35 無名さん
「ずっと気になってたんだけどさ」
「何だ?」
「焦凍くんの毛の分かれ目ってどの辺?パッと見は半分半分に見えるけど実は赤の方が多いとかないよね?」
出会った時からの素朴な疑問を焦凍にぶつけてみると、彼はあからさまに嫌な顔をした。たぶん“ 赤の方が多い ”という一文にいい気はしなかったのだろう。
「…白が多い」
「え、ほんと?」
「いや、知らねぇけど」
「なーんだ」
「気持ち的には」
「焦凍くんてそういうの言うタイプだっけ」
そしてまたくすくす笑う。白が多いと言ったのもずっと悪い意味で意識してきた父親の血に嫌な気持ちがあるから。本当は髪の毛の量なんてどうでといいとさえ思うが、改めて聞かれると大好きな母親の血が入った白の方がいい。願望ではあるがそう思っただけ。

Liccaたんの夢主ってなんでいつも轟くんが嫌がること平気で言っちゃうの?