1 無名さん

虚しい

全体的に投稿時間が被ってるっぽいけど
何役して己の醜さ晒してんの?
リアルはどんな感じ?
塵みたいなの?
2 無名さん
3 無名さん
うんちっておいしいよね
4 無名さん
あげたんってなに?
5 無名さん
新米警官が、スピード違反の車を捕まえた。

「50キロオーバーですな。免許証を拝見します」

「そんなの持ってないよ。昔っからな」

「なんだって!無免許運転か・・・これはあんたの車なのかね?車検証を見せてもらおう」

「うんにゃ。盗んだ。車検証ならダッシュボードん中にあったな。さっき、拳銃をしまった時見た」

「拳銃だって!あんた、拳銃を持ってるのか?」

「ああ。車の持ち主の女を殺すのに使った」

「な・・・なんだと!」

「死体は、トランクに入れといたよ」

若い警官は真っ青になって、無線で応援を呼び寄せた。
30分後、駆けつけたベテランの警官に男は尋問されていた。

「まず、無免許運転だそうだが」

「免許証は、ここにちゃんとあります」

「・・・車を盗んで、拳銃がダッシュボードにあるそうだが」

「とんでもない!ダッシュボードの中は車検証しかないし、名義も私の免許証と同じでしょう?」 

「うーむ。トランクに死体があると、聞いたんだが」 

「そんなバカな!今トランクを開けますから見てください・・・ほら。カラッポじゃありませんか」 

「おかしいなぁ。新米のやつは、君が無免許運転で、車の窃盗、拳銃がダッシュボードにあって、死体がトランクにあると言っていたんだが・・・」

「とんでもない嘘つきですね。もしかして、私がスピード違反だとも言っていませんでしたか?」
史上空前のミス・ショット。

アフリカはベニン共和国のボイヤー氏、南アで覚えたゴルフがしたくて、空軍基地側の原っぱで一心不乱にボールを打っていた。
ところが、その中の一打が大スライスして鳥の群に突入、命中した一羽が空軍基地に落下した。

下ではおりしもミラージュが発進するところ。
閉じる寸前の風防に鳥が飛び込み、そのままパチン。

鳥はコクピット内を暴れ回り、パイロットはパニック。
機体は格納庫に向けて滑走し、同型機に突入、大爆発。

パイロットは寸前で脱出したものの、複雑骨折で入院。
格納庫内では計5機のミラージュが黒こげになっていた。

事件直後、空軍司令官から「我が国の全戦闘機が破壊されました。ゴルフで」
との報告を受けた大統領は、6時間も風呂の中から出てこなかった。

ボイヤー氏は起訴されたものの、弁護側の「ゴルファーの9割はスライスを打つ」との説により、賠償のみで決着した。
ただし全額完済までに14万5320年かかる。

これは「ゴルフ史上、空前のミス・ショット」ということで、イギリスの新聞に載ったんだそうである。
バーに男が座って、酒のグラスをただじっと見つめていた。

そうやって30分も過ごしただろうか、トラックの運転手がやってきて、男の隣にどっかと腰かけ、男の酒を奪うや一気に飲み干してしまった。

哀れな男は泣き始めた。

トラックの運転手はあわてて言った。

「おいおいあんちゃん、単なる冗談だよ。すまねえな。一杯おごるからよ。男が泣くのなんざ見てられねえよ」

すると男は

「いいえ、違うんです。今日は人生最悪の日でした。まず、私は寝過ごして、仕事に遅刻しました。上司は激怒して、私をクビにしました。仕方なく帰ろうとしたら、車が盗まれていました。警察は車が見つかることはまずないと言います。拾ったタクシーを降りたとき、財布とクレジットカードを中に忘れたことに気付きました。なのにタクシーはそのまま行ってしまった。ただいまも言えず家に入ったら、妻と庭師がベッドの中にいたんです。そのまま家を飛び出て、このバーに来て……」

「それで、人生の終わりについて考えていたとき、あなたが現われて、私の毒を飲んでしまった」
「ちょっとスチュワーデスさん! 席を変えてちょうだい」

ヨハネスブルグ発の混んだ飛行機の中で、白人中年女性の乗客が叫んだ。

「何かありましたか?」

「あなたわからないの? 黒人なんかの隣には座りたくないのよ! こんな人迷惑だわ」

女性の隣では、黒人男性が憮然とした顔で座っている。

「お客様、少々お待ち下さいませ。空いている席を確認してきます」

乗務員は足早に立ち去り、周囲の乗客はざわざわと不穏な空気。


しばらくして、乗務員が戻って来た。

「お待たせしました。ファーストクラスにひとつ空きがありますので、どうぞそちらへ。本来ならこういうことはできないんですが、隣の席がこんな人では確かに迷惑でしょうと、機長が特別に許可しました。さ、どうぞ」

周囲の乗客は、にこやかに黒人男性を見送った。
全国にはいろいろな心霊スポットと呼ばれる場所がありますね。

〜で〜をしたら呪われる、といった話も様々です。
トンネルの中で電気を消してクラクションを3回鳴らすと……とか、コックリさんの途中で指を離すと……とか。

今回私がお話しするのはそういった類の話で、否応なく「呪い」というものの存在を思い知らされた話です。


夏も終わりかけたある日、私たち2人は地元で噂の心霊スポットに出かけました。
そこは現在も人が住んでいる、一見してなんの変哲もない12階建てのマンションでした。

そこの屋上には、以前飛び降り自殺した男の霊がいると言われていました。
そして、そのマンションの屋上から1階までジャンプしたら呪い殺される……とも。

私も友達も霊の存在は信じていませんでした。
案の定、友達は言いました。

「呪いなんてねーよ。一緒にジャンプしようぜ」

いつもなら2つ返事でオッケーするものの、その日は嫌な予感がしました。
今にして思えば、それがシックスセンスというものだったのかもしれません。

僕が返事に戸惑っていると、友達は

「チッ、ヘタレが! 今から呪いなんてないってところ、見せてやるよ!」

そう言うやいなや、屋上から飛んで見せました。

僕は身を乗り出して上から見守っていましたが、友達が地面に着地した瞬間、脳みそや内臓が飛び出て、ただの赤い塊になっていました。

私は、やはり呪いというものは存在するんだ、遊び半分で霊を呼び出してはいけないんだ、と、いつまでも子猫のように小刻みに震えていました。
慈善活動センターがリストを整理してみると、某弁護士からの寄付が一度もないということが判明する。
そこで、寄付集めの担当者が弁護士に電話して、寄付の説得に努めてみた。

「当センターの記録では、年収50万ドル以上の方のなかで、一銭の寄付もしていないのは貴方だけということになっています。社会還元について前向きにお考えですか?」

少々考えた挙句、弁護士が口を開く。

「まず第一に、私の母親が長いこと寝たきりで死にかけていること、その上、その医療費が彼女の年収の数倍もするということをご存知の上での質問ですか?」

言われて面食らった職員の口から出るのは、ただ「えー……、いいえ」。

「……それだけじゃないんだよ。私の弟はね、戦争に行って障害者になっている。目が見えないし、車椅子のお世話になっているんだ」

手負いの職員、弁解を口篭もり始めるが、それを遮って

「……まだある。私の妹は交通事故で亭主をなくしてね。子供を三人抱えて一文無しの状態さ」

弁護士の口調に憤慨の色合いが増してくる。

面目を失った職員、完膚なきまでに言い負けてただの一言。

「お気の毒様です……」

弁護士は最後に一言。


「そんな身内にも一銭も恵んでいないこの私が、君のところに寄付するとでも思っているのかね?」
3月が終わったばかりの、ある寒い夜のことだ。

ある男が、分娩室の前で祈りを捧げていた。

男「神様、どうか妻とわが子を助けてください」

男の妻は生まれつき体が弱く、出産に耐えられないため帝王切開を選んだが、それでも命さえ危険であった。

妻と、エイプリルと名づけたまだ見ぬ我が子の無事を祈って…。

その時、分娩室のドアが開いた。

医者「極めて難しい手術でしたが、お子さんも、奥様も、良好な状態です。おめでとうございます」

男は喜びに涙を流し、分娩室に駆け込んだ。


が、そこにいたのは手術台の上で血まみれで絶命した妻と、床に落ちて死んだ我が子だった。

背後で医者が叫んだ。


医者「エイプリルフール!」
秘書「社長、あたし考えたんですけど…」

社長「俺はおまえに考えてもらうために雇ってるんじゃない! おまえは、俺の言うことをタイプすりゃいいんだ!」

翌日、取引先に届いた手紙。

「拝啓、スミス様。スミスは最後にeがつくからな、あの馬鹿はそれが高貴だと思ってやがんだ。えーとこの度お問い合わせの商品の価格ですが、ジョーンズ! 早く来い! アレの卸値はいくらだ? 80ドルか、そうか、じゃあ120ドルにしよう。40ドルはあの馬鹿のeの分だ。当社も利益を度外視した結果、単価120ドルでお渡しできることとなりました。ご連絡頂しだい100個発送致します。たらふく食わせた挙句に女まで抱かせたのに、こんなセコイ注文しかよこさないんだからな、ケチな田舎もんだよほんと。これからも末永くお取引頂けますようあとはなんとかかんとか適当な文句をならべとけ」
トムは産業スパイの求人広告を見つけ、入社試験を受けに入った。

すると、他の求職者と一緒に部屋に入れられ、厳重に封をされた封筒を渡された。

「この封筒を4階に届けてください。それが入社試験です」

1番に届けようと皆いっせいに走り出したので、モタモタしていたトムは取り残されてしまった。


廊下にぽつんと残されたトムは、つい封筒を開けてしまった。

するとそこには、

『おめでとう! あなたは合格です! これを5階の人事部に持って行ってください』
ある町の骨董屋。
店に並べられている骨董品の中には、一挺のバイオリンがあった。

ある日、店に一人の男の子がやって来ると、店の主人に「あのバイオリン、いくらですか」と訊いてきた。

主人が値段を言うと、男の子は「…全然足りないや」とうつむいてがっかりした様子だったが、顔を上げると、「お金もって、また来ます」と言って帰っていった。

数日後。
主人は男の子が新聞配達のバイトを始めたことを偶然知る。

男の子は、その体には大きすぎる自転車に新聞を積んで坂道を登っていた。
一生懸命ペダルをこぐ男の子の姿を、主人はじっと見つめていた。


主人がいつものように店番をしていると、身なりのいい男性が店を訪れた。

男性は店の中の骨董をいろいろと眺めていたが、バイオリンに目を留めると、主人に向かって「あれはいくらかな」と訊ねてきた。

主人が「いえ、あのバイオリンは…」と口ごもると、男性は

「なんだ、売り物じゃないのかい。しかし私はあれが気に入ったんだ。これでどうだろうか。ぜひ譲って欲しい」

と、バイオリンの値段の何倍もの額のお金を取り出し、主人の前に置いた。

主人は思いがけない金額を前にして、少しの間考えていたが、やがて

「申し訳ありません。やはりお売りするわけにはいきません」

と男性に告げた。

「やっぱりダメか。残念だが、仕方ないな」

男性はそう言うと帰っていった。


それから数ヵ月後。

「あのバイオリン、まだありますか?!」

新聞配達で貯めたお金を持って、男の子が店にやってきた。

しかし、店の中にバイオリンは見あたらない。

男の子がキョロキョロと店内を探していると、

「待ってたよ」

主人は男の子に微笑みかけ、あの日以来、誰にも買われないように奥の棚にしまっておいたバイオリンを持ってくると、男の子の前に差し出した。

ぱあっと笑顔になった男の子が目をキラキラさせて、バイオリンを手にしようとしたその時、


バ キ ン ッ !

主人の手が、バイオリンをへし折った。


呆然としている男の子に向かって、主人はうれしそうに一言。

「これが私の楽しみ」
古美術商の男が喫茶店で休憩をとっていると、その店の猫が餌を食べているのに気付いた。

驚いた事に、猫の餌が入っている食器は大変な値打ち物で、30万ドルは下らない代物だったのだ。

古美術商「ここの店主は物の価値を知らないんだな…」

そう思った古美術商は、この食器を安く買おうと策を練り、店主に

店主「その猫を3千ドルで売ってくれ」

と頼み、渋々店主は了解した。

古美術商「ついでにこの食器も頂くよ、猫は慣れた食器でしか餌を食べないからね」

しかし店主は

店主「それは無理です、この食器は30万ドルはする値打ち物ですから」

古美術商は内心悔しがりながら、

古美術商「そうだったのか、でもなんでそんな品を猫の餌入れに?」

店主「これで餌をやっていると、時々猫が3千ドルで売れるんですよ」
ある日、男の元に小包が届きました。
その中には、三つのスイッチが付いている鉄の箱が入っていました。

男は何となく右と左のスイッチを押しました。
しかし何も起こりません。

男は不思議に思い、送り主に電話をかけました。

「これ何なんですか?」

送り主は言いました。

「スイッチは押しましたか?」

男は答えました。

「ええ、左と右のスイッチを押しましたけど」

送り主はホッと安堵の息を吐くと、言いました。

「そうですか、よーやく分かりました。では真ん中のスイッチには触らないでください、それが起爆スイッチです」
ある男の所に、見知らぬ紳士が箱を持ってやってきた。

その箱にはボタンが付いていて、それ以外には何も仕掛けらしきものは見あたらなかった。

その紳士は穏やかな口調で男に言った。

「あなたがこのボタンを押すと、どこか遠い場所で、あなたの知らない人が死にます。そのかわり、このボタンを押して頂けましたら、あなたに100万ドルを現金で差し上げましょう」

そう言うと、紳士はボストンバックを開き、中に詰め込まれた札束を見せた。

男が躊躇うと、紳士は3日後に箱を取りに来るから、それまでに決心して欲しいと言って去っていった。

男は悩んだが、誰も知らない人間なのだからと、最後の日にボタンを押した。

翌日、紳士が現れ、男に礼を言って100万ドルと引き替えに箱を回収した。

紳士が会釈して去ろうとしたとき、男は紳士に尋ねた。

「本当に人が死んだのか?」

すると紳士は答えた。

「はい。確かに昨晩、遠い場所で、あなたの知らない人が死にました」

男は良心が痛んだが、目の前の札束を見て自分を納得させた。

「もう一つ教えてくれ」

「はい、何でございますか?」

「その箱はどうするんだ?」


すると、紳士は微笑んで言った。

「どこか遠い場所の、あなたの知らない人に届けます」
私は都内で設計事務所を経営している。
数年前に大きな賞を受賞して以来仕事は順調。

私生活でも美人の妻と4歳になる娘が一人。
最近某区内に自分で設計した家も建ち、とても幸せだ。

そんな私にも数年来の悩みがある。
毎晩必ず見る夢だ…。


夜眠りに就くと、目が覚める所から夢は始まる。

夢の中の私は、毎日空き缶を拾ったり雑誌などを拾ったりして、それらを業者に売り、その僅かな金で生活している。
家もなく、公園のベンチに段ボールにくるまって寒さを凌いでいる…いわゆるホームレスだ。

なぜ、こんな恐ろしい夢を見るんだろう…。

因みにこの書き込みは、夢の中からホームレスの私が、昨日偶然拾った携帯から打っています。

夢の世界のみなさん。
どなたか、こんな夢を見なくて済む方法を教えていただけませんか?

今の所、この夢から脱出する方法は、夜になるのを待ち、段ボールにくるまって眠りに就く事だけです。
そうすれば、また目が覚めて、幸せな現実の生活に戻れるのですが…。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚を獲ってきた。
その魚はなんとも生きがいい。

それを見たアメリカ人旅行者は、

「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」

と尋ねた。
すると漁師は、「そんなに長い時間じゃないよ」と答えた。

旅行者が、

「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」

と言うと、漁師は「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だ」と言った。

「それじゃぁ、あまった時間でいったい何をするの」

と旅行者が聞くと、漁師は

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシェスタ(昼寝)して。夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」

すると、旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。

「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。それであまった魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。その儲けで漁船を二隻、三隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。自前の水産加工工場を建てて、そこに魚を入れる。そのころにはきみはこのちっぽけな村を出てメキシコシティーに引越し、それからロサンゼルス、さらにはニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

漁師は尋ねた。

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」

「それからどうなるの」

「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」

と旅行者はにんまりと笑い、

「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」

「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシェスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたってすごすんだ。どうだい。すばらしいだろう」
会社の上司の話。

ある日、私の上司のK氏が会社ですごく落ち込んでいたので、何かあったのですか? とたずねると、

『昨日仲のよかった友達の母の葬式だった』

と言うので、私がご愁傷様ですと言うべきかどうか迷っていると、

『いや、そいつの母親はかなり歳だったから前からわかってた事なんだけど…』

と言うので、

『じゃあ何でそんなに落ち込んでいるんですか?』

と聞くと、実はな…と言って聞かせてくれた。私なら耐えられないだろぅ出来事を…。

その亡くなった方はK氏もかなりお世話になった方らしく、かなり落ち込みつつも『気丈に見送って差し上げるのが誠意だ』そう思って葬式に出席したらしい。

会場に行ってみると、その方の人柄のおかげか、かなりの人数が集まっていたらしい。
K氏は感動して少し泣きそうになったが、ぐっとこらえ親族友人の席にすわった。

一通り挨拶があって、お坊さんが入って来てお経を唱え始めた。

『ナンミョーホーレンゲーキョー……ポクポクチーン』

すすり泣く声と衣擦れの音以外はなにも聞こえない。
静まり返る会場…。

その時だった!
突然K氏のケータイに電話がっ。


『おら〜は死んじまっただ〜』


うわっ!!
そう思ってケータイの電源を切ったのですが、時すでに遅し……。

K氏がそれまで泣いていなかったのも災いして、友達には絶縁を宣告されたらしいです。

ちなみにその時電話してきたのは、

私。
高校の頃の話。
俺のクラスには寺の息子(仮にAとする)がいたのだが、授業中にAが突然、

「この中にいる!」

と大声を出して立ち上がり、何を思ったのか早九字(臨・兵・闘・者…)を唱え出した。

これはフリか? と思った俺は、

「ウギャーッ!」

と奇声を発すると共に、キチガイのような動きをしてのたうちまわった。

皆大爆笑、と思いきや、あまりの迫真の演技にドン引きのクラスメイト。
呆然とした表情で無言の教師。早九字を唱え続けるA。

止めるに止めれず、狂い続ける俺。

この話は10年経った今でも、同窓会で「地獄の5分間」として度々話題に上がる。
ベトナム戦争から家に帰る前夜、青年兵士は自宅に電話した。

「明日帰るんだけど、他に行くところがない友達を連れて帰りたいんだ。家で一緒に住んでもいいかな?」

息子の帰還報告に狂喜した両親は、勿論! と泣きながら答えた。

「でも、一つだけ言っておきたいことがあるんだ。彼は地雷を踏んでね、腕と足を失ってしまったんだよ。でも、僕は彼を家に連れて帰りたいんだ」

その台詞に、両親は押し黙ってしまった。

「数日ならいいけれど、障害者の世話は大変よ。家にいる間に、そのお友達が住める所を一緒に探しましょう。あなたにも私たちにも自分達の人生があるのだから、そのお友達の世話に一生縛られるなんて無理よ」

やっとのことで母親がそれだけ言うと、息子は黙って電話を切った。


翌日、警察から電話があり、青年兵士の両親は、彼がビルの屋上から飛び降りて死んだことを知らされた。

死体と対面した両親は絶句し、泣き崩れた。

息子には、腕と足がなかった。
二人の会社員が久しぶりに杯を交わしている。
そして話題は怖い話へ。

『おれ、一年前彼女と別れたんだ。その後新しい彼女と旅行に行ったんだけどさ』

『写真撮ったんだよ。そしたら前の彼女が凄い形相で写っててさ。電話したらその前の日に死んでたって…』

もう一人の会社員が語る。

『おれ一年前彼女と別れたんだ。で、新しい彼女と旅行に行ってさ。写真撮ったら、凄い形相で前の彼女が睨んでてさ』

『俺の話じゃないか』

会社員は笑うが、友達の顔はさえない。

『俺の話のほうが怖いよ』

『なんでだよ。一緒だろ』

『俺の前の彼女は死んで無かったんだ』
駅の待合室で座っている外国人のお兄さん。
大きなリュックを抱えているので、おそらく旅行に来ている人なのだろうが、少し様子がおかしい。

見ると、手にはセブンイレブンのおにぎり(シャケ)。
そのおにぎりをくるくると回して、色々な方向から見たり、ラベルにじっと顔を近付けて懸命に注意書きを読もうとしている外国人。

どうやら開け方が分からないらしい。
開け方を教えようか迷っていたら、突然、

「ん」

と小さな声が聞こえた。

声の主は外国人の隣に座っていた、日本人のちっちゃなおじいちゃんだった。

おじいちゃんは自分を指差し、おにぎりを指差し、外国人の目をじっと見て、

「ん」

ともう一度言った。
「俺が開け方を教えてやる」というジェスチャーらしい。

外国人はおじいちゃんを見、おにぎりを見、少し迷ってからおにぎりをおじいちゃんに渡した。
おじいちゃんは、それをまた

「ん」

と呟いて受けとる。

おじいちゃんはまず、おにぎりの真ん中のビニール(@と書いてある)を縦に途中まで裂き、

「ん?」

と外国人に確認した。こくこくと頷く外国人。

次におじいちゃんはおにぎりの両端(AとB)を持って、横にくいくいと引っ張るジェスチャーをし、また

「ん?」

と確認。
こくこくこくこくとさらに頷く外国人。真剣な顔が可愛い。

おじいちゃんは外国人が頷くのを確認すると、そこからはちょっともったいぶって、ズッズッとゆっくりビニールをずらしていく。

「オゥ……オォゥ…オゥ…」

ビニールの動くのに合わせて小さく歓声をあげる外国人。

「んふ……んふふ…ふふ」

そんな外国人のリアクションが嬉しくて、自然と笑みのこぼれるおじいちゃん。


そしてついに、

バリリッッッ


「オオオオオオオオッ」


まっ二つに裂けるおにぎりビニール。
ひときわ大きな歓声をあげる外国人。

おじいちゃん、そんな外国人に満面の笑顔、ニコーッ。

「アーッハハァー! ヒョウ!」

オニギリが裂けたのが嬉しくて仕方の無い外国人。
何故か、おじいちゃんの肩や腕をベタベタベタベタと触りまくる。

「んっふふ、んふふふふふ」

クシャクシャの笑顔で触ってくる外国人を、肘でつんつんつんつんつっつき返すおじいちゃん。本当に幸せそう。

その日一日、俺もずっと笑顔だった。
大学生のときのイタズラ。

20歳を超えると、よく英会話だのセールスだの電話がかかってきた。
内容はどこかで会って話がしたいとのことだったので、ある日、

「めがねをかけて赤い上着を着て自転車にまたがって○○公園で待ってます」

と約束した。

その後、友人たちに協力を要請。

20人ほどのめがねをかけて赤い上着を羽織った自転車野郎が○○公園に集合。
あまり広くない公園で、20人がそれぞれに時間をつぶしている。

1人おねえちゃんが公園に入ってきたが、しばらく呆然とした後、誰にも声をかけずに帰っていった。
ある日、叔母さんの家に一本の電話がかかってきた。

「こちら警察の者ですが、お宅の息子さんが事故を起して通行人に怪我をさせてしまいまして、被害者の方から示談で良いとのことで、至急こちらの口座に振り込んでいただきたいのです。ただいま、息子さんに代わりますね…」

叔母さんはすぐに、それが最近流行っているオレオレ詐欺だということに気が付いた。

なぜなら、息子は5年前に事故で亡くなっているからだ。


「母さん、俺だよ。事故起しちゃってさぁ、大変だよ。すぐに示談金振り込んでくれよ」

叔母さんはその声を聞いてハッとした。
死んだ息子の声とそっくりだったからだ。

まるで死んだ息子が蘇り、そこにいるような気がした。

叔母さんは電話を切ることが出来ず、しばらく息子にそっくりなその電話の声に聞き入っていた。

そして再び警察官と名乗る男に代わった。

「そういうわけなので、どうかお母さん、示談金、お願いしますね…」

再び息子と名乗る男に代わった。

「母さん、ゴメンよ、助けてくれ」

そこで叔母さんはやっと真実を話した。

「あのね、私の息子は5年前に死んでるの」

電話の声がパタリと止まった。
気まずい空気が流れた。

しばらくの沈黙の後、電話が切られる前におばさんは言った。

「ちょっと待って、あなたの声、息子とそっくりなの。電話切る前に、もう一言だけ、声を聞かせてもらえないかしら」

しばらくして、電話の主はこう言い、電話を切った。


「母さん」
『人事考査レポート

>アシスタントプログラマーのボブスミスはいつも
>自分の部屋で仕事に専念しています。一方、他の連中たちは
>おしゃべりに夢中で時間を無駄にしています。ボブは
>喜んで同僚の仕事を手伝います。彼の手伝いがなければ
>仕事が時間どおりに終わることはありません。また、ボブは
>休み時間を返上してまで仕事に打ち込みますが、他の連中は
>だらだらと休み続けます。ボブは専門分野における知識が
>豊富であるにもかかわらず、そのことにうぬぼれることは
>まったくありません。ボブがこの会社にいなければ、
>仕事は停滞してしまうでしょう。ボブの待遇を改善すれば
>もっと仕事がはかどるでしょう。結論として、ボブをただちに
>管理職に昇進させることを提案いたします。この人事はすぐに
>処理してください。

プロジェクトリーダー』


後日、人事部にプロジェクトリーダーから次のメモが届いた。

『先日のレポートの件ですが、ボブが盗み見ていたようで、自分で勝手に書き足していたようです。お手数ですが、奇数の行だけを読んでください。プロジェクトリーダー』
ジョンとディックの二人がゴルフを楽しんでいたが、前でプレイしていた二人の女性の進みがどうにも遅い。

ということで、先にプレイさせてもらえないか交渉しようと、ジョンが女性の二人組に歩み寄ろうとしたが、急に引き返してきた。しかも顔面蒼白で。

「ジョン、一体どうしたというんだい。まさかチキンになっちまったのか」

「ディック、世間は狭すぎるよ。二人のうちの一人は俺の妻で、もう一人は俺の愛人だったんだよ。なんてこった…」

「ジョン、まあ待て、俺が行ってきてやるよ。心配するな」

ディックはそう言って、二人組に近づいたが、途端引き返してきてジョンに向かって言った。

「ジョン、世間は狭いな」
ジョンとリチャード。
2人の兄弟とその母は、ジョンが可愛がっている老猫と暮らしていた。

ある日ジョンは、仕事で5日間外国へ行くことに。

「リチャード、猫と母さんの世話を頼むよ」

「わかった。安心して行って来い」

でも猫が心配なジョンは、外国から毎日電話でリチャードに猫の様子をチェックした。

「リチャード。猫の様子はどうだい?」

「元気だよ」

次の日も。

「リチャード。猫の様子はどうだい?」

「元気だよ」

毎日そんな感じで、5日目もジョンは電話で尋ねた。

「リチャード。猫の様子はどうだい?」

「病気で死んだよ」

「あぁ、なんてこった! ……リ、リチャード!! 今まで元気だと言ってきたのに、そんなことをいきなり聞いたら僕がショックを受けるのはわかるだろ! 悪い知らせは徐々に聞かせるもんだぞ。1日目に『元気だ、でも屋根に上ってる』、2日目に『屋根から落ちた』、3日目に『獣医のところにいる』、4日目に『様態が悪化した』、これで5日目に『死んだ』と聞く方がどれだけ救われるか!」

「ごめん」

「…もういいよ。それより母さんは元気か?」

「元気だ。でも屋根に上ってる」
あるところに4人暮らしの貧乏な家族がいました。
その家族構成は父親、母親、祖父、祖母でした。

4人は父親の稼ぎだけで暮らしていて、とてもじゃないけど生活するのに精一杯でした。
家も2部屋しかなく、寝るところはいつもみんな一緒でした。

ある日、父親と母親の間に子供が産まれました。
家族が1人増えて、より生活が苦しくなりました。

そして子供が産まれて5ヶ月がたった頃、毎晩夜中に暗い部屋でおっぱいに吸いついてくる赤ん坊を見て、母親はこう思いました。

この子を殺そう、と。

その決断に父親も同意してくれました。
赤ん坊さえいなくなれば、家族4人が生きていけるのです。

祖父と祖母には秘密でした。
この2人は赤ん坊をとても可愛がっていたからです。

次の日の夜、母親は家族全員が寝静まった頃を見計らって、自分の乳首に毒を塗りはじめました。
この毒は触れても害はないものの、口にすれば最後、泡を吹きながら死んでいくという無惨なものでした。

そして母親は布団に入って目をとじて、いつも赤ん坊がおっぱいを欲しがる時間まで待ちました。
30分としないうちに、乳首に吸い付くいつもの感覚を覚えました。

『あぁ…ごめんね……本当にごめんね……』

母親はそう思いながら、目をあけることもなく罪悪感と共に眠りにおちました。

翌朝。
母親は『今ごろは赤ん坊が死んで祖父と祖母が大騒ぎしているんだろうな』と思い、目をあけました。

すると想像通り、祖母の騒ぐ声が聞こえます。

『おじいさんが泡吹いて死んでる!!』
僕には2つ下の小学4年生の弟がいる。

僕の家には僕と弟の部屋があり、その部屋に待ちに待った二段ベッドが届いた。

二段ベッドはもちろん寝床に使っているのだけど、やっぱりこういうものにも兄弟喧嘩はつきものだ。

どっちが上に寝るか。
どっちが下に寝るか。

正直、二段ベッドが家に届いたときは僕も弟も興奮したし、どっちがどっちに寝るかという話し合いもした。

けど、話し合いの結果もむなしく、結局最後は喧嘩になるんだ。
そのたび父さんに、

『喧嘩するな! 喧嘩すると二段ベッドお父さんが使っちゃうぞ!』

なんて怒鳴られていた。

だけど、どっちがどっちに寝るかはやっぱり重要で、そのあとも話し合いは夜まで続いた。

最終的に弟の『上に寝たい』という意見を兄の権力でおさえて、僕が上で寝ることになった。

その夜、夜通し弟の泣き声が下から聞こえ、なかなか眠りにつくことができなかった。

次の日の夜もまた次の日の夜も、弟は寝る時間になると決まって急に泣きはじめた。

僕はとうとう我慢ができなくなり、

『いくら泣いても譲ってやんないぞ!』

と弟に怒鳴りちらした。

すると…ついに弟が口を聞いてくれなくなった。


ある日。
急な電話で、弟がトラックに跳ねられて死亡したことが告げられる。

遺体の前で泣きくずれる両親の横で、僕はどうしていいかわからずただ立ちすくんでいた。


その夜。
今日はいつも一緒にいた弟がいない。いつも泣いていた弟がいない。

今思えば…なぜ二段ベッドの上ぐらい譲ってやれなかったのだろう。

ずっと一緒だと思ってた。
僕が成人して家を出るまで、ずっと一緒にいるものだと思っていた。

けど一瞬にして弟はいなくなった。
悔やんでも悔やみきれない。

僕はせめてもの気づかいとして、今日は下で寝ることにした。
チッ…チッ…チッ…

眠れないまま時間だけが過ぎていく。

僕の頭の中は弟のことでいっぱいだった。
弟はもう…帰ってこないのだろうか。

そのとき。

揺れと共にギシギシとベッドが歪む音が響いた。

上に…誰かいる。

そういえば、この時間は弟がいつも泣きはじめる時間だ。

この時間に上にいるとしたら…それはもう弟しかいない。
それがたとえ幽霊だとしても。


思えば、弟はいつも僕の後ろをついてきた。
お使いを頼まれたときだって、公園に行くときだって、同級生と遊びに行くときでさえついてきた。

そんな弟だ。
僕がベッドを譲ってくれなかったのがよほど悲しかったんだろう。

そうだよな。
よりによってあんなに怒鳴りつけることはなかったよな。

僕は兄として本当に情けない。
弟に申し訳がない。

だから幽霊でもいい。
1つだけ言わせてくれ。

ごめん、って。


僕はベッドから身を乗り出して、上のベッドを覗いた。


お父さんだった。
私だけが呪いから逃れることができたので、その一部始終を書き込みます。

5年前、私達夫婦の3人目の赤ちゃんが産まれました。
初めて喋った言葉は「ママ」。

初めて言葉を喋ったと夫婦で喜びましたが、翌日に妻が交通事故で亡くなりました。

妻の49日も終わり、多少落ち着いた頃に、その子が2度目の言葉を喋りました。

「おにいたん」

妻を失った悲しみ以来、初めての喜びでした。

しかし翌日、息子が突然倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。

それから2ヶ月の間、3番目の子は一言も喋りませんでした。

しかし、ある日突然「おねえたん」と言葉を発しました。

娘の顔はひきつっていました。
3番目の子が妻を呼んだ翌日に妻は死に、息子を呼んだ翌日に息子は死んだ…その事を意識してしまったのでしょう。

私は娘に気にするなと言いましたが、やはり私自身も嫌な予感は隠しきれませんでした。

翌日、娘が階段から落ちて亡くなりました。

次は私の番なのでしょうか? 恐怖でいっぱいでした。

そしてある日、3番目の子が喋ったのです。

「パパ」

私はその言葉を聞いて、恐怖にかられ、布団を被ってずっとうずくまっていました。

ずっとそうしてました。
トイレにも行かず、垂れ流して…。

布団から出たのは2日後でした。
私は生きていました。

全てただの偶然だったのだと思い、自分が情けなくなりました。

3番目の子に申し訳なくなり、久々に公園へ遊びに連れて行くことにしました。

その途中、隣の家の奥さんが泣いているところにでくわしました。

「どうされました?」

奥さんは泣きながらこう応えました。

「実は昨日、突然うちの主人が亡くなって…」
僕の家は、父・母・僕・そして弟の四人家族だった。
弟は、人を疑うことを知らないいわゆる純粋な人間で、とても優しかった。

そんな弟が、ある日僕にこう言ってきた。

「ねえお兄ちゃん、僕とお兄ちゃんは運命で繋がれてるんだよね? だからこうして【家族】として出会えたんだよね?」

僕はその時思った。

このままぢゃ駄目だ。
弟の様な人を疑うことを知らない人間は、絶対にこの先世間を渡り歩いていけない。

そう感じた僕は、弟にこう答えた。

「よく聞いてくれ、弟よ。運命なんて無いし、僕達がこうして【家族】として出会えたのも、両親が僕達を生むことを選んだんだ。それはどうゆう事かと言うと、君は知らないと思うが、今は子供をパソコンで選べる時代なんだ。1つ1つ項目を選択して、それに合った子供をパソコンが選び出してくれるんだ。だからこうして僕達が【家族】でいるのも、運命なんかぢゃないんだ。両親の都合のいい様に家族にされた、悪い言い方をすればそういうものなんだ」

僕がそう答えた後、弟の顔はみるみる青ざめていった。

あぁ、言わなければよかった。
ごめんよ、弟。でもそれが君の為なんだ。

弟は兄の期待とは反対に、兄の前から立ち去った後、こうこぼしていた。

「ばかだなぁ、兄さんは。そんな嘘に騙されると思ってるのかい? まあ兄さんの言うことも間違ってはいないのかもな。兄さんは、兄さんがまだ小さい頃に施設から僕の家に引き取られ、僕の親の都合で【家族】にされたのだから」
クリスマス。
トムはサンタクロースからのプレゼントを楽しみにしていた。

朝起きると、クリスマスツリーの下にプレゼント箱が3つほどあった。

窓からサンタが中を覗いているのが見える。
サンタはニタニタと笑いながらトムを見ている。

トムはニタニタ笑っているサンタを見て少し不機嫌に思いながらも、プレゼントの置いてある所に行った。

トムはまず1つ目のプレゼントを手に取った。
サンタは更にニタニタと笑っている。

プレゼントの箱を空けると、中から長ズボンが出てきた。

トムは少しがっかりしたような表情をしながらも、次の箱を手に取った。
サンタは腹を抱えて笑っている。

2つ目の箱を開けると、中からサッカーボールが出てきた。
トムはますます不機嫌になり、とても腹が立った。

トムは続けて、一番大きな最後の箱を開けた。
すると辺りが眩い光に包まれ、トムは目が眩んでしまった。

トムがゆっくり目を開けると、トムは一番欲しかったものを手に入れていた。

サンタの姿はすでに消えていた。
トムの目には、嬉しさのあまり涙が流れていた。
よし君は5才です。
ママが大好きです。

ある日、ママとデパートにお買い物に行きました。
よし君は大好きなトーマスのおもちゃを見ていました。

すると、ママの姿が見あたりません。
よし君は泣きそうになりながら呼びました。

「なつこー!! なつこー!」

ママはその声のする方へ慌てて向かいました。

「よし!! どうしてママの名前を呼び捨てで呼ぶの?? いつもママって呼んでるのに」

よし君は言いました。

「だってここはおもちゃのとこだからママがたくさん居るからママって呼んでもよし君のママだってわからないじゃない」
本日は、ニューヨーク発ロンドン行きBA602便をご利用いただきありがとうございます。
私は、機長を務めるシンクレアです。

ただ今、当機はちょうど大西洋の真ん中を高度35,000フィートで航行しております。
やや南よりの風。天候は晴天です。

右の窓から機外をご覧ください。
エンジンが火を噴いているのが見えると思います。

左の窓からは、翼の亀裂が広がっているのが確認出来るかと存じます。

さらに、下の方、遙か海上をご覧ください。
黄色い小さな救命ボートに三人の人間が立ち上がって手を振っているのが見えるでしょうか。
私と副操縦士とスチュワーデスです。

では、皆様の幸運を乗組員一同お祈りしております。
なお、このメッセージは録音です。
闘牛の盛んなスペイン。
そのスペインのとある闘牛場の隣にはレストランがある。

そこでは毎日、闘牛士によって力尽きた哀れな牛たちの睾丸が珍味として振舞われていた。

客「いつもの御願いするよ」

給仕「かしこまりました。…お待たせしました」

客「ありがとう。…ん? 今日のはやけに小さいなぁ。今日は子牛が相手だったのかい? 情けない闘牛士だな! hahaha!」

給仕「はい、情けない闘牛士でしたので今日は牛が勝ちまして…」
今日で何年目だったか。
思えば、二人が同棲を始めてすぐだった。

普通はすぐに気付くはずなのに、全く気付かれない。
驚かすために使う包丁も光を失っている。

二人とも純粋で鈍感なせいか、意思の行き違いが多く、結婚してからもよく喧嘩していた。

そんな二人にも子供が出来て、大きなマンションに引っ越す事になった。
家財道具も全て買い揃えたらしく、このベッドも置いてけぼりだそうだ。

引越しの日、作業が終わり、二人が玄関で靴を履いている。

これで他の家に行ける、と思った時、

「いままでありがとう」

と、二人が言った。

気付いてたのかとも思ったが、あの二人のことだ。家に対して言った言葉だろうな。

誰もいなくなった部屋の中、ベッドの下で考える。
今日で何年目だったか。
母の友人から聞いた話です。
臨月に入ったある奥さんが電車に乗った時の出来事。

上品な紳士に席を譲られ、お礼を言って座りました。
その紳士が下車する一瞬、紳士の着るスーツの襟に付いた、見覚えのある社章に気付きました。

「主人と同じ会社だ」

帰宅したご主人に事の顛末を話しました。
奥さんから聞いた背格好から推定し調べた結果、顔見知りの別の課の課長さんである事が判りました。

課長さんは、

「ああ、君の奥さんだったのか。こんな事もあるんだねぇ」

と言い、この偶然について驚いていたそうです。

3ヶ月後。

課長さんの自宅に、奥さんの名前で一通のハガキが届きました。
赤ちゃんの写真が印刷され、その横にはこう書き添えられていました。

「その節は、ありがとうございました。この子は、あの時の子供です」

その日、課長さんの家は…。
テキサスのおじいさんの家に、都会から孫が遊びに来たのですが、孫は田舎で退屈そう。

そこでおじいさんは、

「猟銃を貸してやるから森で撃ってきていいぞ。この猟犬を連れて行くといい」

と言いました。

「うん、わかった」

しばらくして孫が帰ってきました。

「どうだった。楽しかったか?」

「面白かったよ! 他に犬はいないの?」
美しい妻が病に倒れた…そして今、臨終間際である。
せめて最後の穏やかな時を過ごす為に家族が集まっている。

美しい妻と私は25年間連れ添い10人もの子宝に恵まれた。
さすが私達の子供達だ。皆それぞれ美男美女である。

…だが…私は先立つ妻にひとつだけ聞かなくてはならない事がある。

私は涙ながらに切り出した。

「愛するおまえに私は感謝の気持ちでいっぱいだ。本当にありがとう…そして、今ならすべてを許せるだろう。どうしても答えて欲しい事がある。私達の子供達は皆それぞれに美しい…だが一番末っ子のアリスだけは他の子供達とあきらかに違う…お世辞にも美しいとは言えないじゃないか? アリスは私達の子供じゃないのではないか? 一体アリスは誰との間の子なんだね? お願いだ…答えておくれ」

妻は小さな声で…それでも精一杯の力で答えた。

「あなた…ごめんなさい…アリスは…アリスだけはあなたの子供です」

これだけ告げると妻は逝ってしまった…。
亡くなった夫の遺言が読み上げられ、未亡人は財産のかなりの部分が別の女に残されていることを知った。

激怒した未亡人は、墓石の文面を変えようと駆けつけた。

「悪いんですがね」

と石工。

「ご注文のとおり『安らかに眠れ』と刻んでしまったんですよ。もう変えられませんよ」

「結構ですわ」

未亡人は険しい表情で言った。

「ただ、『また会うときまで』と加えてくださいな」
女「神父様、私は罪深い女です。主人が亡くなってまだ3日なのにもう好きな人ができてしまいました」

神父「人を好きになる気持ちは仕方がないことです。ですが、あなたのご主人の最期の言葉を覚えていますか? 新しい人のことを好きになってもその主人の言葉を忘れないでください。ご主人は最期にあなたになんと言い残されましたか?」

女「メアリー、その銃を下ろしてくれです」
水曜日の午後、メリッサの夫の同僚であるトムが訪ねてきた。

「あら、どうしたのトム?」

メリッサが尋ねると、トムは情熱的な表情で言った。

「実は、君のことがずっと好きだったんだ。1回でいいから僕と寝てくれないか?」

メリッサは困惑して言った。

「そんなの困るわ、私にはビルという夫がいるし」

「ビルなら今日は夜まで仕事だよ」

「でも、困るわよ」

「これならどうだい?」

そう言うと、トムはポケットから2000ドルを出してメリッサに渡した。
もともとトムのことを悪く思っていなかったメリッサは、その2000ドルに背中を押されてトムとベッドを共にした。

その夜、ビルが帰宅するとメリッサに尋ねた。

「今日、トムが来ただろう?」

メリッサは隠して後でばれるよりも素直に認めるほうを選び、首を縦に振った。

「あいつ、2000ドルを君に渡さなかったか?」

メリッサは再び無言で首を縦に振った。

「いや実はさ、今日の夜までっていう約束で、あいつに2000ドル貸したんだよ」
ひどく酔っ払った男がバーテンダーに言った。

「おい、賭けをしようぜ。俺の右目をもし俺が噛むことが出来たら100ドルだ」

酔っ払いの言うことだ、とバーテンはその賭けを引き受けた。

すると酔っ払いは義眼の右目を取り外し、それを噛んで見せた。

酔っ払いは更に飲み、今度はバーテンダーにこう言った。

「今度は200ドル賭ける。次は左目を噛んでやる」

バーテンは男の左目をよく見てから、その賭けを引き受けた。

すると酔っ払いは入れ歯を取り出し、入れ歯でその左目を挟んだ。

バーテンはかなり悔しがっていたが、酔っ払いは相変わらず飲み続けた。
酔っ払いは次にこう言った。

「あのショットグラスをカウンターの上に滑らせてくれ。滑っているグラスの中に一滴漏らさず小便をしてやる。500ドルでどうだ」

バーテンは喜んで賭けを引き受け、目にも留まらぬ速度でグラスをスライドさせた。

男は立ち上がったが、小便をバー中に撒き散らした。
それを見たバーテンは500ドルの大金に大声を上げて喜んだ。

その後ろで別の男が悪態をついていた。
バーテンが事情を聴くと、その男は言った。

「あの酔っ払い、バーに小便を撒き散らしたらバーテンが喜ぶって1000ドル賭けてたんだ」
ある日の話だ。
俺が妹にジョークを聞かせてたんだわ。

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ある日、病院に電話がかかってきて「夫が死んでるみたいなんです」と、パニックになった女の声が聞こえてくる。

オペレーターは、

「落ち着いてください、旦那さんは生きているんですか? それとも死んでいるのですか?」

すると、電話口の向こうからズドンと音が聞こえ、

「間違いなく死んでいます」

という女の声が聞こえた。

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という話をしたら、妹は「え〜! それはないよぉ」と感想を漏らした。

続いて俺は話を続けた。

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まったく別の話だけど、ある日、段ボール箱を持った男がコンビニに来たんだ。
その段ボールの中からは、「にゃぁ〜にゃぁ〜」と子猫と思しき鳴き声が聞こえていた。

男は「これを送りたいんですけど…」と控えめな口調で店員に頼んだ。
店員は「生き物は送れませんので…」と丁寧に断った。
男は「そうですか…」と呟いて店を出ていった。

10分後、男が再び来店して言った。

「生き物はもう入ってませんので」

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妹は言った。

「え〜! そんなのひどすぎるよ!」

俺は言った。

「お前の方がひどいな。猫を段ボールから出したという発想はないのか」
「出る」と評判の廃屋で、おれたちグループの中でもいちばん気が強く、心霊現象完全否定派である竹田が、夜に一人で肝試しをすることになった。
他愛ない雑談から、いつのまにかそういう話になってしまったのだ。

「やめといた方がいいって」

とおれたち四人は引き留めたが、竹田は鼻で笑い、

「じゃあ、必ず約束守れよ。おれが一人きりで朝まであそこで過ごせたら、おまえらはおれに二千円ずつ払う。もしおれが逃げ出したりズルをしたら、おれがおまえら全員に二千円ずつ払う。証拠のハンディカムはちゃんと回しとくから」


『……っと、位置はこのへんでいいか。映ってるよな? つーわけで、一人肝試しのはじまりはじまり。拍手〜。ハァ、朝までヒマだねしかしこれ。携帯もノートパソコンも駄目とは、自分で言いだしたもののチト厳しい縛りだったかな。まあいいや。さて、と。このままボーッとしてるのもなんだからさ、ひとつおれが、そう霊なんか一切信じてないこのおれが、とっておきの「怖い話」をしてやるよ。おまえらのこと。おまえたち「四人」の話……』

『……おまえたち、まだ気づいていないのか? 違うだろ、本当はとっくに気づいてて、なのに知らないふりをしてるだけなんだよな。……なあ、正直に言うよ。おれはいま、怖くてたまらない。この廃屋がじゃない。おまえたちが、だ。おまえたちの視線が。いま、こうして、おまえたち「四人」におれを見られていることが。怖くて怖くて死にそうだ。ずっと前から。……どうやら賭けはおれの負けだな。ちゃんと払うよ、六千円は』


結局、竹田はおれたちに金を払うことはなかった。

ハンディカムの映像だけを残し、あの夜に廃屋から出たあと突然失踪したから。
行方はいまだに知れない。

いまでもたまに、おれたち四人は竹田の残した映像を見る。
そのたびに不可解な気分にとらわれる。

いったい竹田は、おれたちの何がそんなに怖いのだろう。
今日久しぶりにレストランに行ってきた。

隣のテーブルにカップルが座っていて、ウェーターが料理を持ってきた。

「鈴木でございます」

とウェーターが言った。

すると、カップルの男の方が「久保田でございます」、女の方が「細谷でございます」と言った。

ウェーターは、背中が小刻みに震えながら、

「本日のお勧めの魚のスズキでございます」

と説明していた。
ある男が、とてつもなく速い「何か」にぶつかり吹き飛ばされた。

幸いかすり傷で済んだが、その「何か」の正体を知り驚いた。
魔王だったのだ。

魔王は言った。

「ぶつかって悪かったな。お詫びに何か1つ願いを叶えよう」

男は急なことで焦ったが、願いを聞いてくれると言うことで喜んだ。

「ちょっと待ってくれよ。何にするか決めるからさ。あれもいいな。これもいいな。よし決めた!」

男は言った。

「俺に世界一美しい女をくれ」


そこに魔王の姿はなかった。

しかし、魔王は彼の願い事はちゃんと叶えた。

そう「ちょっと待った」のだ。
3人の息子がそれぞれ成功し、母親にプレゼントを贈った。

「僕は母さんのために、ビバリーヒルズに邸宅を買ってあげたよ」

「僕はロールスロイスの最高級車を買って、24時間専属のドライバーを雇ってあげたよ」

「兄さん達は物欲ばかりに目が行っているね。僕は天才のオウムを買ったよ。あのオウムは聖書を丸暗記していて、母さんのために読んであげることができるんだ」

数週間後、母親から息子たちへ同じ文面の手紙が届いた。

「マイク、あなたの買ってくれた家は広すぎます。一部屋しか使わないのに、家中の掃除が大変だわ。ジョージ、私はもう年寄りだからどこにも行く用事がないの。だからロールスロイスは無駄だわ。ジョン、あなたはさすがに私が一番欲しかったものをくれたわね。あの鳥はとても美味しかったわ」
とある居酒屋にて。

常連客(以下A)「俺もここに通い出して十年経つけど、未だに頼んだことないメニューがあるんだよな」

店主「え? そうなんですか? 一体何なんですか?」

A「当ててみてよ(笑)」

店主「う〜ん…そうだな〜…あ! 分かった、イナゴの佃煮でしょ!」

A「違うよ、それは食べた事あるよ。けっこう好きだしね」

店主「そうか、じゃあ…蛙の姿煮かい?」

A「違う違う、それも食べた事あるよ。ていうか一番好きかも(笑)。あ、ちなみに、ここに出てるメニューは全部食べた事あるよ」

店主「ということは…まさか…うちの裏メニューの…猿の脳みそかい?」

A「おいおい…冗談だろ?」

店主「え?」

A「それはこの間食べたばっかでしょ、もう忘れちゃったの?」

店主「あ〜、そうだった、そうだった。脳をすくった瞬間の猿の顔を見て、面白いって言いながら食べてましたもんね。となるといったいなんなんでしょうか?」

A「そろそろ降参かい?」

店主「ええ、全く思い付かないですよ」

A「じゃあ答えを言うよ、俺がまだ頼んだことの無いメニューは…」

店主「メニューは?」

A「お前だよ!!」