28 無名さん
「まったく…。あんた!あたしがこの世界にいなかったら、今頃とっくに死んでたよ!!」
「…この、世界…?」
「おっと、余計なこと言ったな。…立てるか?」

「そ、こいつは特殊な能力を持っていてね。さっき鉄塔の動きを止めたのは、こいつの【念力】って技だった訳。
あたしはただ、あんたのお兄さんを安全な所へ移動させただけさ。」
少女は、自分が鉄の塊を操った訳じゃない。
全てエーフィという、紫色の猫がやったことだと言った。
エーフィが持つ特殊能力【念力】を使って、金髪の青年を助けたと…。
周りがエーフィに感心している中。
エドワードただ一人だけは、その猫と少女を訝しげな眼差しで見ていた。
錬金術師という名の科学者だったのだから、無理もない。
きっとカラクリがあるんだ。
超能力とか魔法とか、そんな非科学的なことがあってたまるか!!
そう、思っていた。

よけいなこと言ったとか後でさらによけいなこと言ってるよぉ
しかも猫が念力使いましたとか言って周りは何で信じてるんだ?