63 無名さん
http://nanos.jp/staywhoyouare38/novel/2/6/

「僕と第2ラウンドといきませんか?」
と、言うとすぐに私の腰から手を這わせ
胸にあがってくる。
『…っ!
いやで、す』

その手を払い除けようとするるけど、
所詮は男と女、力の差は歴然で逆に押さえ込まれて
しまう。

「やわらかいですね、胸」
なんていって楽しそうにふにふにと
いじっている。はっきり言って羞恥でしかない。
「…いや、名前の胸は。
おっっぱいって言った方がより
柔らかさを表現できますね!」
なんて言っている。
安室さんが紳士とかいったの誰だ
似非紳士だよ、この人!
むしろSっ気漂うこの笑みや物言いは
確実に零だ

口調が安室さんだけに、
きっと彼はこの状況を楽しんでるんだろう。
…むかつくな

こっちは昔から好きだったのに、
大人になって遊びだからって割り切ってる中で
好きだ、とか言い出すなんて…
その余裕があまりに腹立たしい

…よし、それなら。
うまくいくかは分からないけど、
零のその余裕を剥がしてみよう

『…ひらがなにすると
表現が軟らかくなるっていうのは
分かる気がする』
「わかりますか?
そう考えると日本語って奥が深いですよね」
『…おっぱいのように?』
「えぇ、おっぱいのように」
おっぱいを連呼する彼は相変わらず笑顔だ。


何だこの馬鹿っぽい会話