これは私が中学3年の時の話です。

当時クラスにBという、よく人をからかう女子がいました。そして私にTという友達がいたのですが、その子がもっぱらBのタ―ゲットで毎日の様に笑われていました。

それがいじめと言えるのか微妙で、Bは基本面白く、クラスのム―ドメ―カ―的存在だった為、私は「Tちゃんも大変だね…」としか言えませんでした。

ある日、中学最後の夏休みにクラスで肝試しをしようと言う話(Bが提案)になり、学校から15分程の所に「でる」と噂の廃病院があったのでそこでやる事になりました。

6人組で学校からスタート、病院の上の階まで行って戻る事とし、私はT・B・Bの友達・男子2人で行く事になりました。

夜の廃病院なんてTVで見るのと実際に見るのでは全然違って、着いた時ゾクッとしました。

さぁ入ろうとした時、Tが突然「ここ嫌だ。入りたくない。戻ろう」と言いました。Bは「なに〜?Tって霊感あんの?だめだめ、ちゃんと行かないと罰ゲームだから」と笑いましたが

「嫌、みんなも入らない方がいいよ。やめよう」と聞きませんでした。私もこんな肝試しなんてやりたくなかったし、怖くなったので「…ごめん、私も入りたくない」と言いました。

場の空気がちょっとシラけ、Bはブチブチ文句を垂れてましたが、男子が「じゃあお前らは戻れ。俺達だけで行くから」と言ってくれました。

そしてB達は暗闇に消え、私達は来た道を引き返しました。途中「Tちゃんて霊感あるの?あそこそんなにヤバイの?」と聞きましたが、Tは「早くここを離れよう」と言うだけでした。

戻ると学校で待機していた皆に「ズルイ」と言われてしまいましたが、私はB達が心配でドキドキしてました。でもB達は普通に戻って来て、「あ〜マジビビった〜!」とか笑っていたので拍子抜けしました。