>>55

そこから階段を少し登ると見えていた建物に行けるらしく、なんでここで止まるのかと俺は思った。

でもすぐに納得した。
先生は建物の中ですることしちゃいけないこと、日程の説明をし始めたからだ。

話もすぐに終わり、俺達は建物に行くと、割り振られた部屋へと荷物を置きにいった。
中は普段使っていないこともあったせいか、やけに薄暗く感じた。蛍光灯もしっかり点いてたのに、何故か頼りなさ気に見えたのが印象的だった。

二泊三日のキャンプ初日はカレーライス作りで終わった。
飯盒でご飯を炊いて、管理人さんが持ってきてくれた材料でカレーを作った。味はもう覚えてないけど、飯盒のそこに残ってたご飯で食べたやつはおいしかった気がする。

初日の夜、クラスの男女で分かれて部屋で就寝につくことになったけど、人数割れが起きて、女子2名だけ、先生達と一緒の部屋で寝ることになった。

たしか部屋の数は足りていたのだけど、一箇所だけ使っちゃいけない部屋があったんだ。
それで仕方なく、先生達と余った二名の女子は一緒の部屋で寝ることになった(もちろん先生達の部屋も女子と男子で別れてた)。

この日は俺には何も起きなくて、ゆっくり眠れた。
だけどそうでない人もいた。そのことを翌日のオリエンテーリングで知ることになったんだ。

朝起きて、同じ部屋の奴らを起こして、布団を片付けて、点呼を取った。