1 無名さん

西園寺公望

第1次西園寺内閣
2 無名さん
ここに1台の自動販売機がある。 

誰も通らないような、民家の路地に設置された不思議な自動販売機である。 


値段も不思議で、商品の全てが85円だった。 

この自動販売機を使用したのは、今までで4人だけだ。 


最初は、アメリカ人だった。 

「コーラ」を満足気に飲み干す。 


2人目は、中国人だった。 

「ウーロン茶」を満足気に飲み干す。 


3人目は、日本人だった。 

「血の缶ジュース」に恐る恐る口を付ける。 

日本人は死んだ。 


4人目の客は、インド人だった。 

「血の缶ジュース」を満足気に飲み干す。 


インド人は思った。 

日本人は、なんてバカなのだろうか。