ちょっと厭な話が最近目立ちます。私は文才がなく伝える力に乏しいですが、今回は大好きなどす黒くて厭な厭な話。

これはKがKの祖母から聞いた話。

四国にあるKの田舎には小さなお堂があった。そのお堂の中に奉られているものを皆は「神」と呼び、豊作を願い手を合わせる。

しかし、皆が神様と呼んでいるだけで本当のところはいつそのお堂が出来たのか、または誰がつくったのかなどといった具体的なことは一切わからない。ただいつの間にか神様と呼ばれていた。

たまに年寄りが掃除をしているのを見かけていた。今はもうすっかり荒れ果て掃除をする者もいなくなってしまった。

おばあちゃんが小学校にあがる頃になるとそのお堂には良くない噂みたいなものができて、夜中、あのお堂で一晩明かすと呪いたい人間に災厄を与えることが出来ると噂された。

最初は噂だけだろうと思ったが、佐竹という家の主人が惨い亡くなり方で死んだのを皮切りに、だんだん周りの人間が不審な死を遂げる。

ある者は突然泡を吹き死に、ある者は行方不明、ある者は原因のわからない病にかかりやがて死んだ。

そしておばあちゃんは仲間連中を引き連れてそのお堂に行ってみることにした。

夜中、こっそり家を抜け出して茂みからお堂を見張る。しばらくすると亡くなった佐竹の奥さんが真っ赤な口紅に真っ赤な着物を着てお堂に入っていった。

おばあちゃんはすかさずお堂の横にある格子からお堂の中を覗いてみた。すると、卑猥な言い方になってしまうが奥さんとずんぐり頭の毛だらけの何かが行為に及んでいた。

悲鳴ともつかない笑い声をあげながら奥さんはやがてぐったりした。その光景が怖くなりおばあちゃんたちはそれぞれの家に帰った。