二年くらい前に片桐さんという会社員の方からうかがった話である。
夏の終わり、片桐さんは山梨に旅行に出かけた。
様々な場所に行きおいしいものを食べ、きれいな景色を見るといった流れで旅行を楽しみ、その帰りさびれた神社に寄った。
その神社は雑草が生え境内もボロボロで鳥居などは色あせ所々が腐って穴ボコがあいているような、長い間放置された神社であった。
なんとなく笑いながらふざけた気持ちで手を合わせてみたという。
旅行から帰ると肩から腰にかけて重いような感じがしたという。仕事でもミスが目立ち仲間からも理由もなく敬遠され、片桐さんは孤独に苛まれてしまった。
そんなとき町ですれ違った人がいきなり(うわぁ)といったような声をあげ、片桐さんに向かって『大丈夫ですか』と言ってきた。
最初はその言葉の意味がわからなかったがよくよく話を聞くと、どうやら自分の肩にかたぐるまをするような状態で赤茶けた身体をした錆色の男が乗っているというのだ。
にわかには信じられなかったのだが、話の中で最近廃神社とかに行きませんでしたか?という内容があったので、知るはずもないその人の言うことを信じをざるを得なくなったという。
仮名、加藤というその人の紹介で霊媒師という人に会わせてもらうことになった。
その人と付き添いで霊媒師の家に行くと、霊媒師というか私服の普通のおばさんだったらしいが、片桐さんを見るなり、霊媒師はすごい顔で肩のあたりを睨みつけてきた。
『大丈夫ですか?』と付き添いの人と全く同じリアクションをとる。こうなった経緯を話したあとさっそく、除霊が始まった。
霊媒師が小一時間お経らしきものを唱えるとだんだん肩が軽くなり、お経を読み終わるころにはすっかり肩のだるさや重さがなくなったという。
そして霊媒師は除霊後、ひとこと。
『今後いっさいそういった謂われもわからないさびれた神社などに安易に手を合わせたりしてはならない、これが約束できなければ私はもうあなたがどうなっても知りません。いいですね』
→
夏の終わり、片桐さんは山梨に旅行に出かけた。
様々な場所に行きおいしいものを食べ、きれいな景色を見るといった流れで旅行を楽しみ、その帰りさびれた神社に寄った。
その神社は雑草が生え境内もボロボロで鳥居などは色あせ所々が腐って穴ボコがあいているような、長い間放置された神社であった。
なんとなく笑いながらふざけた気持ちで手を合わせてみたという。
旅行から帰ると肩から腰にかけて重いような感じがしたという。仕事でもミスが目立ち仲間からも理由もなく敬遠され、片桐さんは孤独に苛まれてしまった。
そんなとき町ですれ違った人がいきなり(うわぁ)といったような声をあげ、片桐さんに向かって『大丈夫ですか』と言ってきた。
最初はその言葉の意味がわからなかったがよくよく話を聞くと、どうやら自分の肩にかたぐるまをするような状態で赤茶けた身体をした錆色の男が乗っているというのだ。
にわかには信じられなかったのだが、話の中で最近廃神社とかに行きませんでしたか?という内容があったので、知るはずもないその人の言うことを信じをざるを得なくなったという。
仮名、加藤というその人の紹介で霊媒師という人に会わせてもらうことになった。
その人と付き添いで霊媒師の家に行くと、霊媒師というか私服の普通のおばさんだったらしいが、片桐さんを見るなり、霊媒師はすごい顔で肩のあたりを睨みつけてきた。
『大丈夫ですか?』と付き添いの人と全く同じリアクションをとる。こうなった経緯を話したあとさっそく、除霊が始まった。
霊媒師が小一時間お経らしきものを唱えるとだんだん肩が軽くなり、お経を読み終わるころにはすっかり肩のだるさや重さがなくなったという。
そして霊媒師は除霊後、ひとこと。
『今後いっさいそういった謂われもわからないさびれた神社などに安易に手を合わせたりしてはならない、これが約束できなければ私はもうあなたがどうなっても知りません。いいですね』
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