>>38

クネクネとしてきたので結構走ったように感じましたが、そんなに走っていないようです。

もう皆十分気味悪く感じていたし、もう義理も果たしたと言う感じで車を走らせようとしました。
その直後、Kが

「あれ見てみろ!」

と叫びました。

2人の少女は、さっきの神社のある丘の裏側にある、登り口のような林の中にぽっかりあいた穴に向かって歩き出しています。

「あいつらまた登る気や」

Mがクラクションを鳴らしました。
すると、映画のワンシーンのようにゆっくりと少女達は振り返りました。

首を少しかしげて、左右対称に。
暗くて目はわかりませんが、なぜかうっすら笑っているように見えました。

でも、俺には2人の口の端に同じようによだれが光っているように見え、思わず「逃げろ!!」と叫んでしまいました。

後は一目散に車を走らせました。
Kがブツブツ又何か言っています。

「だからあの神社じゃだめだったんだ」

「何がダメなんだよ!!」

思わずいらいらして俺は叫んでしまいました。

「あの子達の身長じゃ、高い杉の木の枝には届かない、吊れないよ……首」