45 無名さん
7/8 ロー夢新作

「キュー…」
ローさんにダメって言われた…。ローさんに、ローさんに…。
…………ローさんにとってはただのゴミでも、わたくしにとっては大切なことなのに……。
どうせ捨てちゃうなら、わたくしにくださってもいいじゃないですか…!
「キュウゥゥゥゥ……」
ローさんの…、ローさんの……。
「キューキュキュイィィッ…!!」
ローさんのいじわるぅぅっ…!!
「……おいペンギン、リン、何か怒ってねェか?」
「怒ってるな」
「めずらしいよな。いつもは、船長の言う事ならちゃんと聞くのに」
「反抗期かな」
「ああ、反抗期か」
「キュキュイっ!!」
反抗期じゃありませんよっ!! 何言ってんですかそこの二人っ!!
「わ、にらまれたぞ。ペンギン」
「今日のリンは怖いなァ」
「キュキュゥ〜ッ!」
むうう〜っ! 二人とも、怖いとか言ってますけど、実は全然怖がってないですよね?! わたくしにはわかっているのですよ、ぷんすこっ!!
むきぃ〜! くやしい〜っ!!
わたくしだって、ナリがこんなにちんまい子りすでなければ、もうすこしシャチさんたちを怖がらせることができるかもしれないのにぃ〜っ!!
もうこうなったら、地団駄ふみますっ。足を大きく上にあげてぇ〜っ、てしてしてしてしっっ!!
………あれ、わたくしこんなに怒っているのに、何だかみなさん、ほんわかされているような…?
ちょっと! おかしいでしょう! わたくし今おこなんですよ! ランク的には、最上ランクの激おこぷんぷんまるです!!
なんですから、ちょっとは怖がってくださいよう〜っ!! 足踏みてしてしてしてしっっ!!
「―――――リン」