9 無名さん
14 無名さん
>>9
「そっちの方が、心当たりあるんじゃない? 元男子テニス部さん」
来海沢がそう言ったと同時に、丸井が走り出した。そして来海沢の胸ぐらを掴んだ。いきなりの衝撃に、来海沢は後ろの柵に頭を打った。けれど一瞬目を瞑っただけで、なんでもないように丸井を見上げた。丸井の瞳がみるみる怒りに染まる。
「丸井、やめんか!」
真田が止めに入る。だがそれ以外、誰も止めようとはしない。俺たちは怒っているんだ。来海沢の言葉に。馬鹿にされたような気がしたんだ。俺たちの努力を。幸村が冷えきった氷のような声で言った。
「いいよ、丸井。殴りなよ」
真田が驚いて振り返る。この違いはなんなんだろうか。幸村が負けて、真田が勝ったからなのかもしれない。勝ったやつはまだいいよな。負けた俺なんて、あれからずっと生きた心地がしない。体温が冷えきっていくのを感じた。そして無感情のまま、丸井が来海沢を殴る瞬間を見つめた。一発殴った丸井は満足したように、来海沢から離れた。殴られた来海沢は腫れた左頬を、左手で抑えた。でも彼女の瞳には、俺たちへの怒りなど映っていなかった。ただ起きた出来事を受け入れる。彼女の瞳は無関心だった。
「そっちの方が、心当たりあるんじゃない? 元男子テニス部さん」
来海沢がそう言ったと同時に、丸井が走り出した。そして来海沢の胸ぐらを掴んだ。いきなりの衝撃に、来海沢は後ろの柵に頭を打った。けれど一瞬目を瞑っただけで、なんでもないように丸井を見上げた。丸井の瞳がみるみる怒りに染まる。
「丸井、やめんか!」
真田が止めに入る。だがそれ以外、誰も止めようとはしない。俺たちは怒っているんだ。来海沢の言葉に。馬鹿にされたような気がしたんだ。俺たちの努力を。幸村が冷えきった氷のような声で言った。
「いいよ、丸井。殴りなよ」
真田が驚いて振り返る。この違いはなんなんだろうか。幸村が負けて、真田が勝ったからなのかもしれない。勝ったやつはまだいいよな。負けた俺なんて、あれからずっと生きた心地がしない。体温が冷えきっていくのを感じた。そして無感情のまま、丸井が来海沢を殴る瞬間を見つめた。一発殴った丸井は満足したように、来海沢から離れた。殴られた来海沢は腫れた左頬を、左手で抑えた。でも彼女の瞳には、俺たちへの怒りなど映っていなかった。ただ起きた出来事を受け入れる。彼女の瞳は無関心だった。
15 無名さん
「丸井くん、体調大丈夫ー? 心配だから追いかけてきちゃった」
それが心配してる声かよ。俺は目を細める。視界がぼやけて、顔がよく見えない。でも会話からクラスメートなんだと理解した。ぼやける視界の中、その女子はゆっくりと口角をあげた。
「私が介抱してあげようか?」
その女子はそう言って、自分のネクタイを外した。ハハと渇いた笑い声がもれる。どんなに周りが離れていっても、こういう女たちだけは今だ近づいてくるらしい。人脈も栄光も何もかも失った俺の何が良いんだろうか。女子特有の細い腕が、俺の首に絡み付いた。俺はその女子と目を合わせる。その女子が同意するように笑ったのを見て、押し倒した。途端甘い香りが広がる。お菓子のように甘い香りだ。それに目を細め、目の前の首筋に唇を寄せる。そして噛みついた。
「痛っ! 痛い!!」
押し倒された女子は、慌てて俺の肩を押し返した。でも俺に力で勝てるわけがない。押し返してくるその両手首を片手で掴む。そして力いっぱい握り潰した。
「痛いってば! やめてよ!!」
ぎちぎちと音がなる。女子は苦痛に顔を歪める。その目には涙が浮かび始めていた。煩ぇ。そう思って、目の前の口を塞ぐ。
「誘ったのそっちだろ」
その言葉に、女子は絶望したように涙を流した。そうだ。それで良いんだ。俺に絶望して、もう二度と希望なんて抱かないでくれ。そして俺に近づくな。俺はそれを叶える力量もなければ、気力もない。もう期待に答えるのは疲れた。そんな思いを込めて、俺は目の前の女子を突き飛ばした。
それが心配してる声かよ。俺は目を細める。視界がぼやけて、顔がよく見えない。でも会話からクラスメートなんだと理解した。ぼやける視界の中、その女子はゆっくりと口角をあげた。
「私が介抱してあげようか?」
その女子はそう言って、自分のネクタイを外した。ハハと渇いた笑い声がもれる。どんなに周りが離れていっても、こういう女たちだけは今だ近づいてくるらしい。人脈も栄光も何もかも失った俺の何が良いんだろうか。女子特有の細い腕が、俺の首に絡み付いた。俺はその女子と目を合わせる。その女子が同意するように笑ったのを見て、押し倒した。途端甘い香りが広がる。お菓子のように甘い香りだ。それに目を細め、目の前の首筋に唇を寄せる。そして噛みついた。
「痛っ! 痛い!!」
押し倒された女子は、慌てて俺の肩を押し返した。でも俺に力で勝てるわけがない。押し返してくるその両手首を片手で掴む。そして力いっぱい握り潰した。
「痛いってば! やめてよ!!」
ぎちぎちと音がなる。女子は苦痛に顔を歪める。その目には涙が浮かび始めていた。煩ぇ。そう思って、目の前の口を塞ぐ。
「誘ったのそっちだろ」
その言葉に、女子は絶望したように涙を流した。そうだ。それで良いんだ。俺に絶望して、もう二度と希望なんて抱かないでくれ。そして俺に近づくな。俺はそれを叶える力量もなければ、気力もない。もう期待に答えるのは疲れた。そんな思いを込めて、俺は目の前の女子を突き飛ばした。
16 無名さん
「仁王?」
俺が眉をひそめると、仁王は最後尾を走っていた来海沢の腕を掴んだ。「え?」と俺と来海沢の声が被った。仁王はそのまま足を止めると、来海沢を階段から突飛ばし、追いかけてくる影に放り投げた。影の動きが止まる。影はゆっくりと落ちてくる来海沢に向けて口を開いた。
「なっ!?」
思わず動けなくなった俺の腕を仁王が掴んだ。そして走り出す。
「仁王!? お前、何してるんだよ!?」
「良いから走りんしゃい!!」
仁王に引っ張られながら、俺はまた階段を上がる。来海沢の姿が完全に見えなくなった時、獣の唸り声のような音が1つ響いた。
俺が眉をひそめると、仁王は最後尾を走っていた来海沢の腕を掴んだ。「え?」と俺と来海沢の声が被った。仁王はそのまま足を止めると、来海沢を階段から突飛ばし、追いかけてくる影に放り投げた。影の動きが止まる。影はゆっくりと落ちてくる来海沢に向けて口を開いた。
「なっ!?」
思わず動けなくなった俺の腕を仁王が掴んだ。そして走り出す。
「仁王!? お前、何してるんだよ!?」
「良いから走りんしゃい!!」
仁王に引っ張られながら、俺はまた階段を上がる。来海沢の姿が完全に見えなくなった時、獣の唸り声のような音が1つ響いた。
58 無名さん
>>57
楽しかったといえば楽しかったけどファン交流的な意味で楽しかった
書き下ろしのフリップが飾ってあってフリップに合わせて取り下ろしボイス流れてる感じだけど千歳や赤也とか観月はボイスなかったし
飛行機乗ってホテル取って行ったけどそこまでして行かなくても良かったかも
楽しかったといえば楽しかったけどファン交流的な意味で楽しかった
書き下ろしのフリップが飾ってあってフリップに合わせて取り下ろしボイス流れてる感じだけど千歳や赤也とか観月はボイスなかったし
飛行機乗ってホテル取って行ったけどそこまでして行かなくても良かったかも