62 無名さん
「酷い顔をしてるな。寝れなかったのか?」
「…まぁ…熟睡はできなかった…です」

最後にお情け程度についた敬語に、リヴァイは目を見開いた。

「ほぉ、敬語を使えるほど中身は成長したか」

自分の方が何倍も年上だから敬語を使わなかったとは、レベッカもさすがに言えなかった。今はリヴァイの方が立場が上なのだ。たとえあの3年前のことがあったとはいえ、敬語を使うのは当たり前だった。

「見た目は変わってないのにな」
「兵長こそ(身長が…)」
「オイ、今何を考えた?」

リヴァイの低い声に、レベッカはここぞと笑みを浮かべた。

「いえ何も。兵長こそどこを見て言ってるんですか?」
「胸だが」
「(オープンスケベだー!!)」

レベッカはバッと胸を隠した。そして威嚇するように目をつり上げた。実は小さい胸がレベッカのコンプレックスだったのだ。


兵長ってこんなセクハラじみた冗談言うキャラだっけ?