11 無名さん
>「ああっ!!そういえばいろいろありすぎて忘れてたけどスタジアムでエンデヴァーに会ったよ!!」
「あらっエンデヴァーに」

母はサラダの追加を天子の皿にもりもりと盛り付けながら目を丸くした。

「私好きなのよねエンデヴァー。態度がちょっとアレだけど、見てくれがなんかかわいいじゃない?トトロみたいで」
「トトロ…………」

それにはいまいち同意しかねた天子であったが、態度がちょっとアレの部分には頷くがアレっていうのもなんかアレである。

「葛餅のことねえ……『……味は、悪くない』。って言ってたよ」
「あら〜〜良かった!!宣伝文句につけるよう言っとこうかしら……」
「アハッいいかもね!あのエンデヴァーも愛すみたいな!」

天子はエンデヴァーのモノマネをしつつ言った。葛餅は母方の実家の店のものなのだが、実際勝手にそんなことしたら怒られるであろう。

「てかなんでうちエンデヴァーに葛餅贈ってるんだっけ?」
「覚えてない?あなたが小さいころに家族ごと助けてもらったことがあって、それで毎年贈ってるの。ご恩を忘れないようにね」
「う〜〜〜〜ん全ッ然覚えてないや…………」

エンデヴァーに家族まるごと助けてもらったくせに態度がアレだけどとかトトロみたいで可愛いから好きなのよね〜〜とか母親も失礼だな