1 無名さん

サイト運営って大変だね2

小学生の頃。ある昼休み、仲良しグループで、七不思議話をしていました。

大体「音楽室のベートーベンの目が動く」「赤いちゃんちゃんこ」「プールの霊」など、よく聞く話。でも怖いことは怖く、軽く背筋は冷えました。

そんな中ある子の話。「下校時刻に家庭科室の横を通ると、中から、まな板でなんか刻んでる音がするんやて」。

…なんやそれ。「いっこもコワないわー!」総ブーイング。五時間目の鈴とともに怪談終了。

さて、その日、まだ明るい昼下がりの下校時刻。家庭科室の横を通ると「…トントントン…」。聞こえてきました。

どう言ったらいいんでしょう。生きている気配がない。それに、料理をする時には、水道やガス、足音に匂い他「料理の気配」があるのに。

私は確認する度胸もなく、逃走。後日、あの怪談の時いた、一際「しょーもな!」と笑っていた子が、「わたし、昨日その音きいてん」青い顔。

トントントン、から、…トトトトントン! 微かな音が強まる。そこに通りかかった先生、「何してん、はよ帰り。…中に人?おるわけないやろ」

家庭科室の扉には、南京錠。火災などを防ぐため、理科室や家庭科室その他、そうなっている教室は結構あったそうな。ついでに包丁音は消えていた、という。

刃物を手にした、この世ならぬものが潜んでいる場所で、数日後「こふきいも」を調理実習で作りましたが。
何年か前、短期バイト中に知り合った男性。

最愛の恋人を亡くしたんだけど、どうしても恋人がもうこの世にいないとは思えなくて、いつか見つかる気がするから、各地で単発のバイトをしながら日本中旅しているという人だった。

話が面白かったからアドレスを交換して、月に数回メールのやりとりをしてた。

今までは、新しい土地に移動したとか、今度の仕事はどうだとか、そんな内容ばかりだったけど、先月頭くらいに『とうとう見つけた』というタイトルのメールが来た。

本文は無し。添付ファイルに、隠し撮りしたっぽい幼稚園児くらいの女の子の画像。

返信したけど、それ以来彼からメールは来ず、今月に入ってからはデーモン(※MAILER-DAEMON)が返って来た。

一体どうなったのかすごく気になってる。
俺の住んでる地域はさ、大戦中空襲がひどかったらしい。あちらこちらに防空壕があって、小高い場所にある俺の家の下にも2個あるんだ。

霊感があるかといえばうっすらとあるくらいでそんなビシバシ見える系の人じゃない俺でも、あんまり家の下はいい感じはしない。

ここには5年くらい前に引っ越してきたんだけど、思っていた通りそういうのがたまにでるんだ。

よく出るのは子供。男女いるんだよ。他に見たのは女が一人。怖いのは正直苦手だから見るたびに泣きそうになる。

そんなここでつい最近死ぬ程怖い体験をした。俺が一人で居た時だよ。さあ寝ようと思ったときかな、ふと風呂場入口の引き戸が半開きなことに気付いたんだ。

何と無く気になってさ、閉めようとして戸に近づいて中が見えたらさ、子供、男の子がいんの。しかも普通の子供じゃない。肌が真っ黒。汚れとかじゃなくて本当に。

そんな子供がさ、正座で座ってて、体は微動だにしてないのに顔だけくるくる回ってるんだよ。無表情の顔がくるくると。くるくると。

文だけじゃ伝わらないかもしれない。でも俺は死ぬ程怖くてさ。いい歳して情けないけど半泣きで走って家から出て、そのまま近くのコンビニで一晩すごした。

朝落ち着いてきて帰ったら誰もいなかった。安心したけど今でも怖いよ。あいつは何だったのか、今どこにいるのか。
おちまい