>>47
父の足元。ちょうど庭側には、窓→廊下→障子→部屋のように、窓と部屋の間に障子があります。
そこから、物干し竿のように細く長い二本の手が、父の足首をしっかりと掴んでいたそうです。
「そこでやめとけばよかったんだけど、見ちゃったんだよ」
と、父はそのときのことを後悔していました。
二本の腕、それだけでも気を失いそうなのに、さらに視界の上に何かがある。
本能が見るなと叫んでいる。
でも気になる、知りたい。
父は好奇心に負けたのです。
「あああああああああああああああ!!!!」
半狂乱になりながら、必死に母(祖母)に助けを求めようとしても声が出ない。
逃げたくても逃げれない。逃げ場がない。
ソレを見てしまったから…。
細く伸びる二本の手。その先にあったものは、障子、壁、天井に張り付く無数の目。
まるでお前もこっちに来いと言わんばかりに、父を見下ろしていたそうです。
父が必死にもがいていると、突然、
「ズッ……ズルズル……」
と、畳を擦るような音がする。
父の足元。ちょうど庭側には、窓→廊下→障子→部屋のように、窓と部屋の間に障子があります。
そこから、物干し竿のように細く長い二本の手が、父の足首をしっかりと掴んでいたそうです。
「そこでやめとけばよかったんだけど、見ちゃったんだよ」
と、父はそのときのことを後悔していました。
二本の腕、それだけでも気を失いそうなのに、さらに視界の上に何かがある。
本能が見るなと叫んでいる。
でも気になる、知りたい。
父は好奇心に負けたのです。
「あああああああああああああああ!!!!」
半狂乱になりながら、必死に母(祖母)に助けを求めようとしても声が出ない。
逃げたくても逃げれない。逃げ場がない。
ソレを見てしまったから…。
細く伸びる二本の手。その先にあったものは、障子、壁、天井に張り付く無数の目。
まるでお前もこっちに来いと言わんばかりに、父を見下ろしていたそうです。
父が必死にもがいていると、突然、
「ズッ……ズルズル……」
と、畳を擦るような音がする。