>>57
そこの二人! と指された河野と林を見て、絶対また何かやりそうだなと言う表情のまま、先生の説明は続きます、

「ここ『ガマ』では、戦時中民間の隠れ家、または兵隊の駐屯所としても使われており〜…人は地獄の様だと…」

先生は説明しながら洞窟内へ入っていきます。

黒澤と小倉も先生に続いて入っていきます、そして大空洞に入ろうとした時でした。
小倉は「ひっ!」と小さく悲鳴を上げ立ち止まりました、そのあと「ごめん黒澤くん、俺もう無理」と言い残して殿を務めていた先生の元に行き、付き添われながら洞窟を出て行ってしまいました。

黒澤は「やっぱり何かあるのか、後で聞いてみよう」と思いながら、小倉がヤバイと言っていた二人を見ました。
相変わらずはしゃいでいます、「骨出るんじゃね?」とか言いながら地面を蹴っています、先生は、もう気にしないで

「はい、では明かりを消しますよ〜本当に真っ暗になるんで気をつけてね〜」

と言い明かりを消しました。

明かりが全くない、夜に目を瞑ってた方が明るいのではないか、と言えるほどの暗さでした、黒澤が「本当に真っ暗だな」などと思っていた時です。

突然「うわあぁぁぁぁ!!」と言う叫び声が上がりました、声の主は河野と林でした。
先生が「林! 河野! いい加減にしろ!」と言っています、しかし河野と林は

「ああっあぁぁ!」「いやだぁっぁぁ」

と叫びながら走り回っている様でした。