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それから裏の山に上がって神社の社務所に行くと、中年の小さいおばさんが白い服を着て待っていました。
めちゃめちゃ怒られたような気もしますが、それから後は逃げた安堵感でよく覚えていません。

それからAが学校に来なくなりました。

私の家の親が神社から呼ばれた事も何回かありましたが、詳しい話は何もしてくれませんでした。
ただ山の裏には絶対行くな、とは言われました。
私たちもあんな恐ろしい目に遭ったので山など行くはずもなく、学校の中でも小さくなって過ごしていました。

期末試験が終わった日、生活指導の先生から呼ばれました。

今までの積み重ねまとめて大目玉かな、殴られるなこら、と覚悟して進路室に行くと、私の他にもBとDが座っています。
神主さんも来ていました。生活指導の先生などいません。

私が入ってくるなり神主さんが言いました。

「あんなぁ、Cが死んだんよ」

信じられませんでした。Cが昨日学校に来ていなかった事もその時知りました。

「学校さぼって、こっちに括っとるAの様子を見にきよったんよ。病院の見舞いじゃないとやけん危ないってわかりそうなもんやけどね。裏の格子から座敷のぞいた瞬間にものすごい声出して倒れよった。駆けつけたときには白目むいて虫螺の息だった」

Cが死んだのにそんな言い方ないだろうと思ってちょっと口答えしそうになりましたが、神主さんは真剣な目で私たちの方を見ていました。