47 無名さん
まさか防がれるとは思っていなかったのだろう、襲ってきた眼鏡を掛けた黒髪短髪の子供に、回し蹴りを食らわせる。
「ぐっ」
ズザザザッと音を立てて地面を滑る子供を見ながら、あげていた足を下ろした。
「相変わらず、容赦がないのう。……そう思わぬか?鶴よ」
「っ(何で動かない!?)」
片手で刀を扱っている三日月に対し、鶴丸は両手だ。
刀に込める力は鶴丸の方が上なのに、三日月はびくともしない。
「…さて、俺の主に刃を向けたこと。申し開きがあるのならば、聞くぞ」
「くっ」
スッと目を細めて、三日月が鶴丸を睨み付ける。

私の記憶が確かなら鶴丸は黒髪短髪の子供じゃなかったと思うんだけど