私の住んでいた町は田舎にあって、それこそ中学校は全学年あわせて14人くらいの人口の少なさだった。
そんな私が学生のころに、口裂け女の噂が広まった。
都会より遅かったのかな? 雑誌で見た記憶はあるけど。
私はそういうの信じないタイプだったし、同級生は皆アホみたいな男子ばっかりだったからいつも一人で帰ってた。
ある大雨の日に、私は急ぎ足で家に帰っていた。
山の中間にある学校まではひたすら田んぼの中の道で、私は日直だったのかな とにかく一番最後まで学校に残っていた。
すると坂を降り切ったところにある電柱についている街灯が壊れているようで、ピカピカと途切れた光を放っていた。
その下をよく見ると、人が立っていた。
女だった。傘もささずに紫のコートを着ていた。
あたりは真っ暗でさすがに気持ち悪かったので、ダッシュで通り過ぎようとした。
すると女が急に私の髪の毛を掴んだ。
あまりに突然の出来事にびっくりして、私は思いきり手をはたいた。
女は私を傍観していた。
とりあえず私は先生を呼びに、学校の方へ再び走った。
学校の玄関は開いていたが、女が入ってくるのが怖かったから自分で閉めた。
職員室に駆け込むが、いつもいるはずの先生がいない。
なんで、と思い今度は自分の教室に駆け上がろうとした。
すると一階の窓が割れていた。アイツが入ってきた。
恐怖が全身を支配していた私は、とっさに近くの保健室に飛び込み、狭い掃除用具入れに隠れた。
しばらくは静かだった。
→
そんな私が学生のころに、口裂け女の噂が広まった。
都会より遅かったのかな? 雑誌で見た記憶はあるけど。
私はそういうの信じないタイプだったし、同級生は皆アホみたいな男子ばっかりだったからいつも一人で帰ってた。
ある大雨の日に、私は急ぎ足で家に帰っていた。
山の中間にある学校まではひたすら田んぼの中の道で、私は日直だったのかな とにかく一番最後まで学校に残っていた。
すると坂を降り切ったところにある電柱についている街灯が壊れているようで、ピカピカと途切れた光を放っていた。
その下をよく見ると、人が立っていた。
女だった。傘もささずに紫のコートを着ていた。
あたりは真っ暗でさすがに気持ち悪かったので、ダッシュで通り過ぎようとした。
すると女が急に私の髪の毛を掴んだ。
あまりに突然の出来事にびっくりして、私は思いきり手をはたいた。
女は私を傍観していた。
とりあえず私は先生を呼びに、学校の方へ再び走った。
学校の玄関は開いていたが、女が入ってくるのが怖かったから自分で閉めた。
職員室に駆け込むが、いつもいるはずの先生がいない。
なんで、と思い今度は自分の教室に駆け上がろうとした。
すると一階の窓が割れていた。アイツが入ってきた。
恐怖が全身を支配していた私は、とっさに近くの保健室に飛び込み、狭い掃除用具入れに隠れた。
しばらくは静かだった。
→