60 無名さん
魔法ねやつだけ貼っちゃうね
さっきのタイトルは
あいしてるなんてアホらしい
次のは
なんて言ったの聞こえないよ
僕がブラッドストーンを朝食に誘ったのに大して意味はなかった。むしろなにも考えずに、ごく自然に口から出た言葉だった。(そんなわけあるか。)僕はただ、僕とブラッドストーンが付き合っているということを広めるため、それが1番てっとり早い方法だと思ったから誘っただけだ。(そうだ、その通りだ。)僕はその科白を自分に言い聞かせるように何度も頭の中で繰り返しながら部屋を出た。しかし、せっかく僕がひとりで席に座っていても、ブラッドストーンの姿はいつまで経っても現われなかった。僕の言葉を本気にしていなかったのか、本当に嫌だから来ないのか。どちらにせよ、ひとりでは朝食を食べる気にもなれなかった僕はブラッドストーンを探すため広間を見渡した。するとキョロキョロと回りを見ていたエバンズと目が合った。てっきり彼女と一緒だと思ったのに当てが外れてしまった。


「おはようエバンズ、ブラッドストーンを知らない?」

「おはよう。実はわたしも探してるの。朝、レイブンクローの子に呼ばれたらしくて先に出たみたいだけどまだ来てなくて……」