1 無名さん

夢小説で許せないこと170

・・・
2 無名さん
あげ
3 無名さん
あげ
4 無名さん
あげ
47 無名さん
あげ
48 無名さん
49 無名さん
あげ
夜中のあぜ道で牛の刻参りをしている白装束の女性に遭遇してしまい、追いかけられました。
私は必死に逃げたのですが、彼女は髪の毛を振り乱して追ってきます。

何とか公衆便所に逃げ込み、個室で鍵をかけ閉じこもりました。
いくら恐くても相手は女性ですし、扉を破られることは無いと思ったんです。
しばらく個室(洋式便所だった)に座って震えてましたが、特に何も起こることなく夜が明けました。

安心して扉を開けようとしたのですが、何か重いものに当たって途中までしか開かないんです。
少しだけ開いた扉から外を見てみたら、扉の前であの白装束の女性が首を吊って死んでいました。

扉は彼女の身体に当たって開かなかったんです
51 無名さん
ひひっ!
A君は心霊スポットに行って心霊体験をした。

心霊サイトにこの話を書いて送信しようとする度に、エラーが出て送信できなかった。
おかしいと思ってPCを調べたが異常はなかった。

再度PCを立ち上げサイトに送信した瞬間、家の電気がすべて消えたんだって。PC以外。
その後は話してくれなかった。
死角があるって、本当は物凄く怖いことだよな。
一番近くにあるドアの向こう側に、誰か人が潜んでるかもしれないって考えるだけでも怖いもんな。

このあいだ自分の部屋の窓を閉めようと思ったらさ、部屋から見て外側の面にべったり指紋ついてんの。こう、手のひらのかたちに。


誰なんだよ。

ここ三階だぞ?
小学生の頃、クラスにWさんという女子がいた。

彼女は先天的な病で体がただれていて、声もうまく発声できなかった。
大人しい子でいつも本を読んでいた。
男子の友人はいなかったが、女子の友人は不思議と多いようだった。

修学旅行で旅館に泊まった時、友人が女子の部屋に遊びに行こうと言い出した。
俺も同意して、どうせだからこっそり行って驚かせてやろうってことになった。
そしてクラスで一番人気のあった女子のいる部屋に行く事となった。

こっそりドアを開けると恐ろしい光景があった。
体育座りで座り込むWさんを円になって囲むようにクラスの女子全員が立っていた。
そしてWさんに対して「豚」「焼けど野郎」などと罵声を浴びせていた。

さらにクラスで最もかわいかった子が「じゃあ、カツラはずしまーす」と笑いながらWさんの頭に手を伸ばした。
次の瞬間、Wさんの髪の毛が全部その女の手にあった。
Wさんは頭皮も病気で髪の毛が生えないためカツラをしていたのだ。
男子は誰もそれを知らなかった。

ショックで何が何だかわからない俺の前で、女子はWさんを蹴飛ばしたりカツラをライターであぶったり。
Wさんはかすれた声でうめく。助けを呼びたくても呼べないのだ。
俺と友人は無性に怖くなって見つからないように逃げた。

次の日、Wさんもクラスの女子も何事も無かったように京都を観光していた。
それが一番怖かった。

時が経って同窓会が開かれた。
Wさんはすでに亡くなっていた。
俺は思い切って女達に修学旅行でのことを聞いてみた。
すると例の一番かわいかった女の子が「あんなの別に死んだっていいじゃん」と言った。
55 無名さん
いや五階だ
56 無名さん
何でさげてるの?
57 無名さん
>>56
荒しがはっちゃけてるんだよ
58 無名さん
下げ埋めしてんだろ
これは私が従兄弟から聞いた話です。

何処かの大学の生徒達がビデオ劇を作ることになり、撮影をしていました。
その中の一つに夜中に林を撮影したシーンがあったのですが、後で見ると後向きの女の子が映っているのです。
もちろんそんな子はいなかったので「幽霊だー!」と喜んで仲間達に回して見せたそうです。

数日後、ビデオを最初に見た人にある人が言ったのです。

「いやー怖かったなぁ、あの子。目真っ赤だもんな」

「……え?」

慌てて確認したところ、女の子の顔の半分がこちらを向いていたそうです。
しかも最初のほうに見た人達は、

「こんなにもこっちに向いていなかった」

と言うし……。
そのビデオは門外不出になったらしいですが、まだその大学にあるそうです。
60 無名さん
これは荒らしが立てたスレだよ
61 無名さん
大学生活と新しい下宿にも慣れた頃の出来事。
週末の夜、暇なんでネット繋げて遊んでいた。
時間がたつのも忘れてやってたんで、気が付いたら2時をまわっていた。

「そろそろ寝ようかな」とぼんやり考えていると、何か気配がする…。
自分一人しか居ない部屋なのに?と思い振り返ると、いつもの殺風景な自分の部屋があるだけだった。

その日はそれだけで終わったが、次の週末の夜もまたその次の週末の夜も同じ時間に気配が…。
しかも人が歩くようにゆっくり近づいてくる感じ。

怖いと思ったが彼は「正体を確かめてやろう」と考え、自分を中心に部屋全体を撮れる位置にビデオカメラを設置。
そして夜2時過ぎ、机とパソコンにむかう自分の姿を撮影し「何か映ってないかな」とテレビにビデオカメラを繋ぎ、見始めた。

画面に映し出されたのはいつもの部屋と自分の姿。
ささいな変化も逃すまいと目を凝らし見ていたけど、何もおかしいものは映っていなかった。

「やっぱり何も映ってなかったか」

とがっかりし、ビデオカメラを取り外しテレビの電源を切って画面を見ると、暗転したテレビに自分の姿が映っていた。

そしてそのすぐ後ろ、息もかかりそうな距離に、うらめしそうににらむ男の顔があった。
高校に入学して、始めての冬を迎えようとしていた頃だった。

もともと人見知りする性格も手伝ってか、入学〜夏休み間のいわゆる「友達作り期間」に何もできなかった俺は、学校が終るとすぐに一人で帰る毎日を送っていた。
昼メシを教室の机で一人で食べ、残りの時間を寝たフリをして過ごす事にもようやく慣れはじめた頃でもあった。
いつものように学校が終り、もう随分寒くなってきたな、と帰り道を急いだ。

その途中、…コツン、と頭に何かが落ちてきた。
ミッキーマウスのキーホルダーだった。

…このビルの窓から落ちてきたのか?でもこのビルは廃ビルの筈じゃあ…?
見上げてみると、5階の窓がかすかに空いている。

未だに、何故その時そのビルに入ってみようと思ったのか分からない。
そして未だに、何故そんなものがそこに散乱していたのか分からない。

がらんとした5階のフロアにはもの凄い臭気が蔓延していた。
腹を裂かれて死んだ猫、猫、猫、猫、猫…

それぞれの腹の中にぎっしりつまっていた。ミッキーマウスのキーホルダーと携帯電話が。

唖然と立ち尽くしていると、突然どこからか「エリーゼの為に」の着メロが流れ出した。
俺は気が狂いそうな恐怖に駆り立てられ必死でそこから逃げた。

結局今になっても分からない。
あれが一体何だったのか、そしてあの部屋の隅にあった白い箱は何だったのか…
リサイクルショップを歩いて回るのが好きなとある人が、仕事の出張先でたまたま掘り出し物の高級ギターが格安で売られているのを発見した。

男は仕事中でしたが、帰りにこっそり買って帰ってもバレないだろうと、すぐにそのギターを買った。
男が家に帰って実際に音を鳴らしてみると、安物では味わえない高級感の漂う音色が響いた。

弦が錆びてるけど張り返れば外で使っても全然いける、これまた良い買い物をした。
恐らくモノの価値を知らない店員が適当な値段をつけて売り出して、そのまま気がつかなかったのだろう。

でも、なにかがおかしい。

全体の妙な重みが気になった男がホールを覗くと、何やら奥のほうに黒い塊が。
男がなんだこれは、とペンライトで照らした瞬間、その正体が生首だとわかりギョッとした。

男はすぐにそれをケースにしまうと、近所の中古楽器屋に売り払った。
しかし、そうしたことを今では後悔しているという。

何も知らない楽器屋のあんちゃんが弦を張り替えて、その夜すぐに事故で死んでしまったと聞かされたからだ。
伊勢神トンネル

地元で有名な伊勢神トンネルって言うトンネルがあるんだけど、そのトンネルは、山を削った新伊勢神トンネル、墓地の下を削った旧伊勢神トンネル、封鎖されて入れない旧々伊勢神トンネルがあります。

その話を教えてくれた友達をAとします。
Aは、先輩達と五人で旧伊勢神トンネルに行きました。
先輩達の車は四人乗りなので、Aはバイクで後に付いて行きました。

この旧伊勢神トンネルは、有名な心霊スポットなんです。
トンネルに付いたA君と先輩達は、携帯のカメラなどを使って色々写真を撮ってみたんですけど何も写りません。
入り口から出口の調度中間位に、花束とお菓子が置いてありました。

先輩達の一人が「なんだこれ?」
と言って足でお菓子を踏んでしまいました。
A君も先輩も半笑いでケラケラ笑っていたそうです。
何も起きないので帰る事にしたそうです。

当然帰りもA君はバイクで一人で帰ります。
先輩達に付いて行くA君なんですが、先輩達の車はどんどんスピードを上げていきます。
必死で付いて行くA君。

コンビニに差し掛かった所で先輩達の車が止まりました。
車から降りてきた先輩達は顔色が良くありません。

A君は「なんであんなにスピード出したんですか?」と聞きました。

あのトンネルでお菓子を踏んだ先輩が、
「お前のバイクの後に手足がない女の子が乗っていたんだよ」

それを聞いて怖くなったA君は、コンビニにバイクを置いて親に向かいに来てもらったそうです。
先生の彼女の話で、名前をA子とする。A子は友人の引越し祝いに呼ばれた。

その引っ越し祝いにはA子のほかに、2名(引っ越した本人含めて)きていた。
元々、A子は霊感が強く、友人もそれを知っていた。

新居に着いて早々、A子は凄く嫌な感じがしていたが、引っ越したばかりの友人には言えず黙っていた。
そのうち、料理をつくることになり、友人らが材料の買出しにいくことになった。
A子はその新居で1人留守番をしていた。嫌な感じは的中した。

いきなり壁から真っ白な手が出てきて、A子の髪を掴んだ。そしてぐいぐい引っ張るのだ。
A子は必死に抵抗したが、恐ろしく力が強く頭を壁に引きずり込まれそうになった。

ちょうどそのとき、友人らが帰ってきたと思うと、その手は消えていた。
予想以上にやばいので、今あったことを友人らに話した。

「この家やばいから引っ越したほうがいい!」

「え? どういうこと?」

「今あんたらが買い物行ってる間、壁から白い手が出てきて壁の中に引き込まれそうだったんだから!」

「まーた得意の怖い話? こんなときにやめてよー」

「ホントなんだって! ここ!!」

と指をさした先、壁の中に髪の毛がめり込んでいた
携帯ムービー

3年くらい前、携帯を持つようになった。
俺は嬉しくてメールやカメラを一日中と言っていいほど使っていた。

ある日、ムービー機能で猫と自分を撮ろうとしたんだ。
だけどうちの猫も落ち着きがないものなんで、抑えてもすぐ動いてうまくいかなかった。

俺は腹が立ってこう言ったんだ。
「おうコラ!!言うこと聞けや」
猫は叫び声を上げて逃げてしまった。

ふと携帯を見ると、いつの間にかスタートボタンを押してたみたいで、ムービーが撮られていた。
画面にはうちの猫のいやそうな顔が映っていた。

なんとなく俺は再生を押して見たんだよ。
猫を抑えつけようと俺の手が猫をつかんでいる。

「おうコラ!!言うこと聞けや」

………ん?

もう一度見た。
何度も。何度も。確かめる為に見た。

俺は猫を抑える時、確かに胴体に手を当てていた。もう片方の手は携帯を握り締めていた。

なのに………

動画の俺の手は、猫の首を両手で握り締めていた。

その動画の入った携帯は今もある。
と言っても、機種変して以来充電器も捨ててしまって、もう見ることはできなくなった。

ただ、それ以来俺はムービー機能を使うことはなくなった。
その日、私は手配した団体旅行の出迎えのために国際空港にいました。
毎年ご利用いただいてる旅慣れた方々で、添乗はいらないけど空港への送迎は……ということで、この日のお迎えとなったんです。

私が到着ロビーで待っていると、たくさんの10代後半〜20代位の女の子たちがワイワイ騒ぎながら出てきます。
話の様子ではサイパンに行ってみたい。

その彼女たちが私の真横を通ったその瞬間、急に背筋が凍りつくような悪寒を感じて振り向きました。
彼女たちを見ると、背中に血だらけの旧日本軍の兵士を1人ずつ背負っているんです。

(あの子達、マ○○○○島で……)

そのまま呆然として彼女たちの背中の日本兵を見ていると、1人の日本兵が振り向いたんです。
満ち足りたような笑顔を見せて……。

「あー、兵隊さん達、日本に帰りたかったんだ」

彼女たちには悪いけど、遠い島で亡くなった日本兵が帰国できたのは良かったのかも……。
少し切ない気持ちになりました。
いつ頃だったかはっきり覚えてないけど10年も前じゃない。まあ4、5年前って感じ。

不景気でリストラによる首切りが横行してた時代に、リーマンでも年配層がこぞってパソコンを習い始めてた。
無理矢理にでも資格取らないといつ辞職に追い込まれるかわかんないから。
苦戦しながらも簡単なHP作成ならできるようになった一人のおじさんの話。

なんとか職場にはしがみつくこともできたので、個人的にもスキルを活かそうと、よくある同窓生のコミュニティサイトを作ろうとした。
振〜り〜向くなよ〜♪振り向くなよ〜♪という歌詞の歌が流行ってた頃に青春時代をすごした年代。

リクエストもあってサイト名は「振り向くなよ」とした。
むずかしいことは後回しにしてまずTOPページの作成に取り掛かった。

いつもコツコツと深夜にパソコンの勉強してたツケが回ってきたのか、タイトルバナーを設置しただけの段階で急な脳梗塞で亡くなったらしい。
乱雑になったパソコンデスクに突っ伏した状態で死んでるのを翌朝奥さんが発見したそうな。

作りかけのHP。残ってるんだよ、今も。
礼儀知らずなヤツが勝手に別のとこへ移植しちゃったんだよ。

てゆうような話は一気に広まるもので「死者が作ったHP」として一部で有名になった。
けれど、いくら探してもなかなか見つからないらしい。

深夜にネットサーフィンしてるとたまたま行き着くことがあるだけ。
暗い中、ディスプレイには「振り向くなよ」とだけ。

よく覚えておいてほしい。
そこにたどりついても、その時絶対振り向いちゃいけない。
振り向いたら……
僕がまだ浪人生だった頃。
親から都内にアパートを借りてもらい、予備校に通いながら受験勉強する事になった。

「静かな環境ですよ」と言われ決めたアパートだったが、越して来てすぐに気になったのは隣りに住む女性の部屋からの子供の夜泣きだった。

一月程は我慢したものの、毎晩の様に聞こえて来る火のついた様な子供の泣き声。
まぁ子供の夜泣きだけなら仕方ないとしても、なにより我慢ならなかったのは子供を怒鳴りつけるヒステリックな女性の叫び声。
僕はとうとう大家さんに相談に行った。

しかし大家さんは「彼女には子供なんて居ないはずだよ」と取り合ってくれない。
仕方なく彼女に直接注意に行った。
当初玄関先まで出て来てくれたものの、彼女は僕の話しを聞くと急に青ざめて逃げるように部屋の扉を閉めて出て来ようとはしなかった。
その晩は諦めて僕は部屋に帰った。

そんな翌日。僕は予備校から帰るとアパートが何やら騒がしい。
パトカーも数台来て何か事件があった様子だった。
人込みのなかに大家さんを見つけて尋ねると、なんと彼女が自殺していたらしく、死体で見つかったとのこと。
僕はびっくりしたものの子供の安否が気になり近くにいた警察官に尋ねると、子供など居ないと言う。

僕は気になりながらも警察も引き上げ騒ぎは一段落した。
しかしその晩遅くに僕の部屋に私服の刑事が訪ねて来た。

「彼女とは以前からのお知り合いですか」
僕は否定すると、「先ほど警察官に彼女子供の事を尋ねましたよね?」

僕はこの一ヶ月間のことと昨晩の事を話した。
不思議そうな顔をする刑事が言うには、彼女の遺留品の中のトランクに死後半年程経過した幼児の死体が発見されたとの事だった。

僕があの一ヶ月間聞いていた子供の泣き声は何だったんだろう?
自殺した彼女は誰に怒鳴っていたのだろう。
うちの母が小学校低学年の時に、当時では珍しい英会話教室に通っていた。
教室と言っても平屋の家の居間を教室にしていて、結構いい加減な感じだったらしい。

ある日のこと、母が英会話教室の帰りに友達と別れた後、知らない男に後ろから口を押さえられて危うく連れ去られそうなったそうだ(たまたま通行人が通りかかって助かったそうな)。

そしてしばらく母は怖くて習い事には行かなかった。

数日後、母と一緒に帰っていた友達が行方不明になった。
その友達は殺された状態で見つかり、犯人は英会話教室の講師だった。

んで今年の正月、母が年賀状を燃やしていた。
殺された友達の名前で年賀状が来たと言っていた。
・12月4日
この雪山に遭難して約24時間。
古い山小屋ではロクに暖も取れず、少々寒いが外で過ごす事は出来ない。
助けはすぐに来るに違いないだろう。

・12月6日
助けはまだ来ない。
この吹雪だから捜索が難航しているのだろう。
落ち着いて待つ事にする。

・?
時計が壊れてしまったので、日にちが分からない。
食料が少しずつ減ってきた。
水は雪を何とかして得られるが、空腹は辛いだろう。
吹雪はまだ止まない。

・?
ドアからかぜがはいってくる。
防寒ふくを多めに着ていてよかた。
てがふるるえて上手く文字をかけないが、しかし私はあきらめない。
あきらめたら終わりだ。

・?
何という事だろう。
あれほど吹いていた吹雪が嘘のように止み、私は救出隊に発見された。
彼らに聞くと、12月12日だという。

少し長い遭難体験だったが、もう終わりだ。この日記は、ここに置いていこうと思う。
もし、ここで遭難してこれを読んだ者がいるなら、私は言いたい。
決して諦めるな。助けは必ず来るのだから!

12月12日○○○○
−−−−−−−−

日記の文字は時間を重ねるごとに筆圧が弱くなっていたが、最後のメッセージだけは希望に溢れたようにしっかりしていた。
尚、連日に渡る猛吹雪のため、捜索が再開されたのは、それが少し弱まった12月14日の明朝の事である。

この日記の書き手、彼の遭難者の行方は、現在も行方不明、とのこと。
中学の時の夏休みの時の話。

その日も野球部の帰り道に、夕暮れ時の河川敷を一人で自転車で走ってたんだ。
野球仲間達とは家の方角が途中で違っちゃうから、いつも帰りは一人だったんだよね。

そしたら、幼稚園くらいの男の子が泣きながらシャベルで何かを埋めてた。

死んだペットでも埋めてんのかな?って思ってさ、昔俺も死んだハムスターあんなふうに泣きながら埋めたなぁって妙に感情移入しちゃってさ、気になって声かけたの。

「どうしたの?」

その時には埋めるのが終わってたみたいで、男の子泣きながらさ、鼻すすりながら

「ジローが死んじゃったの……一緒に遊んでたら……踏んじゃって……」

あぁ、俺も似たようなかんじで飼ってたハムスターが死んじゃったんだよな。
籠から出して遊ばせてたらさ、親父がうっかりして踏んじゃってペペ(飼ってたハムスターの名前)死んじまったんだよ。
もう、なんか完全に感情移入しちゃってさ。

「お花でもあげようか?」

とか涙ぐみながら言っちゃったりしたわけw
それから、一緒にそこらへんに生えてる野花ひっこ抜いていくつかお墓に添えてやってさ、お祈りしてやったりした。

で、家に帰ってからの話。
家族で食卓囲んで夕飯食ってたら、母親が思い出したように父親に言うわけ。

母「そういえば、○○さん家の息子さんが行方不明だそうよ?」

父「太郎君がか?」

母「いえ、弟さんのほうが」

父「あぁ、最近生まれた弟さんか」

母「無事だと良いけどねぇ…」

その時、俺の頭に嫌な考えが生まれた。
そういえば、ジローって、あの子は何を埋めてたんだろう?

ちなみに、それから行方不明の子供は見つかってない。
小学生の頃、田舎に行ったときの話です。

母の実家は山間の村にあります。
都内で生まれ育った俺は、すぐ暇を持て余してしまい、近くの山の散策に出掛けました。

道の無い森を歩いていると、小さなほこらを見付けました。
近寄ると扉が閉まっていて中は見えませんでしたが、ほこらの裏に引き出しがあり、俺は好奇心から中を見ました。

引き出しの中には木を組み合わせて作ってある約10センチ角の木箱が入っています。
箱を振るとカタカタと音をたて、中に何かが入っているのを確認出来ました。

その箱を持ち帰り、親戚のお姉さんに見せると、開けてやると言い俺から奪い取りました。
しかし、色々動かしても箱を開けることが出来ずに、お姉さんも意地になり「絶対に開けるから開くまで貸せ」と箱を持って自分の部屋に戻りました。

その後、夕食を食べてのんびりしていると祖母の叫び声聞こえてきました。
何事かと思い駆け付けると、お姉さんが部屋の中で泡を吹いて倒れていました。

床には開けられた木箱と、人間の指らしきひからびた物がいくつか落ちてた。
爪らしき物がついていたので指と確認できました。

祖父も駆け付けると一目見て「村にはもう残って無いはずなのに・・」と。
話を詳しく聞くと、この箱は呪いなんかに使われていたらしく、過去に村に何個か有ったけどお祓いして全て処分したはずだそうです。

それから二日後に、親戚のお姉さんが亡くなりました。
俺がそんな物を持ってきたばかりに。罪悪感から一生忘れる事の出来ない思い出となりました。

<後日談>

ことりばこってのは初耳です。
祖父は箱を畜生箱と呼んでいました。
場所は長野県内です。
友人5人とコックリさんをやった。
ただやるだけではつまらないので、深夜に昔一家心中があったという廃屋に忍び込んで、当時合法だったマジックマッシュルームをみんなで食べててから、ロウソク100本に火をともして一人ずつ質問をすることにした。

最初は恋愛の質問や前世の質問、神様がいるかいないか等たわいもない質問で大いに盛り上がり、誰かがふざけて動かしているのであろうが、コックリさんの示す回答も気が利いていた。だが・・・。

一人ずつ順番に質問していくうちに、仲間うちで一番嫌われているFの番になった。
そいつは5人のなかでも友達の彼女を平気でやっちゃったり、借りたCDや金は返さなかったり暴力的で偉そうだったり、みんな少なからず不満を抱かれていた。

Fは次々と質問をしたが、みんなの内の誰かの日頃の不満が爆発したのだろうか、マジックマッシュルームが効いてきて感情に素直になったのかもしれない、Fへのコックリさんの回答はすべて「しね」だった。

Fは最初は笑っていたが、他の誰も笑わずに真剣な面持ちを崩さなかったので動揺していたようだった。
普段のFなら激怒して回りに当り散らしていただろうが、Fも相当マジックマッシュルームが効いていたようで、次第になんだかおかしな言葉を口にしながら発狂した。

さすがにヤバイと思ってコックリさんをやめたが、時既に遅し、Fは泡を吹いて暴れ狂い大声で、

「コックリさんが!コックリさんが!うぉおあkfkじゃlsfかjsldfじゃあわrfぎゃあああああfだs」

などと、しまいにはこの世のものとも思えない言語で話し出す始末。
俺たちはFにタオルでさるぐつわをして手足を縛り、Fが落ち着くよう明け方まで待った。

明け方になってFもようやく落ち着いたようで、暴れたり大声で叫んだりはしなくなったが、どう見ても正気の人間とは思えない程目つきや顔つきがおかしくなってしまい、こちらが何を言っても言葉が通じず終始おかしな言葉を話すようになってしまった。

その後Fを自宅に送り届けてから、もう10年以上の年月が経つが、Fはいまだにコックリさんの世界をさまよっているらしい。
大学生の頃の話です。
当時、免許取りたてでとにかく車を運転したくてしょうがなかった僕は、友達4人で深夜のドライブをしていました。

すると、車内でこの近くに結構有名な心霊スポットのトンネルがあると言う話になり、肝試しでそのトンネルに行ってみる事になりました。

僕はそういった話は信じてなかったので、軽い気持ちで何か写ったら面白いなと思い、途中にあるコンビニで使い捨てカメラを購入して持って行きました。
トンネルの付近に着くとこれ以上車では進めなくなっており、仕方なく歩いて行く事にしました。

やっぱり噂通りの場所で非常に気味の悪いところでした。
僕はトンネルの壁やみんながトンネルの中を歩く様子をカメラに収めながら歩きました。
恐かった所為か夢中になって撮りまくりました。
薄気味悪かったのですが、みんなが密かに期待していたと思うハプニングは一切起きず、ただ気味が悪いだけなので帰る事にしました。

車に戻り、元来た道を帰り始めた僕は、カメラのフィルムが残り一枚残っていることに気がつきました。
そこで、来る途中に街の夜景がよく見える場所があったのでそこに車を止め、みんなで記念撮影をすることにしました。

いざ撮影しようとしましたが、使い捨てカメラなのでセルフタイマーなどは無くシャッターを誰が押すかでいささか揉め、結局じゃんけんに負けた僕がシャッターを押すことになりました。
そこで僕を除いた3人をカメラに収めて、その日は何事も無く帰りました。

数日後、現像に出していた肝試しの時の写真が出来上がりました。
そこには、怪しい影も不思議な光も何も映っていなく、ただの無機質なコンクリートの壁や何の変哲も無い友達の姿が写っていました。
まあ当然だよなと思って、最後の記念撮影の写真に目をやりました。

正直、最初は何も違和感は感じませんでした。何の変哲も無いただの記念写真です。
ただその写真には、

僕を含めた4人全員が写っていました。
僕が笑いながら写っていました。
私が現場監督だった時に体験した事を話す。

7月の蒸し暑い雨上がり、私は何時もの様に昼食を済ますと喫煙室に行き一服していた。
喫煙室の外から話し声が聞こえてきた。

「昨日、・・・を焼き鳥の串で刺してやったら・・・・」

外での会話の為、良く聞取れないが、どうやら動物虐待をしていた様な話だった。
私は眉間に皺を寄せながら、下らない話が耳に入らないよう喫煙室を出て事務所に戻ることにした。

事務所に戻る途中、話し声の主とすれ違いざま、

「下らない事ばかりしてると罰でも当たるぞ」

と罵り、事務所に戻った。
午後の仕事が始まって暫くの事だった。

「救急車を呼んでくれ!」

大きな声が現場に響きわたった。
私は慌て、その声の方に走り出した。

その恐らくは事故であろう現場で倒れて居たのは、昼間の動物虐待男だった。
男は何かにつまづいたらしく足場を踏み外し、その下から出ていた鉄筋に串刺しになってしまった様だ。

現場は酷い有様で、頭に刺さった鉄筋の回りから血の泡がプクプクと湧き出している。
ピンと張った手足はヒクヒクと痙攣して、まるで人間の動作では無いように見える。
口からは泡とも、汚物とも解らない様な物を吐き出し失禁の臭も立込めていた。
学校の先輩から聞いた話です。

ある日の午後、女の子が彼氏のアパート行きました。
ベッドに座って話をしていると、壁越しに隣室の物音が聞こえてきます。

「ここ、壁薄いんじゃない? スゴイ聞こえるよ」

「昨日まで空き部屋だったんだけどなぁ。今朝引っ越してきたらしいんだよ」

荷物を整理しているのか、何やらドタバタと騒々しい。

「何やってんのかなあ」

彼氏は耳を壁につけて様子をうかがいました。

ウィーン……壁越しにひときわ甲高い音が伝わってきたその瞬間、ボンッとかなり大きな音がしました……ウィンウィン。

彼氏の手が急に激しく震えたかと思うと、ビックリしたような表情のまま私に倒れ込んできました。
体が、硬直したままブルブルと震えています。

驚いて見ると、倒れている彼氏の後頭部に穿たれた穴から血と灰白色の液体が溢れ出していました……。

隣室の住民が棚を付けようと壁にドリルで穴を開けたところ、薄い壁を一瞬で貫通したドリルの刃が彼氏の後頭部に突き刺さったのです。
その友人がまだ子供の頃、近所のアパートにある駐車場で友達と砂遊びをしていた時の事。

その日はとても夢中になってしまい、夕方の6時過ぎまでその駐車場で遊んでいました。

ドンッ!

急に何かが落ちてきたかのような強い衝撃音が辺りに響いたそうです。
しかし周りを見渡しても何も変わった事はなく、友達に聞いてもぽけーっとした顔をするだけで、結局自分の聞き間違いだろうと納得し、その日は遅いので家へと帰りました。

それから数年後、彼女も高校生となり、勉強や遊びに盛んな時期になっていました。

ある日、学校から帰っている最中、そのアパートが目につきました。
しかし何か様子が変なのである。屋上に人影らしきものがウロウロしている。

そう思った途端、

「あっ! 飛び降りた!」

辺りにすごい衝撃音が響きました。
彼女は急いで現場へと向かったのですが、周りには何もなかったそうです。

それからと言うもの、彼女はその人影をよく目にするようになりました。

「あっ! また飛び降りた……」

しかし何度見に行っても何も変化はないのです。
それでもその人影は決まって同じ時間、同じように飛び降りているそうです。

そのアパートには特にいわくつきのような噂などは聞いたことはなく、殺人事件、あるいは自殺などのような事件は今までまったく聞いたことはないのです。

それからさらに2年後、相変わらず彼女はその人影を目撃するそうです。

ただ最近になって少し気がついた事は、その人影に少し変化が出てきたそうです。
初め見た頃は人の形をしていたのが、最近ちらっと見た限りでは、生ゴミのようなグチャグチャのモノが落ちていくのを見たと言っていました。
これは友人から聞いた話。

ある男が一人で登山に出かけたまま行方不明になった。
三年後、湿地帯でその男の遺骨が発見され、遺留品も回収されたが、その中にはテープレコーダーがあった。

テープには大声で助けを求める男の声が録音されていた。
男はどうやら何か怪我をして動けなくなったらしかった。

テープの内容はマスコミにも公表されたが、遺族も警察関係者も公表を控えていた部分があった。
そのテープには助けを求めるメッセージとは違うものも録音されていたのだ。

何かに非常におびえた男の声だった。どうやら夜に何かが起こっているようだ。
男は必死にテープに向かって口述している。

一日目

「夜になると人の声がする……呼ぶ声がする……こんな夜中に誰もいないところに、誰もいないのに」

二日目

「たすけて……声がする……夜になるとあいつがやってくる……暗闇から呼んでいる……昨日より近くなっている……おそろしいよ……おねがい、たすけて……とてもこわい、とても……だれかたすけて」

三日目

「近くまで来ている……たすけて……人が……ヒッ……こわい……近くまで来ている……おねがい、たすけて……おねがい、おねがい……よぶ、だれも……ヒ、あいつ、ちか……こわいよ……たす、すぐそばまで……たすけ、こえが……おねがい、た……て」

こうしてテープはそこで切れている。
それ以後、男はテープに何も録音していない。

警察はこのテープを詳しく分析した。
テープはずっとその男の声だけで、他の怪しい物音は入っていなかった。
しかし、三日目のテープが最後に切れるところで、これまでとは違う音が録音されていた。

そのことに関して、分析家も理解不能だった。
それは、遭難した男の声とは違う、別の人間の声だった。

レコーダーのすぐそばで発せられている。
耳元でささやかれたかのように、はっきりと。


「 オ  イ 」
あるところに若いトラック運転手の男がいました。
男はよく働き、仕事が夜になることも多かったのでした。

会社に戻った日、男は同僚から奇妙な噂話を聞きました。
その話の内容はこういったものでした。

「○○県に向かう峠を夜に通ると、女の子の幽霊がでるそうだ。その女の子の霊は助手席に現れ、運転手に問題をかけてくる。答えられなければ運転手は殺される。問題はついつい間違えてしまうようなものを出してくる。友人の友人に聞いた」

といったものでした。
男は同僚の話を単なる都市伝説の類だと馬鹿にして、この話を信じようとしませんでした。

何日かして、男に○○県に向かう仕事が回って来ました。
しかも、他の仕事もこなさなければならない為、向かう時間はどうしても夜になりそうでした。

案の定、○○県へ向かうのは夜になってしまい、男は例の峠に差し掛かっていました。

しばらく走っていると、男は突然全身に鳥肌が立ってしまいました。
前の道を見ていた視界の中に異常なものが見えてしまったからです。

自分の隣、つまり助手席に女の子が座っている……! しかもこちらをじーっと見つめている!
男は恐怖にかられ助手席を見ることができませんでした。

すると、「ねぇ……」という小さな声が男の耳に聞こえてきました。
男はもう泣きそうになりながら「な……何?」と答えました。

「遊んでくれる?」

と女の子は聞いてきます。怖い……! 怖い!
男は言われるがままについ、「い、い、いいよ」と答えてしまいました。

女の子はクスクスと笑うと「じゃあ、なぞなぞね? 間違えたらだめだよ?」と言いました。
男は、しまった! と思ったのですが時既に遅かったのでした。

「りんごとバナナとスイカを載せたトラックが、ある山道を走っていました。やがてカーブに差し掛かりました。さて、何を落としてしまったでしょうか?」

男は振るえながらも内心助かったと思いました。なぜならこの問題を聞いたことがあったからです。

男は「ス、スピード!」と答えましたが、女の子はこう言いました。

「ふふ、残念ハズレでーす。正解はねえ


“いのち”だよ……」
俺の爺さんには従兄がいたらしいんだが、10代前半で亡くなっている。
それがどうも不自然な死に方だったというので、死んだ当時は親戚や近所の連中にいろいろ騒がれたんだそうだ。

戦後すぐの物がない時代のある日、その従兄は友達と、何か売ったり食べ物と交換したりできるものはないかと実家の蔵の中を漁っていた。
その従兄はうちの本家の人間だったので、蔵にはガラクタとも骨董品ともつかないものがごちゃごちゃとあったらしく、その中から何か見つけてやろうと思ったらしい。

探しているうちに、ひょっとこのお面を見つけたそうだ。

そのお面が気に入ったのか、従兄はそれをかぶって通りに飛び出し、でたらめに踊りだした。
もちろん一緒にいた友達連中にもバカ受けで、ひとしきり大騒ぎしてそのまま夕方までひょっとこの面をかぶって遊んでいたらしいんだが、そのうちに従兄が何かにつまづいたか、突然転んで道に倒れて動かなくなった。

最初はふざけてるのかと思ったが、呼んでもゆすっても返事がないので様子がおかしいと思い、すぐに抱え上げて、本家の座敷に連れて帰った。

倒れたままの状態で身体はほとんど動かないが、かすかな声で

「面を、面を取ってくれ……」

と、うめくのが聞こえる。

慌ててひょっとこの面を取ると、顔色は土色、唇は紫、すっかり生気がなくなっていて、まさに死人の顔だったという。

もうほとんど呼吸もはっきりしない状態の従兄を見て、家族も半ば覚悟して医者を呼んだ。
従兄が倒れてから医者が来るまで、実に30分と経っていないはずだった。

しかし、駆けつけた医者は従兄を少し見てすぐに、厳しい調子で家族に言った。

「どうして放っておいたんですか!? 亡くなってから半日は経ってます」
私はある南の海で仲間たちとスキューバ・ダイビングを楽しんでいました。
空は晴れ渡り海の状態は非常に安定していて、絶好のダイビング日和でした。

私は仲間のダイバーと二人で、あるダイビング・スポットを潜りました。
どんどんと深く潜って行ったのですが、ある地点で海底の異変に気づいたのです。

(何かおかしい)

よくよく見ると、海底には一面に人間が生えていたのです。

連れのダイバーを見ると、呆然として固まっています。
海底から生えている人間の顔はどれも同じで、美しい少女でした。

どうしたらいいのかわからなくてしばらく眺めていると、いつの間にか連れのダイバーがすぐ側に来ていて、私の肩を叩き、ある方角を指差しました。
その方角を見やると、ダイビングの装備をまったくしていない至って普通の格好をした老人が、鎌で少女たちを刈り取っているのです。

無表情だった少女は刈り取られる瞬間、何とも言えない苦痛の表情を浮かべます。
海中でも叫び声が聞えてきそうな表情でした。
しかしその顔も、やがて切り取られた足下から広がる少女の血によって見えなくなってしまいます。

そうして老人は少しずつ私たちの方へ近づいてきました。
やがて私たちのすぐ側までやってきた老人は、完全に固まっている私たちの方へ顔を向け、にやりと笑い、手にした鎌を差し出しました。
まるで「お前たちもやってみるかい?」とでも言わんばかりに……。

次に気づいたとき,私たちは二人とも病院のベッドの上でした。
酸素がなくなる時分になっても上がってこない私たちを心配した仲間のダイバーが助けてくれたのです。

そのダイバーは私たちが見たようなものは見ていないと言います。

「海ではいろんな幻覚を見るものだ。それが海の怖さであり、素晴らしささ」

と、その年長のダイバーは私たちに諭すように言いました。

しかし私ははっきり言えます。あれは決して幻覚などではなかったと。
新しい先生が我が高校に来ました。
いつものように授業が終わり、その先生(仮にO先生としよう)が教室を出ようとしたとき、何人かの生徒に話しかけられた。

「先生、知ってる? うちの学校の怖い話」

「なんだそれ? 知らないなー」

「なんか幽霊見たって人がいるらしいよ」

「ほんとに? どこに出るの?」

「なんか聞いた話なんだけど、真夜中過ぎに当直に回ってた先生が見たって」

ちょうどその日が宿直当番だったO先生は、からかってるんだなと思いつつも話の続きを聞くことにした。

「この建物の3階から4階に登る階段の踊り場にある鏡の前に0時きっかりに立つと、自分の肩越しに人が指を指して笑ってるのが見えるんだって」

「ほんとかー? よし、それが本当かどうか今日見てみるよ」

もともとあまり怖い話など信じないタイプのO先生だったが、生徒から聞いた話が妙に気になったらしい。

そうこうしているうちに夜になった。
職員室でデスクワークをしていたO先生が壁に掛かった時計を見ると、あと数分で0時になりそうなことに気づき、とりあえずその踊り場へと向かった。

誰もいない校舎を歩いているとなんともいえない気持ちになったらしいが、ここで引き返すわけにはいかず、問題の鏡の前に立っていた。
腕時計を見てみるとちょうど0時。しかし映っているのは自分の姿だけで、何も変わったとこはない。

(……やっぱり騙されたか)

と苦笑しながら、その日は当直室で眠りに付いた。

翌朝、その幽霊話をした生徒を見つけると、O先生は

「昨日、ちゃんとその時間に例の鏡見たけど何もなかったぞー」

と自慢げに言うと、その生徒はちょっとびっくりしたような顔で言った。


「先生、3階と4階の踊り場に鏡はもともとないんだよ……」
愛犬家のAさんは、4年前に飼い犬を亡くした。

飼い犬の死因は老衰。
20年近く事故や病気をせず、眠るような大往生だったという。

「それからね、帰ってくるんだよ」

聞くと、毎年お盆に彼の犬は戻ってくるらしい。

「お盆の夜に寝ていると、グッ、って布団が重くなる。動こうと思っても動けない。金縛りだ」

「耳を澄ますと、ハッハッ、って犬の息遣いが聞こえるんだ。最初は怖かったけど、あいつが帰ってきたかと思うと、なんか嬉しくてねぇ」

Aさんは心底嬉しそうに、僕に語ってくれた。

その話を聞いてから1年が過ぎ、再びAさんと会った。
彼は少しやつれているように見えた。

挨拶もそこそこに、具合でも悪いのか、と彼に聞いてみる。
しばらく逡巡したあと、

「あいつじゃなかったんだ……」

Aさんはポツリと言った。

今年のお盆も、彼の犬は帰ってきたらしい。
いつものようにAさんは金縛りに遭い、いつものような息遣いを聞いた。

毎年のことだからAさんも慣れていたのだろう。
飼い犬がどんな風に自分の上に乗っているか、想像してみたそうだ。

その時、Aさんは気付いてしまった。

自分の上に乗っているモノ。
その重みを支えている足。

それはなぜか3本しかなかったそうである。
これは友達から聞いた話です。

ある心霊スポットでの話。
そこは山の麓にあるトンネル。

仲のいい男友達4人でそこに行こうということになり、ドライブがてら行くことになった。

そこは結構長いトンネルだった。

初めの内は何もなく、4人でバカな話をしながら走っていた。

すると運転手が、「あそこ何か浮いてないか?」と言いだした。

みんなも見てみたが、「何もないじゃないか」と一人の奴が言い、運転手も気のせいかと思っていた。

少し走ると急に車が止まった。

するとまた運転手が「やっぱ何か浮いてるって」と言ったので、みんなで見ると今度は確認できた。

なんだあれはと話していると、その浮いているものが近づいてきた。
そして次の瞬間、それが何か確認できた。

それは髪の長い女の生首だったのだ。

みんなは驚き、急いでバックで逃げようとした。

しかしバックなのでそれほどスピードが出ず、追いつかれ、その生首が車内をスーッと通り抜けた。

みんなはあっけにとられたが、すぐさま車を前進させ、かなりのスピードを出してついに出口まできてトンネルを出ることができた。

しかしトンネルを出てすぐ道は急カーブになっていて、車は急ブレーキをかける。

ガードレールにぶつかってなんとか助かったが、下はすぐ崖で、落ちれば死んでいただろう。

みんなが恐怖で黙り込んでいると、一人がこう切り出した。

「もしかしたらさっきの幽霊は“トンネルを出たらすぐに急カーブがあるから気をつけろ”ということを伝えようとしたんじゃないか」

みんなも物事をいい方向に考えようと思い、絶対そうだと思い、話していた。

そんな話をしていて、ぱっとミラーを見ると、さっきの生首があり、みんなは凍り付いた。


そしてこう言った。


「落ちろ」
ナンパ目的で相棒と白浜に行った時の話です。

もちろんホテルや海の家の予約などしたことがない俺達は、ナンパした女の部屋にしけこむのが当然だったのだが、その日は忘れもしない人生初めての超惨敗で、真っ暗になっても浜辺でナンパをしていた。

努力の甲斐なく、その日は浜辺にあるベンチで一泊する事となった。

花火をするカップルはいたが、女たちだけでする奴らは全くいなく、この時点で帰れば良かったと今は思う。

花火をする人影もなくなり、波音だけの昼間とは全く違う世界。
相棒のイビキがとなりのベンチで聞こえた頃、0時過ぎだったと思う。

すぐ近くで砂の上を歩きまわる音が聞こえてきた。

もちろん真っ暗だったが、ライター以外に明かりの無い俺でも十分に目が闇に慣れていた。
音のする方を寝ながら見ると、姿は見えないが確かに5人くらいの足音が聞こえる。

その音はドンドンこちらに近づいてきた。

ドンドンドンドン……

急に悪感を覚え、とっさに「ヤバイ」と感じた。
なぜだかはわからない。

立ち上がって相棒が寝ている方を見ようと首を横にした瞬間、さっきまでベンチで横になっていた相棒が座ってこちらを向いていた。
顔の表情は暗くて全くわからなかったが、こちらを向き、俺の顔を見ているのは確かだった。

俺は「大丈夫か?」みたいな事を言おうとした瞬間、自分の周りに何本もの白い足、足、足、足、足……

気を失う瞬間、俺は確かに聞いた。
若い男の声で“ようこそ”って。

それ以来、海が怖い。
あるタクシー運転手がいた。
仕事は人並みにこなす普通の運転手だった。

ある日、そのタクシー運転手はラジオをかけてタクシーを走らせていた。

いつもは何気なく音楽番組やニュースをかけていたが、その日はたまたまトーク中心の番組を聞いていた。

『続いてのハガキはこちら……』

『こんばんは。私は怖い話が大好きです。今日は都市伝説について話したいと思います。ある雨の晩、タクシー運転手が夜中にタクシーを走らせていると……』

ちょうど雨の日だなぁ、と運転手は思った。
なんとも似ているシチュエーションに少し戸惑う。

『……タクシーを走らせていると、突然、雷が鳴り始めます。運転手はそろそろ引き上げようと思い、人気のない、車を走らせやすい土手の近くを走りました。すると、また雷が鳴りました。その時、運転手はあることに気付きます。バックミラーごしに、雷の光で照らされた後部座席に、女の人が座っているのです』

運転手はラジオに釘づけになっていた。
そしてつられてバックミラーを見た。

そう。
女が居るのだ。

体を全身濡らした髪の長い女が、バックミラーからこちらをじっと見つめている。

背筋が凍り付き、そして恐怖に体を締め付けられ、声もでない。出しても仕方がないのだが。

しかし女はすぐにバックミラーから消えた。

しかしすぐに気付いた。
バックミラーから消えただけだった。

今度は横にいる。
すぐ横に座っている。

女は男の方を見て、口元を吊り上げてニヤつくように言った。

「一緒に来て……」


車は勢いよく横転し、運転手は即死。
もちろん女の死体は出てこなかった。

横転した直後、まだラジオ番組は続いていた。

『背筋も凍る話をありがとう。さて最後に、この話を聞いている人にメッセージです……』


『あなたは死にましたか?』
そういえば以前住んでたところの近所で、ごくまれに顔が隠れるほど深く帽子をかぶったおじさんが立ってて、どこかの方角を指差したままじっとしてるんだよ。

そのおじさんは毎回違う場所に立ってるんだけど、指をさしてる方角を見ても特に何もない。

ある時期にだんだん会う回数が増えてさ、連日で遭遇するようになると、なんか怖くなって部屋に引きこもった。

で、その日チャイムが鳴ったんで、ドアの覗き穴から見たらさ……。

いたんだよ、そのおじさんが。
まっすぐ俺に指をさして……。


そのとき気付いたんだけど、指をさす方角って全部俺の家に向けられてたものだった。
霊界行き

ある男が夜遅くバスで家に帰ろうとした。
が、駅に着いたときにはもう深夜近く、バスがまだくるかどうか分からない。

しかし家までは遠く、とてもじゃないが歩ける距離ではなかった。
彼は意を決してそこでずっと待っていた。

もうこないかと諦めかけたとき、突然バスが現れた。

彼はうれしくてそそくさと乗った。
と同時に、ふと違和感を感じた。

こんな夜中なのに何故か混んでいて、座れる席は一つしかない。
しかも人が大勢いるのに、誰もが口を閉ざし、バス内は静まり返っていた。

不審だと思いつつも、彼は唯一空いてた席に座った。

隣には一人の女性がいた。
彼女は声を押さえ彼の耳元でこう囁いた。

「あなたこのバスに乗るべきではないよ」

彼は黙って続きを聞くことにした。
彼女は続けた。

「このバスは霊界に行くものよ。あなたのような生きてる人がどうしてここにいるの? このバスに居る人は誰も霊界にいきたくないよ。あなたはすぐ彼らに捕まって誰かの替わりとして死んでしまうわよ」

彼は怖さのあまり言葉もでなかった。
身を震わせながら、どうすればいいかさえわからず途方に暮れていた。

その時、彼女が

「大丈夫、私が助けてあげる」

と言い出した。

そして突然!
彼女は窓を開けて彼を連れて飛び降りた。

バスの乗客が「ああ!! 逃げられちまった」と大声で叫んだ。


彼が落ち着いたとき、彼女と二人で荒れた丘に立っていた。

彼は彼女に「助けてくれてありがとう」と伝えた。

その瞬間、彼女の口元が歪み、筋肉を痙攣させながらニタッと笑った。

そしてこう言った。

「これであの人たちと奪い合わなくてもいいわね」
テレカ全盛だった頃の話です
しょっちゅう外で電話するので、金券ショップで100枚単位でテレカを買うおばちゃんがいた。

広告付の激ショボテレカの寄せ集めだったが、使用出来ればどうでもいいおばちゃんは片っ端から使い捨てるので、表の絵はどうだってよかった。

上から順に使っていたが、突然おかしなテレカが現れた。

それは、50代の女性が丁寧に化粧をし、白い花に埋もれてうっとり目を閉じている写真のテレカだった。

「何これ?」

おばちゃんも50代だが、同年代として悪趣味だし気持ち悪いと感じた。

全面写真で広告なし。
どうやら、プライベートで個人が作成したテレカが紛れていたらしい。

「こんなのさっさと使って捨ててやろう」

と、おばちゃんは早速そのテレカを持ち歩く事にした。

外出先で電話をかける事になり、公衆電話でそのテレカを使おうとした。

なぜか、無音でどこにもつながらない。

「あらあら?」

もう一度やり直したがやはり無音。
と思ったら、遠くからかすかに、

「こっちよ。こっちに来て」

と声が聞こえる。

混線してると思い、切った。
もう一度かけてみる。今度は少し声が大きくなっていた。

「今度はあなたの番よ」

「…もしもし?」

話しかけてみたが、その後は無音。
嫌になって、切った。

帰宅して、自分の娘に「このテレカおかしいよ」と見せると、一目見て娘は

「こんなの使っちゃだめだよ!」

と言った。

娘にそう言われてそのテレカをよく見ると、周りの花は全部菊で、女性の鼻には綿が詰められていた。
私の友達の話です。
あれは中学3年生の修学旅行の時の話です。

私達は仲のよい6人組で部屋にいました。
消灯時間が過ぎ、最初は他愛もない会話を楽しんでいました。

すると、そのうちの一人(Aと書きますね)のAが、『そういえばこの前金縛りにあってさあ?…』と、自分の体験談を話し始めました。
Aは霊感が少しあるらしく、小さい頃は本当にやばかったらしいです。

Aが話をしているうちに、私の隣にいたRがぶるぶると震え始めました。

普段のRからは想像も出来ないくらい脅え始めたんで、私は驚いて『大丈夫? どうしたの?』と聞きました。

するとRはいきなり

『嫌…嫌だこの部屋無理…無理…』

と言いました。

周りの子達も脅え始め、仕方ないので歌を歌いながら寝ようとしましたが、Rは脅える一方でした。

そしたらAがいきなり

『ここ…はじっこの天井だけやけに黒くない?』

と言いました。

私は目が暗いのに慣れてきてた上、比較的目がよかったのではっきり見えました。


やけにはじが黒い…。
いや、黒すぎる。


みんなに説明して、あの異常なまでの黒さは何故かと悩んでいたら、Rがいきなりその天井を指にさし、

『あ…あ…あーーーー!!』

と叫び、ばたんと死んだかのように寝始めました。

本人は覚えていなくて、次の日の天井は全然黒くなく、染み1つもありませんでした。
俺の昔の家は母親、父親の部屋があり、その横の部屋はタンスやら鏡やらあって、よく風呂上がりに着替えたりする場所として使ってた。

もちろんガキの頃だからその部屋は広く感じたわけで、よく近所の友達と暴れたりしてた。

その部屋で遊ぶのが好きだった。
しかし、ある1日をきっかけに俺はその部屋が怖くなった。


普段通り、夕方に友達が帰り、その部屋でゴロゴロしてた。

母親は飯作りに行ってたし、父親はもちろん夜まで仕事。

余談だが、俺はよくその部屋のタンスの開けっぱなしで怒られてた。

いつもみたく、タンスを開けては閉めての繰り返しをやって、ガキながらイタズラ心で遊んでた。

すると、もの凄いスピードで手を掴まれた。

中には人形劇に使う、手にはめて劇をするヤツみたいなのがタンスの中から顔を覗かせ、俺の手を引っ張った。

言っておくが、冗談でもなんでもなく鮮明に覚えてる記憶の一つだ。

その恐怖で、母親を泣きながら呼んだことも覚えている。
その後、焦った母親が来て手を離されたのも覚えてる。


それから3年後、ふと兄貴と一緒に教育テレビの某アニメを見ていた。

すると名前は出せないが、人形劇が始まった。
正直なところ、タイトルを言ってしまうと誰でもわかる。

まぁそれはさて置いて、俺はテレビを見て泣いた記憶がある。
もちろん恐怖で。

だって、手を引っ張ったヤツが映っている。

俺はその人形の髪型、鼻の色、目付きなども完璧に見たことがあった。
いや、その人形劇の第一話がある前から知っていた。

だから、ガキながら『俺はこいつと会ったんだよ』などとくだらないことを言っていたらしいが、俺は今でも覚えている。

その人形劇はアメリカの番組であり、日本人が吹き替えなどをしていることになる。

確かに今ではデジャヴなんじゃないか、などと疑われ笑われたりもするが、逆に考えてほしい。


祖母がこの前発した。

『人形は何処だ』