31 無名さん
せっかくラブホに来た(というより忍足に連行された)というのに、いざショーツを脱がされてみると生理が来ていた。
あれ、早いねきみ。
トイレからナプキンをつけたショーツを履いて戻ってきた私に深い深い溜め息をついた忍足。
「ごめんって。しょうがないでしょ」
「欲情してしもた俺はどないすりゃええねん」
「見ててあげるから抜いてれば?」
「はぁ」
黙ってスラックスを脱ぎ始めた。
マジでやんのかよ、と内心思ってしまった。
自分で言っておきながら睡魔が襲って来て我慢の限界、荒い息遣いを横にふんわりと眠りに落ちた。
夢かよくわからないけれど下腹部が痛いのがはっきりとわかる。
ああ、そういえば生理来たんだっけ。
でも何故が出口がいつも以上に気持ち悪い。
ぐちゃぐちゃぐちょぐちょしている気がする。
瞼を開けてみれば私の太ももを掴んで恥部に顔を埋める奴がいた。
「え"、何してんの」
「何って、ナニや」
顔を上げた忍足の口の周りは私の変なところから出た血液だらけだった。
うわ、きも。
普通に気持ち悪い。
何こいつ。
殺人鬼か強姦犯、或いはゾンビって感じでとにかくグロい。
「お腹痛い」
「うまい」
「気持ち悪い」
「うまい」
「うざい」
「うまい」
何を言っても無駄だなと思った。