69 無名さん
「そういえば名無しちゃんは、何が好き?」
「サンジ様です!」
「じゃなくって」
「(華麗にスルー!?)」
「デザートで」
「……ところてん」

ガタン! と音を立てて、サンジ様の足の真横に包丁が突き刺さりました。あ、危な!てか、危な!

「サンジ様、包丁が落ちました!」
「…あぁ、悪ぃ悪ぃ。ところてんが意外過ぎて」
「何故ですか?」
「もっとパフェとか甘い物が好きなのかと思って…」

サンジ様は包丁を床から抜き取り、苦笑いを浮かべました。何故、パフェ? 何故、甘い物? 私は思わず首を傾げました。
「…好きですけど」
「俺が?」
「いや、パフェが」
「………そっか」
「?」
「じゃあ、パフェでいい? 手伝いの礼」
「え! 良いんですか!?」


ところてんのくだり