50 無名さん
鶴丸国永に告白される

ああ、これから女子からの目線がもっと大変な事になるんだろうか。

「っていうか私より可愛い子いくらでもいるじゃん」

頼んだ紅茶が来てそれを啜る鶴丸にそう投げかければ彼はカップを置いた。

「例えば」
「えぇ?例えば…そうだなぁ…あ、ほら!さっき辞書貸してた子とか!あの子うちのクラスで一番可愛い子だよ」
「ふーん」
「うん、清々しいくらい興味ないねぇ」

鶴丸は嫌な顔をした。

「あいつ臭いから」
「臭い?」
「なんか人工的な…吐きそうになる匂いだ」
「あー、香水かなぁ…あれ結構好きだけどな私」
「安い香水はビッチって感じしないか?」
「酷い言いようですな…」

なんとなく気まずくなって、ストレートで飲んでるのに紅茶をマドラーでくるくる回す。