その些細な気配りは名門の井出立ちだからなのか、彼の人柄からくるものなのかはわからなかったが佐々木のその気づかないくらいに些細な行動は美浜の心を安心させた。

気配りと出で立ちは関係なくね？

美浜は向かいの席に座ると店子に注文をして銀時に視線を戻した。

たな‐こ【▽店子】
家を借りている人。借家人。

あの日袂を別れたからずっと思っていた。

袂を別れたは合ってるの？教えて赤ペン先生！

携帯に届いた妻からメールを返そうとボタンを押しては消してと試行錯誤していた佐々木は真後ろから突然掛けられた声にビクリと身体を揺らした。

やべぇ携帯に妻届いたｗｗｗ

彼らの統率の中心にいるのは相変わらず変わらず近藤であること。

変わらず変わらず

部下からの電話ではあったが、流石に声のトーンが大きい事に耳から携帯を離せば＜今すぐ戻ってきてください！！＞と部下が慌てた様子で言った。

声のトーンが大きい()
乙葉たんに対抗してるのかな？