68 無名さん
>攘夷戦争に参加していたあの頃。
あの頃は本当に、酷かった。時々今でも思う。
私のこの背中には、どれほどの屍がのしかかっているのだろうかと。


『それを知ってたから、私の過去があったから、あいつのバカな軽い言葉を聞き流せなかった。たっくよぉ、銀ちゃんなら絶対あっそ、くらいで聞き流せてただろうなぁ…』

「別に双子といえどそいつはそいつ、お前はお前だ。聞き流せなくてもいいだろう。お前には聞き流したくない理由があるんだからな」

『……うし、帰るか!イレイザーも行く?』

「…………そうだな」

『今の間、なに』

「なんでもない」


2人で戻れば、それに気づいた上鳴がものすごい勢いで頭を下げてごめん、と言ってきた。何かと理由をつけてくるがなにを言ってるのかよくわからなかった。でももう私としてもどうでもよくなったことだから別にいいよ、と言って笑って流す。そうすれば彼もいつものように笑った。

包丁投げたことお前も謝れよ