3 無名さん
いちおつ
>>>17809-9のやつ正規ルート(?)にしてみた

「げーんーくーん!」
「…うっ!?」
栞が助走をつけて思いっきり平手で真田の頬を叩くと彼はその場に倒れ込み、周りにいた沢山の生徒たちは絶句した。栞はその様子を気にする事なく満面の笑みで倒れ込んだ真田の顔を覗き込む
「弦君、大丈夫?」
「大丈夫なわけあるか…!急に来てなんで殴られなきゃならんのだ!」
「んーあっくんにやったから弦君にもやっとこうかなって」
「…なんだと?赤也が何かしたか」
「え?デビル化したから元に戻してあげただけだよ?」
「うちの大事な部員に暴力とは聞き捨てならないな。ねぇ、真田」
「全くもってその通りだ。香月、貴様は礼儀や常識といったものがないのか?」
「…え?」
栞は予想外の反応にぽかんとした。真田たちの栞に対する態度は今までとは全く違うものになっていた。栞の顔色はどんどん悪くなっていく
「香月。これも顔なじみであるからこそ言わねばならんと今のお前の態度を見て決めた。お前には礼節や常識が足りなすぎるのではないのか」
「香月さん、俺知ってるんだよ。俺たち…男子がいないときに女子に嫌な態度取ってるの」
二人は静かに栞に対して諭しはじめた。栞は頭の中で必死に言い訳を考える
「そっそれはあの女たちが私に嫌がらせしてくるからでっ」
「その嫌がらせって、本当にただの嫌がらせ?…香月さんがそういう非常識な態度を取っているから女の子たちも嫌な思いをしているんじゃない、って俺は思うんだけどな」
今までどんなことをしても栞に都合の良い振る舞いをしてくれた幸村はもういない。そのことが理解できない栞は完全に固まった
「その様子だと自覚無し、か」
「香月。まずは赤也を殴ったことに対して謝ってもらおうか」
「で、でも!」
栞はまるで条件反射のように口を開いた
「でももだっても無い!!貴様、口を開けば言い訳ばかりとは呆れたわ!!」
「真田にも謝ってくれよ。それもできないならもう二度と関わらないでくれるかい?」
栞は何も言わず、一歩も動かない。幸村は小さくため息をついて踵を返した。それに続いて真田もその場を立ち去った
「うわー。あの女子、引くわー」
「ちょっとやめなよ聞こえるじゃーん」
立海の応援に来ていた学生たちの言葉にも何も返せない栞だった