俺の部屋はラップ音がひどい。
小さいときに引っ越してきた一戸建ての家なんだが、何故か俺の部屋だけうるさいんだ。

普段はあんまり気にしない(というか慣れた)んだが、寝る時がきつい。
自分結構神経質なんだが小さな音でも反応して寝れない。

壁や天井をまるで歩き回るようにパキパキピキピキトコトコ、まるで部屋の外をグルグルと歩き回っているような感じ。
正直寝れない。だから俺は寝る前にコンポで音を最小にして音楽をかけながら寝るようにしている。

前置きはこれくらい。

一年くらい前俺が寝てた時。ドンッって音で目が覚めた。時間はわからないが外の明るさ的に朝方だったと思う。
目が覚めた俺は月並みな表現だが、すぐに異変に気づいた。

天井に穴が開いている。そしてそこから逆さに『足』が生えている。
太もも当たりまでが俺の部屋の方に。足首から下が天井の外にでてる。左右どっちの足かわからなかったが、体とかもう片方の足がなかった。

まぁこの時点で頭の中真っ白。怖いとか言うのはなく、ただ『えっ?』って感じ。
それから数分間くらいだと思うけどそれを見つめてた。

頭がはっきりするにつれて若干の恐怖心と、チャレンジ精神が出てきた。
とりあえず目をそらさないようにしてケータイで写メを撮った。そしてそのまま着信履歴の1番上にあった、隣の部屋に寝ている妹に電話した。

だが、いくら呼び出しても電話にでない。『足』は動く気配はなかったがこのままじゃ消えてしまう。
そう思った俺は、目を逸らさないようにしながら部屋を移動。ドアを開けてすぐに妹をたたき起こし、部屋に連れてきた。