これは私の中学校のときの先生(ここではAさんとします)が体験した実話です。

Aさんが中学生のとき、男子バスケ部に入っていました。
夏休み、練習のために合宿に行きました。

毎年合宿は宿の様な所で寝泊まりするのですが、その年は宿ではなく他校だったそうです。
しかもその学校は夏休みは部活がないのか、その学校の生徒は全然居なかったそうです。


合宿初日の夜、教室で寝ることになっていたため、一つの教室に5、6人ずつ布団を敷いて寝ました。

午前4時。皆寝静まっていたそのときです。

『ギィィヤぁああァァアア!!』

と、もの凄い音量で女の人の断末魔がスピーカーから聞えてきました。

Aさんも勿論、その教室で寝てた人達は皆血相を変えて飛び起きました。
Aさんは突然のことに驚きましたが誰かのイタズラだろうと思い、教室にいた皆を連れて放送室を探しました。

何分か学校内をうろつくと放送室を見つけました。Aさんは放送室の扉のノブを回しました。
しかし、鍵が掛かっていたのでAさんは『探している間に逃げられたみたいだ』と皆に告げ、練習の時間になったので練習に行きました。


その日の夜。練習も終わり、今朝のこともあってか皆疲れていた為、すぐに眠りました。

午前4時。

『ギィィヤぁああァァアア!』

またもや聞えてきた悲鳴に皆飛び起きました。

Aさんは皆を連れて昨日見つけた放送室に急いで行きました。

放送室につき、ノブを捻ると又鍵が掛かっていました。

『中から鍵掛けてんだ!』

とAさんの友達が言うので、Aさんも皆も誰かが出てくるのを扉の前で待ちました。

いつまで経っても誰もでて来ず、Aさん達は練習の時間の為、渋々その場を離れました。


その日の夜、Aさんは『次又出たら職員室のマスターキー持って行こう』と皆に言い、皆も『了解!』と楽しげに返事を返しながら寝ました。