ここに1台の自動販売機がある。
誰も通らないような、民家の路地に設置された不思議な自動販売機である。
値段も不思議で、商品の全てが85円だった。
この自動販売機を使用したのは、今までで4人だけだ。
最初は、アメリカ人だった。
「コーラ」を満足気に飲み干す。
2人目は、中国人だった。
「ウーロン茶」を満足気に飲み干す。
3人目は、日本人だった。
「血の缶ジュース」に恐る恐る口を付ける。
日本人は死んだ。
4人目の客は、インド人だった。
「血の缶ジュース」を満足気に飲み干す。
インド人は思った。
日本人は、なんてバカなのだろうか。