6 無名さん
>私が勝己の顔を覗き込めば勝己は私に暴言を飛ばしてきた。
顔は少しだけ赤いのだが、何か悪いことを言ってしまったのだろうか。
いや、何も言っていない。

「……………来ねぇと、ぶっ殺す」

「行くよ?
絶対」

「ならいい」

来て、ほしいのかな、勝己。
私の前をズカズカと歩く勝己の後ろ姿に笑いかけ、私は少し早歩きをして勝己の隣に並ぶ。

「来て欲しい?」

「近寄んなカス!!!」

「えっ…!
なんで?」

「うっせカスっ!!!!」

「…理不尽…」

真っ青で晴れ間が続く空の下、私は勝己に笑顔を見せた。

顔が赤いと悪いこと言ったって思う謎の思考回路