60 無名さん
美少女はわらわない(DIO)

わたしの名前は由愛。
ひとではあるけど、ひとあつかいはされない。
なぜならわたしはエサだから。

「由愛、こい」

ほら、また今日もアイツに呼ばれる。
きいろいそのひとはDIO様って呼ばれてる。
だけどわたしは呼ばない。
なぜならわたしはエサだから。

ぐっと引き寄せられて、グィッと服を引き下げられる。
そして、ずぶりと牙をたてられる。
首に牙をさされるいたみはなれたから、声なんてあげない。
ひめいをだしたら、きいろいひとがよろこぶのをしってるから。
だから、だしてやらない。
ようやく歯をぬかれるとふらっとした。
貧血。

「由愛、このDIOのエサとなれて光栄だろう?」

このひとは、じぶんを神かなんかだと勘違いしてるみたいなことをいう。
それがムカつく。

「由愛、光栄でございますといってほほえんでみろ。」

わたしはしってる。
このひとは、じぶんのおもいどうりになる人間はかんたんに殺す。
わたしはこのひとは、きらいだけど、でもただのエサのひとりだなんて思われるのはムカつく。
だから絶対に、おもいどうりになってやらない。

「由愛、わらえ。」

わらってなんかやらない。