53 無名さん
>「お前の今の任務は、ヒーロー殺しを倒すことじゃない。緑谷出久を助けることじゃない。一般人の避難誘導だ。任務を放棄するつもりか」
その顔は、今までの無表情とは違った。
感情が全て抜け落ちた能面のような表情で、射殺さんばかりに冷たく、鋭い視線。背筋が凍る、殺気。
誰だ。こいつは。
なんで同い年の女が、こんな殺気が出せるんだ。
息が勝手に上がり、浅くなる。身体が震える。こいつの目からそらしたいのに、それしか出来ないかのように固定されてしまう。
そんな空気を破ったのは、エンデヴァーだった。
「焦凍。何があった」
その重圧な声が、くしくも轟の体を解放し、浅間の殺気を収めた。
「ぁ……っ、とも、だちが大変かもしれねぇんだ」
「………ヒーロー殺しか?」
「多分、そうだ。手が空いたらでいい。そしたらこの座標の所まで来てくれ。あんたならすぐに来るだろ」

ハイハイ夢主つよいね