>>14
ペたっ…ペたっ…ペたっ…

と足音? が聞こえた、いや足音でも歩いてる音とは少し違った。
どちらかと言うと弾んでるような音、それが近づいてくる。

ぺたっ…シュリ…ぺたっ…シュリ…ぺたん…

近づくに連れ何かを擦るような音も聞こえ始め、怖くなって近くの物入れの中に隠れて様子を見た。
…物音の正体は人だった、安心してトイレの場所を聞こうと思ったが、飛び込んできた恐怖で体が止まった。

その人は黒装束を着ていて、顔には能面みたいな物を付けており、足が片方付いて無い、しかし手には足が一本握られていた。
余りのショックで息もできなかった、それが幸いしたのか黒装束に見つかる事も無く、そいつは片足で

…ペタンッ…ペタンッ…

とケンケンしながら奥に消えていった。

その夜は一睡も出来ず布団の中で震えた。

早朝、昨晩の出来事は地主一家に話すか話さないか迷ったが、好奇心に負け、地主一家で一番信頼できる人に話した。

その人は「本当か!? ちょっと待っててくれ」と言って奥の方に走って行き5分くらいで戻ってきた。

「すまなかった、見てしまったんだな…出来れば忘れて欲しいが直にアレを見てしまったのでは無理だろう。今日はもう帰りなさい、後で話すがトラウマは少ないほうがいいから」

と言って帰された。