98 無名さん
http://lyze.jp/offering001/
落ち込むジニーに声を掛けて元気づけたかったが、私はそれをしなかった。例え日記といえども、リドルは後のヴォルデモートなのだ。去年のように連れ去られる可能性もあるし、何より私の存在に興味を持たれるのは後々の行動の妨げになるからだ。
ロックハートのような目立ちたい願望がある訳でもない私は、出来るだけ大人しくしていた。
バジリスクのことをこっそり調べたり、ハーマイオニーに手鏡をプレゼントしたり、マンドレイクの世話をするスプラウト先生の手伝いをして過ごしていた。
私はアルバスに貰った梅味のキャンディーを舐めながら、セブルスに借りた“馬鹿も真っ青な薬学の本”というなんとも珍妙なタイトルの本を読んでいた。
内容はタイトルに反して凄く難しくてマニアック。お陰で凄く為になったけど、セブに薦められなければ一生読まなかっただろう。後で編集社に手紙を送ってやろうと、タイトル変更希望リストに追加しておいた。
落ち込むジニーに声を掛けて元気づけたかったが、私はそれをしなかった。例え日記といえども、リドルは後のヴォルデモートなのだ。去年のように連れ去られる可能性もあるし、何より私の存在に興味を持たれるのは後々の行動の妨げになるからだ。
ロックハートのような目立ちたい願望がある訳でもない私は、出来るだけ大人しくしていた。
バジリスクのことをこっそり調べたり、ハーマイオニーに手鏡をプレゼントしたり、マンドレイクの世話をするスプラウト先生の手伝いをして過ごしていた。
私はアルバスに貰った梅味のキャンディーを舐めながら、セブルスに借りた“馬鹿も真っ青な薬学の本”というなんとも珍妙なタイトルの本を読んでいた。
内容はタイトルに反して凄く難しくてマニアック。お陰で凄く為になったけど、セブに薦められなければ一生読まなかっただろう。後で編集社に手紙を送ってやろうと、タイトル変更希望リストに追加しておいた。
100 無名さん
http://nanos.jp/humannature/
マートルが、泣きながら体に腕を巻きつけてくる。
それでもなお、彼女は呆然と水分を含んだローブを絞る彼を見つめていた。
「わかる?あなた、私をかばって湖の中に落ちたの」
「…うん」
マートルが心配そうに横顔を見ているが、バーバラは空返事しか返せなかった。
何故?どうして?と、頭の中を駆け巡る。どうして、トム・リドルが。
呆然とトムから目を逸らせないでいた。
トムは、立ち上がって乾燥呪文を自身とバーバラにかけ、最後にやや微笑みを浮かべる。
そして、バーバラの癖のある緩やかにウェーブがかかった髪をさらりと撫でてホグワーツ城へ颯爽と帰って行った。
マートルが、泣きながら体に腕を巻きつけてくる。
それでもなお、彼女は呆然と水分を含んだローブを絞る彼を見つめていた。
「わかる?あなた、私をかばって湖の中に落ちたの」
「…うん」
マートルが心配そうに横顔を見ているが、バーバラは空返事しか返せなかった。
何故?どうして?と、頭の中を駆け巡る。どうして、トム・リドルが。
呆然とトムから目を逸らせないでいた。
トムは、立ち上がって乾燥呪文を自身とバーバラにかけ、最後にやや微笑みを浮かべる。
そして、バーバラの癖のある緩やかにウェーブがかかった髪をさらりと撫でてホグワーツ城へ颯爽と帰って行った。