32 無名さん
幸村改悪


わたし、名字名前は今日からなんと、憧れの一人暮らしです。

いよいよ高校生にもなるし、家事バッチリアピールをし続けた結果、転勤族だった親もそろそろ定住させてあげたいとのことで一人暮らしを許してくれたのだ。ちなみに部屋はちょいと高いけど立派なマンション。広さも十分すぎるし、友達といっぱいお泊り会とかしたいな、なんて毎日がワクワクしすぎて死にそうだった。

そんなこんなで、入学前の春休み初日になり、わたしは一人荷物を抱えドキドキしながらマンションへとやってきた。他の荷物は業者さんが後々運んできてくれるらしい。胸を弾ませながらエレベーターに乗り込み、「212」とドアに書かれた待ち望んだ愛しのマイルームの鍵を開けた、ら。


「あっ……や、ん、ああ!」


なんということでしょう。そこにはリアルAVの世界が広がっていた。