ダイビングサービスで働いている知人から聞いた話。
彼らは船(ダイビングボート)で夜を過ごす事が多いらしい。
船を修理や台風が接近時、時には嫌な事を忘れる為に船を出して星空を眺めながら朝まで過ごしたりする。
知人「夜中、海に船を出して過ごしていると、たまに声が聞こえてくるよ」
私「なんて?」
知人「沖の方から『おーい、おーい』って呼んでる。よく聞かないと分からないけどね。でも確かに呼んでる」
知人が初めてその呼び声を聞いたのは、夜中に先輩と2人で船を海に出した時だったそうだ。
最初は気づかなかったが、先輩に教えられて耳を澄ませていると、確かに沖合から聞こえてくる。
知人「最初はイルカの鳴き声かと思ったけど違う。確かに人の声に聞こえる。それにじっとして聞いてると、声が聞こえてくる場所が殆ど移動しない」
私「君らみたいに夜中に船を出して遊んでいる人達じゃない?それか遭難者?」
知人は先輩から『捜しても無駄だから』と言われたが、本当に遭難者なら救助しないといけないと思い、船を走らせて声が聞こえたと思われる辺りを探したらしい。
知人「でも声が聞こえてきた辺りに船を持って行っても、また違う場所から『おーい、おーい』って聞こえてくる…」
知人は追い掛けると移動する…その呼び声を求めて船を移動させては遭難者がいないか?と探すという事を繰り返したそうだ。
私「それでも見つからなかったんでしょ?遭難者なんか」
知人「そう、朝になってどこからも事故の連絡は無かったし、昼間もその辺りを通ったりしたけど別に何も無かった。その日の夜にまた船を出したけど声は聞こえてこなかった」
私「でも、たまに聞こえるっていう事は、今でも聞く事はある?」
知人「うん。それから何回か同じ先輩や違う先輩と一緒だったり、1人だけで夜に船を出してみたけど声は聞こえてこなかった。それから、ひと月ぐらい経ってからかな?また聞こえたのは…」
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彼らは船(ダイビングボート)で夜を過ごす事が多いらしい。
船を修理や台風が接近時、時には嫌な事を忘れる為に船を出して星空を眺めながら朝まで過ごしたりする。
知人「夜中、海に船を出して過ごしていると、たまに声が聞こえてくるよ」
私「なんて?」
知人「沖の方から『おーい、おーい』って呼んでる。よく聞かないと分からないけどね。でも確かに呼んでる」
知人が初めてその呼び声を聞いたのは、夜中に先輩と2人で船を海に出した時だったそうだ。
最初は気づかなかったが、先輩に教えられて耳を澄ませていると、確かに沖合から聞こえてくる。
知人「最初はイルカの鳴き声かと思ったけど違う。確かに人の声に聞こえる。それにじっとして聞いてると、声が聞こえてくる場所が殆ど移動しない」
私「君らみたいに夜中に船を出して遊んでいる人達じゃない?それか遭難者?」
知人は先輩から『捜しても無駄だから』と言われたが、本当に遭難者なら救助しないといけないと思い、船を走らせて声が聞こえたと思われる辺りを探したらしい。
知人「でも声が聞こえてきた辺りに船を持って行っても、また違う場所から『おーい、おーい』って聞こえてくる…」
知人は追い掛けると移動する…その呼び声を求めて船を移動させては遭難者がいないか?と探すという事を繰り返したそうだ。
私「それでも見つからなかったんでしょ?遭難者なんか」
知人「そう、朝になってどこからも事故の連絡は無かったし、昼間もその辺りを通ったりしたけど別に何も無かった。その日の夜にまた船を出したけど声は聞こえてこなかった」
私「でも、たまに聞こえるっていう事は、今でも聞く事はある?」
知人「うん。それから何回か同じ先輩や違う先輩と一緒だったり、1人だけで夜に船を出してみたけど声は聞こえてこなかった。それから、ひと月ぐらい経ってからかな?また聞こえたのは…」
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