68 無名さん
>>67続き

ピーーンポーーーン♪

間延びするほど押されたチャイム

足を軸にして立ち上がり

はいはい

と言いながら玄関を開ける。


「ワン!ワン!!!」

黒い影

・・・いや、大きな犬が突然突進して家の中に突っ込んで行ってしまう。

黒いローブをまとった人物は不安そうに手をさ迷わせている

『ノア!ノア?!どこ行ったの?!』

ノア・・それがあの黒い犬の名前なのだろうか?

『すいません、ちょっと電気を消してくれませんか?』

その人物の指事通りにさっきまでいた部屋の電気を消す

その人物はゆっくりと後ろ手に玄関を閉めるとフードを取った

葡萄のような瞳

陶器のように白い肌

あまりにも長すぎる髪

きっと足の膝辺りまであろう。


余りにも人間離れしているその容姿についつい目を引かれてしまう。