55 無名さん
https://nanos.jp/kemuriki/novel/2/621/
>安室のコメントに喉が締まってナナシは急いでコーヒーを通し、話を逸らすために「なにか隠し味があるんですか」と問う。
「ほぅ、どうしてそう思ったんです?」
「なんだかその、マヨネーズの味が普通のよりマイルドな気が……あ、いえ、間違ってたらすみません」
なにを偉そうに言っているんだとふと我に返り顔の前で手をふったが、一方の安室は一瞬目を丸くして「気付きましたか」と次にニヤリとする。
「実はマヨネーズに味噌を混ぜてるんです! いやぁ気付いたのはナナシさんが初めてですよ、中々良い舌をお持ちのようだ!」
「あ、ありがとうございます……?」
初めてされる褒められ方に喜びよりも恥ずかしさがこみ上げ、なんだこれは、とナナシが謎の空気に包まれたところで「お腹も満たされたことですし」安室が背筋を伸ばした。本来ならば緊張や恐怖のみに背筋を舐められていてもおかしくない状況であるのに、やけに和んだ雰囲気になってしまっていたとそこでナナシはようやく気が付き慌てて居ずまいを正す。安室という男は人のペースを崩す、あるいは人のペースに乗せられないタイプなのかもしれない、とも思った。さらにかなりのマイペースだ、とも。
ちょっと覗いてみたけど真樹たんの話くそつまんない
>安室のコメントに喉が締まってナナシは急いでコーヒーを通し、話を逸らすために「なにか隠し味があるんですか」と問う。
「ほぅ、どうしてそう思ったんです?」
「なんだかその、マヨネーズの味が普通のよりマイルドな気が……あ、いえ、間違ってたらすみません」
なにを偉そうに言っているんだとふと我に返り顔の前で手をふったが、一方の安室は一瞬目を丸くして「気付きましたか」と次にニヤリとする。
「実はマヨネーズに味噌を混ぜてるんです! いやぁ気付いたのはナナシさんが初めてですよ、中々良い舌をお持ちのようだ!」
「あ、ありがとうございます……?」
初めてされる褒められ方に喜びよりも恥ずかしさがこみ上げ、なんだこれは、とナナシが謎の空気に包まれたところで「お腹も満たされたことですし」安室が背筋を伸ばした。本来ならば緊張や恐怖のみに背筋を舐められていてもおかしくない状況であるのに、やけに和んだ雰囲気になってしまっていたとそこでナナシはようやく気が付き慌てて居ずまいを正す。安室という男は人のペースを崩す、あるいは人のペースに乗せられないタイプなのかもしれない、とも思った。さらにかなりのマイペースだ、とも。
ちょっと覗いてみたけど真樹たんの話くそつまんない