44 無名さん
「待って。どこに行く気」
「緑谷から連絡が来た。座標だけだが、あいつが無駄なことをするとは思えねぇ」
「だから何かあったかと行くの?何故?」
「もしかしたらヒーロー殺しに会ったのかもしれねぇ」
「だからどうした。お前の今の任務はここでエンデヴァーの補助をしながら一般人の救助及び避難誘導だ。ヒーロー殺しを倒しに行く事じゃない」
「緑谷が危ねぇかもしれないんだぞ!」
「もう一度言おう。それがどうした」

轟の腕を掴み引き止めれば、案の定全く関係ないことをしようとしたらしい。それに問えば感情的に叫ぶ轟。それに反して、淡々と。なんの感情もこもっていない声で聞けば動きが止まった。

「確かに緑谷出久は危機にひんしているのかもしれない。もしかしたら死んでしまうそうでなくとも重症を負うかもしれない。だが、それでお前が行く必要性はどこにもないだろ」
「必要性とか、そういうことじゃねぇだろ…!」
「お前が行くよりも他のヒーローが行ったほうが、機動力的にも戦力的にも有益だ。むしろ、お前がいって自体が悪化する可能性の方が高い」
「………お前は行かないんならそれでもいい。腕を離せ、っ!?」