11 無名さん
「どうしたの??」
「いや…気にするな」

一瞬自分の心でも読まれたかとアランは驚いたが、みだりに開心術を使うようなことはまずないと首を振る。
不意に目に入った銀色の指輪にふっと一瞬だけ口角を上げると、ふみえを更に強く抱いた。
こんな落ち着かない場所に長居は無用だ。
さっさとホグワーツに、二人だけの場所に帰ってしまおう。

「掴まっていろ。戻る」
「ん。お願いします」

おんぶしてもらうふみえたん?