21 無名さん
>黙っていればそこそこはいい顔をしている。
見事に俺の弟の遺伝子を無視し、美人な母親の方に似た彼女は昔から美麗であることは周囲にも承知の事実であった。
背中の半分ほどまである真っ黒な髪に俺の弟と同じ真っ青で済んだぱっちりとしているが、切れ長の目。
涙袋は深く、体型もスレンダーで見る人全てを魅了するような気はした。
…だが、難はある。
それは…
「おじさまっ!
今日の私かわいいでしょっ?
ね、ねっ!」
「…」
容姿に似合わないほど明るい性格且つ、自分より年上の男を好むことであった。

それは難なの?