見てもらいましょう」

俺は恥ずかしながらも事の顛末を隊員に話した。

「それはたぶん幻聴ですよ。その時くらいから兆候があったんでしょう」

その後別段異常もなく夕方には病院を出れた。

あ、カヤックおきっぱだ。
思い出した俺はタクシーで出艇場所まで戻り、念のため近くの友人に連絡してきてもらった。

友人に馬鹿にされつつカヤックの積み上げを手伝ってもらった。
あ〜散々な一日だったなとちょっと反省していると友人が

「おい、なんだよこれ」と俺を呼んだ。

友人が驚いたように手に持っていたモノを投げ捨てた。

「ラダーにめっちゃ絡んでるぞ」

友人が地面に投げ捨てたものは黒い藻の塊に見えた。

「おまえ、これ髪の毛だぞ」

その瞬間に昼間の悪夢がまたよみがえってきた。
芸能人の怪談で言ったら昔ごきげんようで、リュシフェルってバンドのVo.が話してた生き霊の話が怖かった。

それは彼がバンドを率いて全国ツアーを行っていた時のこと。

彼がツアー先のホテルでベッドに腰を下ろして一息ついてると、急にベッドの下から何者かに足首を掴まれた。

驚きのあまりに飛び上がるも掴んだ手は離れない。するとベッドの下から伸びた手は足を掴むに留まらず、そのまま彼をベッドの下に引きずり込もうとし始めたらしい。

この体勢で転んだら終りだとばかりに彼は必死に踏ん張って、ベッドから伸びた手としばらく引っ張り合いをしていたんだとか。

引っ張り合いをしながら体勢を整えた彼が満を持して目一杯足を引くと、某音楽番組で共演した別のバンドのVo.がベッドの下からヌルッと現れ、消えたらしい。

彼の組んでいたリュシフェルというバンドは、人気少女漫画に登場するバンドをコンセプトに結成された企画主導のグループで、バンドを少女漫画のアニメ化と連動させたことで、狙い通り一躍スターの仲間入りを果たした。

その事に対する嫉妬の情念が某バンドのVo.の霊感みたいなものと感応して、生き霊となって現れたのではないかと体験者は話を締めくくっていた。

放送ではベッドの下から現れた人物の名前は伏せていたが、当時丁度同じ位売れていて、いかにも生き霊を飛ばせそうな雰囲気のある人物だったとか。
4年前の体験です。高校の友達5人で遊ぶ事になりました。

10月でその日は雨。みんなが夜10時頃に集まり車の中で「どこ行く?」と言いながらたわいもない話をしていました。

私が前から行きたいと思っていたO府のTトンネルに行く事になりました。

だんだんTトンネルに近づくにつれ、最初は暑かったのに肌寒くなっていきました。明かりもなく真っ暗でした。

みんな車から降り、誰かがいきなりふざけて車のライトを一瞬つけてから消しました。その一瞬ついた明かりの時、私はたまたまトンネルの中を見てしまい顔が真っ青になりました。

私が見たのはトンネルの入口に白いワンピースを着た女の人が立っている姿でした。髪の毛も長く俯いていました。見たのは私だけです。

みんなには何も言わず横一列に手を繋ぎ、トンネルに入って行きました。行きは何もなく過ぎましたが、トンネルを出るとすぐにお地蔵様が不気味にありました。

そろそろ帰るとなり、また同じように手を繋ぎ引き返しました。帰ってる途中トンネルの中で女の人のうめき声が聞こえ始め、「うーうーうー」と3回聞こえました。

慌てて車に戻り帰って行きました。その間、体の震えが止まらずかなりビビっていました。

次の日の朝、仕事に行く途中信号が赤なのにそのまま道路に出てしまい轢かれそうになっていて、気付いた時には渡りきっていました。

渡ってる間の記憶はありませんでした。もしかしたら、あの時の霊が私を連れて行こうとしていたのかもしれません。

それからTトンネルには誘われてもずっと行っていません。
寮で暮らしていた頃、

夜に目を覚ますと窓からの微かな明かりに照らされて、部屋にこんもりとした影が見えてきたんだよ。

なんだろ?と思って、よく見ると…

正座した女が両手を前に突き出し、顔を畳に押し付けている異様な姿なんだ。

その女が畳を「バリボリ…ボリ…」と掻き毟り出して…。

実際ああ云う状況になると、悲鳴じゃなくて無言で速やかに部屋から逃げるんだと知った。

次の日、あの掻き毟っていた所が何故か気になって、畳をひっくり返したら

よその家の七五三だと思われる家族写真らしきものが出てきたんだけど

その写真にホチキスの針が無数に打ち込まれていて、鳥肌がたった。
地方の小さなドライブインであり無人。
簡単な見晴台と古びた自販機が数台、小さな公衆便所が一つのみ。

汲み取りじゃなきゃいいなと思い男子トイレに入る。
陽が落ちた後なのでトイレはぼんやりとした明かりが灯っていた。

小便器数台と大便用の個室が一つ。幸いにも水洗式でホッとした。
(地方の寂れた公衆便所だといまだに汲み取り式があり、それに入るのが死ぬほど嫌だとか)

和式の便器に跨って便意を開放、安堵の溜息を漏らす。

紙でほとんど拭き終わった頃、ズル、ズルと何かが引きずられるような音が聞こえてきた。
気味悪いなぁ、と思い拭くスピードをあげていると、その音はトイレの中に入ってくる。

音は個室の前で止まり、ガンガンと強い感じのノックが響いた。
もう少しで終わるというのにと苛立ちを込めてノックを返す。

ゴン、ゴンッ、ガン、ガン!!

まるで殴りつけるようなノックが入る。
それも明らかにこぶしではなく、たとえば頭突きでもしているような大きさで。

うー、うー、と言う気味の悪い唸り声が響いた後、

ガン、がんがんがんがんがんがんがんがん!!!!

蝶番が外れかねないと思うぐらいにノックが連打された。

ピタ、ピタ、と音が響き下を見ると薄汚いタイルの上に赤黒い血が滴り落ちていた。
ドアの下の隙間から見える影も大きく、明らかに普通じゃない異常な雰囲気だったという。

だが、友人はおびえる所か激怒していた。
少し待てば良いのに相手はまるで此方に押し入らんばかりの態度。

カッとなった友人は思い切りドアを殴りつけて叫んだ。

「っせぇ!! 大してるんだから外で待ってろダボが!!!!」


>>63

あれ程続いたノックか頭突きがぴたりと止む。
その中で拭き終わった友人は立ち上がり水を流すと、ずりずりずりと引きずるような足跡が遠ざかるのを聞いた。

深呼吸した後、一気にドアを開けて友人は個室を飛び出した。
テンパッて叫んだものの、ひと心地ついた後で相手の異様さに気づいたらしい。さすがに怖くなったのでダッシュでトイレから飛び出したのだ。

トイレから飛び出して駐車場を横断している時背後から

ズズズズズズズ、ガタン、ゴトン!!

と激しい音が聞こえた。
どうやら『外で待っていた相手』がトイレに飛び込んだらしい。

友人は振り返る事もなく自分の車に乗り込むと、わき目も振らずドライブインから走り去ったそうな。

もちろん、その後彼がこの付近を通ってもそのドライブインのトイレを使うことは二度となかったという。
これは友人から聞いた話しです。

ある日友人(A)が、リサイクルショップでスピーカーを買いました。

どこも壊れてなく、安く買えたということで、とても気に入っていました。

スピーカーを購入して約一週間がたち、いつものようにAが曲を聴いていると、曲の途中に雑音が入りはじめました。

Aは「まあ、中古だからしかたないか〜」

と、あまり気にせず聴いていると、雑音もなくなり普通の音にもどりました。

それから数日たち、Aがまた曲を聴こうとスピーカーの電源をつけると、何故か曲を流している訳でもないのに雑音が入っているんです。

Aが「まぁ、古いんだからしかたないな、ほっときゃまたおさまるだろ」

と、気にせずiPodをスピーカーに繋いだ瞬間

『ギャァァァアァァァァァァァァァアァァァア』

という女性の悲鳴が部屋中にスピーカーから鳴り響きました。

Aは急いで電源を切ったのですが、悲鳴は止まりませんでした。

しかたなくAがコンセントからコードを引き抜くと、ようやく悲鳴がとまりました。

それからAはそのスピーカーを別のリサイクルショップに売ったそうです。

今そのスピーカーはどうなったんでしょうね。

もしかしたら誰かが買ったかもしれません……

あなたのスピーカーは雑音が度々入っていませんか?
高速での話。

高速乗ったことあるやつならわかると思うんだけど、結構虫がフロントガラスにプチっとあたって死ぬよね。
夜は特にひどい。光に集まってくるでしょ。

俺その頃しょっちゅう乗ってたから、何万匹と殺しただろうね。
中古車だったし汚れはあんまり気にならなかったけど。

その日の夜は山間の高速だったんだけどさ、聴いてたラジオもジーー…ジーーってなって、自動チューニングしたんだわ。
したら、ある周波数で止まってさ。数字は覚えてないんだけど。

相変わらずジーー、ジーーとノイズが走ってるんだわ。
だけど、ノイズの中にちょいちょい低い声が聴こえるんだよね。

「あと……」

てなかんじ。
なんこれ?と思ってボリューム上げたんだよ。そしたら、

「あと60匹、あと59匹、あと58,57匹…」

って聴こえるんだわ。
なんだよ気持ち悪ーと思って聴いてたんだけど、あと14匹ぐらいになって、あることに気づいたんだわ。

虫の潰れるプチプチ音と連動してカウントダウンされてんの。

「あと8匹、あと7匹」

やばいやばいなんかやばいこれゼロになったらどうなんの!やばいよ!

とりあえずとっさにブレーキ踏んだわ。
畳み掛けるようにブチブチブチッと虫を潰した音がして、車は止まった。

「あと一人…」

と声がして、ラジオがプツンと切れた。

もうこの車乗っちゃいかんと思って、車載のレンチでバンパーぶっ叩いてぐちゃぐちゃにして、自分で全タイヤパンクさせてからサポートに電話したわ。
レッカー移動してもらって、最後には中古屋に引き取ってもらったよ。

俺が思うに車は命の大小関係なく殺めていい数が決まってる。
最後に死ぬのは間違いなく運転手だわ。

お前ら車運転するときは気を付けろ。
特に年期の入った中古車は、あと何匹かわからんぞ。
高校くらいかな? 今まで霊感0だったのに霊感が急にでてきて

最初は金縛り→鳥の囀りが人の呻き声→心霊スポットで見間違いって思うような物を度々見るって感じだった。

しばらくすると金縛りの解き方も本能的にわかって解けてたんだけど、環七沿いの後輩の家に泊まった時だけは別だった。

二人で雑魚寝をしてて、明るかったから明け方頃だったと思う。ふと目が覚めたと思うと、指先や爪先から徐々に金縛りにあった。

日頃ないくらい強烈な金縛り。しかもかけてた布団もズルズルとはがされた。

怖くなって目を瞑ってたんだけど、明らかに自分を中心に何かが回ってる気配がした。

絶対に目を開けるもんかって思い、(見ちゃうから)必死に金縛りを解こうと頑張ってた時、まぶた越しに何かが通ったのがわかった。

そこで何故か俺は、もがいてる自分に気付いた後輩が目を覚まして、助けに来てくれたと思った。でも実際は違った。

目を開けると、1DKの部屋の隅にとぐろを巻いた、顔が人間で短髪。顔は真っ黒で体は蛇のばかでかい何かがウネウネしながらこっちをずっと見てた。

直感でまじでやばいって思ったが、目も閉じられず30秒ほど固まったままだった。

とその時、上半身が勝手に起き上がったと思うと、何かが体(お腹あたり)に顔から入った。例えると嘔吐してる時に近い感覚。

んで大声で叫んだら、後輩が起きて怒られた。それから暫くは体に異変がでて、今でも忘れられない日々が続いた。

そんな中、知人の紹介で俺を見てくれる人が現れた。会ったとかじゃなく、ただ名前住所生年月日を伝えただけ。

それから暫くすると、家に封筒が届いた。中を開けると、高級和紙?に魔方陣みたいな物が浮き上がってる紙にこう書かれてた。

「あなたは前世、江戸時代の首切りの番人だったの。それでその時切られた人が、現世で呪って色んな物を呼び寄せてるの。

蛇や生首よく見たよね。怖かったよね。でももう大丈夫。お祓いしたから、今後はでないわよ」

そう書かれてた。バカにされるのが嫌で、誰にも話してないのに見た物を当てられてて、信じざるを得なかった。

そして、本当にそれ以来体は絶好、金縛りが無くなった。今は気配を感じる程度だけになり、幽霊を信じた俺がいる。

誰にも話せなかった話を書かせてもらいました。昨日金縛りにあったから…
暫く歩いていると、目の前に明かりが開けた。

このタワーの中には私しかいないのだろうか。
この膨大なまでに広がったタワーの世界をただ彷徨い続けている。

無機質な冷たい鉄の壁が、私をタワーからは出してくれない。
どんなに壊そうとしても、鈍い音がただ虚しく辺りに響くだけ。

私は、このタワーの階段を上がり、上部へ向かっているらしい。
いや、正確にはこのタワーから脱出しようとしているのか。

そもそも、何で私はこの中にいるのか。記憶がない。
そして、今、下った方が出口に近いのか、それとも、上がったほうが出口に近づくのか、それすらもわからない。

私の精神が崩壊していくのが早いか、出口を見つけるのが早いのか、
私はただ出口を求めて歩いていた。

「誰か、いませんか?」私の声が寂しく響く。
「ダレカ、イルノカァ?」前方から男の声が聞こえてきた。

「何処ですか? 何処に居るのですか?」
「ドコニイル? ドコニイルンダァ?」男の声が返ってきた。

私は声のする方へ足を速めた。
私は安堵した。私以外にもこのタワーの中に人がいる。

「す、すいませーん。聞こえますか!」私の声に男の声が続く。
「ス、スイマセェン。キコエルノカ!」先ほどから違和感を感じる……。深く考えてはいけない。

「私は、ここにいます!」
「オレハ、ココニイルヨ!」駄目。声のするほうへ向かっては駄目。

私は踵を返し、元来た道へ引き返した。

カッカッカッカッ……。私の足音が響きわたる。
カッカッカッカッ……。私の足音だけではない。私の後ろからも音がする。

「いやー! 来ないで、来ないで!」
「イヤ〜! コナイデェ、コナイデェ!」


>>68


息が切れ、私の脚が止まった。同時に、足音も止んだ。
ゼェゼェ……。ゼェゼェ……。二人の呼吸しか聞こえない。

「もう駄目……」
「アァ、ダメヨォ」男が愉しそうな笑みを浮かべた――


――白い壁に囲まれ、優しい日が射す部屋。まるで僕は、ベッドの上の白雪姫が眠りから覚めるのを待っているようだ。
僕は自分を呪った。僕のせいだ。彼女が寝たきりになってしまったのも全て。

僕と彼女を乗せた車は、カーブを曲がりきれずに崖から落ちた。
何故、僕だけ……。彼女には何も罪はないはずだ! 神様。何故僕だけを取り残すのですか……。

僕の気持ちが伝わったのか、彼女がゆっくりと眼を開けた。あぁ、神様……。


「ヤットデラレタヨォ」

僕の知っている彼女は、もう居ない。
俺んちの家系は男は霊感が0のかわりに女の霊感が強くなる傾向があるらしい。
実際俺も霊感はまったくない、親父は婿養子だから当然ない。妹はしらん。

子供のころ、小便がしたくて起きた俺が用を済まし時計を見ると夜の二時だった。
そんな時間に起きていたことのない俺はなんかテンションがあがり、深夜の家を探検することにした。

母ちゃんのうなされる声が聞こえて、暗がりからふすまを覗くと、ベッドでうなされている母ちゃんの腹が妊婦みたいに膨れ上がり
布団からニョキと足がはみ出していて、どう見ても2mくらいの大きさになっていた。

人間本気で恐怖すると声なんて出ないんだな、俺は四つんばいで部屋に帰り、布団に包まって泣きながら震えていた。
頭の中はパニックでこれからどうしようどうしよう、父ちゃんに打ち明けるべきか、どういったら信じてもらえるか、自分の母ちゃんが化け物だった。母ちゃんは化け物だった。
母ちゃんとの思い出がぐるぐる回って、声が出ないように布団を噛んで嗚咽を隠した。

やがて寝てしまったらしく朝になり母ちゃんが起こしに来たのだが、目が明らかに変わっていた……
爬虫類というか、どこか他人を見るような目で俺を見るようになった。

・俺が話しかけても一度目は無視をする
・話してるときに表情が全くかわらない

そのときの母ちゃんの症状は親父に対してもこんな感じなのに、親父は全く気にした様子もなく会社に行ってしまった。

困り果てた俺は、霊感が強く自分が体験した心霊体験をよく俺に聞かせてくれたばあちゃんに相談することにした。

俺が泣きじゃくりながら母ちゃんが化け物だったこと、俺はそのうち捨てられることを話したら
「母ちゃんはきつねがトリついてるわしがなんとかする」
といって俺を抱きしめてくれた。婆ちゃんの匂いは嫌いだけど我慢した。

>>70


その日の夜中、俺はばあちゃんに起こされると母ちゃんの寝室に連れて行かれた。
ふすまを少し開けて覗くと、母ちゃんがうなされていて、だんだんと布団のお腹の部分が膨れていった。

俺が泣きそうな顔で助けを求めると、ばあちゃんがガラッとふすまを開けて、持っていた竹箒で母ちゃんの腹を叩いた。
すると一瞬蒼白く光った母ちゃんのお腹は元のサイズに戻った。

「これでもう大丈夫、おまえが見つけてくれたおかげで母ちゃんは助かった」
そう言って泣きじゃくる俺をあやしてくれた。

あれから親父が転勤で引っ越して、久々に今日実家に帰って婆ちゃんに会ってきたので記念に書いとく。
それは、些細なことから始まった。

深夜、コンビニで買い物を済ませ、自宅まで帰る途中に何かが落ちているのを見つけた。

よく見るとうつ伏せのお人形。いつからそこにあるのかは分からないけど、服は汚れているが、顔は綺麗だし壊れている様子もない。

ご近所の子の落とし物かと思って、すぐ側にあった電柱にもたれかかるように座らせてあげた。

それから帰宅時に同じ人形をたびたび見かける。それは、本当にまちまちの場所で、かならずどこかにもたれかかりこちらを見てるかのように座っている。

気持ち悪いのは事実だけど、例えば怪談に良くあるような「少しずつ家に近付いてる」なんてことも無いし、なるべく見ないように過ごしてきた。

「そういえば今日は見かけなかったな」と思って帰宅した日、遂に事態は急転した。ドアを開けると、足元にあの人形がうつ伏せに倒れている。

正直、心臓が止まるかと思うくらい驚いたけれど、家の中にそのままにする訳にもいかず、玄関から外に出し明日の朝からどこかに持って行こうと座らせた。

翌朝、その人形はそのままの姿勢だったけれど、その横には「好きです」と書かれたメモが置いてある。子供の字のようにも見えるし、大人が雑に書いた文字のようにも見える。

とにかく気持ち悪くて、近所のゴミステーション横の電柱にもたれかけて出勤した。

それからは、毎晩帰宅すると玄関足元に人形が転がっている。そして、日に日に汚れが目立ち、顔が欠け、指が欠け、無残な姿になっていった。

完全にこうなるとホラー映画の世界だし、精神衛生上よろしくない。

休みの日にでもお寺に持ち込んでみるかと思いながら、日課のようになったゴミステーションの横の電柱に座らせた後、歩き出してすぐに車の急ブレーキが聞こえた。

猫がその人形をくわえて道路を横断しようとして轢かれたらしい。

朝から嫌なもの見た…そう思いながらも出勤し深夜に帰宅すると、ドアを開けた足元には血の付いたあの人形の頭部。

それからは毎日、人形のパーツが一つずつ玄関に転がっている。

全部のパーツがそろったと思われる頃、憂鬱な足取りで帰宅すると、玄関の足元には「死ねばいいのに」と書かれたメモが落ちていた。


…という話を友人が話してた。彼は今も元気です。
十年前くらいの話。

そのころ20代前半だった俺の友達にろくでなしがいた。

仕事もせず女に喰わせて貰ってパチンコ、麻雀とギャンブル三昧。
金をくれる女は何人かいるようで、たまにゲーセンとかで会うと毎回違う女を連れてるが、全部年増の疲れたキャバ嬢みたいな感じなんだ。

ある日またゲーセンで会ったんだが、女を二人連れてスロットゲームをやってる。
お水系のスーツみたいな服装の女二人は奴の両隣に座って見てるだけ。よくやるなと思いながら挨拶だけした。

暫くゲームをやって他の友達と外の自販機前でだべってると、ろくでなしがゲーセンから出てきた。
女が一人しか居ない。帰るねとか言ってくるから、一人置いてくのかと聞くと凄く変な顔をされて、そのまま車の方に歩いて行った。

と、女がこっちを振り向いた。
俺は怖くて目を反らしたよ。

目と口を大きく開いてにやぁと笑ってる女。
それだけでも十分怖いんだけど、顔が全然違う別人になってるんだもん。

その後、ゲーセンの中を探してみたけどもう一人の女は居なかった。

それから2ヶ月くらいかな?
ろくでなしを知ってる別の友達が、あいつ行方不明らしいよと言ってた。

まあ急に居なくなる事は前にもある奴だったけど、携帯も繋がらなくなってて十年たった今もどうしてるか分からない。
それは暑い夜の日だった。

その日はバイトの残業により、普段に比べだいぶ遅い時間に店を出たんだ。蒸し暑い中、いつも通り歩いて帰る。

しばらく歩いていると、前方の歩道に何かが見える。どうやら人のようだ。

街灯も少ない道だったが、月明かりでぼんやりと見えてきたソレは仰向けに寝たおっさんだった。

関わらない方がいいかな〜?と思って通り過ぎたんだが、倒れた人を見て無視するのはいい気がしなかったので、戻って声をかけることにした。

「すみません、大丈夫ですか?」
「っ〜、誰?」

「通りがかりのものですが、こんな所で寝ていると危ないですよ〜?」
「ん"〜?わざわざ起こすなよ。どこで寝てもいいじゃね〜か、バカヤロ〜が」

酔っているらしく、心配して言っているのにぶつぶつ文句を言ってくるおっさん。
少しムッとした俺は

「そんなに寝たけりゃもっと広いところで眠っとけ!邪魔なんだよ!!」

そう言い残しておっさんを後にした。


翌朝、開いた新聞から最初に目に飛び込んできた記事は

「○市。車道で寝てた中年男性、車に轢かれて死亡」

おぉ、結構近いところだな。昨日のおっちゃんは、ちゃんと家に帰ったかなぁ?
先月の話だけど、長いし怖くなかったらごめん。

俺は大学卒業してから神奈川県の厚木で一人暮らししている。
厚木といっても駅から離れた田舎の方だから山がすぐ近くにあるんだ。

それまで暮らしていた千葉には山なんて身近に無かったから山の景色が好きでさ。
仕事の帰りに夕焼けに照らされて赤く染まった山を眺めながら歩くのがちょっとした楽しみだった。

その日も仕事が終わっていつも通り山を眺めながら歩いていたんだ。
でも何かがおかしい。理由はすぐにわかった。

よーく見てみると、山のてっぺんに何かがニョキって生えてるのよ。
黒い棒みたいなもの。昨日までは絶対にそんなものなかった。

最初は新しく立てた電波塔かなんかだ思ったんだけど、他の電波塔よりも4、5倍は高いし、何より細すぎる。
遠目に見ても杉の木くらいの細さしかない。そんなに細くて長いものが何の支えもなく突っ立っているのは異様な光景だった。

「え?!あんなものあったっけ?」
と思ってじっと見てたら、だんだんその黒い棒?が左右にゆらゆら揺れ出した。

あっけにとられて見ているとそのうちに段々と揺れが激しくなって、最終的にはグニャングニャンに踊り出した。
ほら、水の中のボウフラとかがよく動いてるような…あんな感じ。

その時点で相当怖かったんだけど、今度はどこからともなく変な音が聞こえてきた。

「びぇぇぇ〜〜んん… びぇぇぇ〜〜ん…」

みたいな。琵琶の音と赤ん坊の泣き声をミックスしたような音。
(今思うとあれ音じゃなくて声だったのかな?)

その時になって本能的に「ヤバイ!!」って思った。
なんだかよくわからないけどアレを見続けていたらヤバイと思った。

すぐに耳を塞いでアレを見ないように道路の地面だけを見て早足で帰った。
伝わるかわからないけど、この時はものすごく怖かった。

>>75

何度も通った道だから下だけを見て帰るのは苦じゃなかったし、道路の端の方を歩けば耳を塞いでいても車に轢かれる心配はなかったけど
アレをもう一度見てしまったら、あの音をもう一度聞いてしまったら、俺はもう何かが壊れてしまうって。そう思った。

家に辿り着いたときには全身汗がびっしょりで、家の中にまであの音が聞こえてこないかと怖くて、十分くらいずっと部屋の中で耳を塞いでた。

その日からは仕事の帰りには必ず違う道を通るようにしていたんだけど、今日は意を決してその道を通って帰ることにしたんだ。
何もなかったけどね。

でも気になるのは最近やたらと老人の行方不明の放送が多いんだよね。前もよくあったけど、最近のは異常に多い。
もしかしてアレと何か関係があるのかな?

そんな話でした。
実家にいた頃母に聞いた話。

母はまだ学生。いつも自転車で、学校に。その道のりに、ひときわ目立つ屋敷があったそうな。

格子戸の向こうには放し飼いで玉砂利をいったり来たりしている「ダットサンくらいのブルドッグ(←それはないだろ)」が居たそうです。

ある夜部活で遅くなった母は、自転車をこいでいる所、ぐるりから野良犬の威嚇声を聞き。気がつけば囲まれておりました、野犬共に。

大急ぎで目と鼻の先の家にペダルを踏み込もうとすると、目の前に、いました、ダットサン。他の野犬をチンピラとすれば明らかに組長クラス。

「逃げな!」母はペダルを踏み込み斜めへ。そこにコースを読んでいたように飛びかかってきたダットサン。…ギャウーン!セリ声。母のチャリが勝ったのです。

そこに「おーい、どないしたんや!」飼い主のおっちゃんが来たそうです。

「すごい声やったから来たんや、自転車に轢かれたんか、おぉかわいちょうにな」「…あの、犬に囲まれて…」

母が言ってもチンピラ共は既に散っていました。証拠がない。

「夜くらい放したってもエエやろ!」その時です。ダットサンがおっちゃんに思い切り噛みつきました。悲鳴のおっちゃん。

即、家に入り交番に連絡。即座に来た駐在さん。「ナニコレ?なんもないやん」そっと外に出ると…おっちゃんもダットサンも居なくなっていました。

後日、母は、ブスッとした表情で盆栽をいじるおっちゃんと、敷地内なのに鎖で繋がれているダットサンを目撃したそうです。

「…な、犬って怖いやろ」と母。私は答えました。「いやあ、その話、おっちゃんが一番コワイ」
最近聞いた話を投稿します。ちょっとだけイヤな話です。

あやちゃんが小学校三年生の時にあった話。

夕方、あやちゃんが学校から帰宅すると、開けた窓から弟が庭をじっと見つめている。

なんだか声をかけづらくてその姿をじっと見ていると、やがてお母さんが台所からやって来て

「どうしたの?ぼーっとして、洗い物出してちょうだい」

そう言われたのをきっかけに、弟に話しかけた。

「ねえ、〇〇。なに見てるの?」

そう言うと、弟は庭の一角を指差して

「ほら、あそこ犬小屋の横にある緑の影に男の人が立ってる。顔は緑に隠れちゃって見えないけど」

そう言う。

しかし誰もいないのでまたばかなことを言ってるわと思ったが、しばらくして弟が

「あっ」と声をあげた。

すると体を震わして急にゲラゲラと笑い出した。

ヤバいと思って母親と父親を呼びに行き、事情を話すと二人が窓の外に目をやる。

「だめっ」と思ったが、母親と父親もやがて弟と同じようにゲラゲラと笑う。

怖くなったあやちゃんは隣に住むおばちゃんにとりあえず助けを求めた。

おばちゃんを連れて家族のもとに来ると家族はぼんやりとしたまま立っている。もう笑ってはいない。

おばちゃんが三人の肩をたたくと、はっとした表情をしておばちゃんとあやちゃんを見る。

気がついた三人に先ほどのことを話すが、笑ったことを覚えていなかった。

ただ三人が三人とも

「何かわからないけどすごくおかしなものを見た気がする」

ということを言っていた。
とりあえず最後まで読んでほしい。

親父から昔何度か聞かされた話なんだが、おれが2〜3歳のころ、一緒に住んでた曾祖母が亡くなった。
たぶんそのころは人が死ぬってこともよくわかってなかったと思う。

その3日後くらいに、親父と風呂に入ってたら、おれが突然「最近おばあちゃんが階段を上がって寝室に入ってくる」と言い始めたらしい。
親父は曾祖母ではなく、同じく一緒に住んでた祖母のことだろうと思ってたら、おれが

「おおきいばぁちゃん(祖母と区別して曾祖母のことをそう呼んでいた)が上がってくる」と言うので、
「おいおい、こいつ死んだ曾祖母のことを言ってるのかよ」とゾッとしたそうだ。 

しかも、「どんな風に入ってくるの?」って聞いたら、
「下がしろーくて足がない。それでこっちを見て笑ってる」と答えたらしい。

それを昔、親父から聞いたとき、当時幼いおれが見えてたものが、「足がない」という一般的な「幽霊像」と一致してるってことに、自分でも気味が悪いと思った。
なんせ、まだ保育園にも行ってないくらいだからな、お化けのイメージはなんて持ってないはずだし、そもそも死というものもよくわかってなかったはず。

んで、最近実家に帰ったときに、久しぶりにこの話をした。
おれが「下が白くて足がないって言ってたんでしょ?それって一般的な幽霊像と一致してるよね、小さい頃は見えてたのかもなぁ、自分が怖いわ」と身振りを交えて話していると、すぐに親父からの訂正が入った。

そして、それを聞いたおれは、この話について自分が大きな勘違いしていたことに気づくと同時に、改めて当時自分が見ていたものに対して異様な恐怖感を覚えた。

「…いや、「下」じゃなくて「舌」な。真っ白の舌を出してたって」

どんなキャラクターでもいい、いままでに「白い舌」を連想するものを見たことがありますか?
幼いおれが見ていたものはやはり、この世のものから外れたものだったのか…
蒸し暑い夜、私は、使っていないノートを探していました。

それはすぐに2、3冊出てきました。

ノートをまとめてバラっと机の上に置くと、結婚した時の、夫との交換ノートが一冊混じっていました。

「あ、こんなの出てきたよ」

私はファミコンをしている夫の前で、ウキウキしながらノートの表紙をめくりました。

内容は2人共、実家のねこのことだったり、仕事や、考えていることなど、ごく普通のことでした。

私は夫が書いた文章がおかしくて、声に出して茶化したりして、思い出に浸りました。

それから、「これは大事な物だから片付けておこう」と、ノートを閉じようとしました。

そして最後に、ノートの表紙の裏の記録を確認しました。

そこには、婚約式と、結婚式の日付、結婚式の写真が貼り付けてありました。

「婚約式挙げたの、1月24日だって、婚約式のことなんて、すっかり忘れてたね!」

私はそう言った瞬間、「はっ!」としました。

私は静かな声で夫に、「ねぇ……お義母さんが亡くなった日は、いつだったかしら?」と、聞きました。

「……1月24日だよ」

ノートの表紙裏には確かに私が書いた大きな文字で、「婚約式 1月24日」と、書いてありました。

夫の義母は、私達が結婚することに大反対でした。

彼女は元々心を病んでいて、散々電話や手紙で夫を困らせた挙げ句、私達が結婚して3年後に自殺して亡くなりました。

皮肉にも、その日は私達が婚約しためでたい日とは裏腹に、亡くなった義母の命日となりました。
ある夜、田中さんは猫の唸り声で目を覚ました。時計に目をやると、夜中の2時である。

声に心あたりはあった。アパートの向かいに、ゴミ屋敷とまでは言わないが、どうやって住んでいるんだろうかと訝しむような家がある。

散乱した生ゴミに寄ってくるらしく、カラスや猫がいつも家の周辺にたむろして騒いでいる。住民を見たことはなかった。

声はちょうどドアの向こうから聞こえている。アパートの廊下で喧嘩しているようだ。

我慢して寝ようとしたが、どうもおかしい。かれこれ30分以上はうなり続けている。

普通、猫の喧嘩は数分の睨み合いのあと、どちらかが相手に飛びつき、一瞬で勝負は決する。今夜は、長い。

田中さんは、明日大学のテストを控えていた。このままでは寝られないと思い、ドアの魚眼レンズから廊下を覗こうと考えた。

もし、廊下に猫がいたら、ドアを叩いて追い払おう...。そう思い、音を立てずにドアに近づく。

唸り声は今も聞こえる。ドアのすぐ近くのようだ。

魚眼レンズを覗くと、目の焦点が合っていない女が唸りながらこちらを睨んでいた。
3年ほど前、当時の彼氏の浮気を責めたら逆ギレされて暴力を振るわれた。

その頃私は大学生をしつつ、事務所に所属してモデルのバイトをしていたので、顔だけは何とか防御しようとしたけど、それを見越した彼に靴を履いたままの足で散々踏まれて蹴られた。

「手は出してない、足だよ足w」なんて笑いながら。

幸い、顔に傷は残らなかったし(本当にラッキーだった)当時はショックで訴える気力もなかったので、身内の弁護士の勧めも断って告訴はしなかった。

そんな私を見た祖母が「法で裁かれなくても、いつかその男には報いがくるよ。絶対くるよ。私が許さないから。だからあなたは自分が幸せになることだけを考えなさい」と言ってくれた。

お陰で私は何となく気持ちが楽になって、学生生活もモデルの仕事も恋愛もまた楽しめるようになった。

そんな祖母が亡くなったのが去年の春先。

そして最近、友達のお見舞いに行った病院でたまたま再会した暴力元彼は、顔面マヒ&右足切断になっていた。ホントに絶句した。去年の夏に交通事故で……だって。

「顔」は、彼が執拗に攻めた場所。「右足」は私の顔を何度も踏みつけ、蹴った場所。

ざまあみろとかいう気持ちなんて全然湧かなくて、ただただ怖くなった。彼は当時のことを謝罪してくれたけど、気持ちが全く晴れなかった。

ネタみたいだけど、本当の話。祖母が祟ったんじゃありませんように。
夏の終わりに川でキャンプをしに行った時の話。

俺と友達は川辺でバーベキューのセッティングをしていた。ふと顔を上げると、上流の方に見える吊り橋に人影が見えた。

友達も気づいた様子なので、「あそこスリルありそうだな」なんて言って笑った時だった。

「あ」

友達が呟くようにそう言ったので視線を戻すと、さっきまでいたはずの人影が消えていた。

何が起きたのか理解して、数秒固まってしまったがすぐ我に返り、他のみんなにも知らせて通報をした。

結局それでキャンプは中止、みんな家に帰る事になった。

しばらく経ってもあの川で遺体が見つかったという話は聞かなかった。

記憶もおぼろげになり、鳥か何かを見間違えてただけじゃないかと思い始め、友達にもそう言ってみたのだが、

「あれは鳥なんかじゃない」

とひどく怯えた調子で否定された。

その様子があんまり大げさだったので理由を聞いてみると、あの人影が吊り橋から落ちた後、空中でふっと消えたのだという。

「じゃあやっぱり見間違えだったんじゃないか?」

そう言う俺を遮って、友達が口を開く。

「あれからあいつ、毎晩うちのベランダから落ちてるんだ」
先日、大学の同期の友人と久々に食事した時の話。

友人は大阪に出て技術職、私は地元で病院に就職しましたが、勤めている病院は古く、度重なる増改築で構造はぐちゃぐちゃ、たまに立ち入る旧館の方は零感の自分でもちょっと薄気味悪い感じすらします。

そして定番の、誰もいない部屋からナースコール、外に誰もいないドアをノックされる、勝手に開く自動ドアなど妙なことも数回経験しました。

食事の途中で、「病院って本当にそんなことあるんだねー」と何気なく話題に出したんです。そしたらその友人も、「自分の会社にもそういう事がある」と聞かせてくれたのが以下の話です。

「あのね、窓の外をおじさんが落ちるの」

私は「…え?」と聞き返しました。

友「会社が入ってるフロアがビルの14階なんだけど、その窓からまっさかさまに落ちていくおじさんが見えるんだよ。しかも定期的に。私就職して半年ぐらいだけど、その間に3回あったかな」

私「ええぇ……。それって、自殺した人が死んでると気づかずに何回も飛び降りてるとか、そういう……?」

友「ううん。何年か前に、窓拭きのおじさんが事故で落ちて亡くなったらしいの。落ちるときいつも同じ青い作業服姿で、落ちる窓も同じだし。

 私は直接見えない側のフロアだからいいけど、隣の会社の人がちょくちょく見ちゃうらしくて。新人さんとかはかなりびっくりするみたい。

 落ちるのが見えたら、一応下とか確認して管理会社に連絡するんだけどまぁ何もないよね。ほんとに誰か落ちてたらそれはそれでやだし」

私「絶対嫌だ……私そんな会社なら間違いなく辞める」

友「うん、結構辞める人多いみたい。仕事もハードだから40代とか50代の人がいきなり亡くなったりするしねー。心臓とか癌とかで」

それって本当に病気のせいだけなのか、と聞きたかったんですがやめておきました。

友人は「勝手に開く自動ドアとか、そっちの方が怖いし!」と言っていましたが、個人的には絶対に「落ちるおじさん」の方が怖いと思います……。
修学旅行先の長崎で麗子は何度も気を失った。 

後日、現像された写真には麗子の顔を覆い隠す様に纏わり付く無数の赤黒い骨の見えた手が写っていた。 

夏美は一週間学校を休んでいる麗子を心配し家に行った。すると麗子はげっそりと痩せ細り号泣しながら抱きついてきたらしい。 

家の中に入った瞬間焦げた臭いと右肩に鈍痛を覚えた為、玄関、風呂、月明かりの入る窓が有る部屋二箇所に盛り塩をし、何か良からぬ者を連れて来たみたいだと話した。 

麗子は喉の渇きが止まらないらしく絶えずペットボトルの水を飲み続けている。 

リビングで話している時も誰も居ない筈の二階から大勢の人が歩き回る足音や、ドアの開閉する音が何度となく続いていた。 

帰り際、麗子の後ろ手の廊下の暗がりに二メートルはある黒い塊に手と足が生えただけの歪な者が立っているのが見えた為、夏美の強い提案でその日から麗子は近所の親戚の家に泊まる事になった。 

因みに麗子の両親には全く見えないし、危害もない。

家に憑いていると思った夏美は、何度も麗子を通して彼女の両親に引っ越しを促したが全く相手にして貰えなかった。 

結局、三ヶ月程してから夏美と共に麗子の実家を訪れてみると前の様な臭いも、嫌な感じも、異形の姿も綺麗さっぱり消えていた為、麗子はまたその家へと戻る事になった。 

その頃には身体の異変も治まり、体重も元に戻って元気を取り戻していたそうだ。 

夏美曰く、以来彼女の中に眠っていた何かが目醒めてしまったのか?大人しく口数の少なかった筈の性格が激変し、麗子は夏美以上のオラオラ系に変身してしまったと云う。 

(゚Д゚) 

そしてその後、頻繁に彼女の周りで不思議な出来事が起こり始めたのはまた別の話… 

【了】
中学生の時のこと。
新しく建てられた体育館の竣工式のために、私は全校生徒の前でピアノを弾くことになった。

竣工式が行われるまでは使ってはいけない規則になっている体育館。ただ、私だけがピアノの練習のために使うことを許可されていた。
ピアノの練習は、当時所属していたテニス部の練習が終わってから。大体7時から9時くらいまでの時間を、一人体育館で過ごしていた。

その日は朝から雨が激しく降っていた。いつものように旧体育館でテニスの練習をした後、新体育館でピアノの練習をしていた。
雨の音でピアノの音がかき消される。それぐらい外の雨は激しい。

そんな中。ものすごい轟音とともに空が光った。雷が近いらしい。何度となく響く音と光。
急にふっと暗くなった。停電だった。

急のことで、慣れない目。真っ暗では譜面も読めない。
仕方なく復旧するのを待っていたその時。

ぺた ぺた

暗闇の中から、音が聞こえた。
濡れた足で床を歩く音。

ぺた ぺた

音は近づいてくる。

「先生?」

停電になったことを心配してくれた先生が来てくれたのだと思った私は、声をかけてみた。
広い体育館の中に反響する私の声。

ぺた ぺた

返事はない。足音は近づいてきているように聞こえる。

ぺた ぺた

その時、私は気付いた。あれほど激しく鳴っていた雨の音も雷の音も聞こえないことに。
ただ、ぺたぺたという音が近づいてきているのだけははっきりと聞こえた。

暗闇に慣れてきた目を凝らして見ても、ぼんやりと見える体育館には誰も人はいない。
なのに、足音はもう私のすぐ近くで聞こえていた。

ぺた ぺた

私は椅子から飛び降りて、ステージの一番奥の壁際まであとずさる。
もう音は私の目と鼻の先で聞こえていた。

ぺた ぺた ぺた ぺた ぺた ぺた

その時、カンっと音が鳴り、体育館の水銀灯が薄く灯った。
電気が復旧したらしい。

暫くした後、音楽の先生が切った懐中電灯を手にやってきてくれた。
どうしたの、大丈夫? 私は顔面蒼白だったらしい。

心配した先生はそう声をかけてくれた後で、ピアノの異変に気がついて私に聞いてきた。
曰く、ピアノの椅子と譜面は濡れた手形いっぱいだったと。

そうして、私も気が付いた。
私の制服のすそ。少しだけ濡れていた。

あの時、電気が復旧するのが遅かったら…?
葛西の4WDて看板がある隣のマンションに5年くらい前に住んでた時の話なんだけど。

俺の部屋は廊下の一番端の部屋で、前の住人と勘違いされているのか、よく知らない女が訪ねて来るんだ。
俺は覗きスコープ見ては、セールスとかだったりしてもウザイからとシカトしてた。

そんなある日、またソイツが来て執拗に呼び鈴を押す。
そこまではいつも通りなんだが、そいつ何を考えてんだか郵便受けの蓋を開けてガサガサ手を突っ込みだした。

俺はオイオイざけんなと思い、鍵を開けてドアを蹴り開けた。そうすると何かにぶつかって開かない。
今度は手で押し開けたら、なんとデッケー石が置かれてた。

んだよコレ殺すぞ。と思ったが処理に困って廊下の右側(突き当たりで1メートルぐらいスペースがある)に押しのけといた。
部屋は4階でエレベーターも無いし、どう考えても女が階段を担いで持って来れる代物では無い。

そんな嫌がらせ?があった数日後、俺の部屋に彼女が遊びにきて、2人で映画見てHな事したりしてイチャイチャして
腹が減ってきたので宅配ピザでも取ろうって事になって、ピザ頼んだ。

ピザ屋の兄ちゃんが来て普通に受け取ってやりとりしてたら、その兄ちゃん愛想が悪い。つか暗い、顔がやたらヒキツッテル とか思ってたら
突き当たりのハズの廊下右側から物凄い形相の目がつり上がった女が、ピザ屋の兄ちゃんの後ろを部屋の中を覗き込みながら通り抜けてった。

不意を付かれてスゲービビった俺は、ピザ屋の兄ちゃんに え え ダレ今の て聞いた。そしたらピザ屋の兄ちゃん

『 いや、知り合いじゃないんですか? いまお金払ってる間 ずっと睨んでましたよ。しかも僕が来たとき ここにしゃがんで郵便受け開けて覗き込んでましたよ…』

だって。ウワァアアアアマジで!? と思わず叫んだ。

コレが過去に体験した俺の一番怖い話、まじ実話だからね。
大学の時の話。

友人のアパートに遊びに行った時、部屋でゲームしていると、隣の部屋から女性の声で、「ばばばばばば〜ん」「ううううが〜ん」って、半笑いで叫ぶ声が聞こえてきた。

友人は「うるさいから何回も注意したんだけどなかなか直らんのよ」って言ってて、あまりにうるさいから俺が壁をバーンて何回かたたくと、声は止んだ。

でもしばらくするとまた、「ばばば〜ん♪」って声がして、また、俺が壁をバーンって叩くと声が止んだ。

別の日にそいつの部屋に行ったら、また「バンバンバンバ〜ン」って声がして、「まだ、なおってないのかよ。隣の住人頭いかれとるで」って友人に言ったら、「まぁしょうがないよ」ってやけに元気がない。

俺がまた壁を叩こうとすると、「もうええやん」って友人って言うから、「こういうのはきつく言わんとあかんで」って言って壁をバーンって叩くと、さらにでかい声で「バーンバーンバーン」って声がした。

俺は隣の奴はなめとると思って、どなりこんだろって思って隣の部屋にいってチャイムを鳴らした。応答がなかった。「ちょっとお話があるんでドアのところにでてきてください」って言っても応答なし。

で仕方なくあきらめて、友人と外に飯を食べにでかけた。飯を食いながら友人が言った。

「おらんのよ、あの部屋に住んでる人はおらんのよ。この前、隣の部屋に大家さんと部屋見学の人がきたからわかるんよ。今、住んでる人はおらんのよ。

だから、もうこの話はやめてくれ」
友達から聞いた話なんだが、そいつの姉が渋谷の交差点で信号待ちしてると、向かいの人と目が合った。

七三わけのサラリーマン風な感じの男性が、向かい側の人ごみの中からこっちを見てた。
他人と目が合うのは、よくあることだし瞬間的に目をそらして気にもとめてなかった。

しばらくして信号が青に変わったとき、向こうから渡って来るその人と、また目が合った。
今度はずっとこっちを見つめてる。

「なんだこの人?あたしの顔になんかついてんのかな」

姉は霊感が強いほうで、よく街中を歩いていてもソレ系のモノを貰ってしまうらしく
よく同じように霊感が強い人から呼び止められることがしばしばあった。

その日も、なんだか体が重くて調子が悪かったらしい。

「また貰っちゃったのかな。あの男の人にも見えるんだろな」

そう思ってその男とすれ違ったとき、後ろの袖をぐっと掴まれた。

「ちょっとあんた!何てモノ見てるの!やめなさい!」

初老のおばあちゃんが、凄い形相で袖を掴んでた。

「振り返っちゃダメ!付いてこられるから」
「え?」

とっさにそんなことを言われたので、姉はつい振り返ってしまったそうだ。

男とまた目が合った。ちょうど反対側の歩道へ渡り終えるところだった。
体と足は、向こうの歩道へ向かって歩いている。顔がこちらを向いていた。

ちょうど首だけが、体と関係なく姉を追って回転していた感じ。
氷みたいに無表情だった顔が、ゆっくり笑いかけ、体がゆっくりと姉の方向へ回転する。

その瞬間、全速力でその場を離れた。

そのほかにも、そいつの姉はいろいろオカ体験してるっぽい。
高校時代の夏に一夜漬けのテスト勉強をしていた時のこと……

暑かったが風のある夜だったので、窓を開けて勉強していたんだ。

ちょうど窓際に窓に向かい合うように机を置いていたから、ゆるやかな風は心地よかった。ただブラインドは閉じていた。

だって夜の窓ガラスって室内が明るいと鏡状態になるから、ふと顔を上げた時とかちょっと吃驚してしまうから。

それで、どれくらいたった時だったかな。ふと何かを感じた。気配とは言えないような微かな違和感。

なんだろう……?と部屋を見回すけど何もない。でも違和感はある。疲れてきたのかなと思ったら、風が止んでいるのに気づいた。

ああ、なんだ。風がやんだのか、クーラーつけるか。と思って、窓を閉めるために目の前のブラインドを上げた時……はい、いました。

鏡状態になっている窓に映った俺の1m程後ろに……。頭を垂らして、手をブラーンとさせた人っぽいのが……いました。

思わず振り向いた俺orz

背後に何もいない。前見ると映ってる。振り向くといない。前見ると映ってる。

3回か4回繰り返した。首筋チリチリ、背中に汗かきまくり、顎ガクガク。

多分ね、そこで俺ダメになったんだと思う。

なんか理性とか恐怖とか超えたところにイッてしまったんだろうな。
懺悔の意味も込めて……

ナンバーディスプレイなんて物が無い頃のお話です。深夜2時も回った頃に、電話が鳴り響きました。

眠かったので無視しようと思ったけれど、一人暮らしの狭いアパートでは、布団を被っても煩くて眠れたもんじゃない。仕方ナシに出ました。

私「はい」
男「ひとみー愛してるよぉーひとみーひとみー」

私は「ひとみ」ではありません。明らかに酔っ払っている様子の男に、間違い電話である事を告げて切りました。

ものの10秒も経たないうちに……

男「ひとみぃ……なんで切っちゃうんだよー愛してるよーひとみぃ……」

3回ほど間違い電話だと教えてあげましたが、理解出来ないようです。

その後は数回(10回は越えていた……と思う)返事もせず受話器をただ上げて降ろす作業を繰り返しました。

それでも尚しつこく掛かってくる電話にイライラした私は、電話に出て相手の言葉を待たずに暴言を吐きました。

誤解されたままでも、嫌われたと思えば電話を止めるかもしれないと考えたのです。

「しつこい」ガチャン
「うるせーよ!」ガチャン
「気持ち悪い」ガチャン
「ばーか!」ガチャン

・・・
・・


「しね」ガチャン

次に掛かってきた電話の男は、私が言葉を発する前に叫びました。

「今から殺しに行くからな!!!」ガチャン

その後、電話は掛かってきませんでした。どうなったのかは知りません。

電話線を抜けば良かったのに、と思う方もおられるでしょう。私も翌日それに気が付きました。

ひとみさん……無事かなぁ……
「た、助けてくれよ」

電話に出てすぐ言われた。

状況が掴めないが大変な事だけは分かった。

「まず落ち着け。何があったんだ」

話を聞かない事にはどうすればいいか分からない。

「こ…この間、幽霊が出るって噂の廃墟に友達と4人で行ったんだ」

声からも怯えている様子が伝わった。

「幽霊なんて出なかった。普通に出てきただけなんだ…それなのに…」

恐怖と後悔に支配されている。

「俺は最初から行きたくなかったんだよ。あいつらが…次は俺だ…」

山田の話によると幽霊が出る廃墟に行ったが何も出なかった。

しかし次の日に高橋が交通事故で亡くなり、さらに一週間後に田中が首吊り自殺をしたそうだ。

「いいか、冷静に。落ち着け。今からでもお祓いに行け!」

彼らに分からなくても連れて来てしまったのかもしれない。

「無理だよ…こ、怖くて外に出られない。殺される」

我を失っている。

私には霊感などない。

勿論、徐霊なんて出来ない。

何とか出来そうな奴に連絡を取らないと…

「あああああああああ」

気持ち悪い叫び声。

「山田!おい山田!」

ドンドンドン

電話口から聞こえる異様な音。

まるで身体をどこかに打ち付けているような音が響く。

もう一刻の猶予もない。

このままじゃ…助けられない。

どうしたら…

どうしたら…

「…山田!よく聞け!思い出せ」

私は叫んでいた。

「4人いたんだよな。あと1人は誰だ!」

田中が何かを吐く音が聞こえた。

「おぇぇえええっ。ごほっごほっっ」

聞いていられないような気持ちの悪い音。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

「田中!無事か!」

こちらからは田中がどうなっているのか分からなかった。

「…4人目なんて…いなかった…俺たちは3人で行ったんだ…連れて来ちゃったんだ…」

プツッ

ツーツーツーツー

電話が切れた。


田中は今も病院で目覚めない。

あの日、田中に何があったのか…

電話で話していた私には見えなかったが田中は視てはいけない何かを視たのかもしれない。
それは2年程前、ある熱帯夜の日のことでした。

学生で一人暮らしをしていた私は、節約のために冷房をつけておらず、蒸し暑さを我慢しながら床についていました。

うとうとしはじめたその時です。突然金縛り状態になり、まったく体が動きません。

怖くなってしまい目をつぶっていると、ちょうど自分の頭の上付近に人の気配がしました。

その気配は、どんどん自分の顔に近づいてくる感じがします。もう、怖くて目を開けることができませんでした。

そんな中、熱帯夜で怖さもあり、どんどん汗が吹き出てくるのがわかりました。汗は、耳の裏を通りのど仏へ這うようにつたっていきます。

そこでふと、違和感を感じました。私は仰向けで真上を向いて寝ており、汗が耳の裏を通ってのど仏へつたっていくには、重力の法則的に無理なはずです。

もう、怖さと不気味さでパニックになってしまい、ついに目を開けてしまったんです。

いました。女の人でした。首から下は無かった気がします。

繰り返し繰り返し、私の耳の裏からのど仏までを舌の先で舐め続けてたんです。ずーっと。

汗だと思ってたの、その女の舌だったみたいですね……。
友人の結婚式の余興で、サークルの仲間と歌を歌う事になった。

それで練習の為に皆でカラオケへ集合する事に。

ところが集まる日に限ってアクシデントが起き、全員集まった例が無い。

必死で日程を調整して、ようやく全員集合出来たのは式の約10日前(それまで個人で練習はしてた)。

やっと皆で練習出来ると喜んだのも束の間、何故か機材の調子が悪く、入れた歌が勝手にキャンセルされたり、いきなりマイクが壊れたり、突然咳が止まらなくなる人が出たり、一度もまともに歌えない。

何でこんなに上手く行かないんだと全員腹が立ってきて、もうアカペラだろうが何だろうが、何が何でも歌うぞ! と皆で合唱を始めた。

そうしたらいきなり電器が消えた。音楽もエアコンも止まってしまった。

停電か?と思ったけど、他の部屋の明かりは点いている。この部屋だけ?とことんついてないね、と皆で苦笑した途端、

「いやぁぁああぁいぁーいー!」

突然スピーカーから女の人の絶叫が響いた。電源切れてるのに。

全員で部屋を飛び出し、受付へ逃げた。

事情を説明し、半信半疑の店員さんと部屋へ。戻ってみると明かりもエアコンも点いていて、別におかしな様子も無い。

それ以上どうする事も出来ず、気味も悪いので全員ろくに口も聞かずに帰った。

そして式当日、私達がこの余興をする事は無かった。突然結婚式は中止となり、新郎新婦は顔を見せないまま食事会に変更された。

後で聞かされた話では、新郎はずっと二股を掛けていたけど、式も間近になって相手の女性を捨てたらしい。

その女性は、新郎の自宅前で焼身自殺したそうだ。それがきっかけで新婦に全てがバレて、式は中止になったらしい。

その人と私達は別に面識も無いし、カラオケでの事も何かの間違いや偶然が続いただけかもしれない。

その後新婦は別の人と結婚して、今は幸せらしい。新郎は事故死したらしいけど、詳しい事は分からない。

そして私達はカラオケには行かなくなった。
統合失調症という診断を受けた、引きこもりの弟から聞いた話。

5年前、まだ全く正常だったころ、街中を一人で歩いていると突然一人の女性に話しかけられたそうだ。
これがかなりの美人で、少し不審ではあるが悪い気はしない。弟は下心もあってしばらくその女性との立ち話に付き合うことにしたらしい。
驚くことに話も非常によく合う(弟は当時結構なアニオタだった)。

嬉しくていよいよ声のトーンが上がっていったのだが、その時になって、ふいに自分が通行人から奇異な目で見られていることに気づいた。
あまりいい気分でもないので、場所を変えることを提案しようと女性に向き直ると、そこには誰もいない。
周りの人々は、携帯も持たずに一人で楽しそうに会話する弟に不審の目を向けていたのだ。

それ以降、弟は幻覚を見るようになった。

バイト先で「この荷物をどこそこへ運んでくれ」と言われたからその通りにしようとすると、
店の外から店長が入ってきて、「その荷物はそっちじゃない。あっちの倉庫においてきてくれ」なんて言うから、それに従う。

そうすると後になって店長が、「何故指示通りの場所に持って行かなかったんだ!」と怒る。
「あなたがそういったんじゃないか」と反論しても「馬鹿なことを言う」と一蹴され、その後も同じようなことが何度も続くので、とうとうバイトをクビになってしまった。

道を歩くと必ず誰かに話しかけられるようになった。
その中には見知った友人の顔もあったが、それも幻覚であるときのほうが多かったという。

道路を走る車の中にも幻覚の車が大量に混ざっているらしい。
信号が青に変わっても横断歩道の上を絶え間なく走りぬけていく車を、平然とすり抜けて歩いていく歩行者を見て、弟は家に引きこもることを決意したそうだ。

「ストレスとか、うつとかそういうのがあったわけじゃないはずなんだ。ある日突然、何の兆候もなく世界がおかしくなった。
何を信じればいいのか、もうわからない。この悪意のある幻覚が続く限り、俺はもう外に出られない」

弟はそう言った。

この話を俺にするのはこれで6度目だという。俺はこんな話を聞くのは初めてだったが。
ある夏にあった話。

俺は山奥にある、打ち捨てられたホテルでゲームをしていた。
もちろん許可なんて取ってなくて、十年以上も昔に潰れてんだからいいだろなんて勝手な理由を付けて遊んでいた。

そんな感じでゲーム開始。
俺は友人と一緒に長い廊下を慎重に進んでいた。廊下の奥から撃たれたら避けようがないからだ(当然だが遮蔽物は一切なし)。

すると奥に妙な光が見えた。
妙な、というのはもちろん理由があって、フラッシュライトのそれではないし、そもそもフラッシュライトをつけるほど暗いわけでもないからだ。

違和感を覚えつつ、とりあえず撃ち込んでみるが反応なし。先述のとおり避けようがないから当たっているはずなのだ。
この時、仲間内で遊んでいたからゾンビはありえない。ゾンビする奴なんていないからだ。

そこで、声をかけてみるが無視される。なのに、光は近づいてくるのだ!
ゆらゆらと揺れながら、である。

少しビビりながら友人と止まっていたのだが、光が近づくに連れ正体がわかってきた。
正体といえるのか微妙だが、黒いモヤモヤの中で光が揺れているのだ。

これはヤバイと直感し走り出す俺達。
相当な速さで走っていたと思うが、黒いモヤモヤも同じくらいのスピードで追いかけてくる。いや、それ以上のスピードで徐々に差を縮めてくる。

俺も友達も半泣きになってションベン漏らしてたと思う。うわーぁ!!と、大人が絶叫。
少しでも体を軽くするために壊れることを厭わず電動ガンを捨てる。ガシャン、と嫌な音がするが気にしてる場合ではなかった。

黒いモヤモヤはどんどん速さをまして近づいてきて、もう近くにいた。
そして階段に差し掛かった時、友人がとんでもない行動に出た。

俺を突き飛ばしたのだ。

転びそうになった俺は思わず立ち止まってしまう。本能的に振り返ると、そこには黒いモヤモヤが…
ひどく悲しい気持ちになりながらも、その光が美しく見えるという変な心境であった。

>>96

もうダメだ終わった死ぬのかと思ったら、突然、大丈夫かー、と気のぬけるような声が聞こえた。
他の仲間が悲鳴を聞いて声をかけてくれたのだ。

その声で我に返ると、黒いモヤモヤは消えていた。

恐らく、あの気持ちは向こう側と同化する兆候で、俺はとり殺されそうになっていたのではないかな、と。
そこに現世の声が聴こえた事で戻ることができたのかもしれない。

俺を突き飛ばした友人には今でも恨みを忘れておらず、あの出来事から疎遠になって今では音信不通。
風の噂で病気になって死んだとか。

この事とは関係ないと思うが、幽霊より人間のほうが怖いというオチ。
これを焼いて?茹でて?マヨネーズで食べると美味い。

その時は祖母と二人で採ってたんだけど、俺だけちょこっと山の奥に入り過ぎたのね。
っても、俺も小学生の高学年だから何が危険とかの分別はついてる。

で奥に進んでくと、綺麗な川が流れてて、その周囲の割と平たい岩の一つにワラビが大量に置かれてあった。
誰かのかな?と思ったけど、付近に誰もいない。

そしたら大きなサルみたいなのが現れたんだよ。
身体にまだらに苔が生えてて、不思議と威厳?を感じた。そいつがジッと俺の方を見てくるのね。

警戒してるのかな?と思ったけど、どことなく来いって誘われてる気がした。ワラビやるぞーみたいな感じで。
まあ、俺は怖くなってすぐに逃げたけどな。

それで祖母に話をしたんだよ。そしたら「まるまる様が目をかけてくれたんだね」って。
本当に、祖母はまるまる様って言ってた。

これは本当の名前ではなくて、本当の名前は言ったら駄目って教えてくれた。

「名前には力があって、言うだけでその人から持っていく」

そう言って、祖母は地面にその名前を書いてくれた。
書くだけでも割と危険らしいけど、ちゃんと、後の人に伝えないとねって言ってた。

名前なんだけど、不思議と発音できないんだよなあ。
カタカタなんだけど日本語っぽくないと言うか、どう発音していいのかがわからん?感じかな。

山は別に霊山とかでなくて、ごくごく普通の山。
祖母はどこの山にも出てくる。姿も時に違うけど、欲しいものをくれる、身体が大きい、苔がはえてる。とは言ってた。祖母の祖父が出会ってるらしい。

そのあと、祖母が笑顔で
「貰わなくて良かったね。タダより怖いものはないから」
が一番怖かった。
心霊ではないけれど。

まだ登下校に親がつきそうなんてなかった小学生の頃。
何分昔の事なので覚えてないところは適当に書きます。

家が班で1番遠いので、1キロ半くらい1人で歩く事になる。
道も片側山、反対側は斜面で下が川という地形。

前から車が走ってきて、なぜか少し行ったところで戻ってきた。
変な男がこちらを見て何やら窓に小さな紙きれを押し付けている。

なんだろう?と思っていると、また戻ってきて横にとまり、ニヤニヤしながら紙を押し付けている。
字が書いてあったので読んでみると、『いっしょにお茶しない?』

知らない大人が、自分みたいな子供にこんな誘いをするのが怖くて、必死で首振ってから逃げました。
でも悲しいかな一本道、すぐに引き返してきて追い抜いて行ったんです。

この先はしばらく民家もないしどうしよう、と思っていたら、ちょうど祖父の友人のおじさんが歩いてくるのが見えました。
助かった!と思って事情を話し、家まで送ってもらうことに。

しばらく行くと、道下からいきなりさっきの車があがってきて、そのまま走り去りました。
ガードレールがとぎれて道より一段下がったところにスペースがあり、そこに隠れていたようでした。(周りに草木が茂っていて普通車が入るようなところではない) 

もしおじさんが一緒じゃなければどうなっていたのかと、本当に怖かった話。
ちなみに宮崎○が逮捕された頃、女の子の発見されたわりと近所でのことです。
糞スレ