13 無名さん
『…さっしーか、わたし…か』
小さく呟いた言葉は、みっともないくらいに震えていた。
徳光さんが2位の名前を呼ぶ時、いつだって両手を握りしめちゃうんだ。…その姿をカメラに抜かれるのも最早恒例らしくて、ちょっとだけ…恥ずかしい。
でもね、
徳光「────指原、莉乃!」
『っ、うそ…?』
それでも、涙は止まってくれなくて。
小さく震える肩に、さっしーの手が触れた。
指原「名前はやっぱり、AKBのお姫様だね…おめでとう」
『…あり、がとう』
莉乃も、おめでとう
そう言えば歪む視界の先で、彼女は確かに笑っていた。
徳光「それでは、ついに1位の発表に参ります」
莉乃が舞台上でスピーチを終えると、たちまちまきおこる名前コール。
そんな、大好きなファンの皆さんを見たくて、
まるで子どもみたいに両手で涙をぬぐった。
徳光「やはり、姫は強かった…AKB48チームA!名字名前」
『はい…っ』
大きな声で返事をして立ち上がる。
舞台まで行く道のりを、ゆっくりゆっくりと踏みしめた。
徳光「今年もまた、このトロフィーがあなたの元に」
『本当に嬉しいです…わたしの、宝物です』
大きくて重たいトロフィーを両腕でしっかり抱き締めて、ファンの皆さんの方に、満面の笑顔を向けた。
『AKB48チームAの、名字名前です…投票してくださった皆さん、本当に本当にありがとうございますっ』
沸き起こる拍手は、全部わたしに向けられたもの。
この瞬間、いつも思うことがあるの。
わたしは、AKBにいていいんだって。
だから、今年もこの言葉を言おう。
───今年の思い出も、皆さんでいっぱいにさせてください…と。
小さく呟いた言葉は、みっともないくらいに震えていた。
徳光さんが2位の名前を呼ぶ時、いつだって両手を握りしめちゃうんだ。…その姿をカメラに抜かれるのも最早恒例らしくて、ちょっとだけ…恥ずかしい。
でもね、
徳光「────指原、莉乃!」
『っ、うそ…?』
それでも、涙は止まってくれなくて。
小さく震える肩に、さっしーの手が触れた。
指原「名前はやっぱり、AKBのお姫様だね…おめでとう」
『…あり、がとう』
莉乃も、おめでとう
そう言えば歪む視界の先で、彼女は確かに笑っていた。
徳光「それでは、ついに1位の発表に参ります」
莉乃が舞台上でスピーチを終えると、たちまちまきおこる名前コール。
そんな、大好きなファンの皆さんを見たくて、
まるで子どもみたいに両手で涙をぬぐった。
徳光「やはり、姫は強かった…AKB48チームA!名字名前」
『はい…っ』
大きな声で返事をして立ち上がる。
舞台まで行く道のりを、ゆっくりゆっくりと踏みしめた。
徳光「今年もまた、このトロフィーがあなたの元に」
『本当に嬉しいです…わたしの、宝物です』
大きくて重たいトロフィーを両腕でしっかり抱き締めて、ファンの皆さんの方に、満面の笑顔を向けた。
『AKB48チームAの、名字名前です…投票してくださった皆さん、本当に本当にありがとうございますっ』
沸き起こる拍手は、全部わたしに向けられたもの。
この瞬間、いつも思うことがあるの。
わたしは、AKBにいていいんだって。
だから、今年もこの言葉を言おう。
───今年の思い出も、皆さんでいっぱいにさせてください…と。
57 削除済