あれは忘れもしない今から5年前、僕が小学5年生の頃秋か冬ぐらいに、熊本県内に位置する金峰山に全員合宿に行った時です。
いろんな友達と仲良くなるのが先生の狙いであって合宿の目的でした。

事件が起きたのは2日目の夜、その日僕達の部屋は8人部屋でした。
でも僕達の班は9人いました。そのため1人誰かのベッドにお邪魔しなくちゃいけなくなりました。

部屋に入るとみんなすぐにベッドの取り合いを始めました。
惜しくもベッドを盗れなかった友人は僕の親友でした、なので僕はその親友を自分のベッドに入れてあげました。僕達は窓に足を向け枕を綺麗に並べて寝ていました。

ようやく眠りについた頃ふと目が覚めました!
横を見ると一緒に寝ていた友人が見当たりません。僕は慌ててその友達の名を呼びました。

すると「うわーッ」という声とともに僕の頭の横に足が出てきてすぐ引っ込みました。

その後すぐに友人の顔が出てきました。

「どーしたの」

と聞くと、友人は青ざめた顔をして、かすれ声でこう言いました。

「お前の声で目が覚めたと思ったらベッドから(自分の)首がたれとった…」

それだけ? と聞くと友人は続けた。

「何気なくベッドの下見たら髪の長い口だけ女がおった」

友達の焦り具合からみて、これは冗談ではないなと確信した僕は「じっとして、寝たフリしよう」と言いつつも何を思ったか僕は窓を見てしまった。

外からの外灯を浴びて入ってくる光には影らしき物がカーテンに映っていました。その影は髪の長い女の子が首を吊っているように見えました。