78 無名さん
5月8日母の日、金のない俺は金欠なりに何かする事がないか考えていた。
その結果、安直だが肩たたきをする事にした。

そして夜、カーチャンが帰宅すると俺は日頃の感謝を伝え、
同時に肩たたきを始めようとした。
するとカーチャン、突然立ち上がり「ちょっと待ってて」と一言。

カーチャンは居間の方から財布を取り出して戻ってきた。
「母の日なんだから金とかはいいよ」と俺。
しかしカーチャンは首を左右に振り、財布から何かを取り出して俺に渡してきた。

それはヘッタクソな落書きにヘッタクソな字で
「かたたたきけん」と書かれた紙切れだった。

どうやら俺が年長の時に幼稚園で作ったこの紙切れを
カーチャンはずっと大事にとっててくれたらしい。

カーチャン、この日のためにずっと券を残しててくれたのか(´・ω・`)…

俺は感動して涙目になりながらカーチャンの肩を叩いた。
あの時の幸せそうなカーチャンの顔を俺は忘れない。
言いにくいけど肩叩き券の下り全部ウソです