1 削除済
2 無名さん
いちおつ
3 削除済
4 無名さん
こっち
5 無名さん
そっち
6 削除済
7 無名さん
いちおつ
8 無名さん
いちおつ
9 無名さん
いちおつ
http://nanos.jp/7964hero/
新蘭公式カップや原作とキャラの改悪酷すぎ
来年のアニコナ修学旅行編に打ちのめされてるクズ管
10 無名さん
いちおつ
今日人多いね
11 無名さん
休みだから
12 無名さん
同じ名前のスレふたつ立ってるんだけどどっちなの
13 削除済
14 無名さん
こっちだってば
15 無名さん
晒され管たちの鬱憤が爆発
16 無名さん
あっちたんvsこっちたん
17 無名さん
向こうは>>>16826
こっちは>>>16827
18 削除済
19 無名さん
晒され管はどんな話書いてたの?改悪?エロ厨?
20 削除済
21 無名さん
じゃああっちじゃん
22 削除済
23 削除済
24 無名さん
HEROたん
25 無名さん
こっちが後だったみたいなので削除しました
シュークリーム食うと必ずお尻のほうからクリームがはみ出るんだが

1 ID:Yj9wlxiV0
これ何とかならね?

4 ID:R3zAyzz90
どんな体してんだお前

29 ID:kR/O44DJ0
>>4の発想が秀逸すぎてわろたwwwくるしいwww
満員電車でJKに挟まれるときって…
1 :名無しさん@おーぷん:2017/12/13(水)12:38:54 ID:xDE(主) ×
普通に嬉しいよな
3 :名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)12:40:30 ID:Lad ×
怖いやんワイもJKになっちゃいそうで
7 :名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)12:42:08 ID:5eI ×
> >>3
オセロかな
35 :名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)13:47:29 ID:a57 ×
この前電車でJK乗ってきた時
??←ワイ◯←JK

????????
????◯????
???????? こうなって気が気じゃなかったンゴ

51: 名無しの七氏 2018/02/11(日)02:32:50 ID:Zjx
>>49
気が気じゃないのはJK定期
4 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/02(日) 20:38:18.01 ID:qA6VzcXr0
鞄の底にICカード仕込まない無能

7 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/02(日) 20:39:35.20 ID:Wrrt4nBHd
>>4
改札機にかかと落としするのか…

135: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:33:27.50 ID:Jon69lHw0
>>38
俺も靴ってよんでもーたわw

250: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:43:03.45 ID:uMpEL+VZ0
>>38
ワイ「ほらコーヒーでも飲めよ」後輩「あっ、僕コーヒー飲めないっす」
1 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/06/15(水) 19:12:50.36 ID:GDsYf9HSp
ゆとりカスすぎだろ
飲めなくても奢ってんだから受け取るくらいしろよ死ね

6 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/06/15(水) 19:14:00.68 ID:GDsYf9HSp
飲めなくても持って帰って捨てるなりあるだろ
断るって何事やねん

12 風吹けば名無し@\(^o^)/sage 2016/06/15(水) 19:16:02.79 ID:Y6P4PjAx0
>>6
一回もらうと
そのあと何度でもくれるようになるだろ

最初に断る方がええやろ

16 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/06/15(水) 19:17:19.25 ID:GDsYf9HSp
>>12
せやな
ワイが悪かったわ

21 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/06/15(水) 19:18:28.38 ID:v1WQwTgDa
砂糖ドバドバじゃないと飲めないンゴねぇ…
流石に貰ったもんは飲むが

27 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/06/15(水) 19:20:03.80 ID:GDsYf9HSp
>>21
無理して飲まんでもええやろ
断るべきやと思うで
そこで貰ったら次またあるで

361: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:49:28.88 ID:Rk48DQRC0
>>341
学習する有能

381: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:50:48.17 ID:ACc81Lmpd
>>341
優しい世界
【超速報】こち亀movie、ゴールデン放送!?
221 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/[] 投稿日:2015/03/07(土) 12:58:22.45 ID:2zHxNTM/p [1/2]?
パッパが生きてた頃一緒に見に行ったわ?

233 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/[] 投稿日:2015/03/07(土) 12:59:08.87 ID:HpRAJiRu0 [2/2]?
>>221?
こんな映画を見に行く親は死んで当然やな

242: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:42:20.80 ID:8gnfjNX60
>>224
ぐう畜

261: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:43:24.26 ID:oUroGtyZ0
>>224
この切れ味よ
14 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/09/13(火) 18:34:31.14 ID:XiLbCiGe0
こういう奴はとっとと死んで、どうぞ

19 風吹けば名無し@\(^o^)/2016/09/13(火) 18:35:50.23 ID:YCf3Pexrp
>>14
てめえが死ね、どうぞ。

326: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:47:27.36 ID:L7PTUitb0
>>314
トランシーバーすき

345: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:48:13.00 ID:cHoXXyHw0
>>314
無線かな
30 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/[] 投稿日:2016/05/05(木) 13:08:56.35 ID:hFVKGdvU00505
普通に10万くらいは常に入れてるやろ
貧乏人じゃあるまいし

34 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/[] 投稿日:2016/05/05(木) 13:10:28.62 ID:WTehKR2fd0505
>>30
Suicaの上限は2万なんだよなぁ…

37 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/[] 投稿日:2016/05/05(木) 13:11:01.74 ID:hFVKGdvU00505
>>34
すまんな
ワイはPASMOなんや

42 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/[] 投稿日:2016/05/05(木) 13:12:18.11 ID:2BOm4rSz00505
>>37
PASMOも2万上限やで
【悲報】なんJ民、「氷山の一角」が読めない [\(^o^)/]©2ch.net

194 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/05/18(水) 06:58:28.22 ID:hJiWwO2xr
こいつがインターネットの闇の郡山の一角にすぎないという事実

68: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:27:16.74 ID:5+en/ANSd
>>60
福島かな
73 名前:風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/08/09(火) 21:52:21.08 ID:xt3R/KVy0
お嬢様学校って大講堂とか白い燭台のある大食堂で全生徒集まって昼食とったりするようなレベルの所じゃねえの?
日本だと片手で数えるほど(奇形なら両手)しかそんなお嬢様学校ないが

307: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:46:05.14 ID:oUroGtyZ0
>>265
どういう頭してたらこの注釈入れようと思うんや

473: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:56:37.61 ID:lvbxkvz40
>>265
合理的配慮定期
359 風吹けば名無し 2016/07/15(金) 01:46:05.32 ID:D2C8MVtb0
すまんがインサイダー取引って何ンゴ?

372 風吹けば名無し 2016/07/15(金) 01:46:48.95 ID:9kF7JfUL0
>>359
悪いことやで

400 風吹けば名無し 2016/07/15(金) 01:48:18.57 ID:D2C8MVtb0
>>372
はえ〜分かりやすい説明サンガツ

480: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:57:30.50 ID:fgtTqPed0
>>443
物分りええね
ワイ将、台風の轟音が怖くむせび泣く
4: 風吹けば名無し@\(^o^)/
2014/10/14(火) 02:35:12.99 ID:pix7RrQj
>> 3
すまんな
かまってほしいんや
こわい

5: 風吹けば名無し@\(^o^)/
2014/10/14(火) 02:35:42.02 ID:/893L6Om
>> 4
うるさいだまれ

12: 風吹けば名無し@\(^o^)/
2014/10/14(火) 02:39:00.12 ID:/893L6Om
見て見て
ワイのIDヤクザ

436: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:54:03.53 ID:cUkbeT/ra
>>422
かわE

497: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 15:59:04.34 ID:9HSrPnOna
>>422
これすき
482 風吹けば名無し@\(^o^)/(スププ Sd28-4wno ) 2016/07/19(火) 21:10:17.39 ID:7qiCQvjQd
金本はとっとこハム太郎

493 風吹けば名無し@\(^o^)/(スププ Sd28-4wno ) 2016/07/19(火) 21:10:51.19 ID:7qiCQvjQd
>>482
予測変換ミスや

金本はとっとと辞めろって打ちたかったんやで
スマホって難しいね

507: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 16:00:26.46 ID:cHoXXyHw0
>>453
265 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/06/21(火) 18:49:17.48 ID:fcq4bDFYd
ワイ47320万歳年収低みの見物

278 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/06/21(火) 18:50:29.15 ID:fcq4bDFYd
間違えた47万歳年収320円や

287 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/06/21(火) 18:51:08.98 ID:fcq4bDFYd
ああああああああああああもう!

526: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 16:02:18.70 ID:gxcIDxY2a
>>517
年収320円は草
748 :名無しさん@お腹いっぱい。 :04/10/28 21:57:23 ID:5U7ftWW6
東京の23区内に140以上が打てるバッティングセンターっていくつありますか?
あと名前も教えて下さい

749 :名無しさん@お腹いっぱい。 :04/10/28 22:03:02 ID:5IK0KmEa
田中と申します。
3個あるんぢゃないでしょうか?

599: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 16:08:30.74 ID:W8csxEjT0
>>592
23 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/22(土) 02:39:24.21 ID:U6n7MmKOr
>> 20
○袋駅前のファミマだけは二度とやらん危険すぎて命落とすわ
27 風吹けば名無し@\(^o^)/sage 2016/10/22(土) 02:40:26.92 ID:HrwElh230
>> 23
なんでや?
36 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/22(土) 02:42:17.12 ID:11IDL8A0r
>> 27
しょっちゅう店前でおっさんが取っつかみ合いの喧嘩してるし酔っ払いが備品ぶっこわしたりするから
38 風吹けば名無し@\(^o^)/sage 2016/10/22(土) 02:42:35.48 ID:HrwElh230
>> 36
サンクス
さすがやな
40 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/22(土) 02:43:22.86 ID:11IDL8A0r
>> 38
ファミマやゆーとるやろがい...

737: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 16:22:17.42 ID:r3ZfEq8O0
>>723


740: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 16:22:24.99 ID:Mj1r0Jr90
>>723
一瞬意味がわからんかった

751: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/23(日) 16:23:25.24 ID:E+U9iF++r
>>723
漫才のネタみたいやな
41 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
42 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
43 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
44 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
45 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
46 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
47 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
48 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
49 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
50 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
51 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
52 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
53 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤𓀥𓀤𓀥𓀤𓀥𓀤𓀥𓀤
54 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
55 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
56 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
57 無名さん
𓀥𓀤𓀥𓀤
露伴「?!」 

はすみ「性格には『更新』されているんだよ・・・この『如月駅』によって」 

はすみ「その・・・あなたの隣にいる小さい人」 

露伴「ヘヴンズドアが・・・見えるのか」 

はすみ「本にする能力・・・スタンド・・・」 

露伴「・・・能力までか」 

はすみ「杜王町・・・スタンド使いが集う・・・町」 

露伴「白紙なのは・・・その情報の更新速度にヘヴンズドアがついていけなかった」 

露伴「ってことか?」 
はすみ「・・・ああそれ、それで大体合ってr・・・エコーズ・・・クレイジーダイヤモンド・・・・」 

露伴「・・・いくつかわかったが・・・」 

露伴「この『如月駅』はスタンドだ・・・その場を動かない『スタンド駅』なんだ」 

露伴「能力はおそらく」 

露伴「『駅に降りた者の持つ情報を高速で取り込み、更新していく』能力」 

露伴「あの掲示板の書き込みをみるに・・・この『はすみ』が本体だろう」 

露伴「あのジャンケン小僧のように・・・自覚が無かったんだ」
露伴「以前承太郎さんから聞いた『エジプト旅行』の話に、巨大な船の形をしたスタンドと戦ったってのがあった」 

露伴「似たタイプなんだろう・・・杜王町のスーパーフライとは微妙に違うかな」 

露伴「正体はわかった・・・だが!」 

露伴「この『如月駅』を倒さなくては、次の犠牲者も出るだろうし」 

露伴「なによりこの岸辺露伴が帰れない」 

はすみ「ブツブツ・・・・」 

露伴「明るく・・・朝になるのを待つのも手かな」 
露伴「おい、はすみって言ったっけ?」 

露伴「あんた、この駅で朝を迎えたことあるか?」 

はすみ「・・・・」 

はすみ「朝・・・・」 

はすみ「そんなもの・・・ここにはないよ・・・」 

露伴「朝が無い?『無い』って言ったのか?」 

露伴「そんな分けないだろう。スタンド駅だろうが、朝はくるはずだ」 

はすみ「・・・・・・」ドサッ 

露伴「おい・・・しゃがみこんでんじゃないぞ答え────」
露伴「!!」クルッ 

露伴「消えたッ!?」 

はすみ「ガァァ!!!!」 

露伴「上か」 

露伴「ヘヴンズドア──!!」ドヒュオオオ 

露伴「僕の『ヘヴンズドア」はそこそこパワーがあってな」 

露伴「クレイジーダイヤモンドやスタープラチナまでとはいかないが」 

はすみ「ギッ」バキン 

露伴「女性一人くらいボコボコにできるんだぜ」 
露伴「・・・気絶しても『駅』は消えないな」 

露伴「もしやこの『はすみ』」 

露伴「本体じゃないのか?」 

はすみ(本)「岸辺露伴を攻撃できない」 

露伴「よし」 

露伴「勝ったな・・・」 

露伴「スタンドとは言え・・・線路は本物だろうな。電車が通ったんだから」 

露伴「電車までスタンドというのは無いだろうな」 
露伴「さて・・・」 

露伴「この如月駅には線路が2つある。 

露伴「して進む方向は4パターンだ」 

露伴「先に進む気はない。もう一つの線路を戻ってもややこしくなるだけだ」 

露伴「来た道を戻ろうかな」 

露伴「いちおうこの駅で起きたこと・・・メモしておくか・・・割といい『体験』だったかな?」 
露伴「いやほんと」ザッザッ 

露伴「なーんにもないなこの辺」ザッザッ 

prrrrrrr! 

露伴「電話か」 

露伴「はい?岸辺露伴ですけど」 

大西「あーようやく繋がったよ」 

露伴「ああ、どうも」 

大西「どうもじゃないよォ〜。警察が捜索隊出してくれてるよ。いま周りどんな感じ?」 

露伴「周りか・・・草原とか山くらいしか・・・あ」 

大西「特徴ないね〜。掲示板の書き込みそっくりな状況かァ」 

露伴「トンネル見えましたよ」 

大西「・・・・・・・」 
露伴「どうしました。黙って」 

大西「いや、露伴先生も掲示板のログ見たと思うけど」 

大西「もしそのトンネルの先に・・・誰かが車で待っていて、送るといってきても」 

露伴「・・・断ればいいんでしょう」 

大西「ああ・・・うん。わかってるなぁ露伴先生」 

露伴「トンネル入ります、電波悪くなりますよ」 

大西「じゃぁ切るよ。くれぐれも気をつけてくださいよ」 

ブツッ 
露伴「・・・次出るとしたら・・・『片足の男』か」 

ドンドン・・・ドンドン・・・ 

露伴「ン」 

露伴「太鼓の音か?祭りでもやってるのかな」 

露伴「まあぁ・・・電車の中で寝れたのは幸いだったなあ」 

露伴「あー、お土産電車の棚の上に忘れてきてしまった」 


露伴「おっ」 
片足の男「・・・・・・」 

露伴「(無視、無視)・・・・」 

露伴「・・・・・なんんで片足なんだろう」 

片足の男「・・・・・・・・・」 

露伴「おじいサン?その〜・・・足さ、なんで無いの?」 

片足「・・・・・・・・・・・・」 

露伴「ッチ。天国の扉・・・」 
露伴「ン・・・・」ペラ 

露伴「白紙かァ〜・・・ハァ」ペラペラ 

露伴「・・・・・・・白紙ィ!?」 

露伴「スルーしかけちまったぞッ!なんでコイツまで『白紙』なんだ───!」 

ダッ 

露伴「この『トンネル』はまずいぞ!まだあの『駅と同じ雰囲気』だ!」 

露伴「スタンドはあの駅だけじゃあないのか?」ダダッ 
露伴「まぁ・・・片足じゃあ『はすみ』のように襲ってはこないだろうが・・・!」 

露伴「あの男まで『白紙』とは!」 

露伴「あの駅に対するこの岸辺露伴の推測・・・少しプライドにくるものがあるなァ」 

露伴「ああ、ダメだ」 

露伴「本当、トンネルってやつは嫌な記憶しかないな」 

露伴「・・・・・・」ピクリ 

露伴「さっきの太鼓の音・・・」 

ドンドン・・・ドンドン・・・ 

露伴「近づいてきている・・・ッお!?」 

片足の男「・・・・・・・」ガシッ 

露伴「馬鹿な・・・! 
露伴「なぜ追いつけるんだ!?片足じゃあ・・・いや、杖もない片足の状態で!」 

露伴「僕も相当走ったぞ!」 

片足の男「・・・グガ・・・」ズブリ 

露伴「ぐぉおおぉおおお!!!」 

露伴「コイツッ、指を食い込ませてきやがったッ」 

露伴「ヘヴンズドアで攻撃しなければ・・・」 

露伴「『はすみ』にも効いたのだからこの男にだっていくだろう・・・ヘヴンズ・ドア」 

天国の扉「・・・」ドドドドドド 

露伴「『攻撃の無効』を書き込まねば・・・」パラパラ 

露伴「・・・はぁ」 
露伴「何故だ・・・」パラパラ 

片足の男(本)「岸部";,伴を攻..:'きな..い」 

露伴「なぜこの男に!さっき駅で『はすみ』に書いた『命令』が書き込まれているんだッ!」 

露伴「僕の字だが・・・微妙にすり減っているぞ・・・」 

露伴「・・・トンネルの出口まで10mほどか」 

露伴「書き込んでも『無意味』だろう・・・トンネルを出る方が早いな」 

露伴「あぁー、畜生、血が止まらないぞ」 
トンネル・外 


「片足の男は追ってこない」 

露伴「この岸部露伴にはそうと確信する『自信』がある・・・」 

露伴「本当に感覚だが、ま、スタンド使いとしての『勘』ということにしよう」 

露伴「ん」 

露伴「・・・『大西』か?」 

大西「・・・あ、露伴先生」 

露伴「・・・・・・」 

大西「いやぁよかったですよ。見つかって・・・」 

露伴「・・・」 
大西「あれ?足怪我してますね。大丈夫ですか?」 

岸部露伴「ああ・・・ところd」 

大西「『近くの駅まで送って行きましょうか?』」 

岸部露伴「・・・」 

岸部露伴「おい、人の話は最後まで聞けよ、僕が見つかったって警察に連絡を」 

大西「『近くの駅まで送って行きましょうか?』」 

岸部露伴「・・・隠す気あるのか?」 
露伴「大西は電話で・・・決して乗るなと言った」 

露伴「まあ、警察よりも、この頼りない男のほうが早く僕を見つけている時点でおかしいのだが」 

露伴「・・・」 

露伴「掲示板で『はすみ』は・・・車に乗った。そしてその先で消えた・・・」 

露伴「この如月駅を題材にして漫画を描くとすればッ!」 

露伴「はすみが『体験』したことを最後まで体験しなければなるまいッ」 

大西「『近くの駅まで送って行きましょうか?』」 

露伴「ああ・・・送ってもらおうか・・・!」 
車内 

露伴「・・・ここ、どの辺なんだろうな」 

大西「さぁ・・・」 

露伴「君がここまで来たんだろ」 

大西「さあ」 

露伴「どうして山に向かってるんだ」 

大西「さあ」 

露伴「お前も『白紙』なんだろう?」 

大西「さあ」 

露伴「都合の悪いことは全部それか?」 

大西「さあ・・・」 
大西「・・・・・・」ブツブツ 

露伴「・・・・おい」 

大西「・・・・・・」ブツブツ 

露伴「目隠ししてやれ」ヒョイッ 

大西「・・・」ブツブツ 

露伴「目隠しされても運転は乱れないか・・・」 

大西「あ・・・グ」 

露伴「?」 

大西「キサラ、アァ、」ブツブツ 

露伴「あ?何ィ?何だって?」 

大西「・・・・・」 
大西「・・・キサらギ駅Ni戻レ」 


露伴「だが断る。」 
露伴「体験は大事だ・・・」 

露伴「しかしこの岸辺露伴が最も愚かだと考えることの1つは・・・」 

露伴「『好奇心で命を落とす』ことだ」 

露伴「・・・はすみの体験を全てすることは出来ないな」 

大西?「グ・・・この・・・男ノ」 

大西?「ダイヤもンどの・・・ような」 

大西?「『決意』ハ・・・」 

露伴「壊れないぜ───────」 

露伴「ヘヴンズ・ドアァァァ!!!」 
バリン! 

露伴「すこし成長したな・・・『ヘヴンズドア』」 

露伴「車の窓をブチ敗れるほどのパワーはいままでなかった。」 

キィィィィイイ 

大西?「ガぅ・・・」 


露伴「あの駅・・・如月駅はやはりスタンドだ」 

露伴「一人歩きしているんだろう、本体は『はすみ』・・・」 

露伴「自分自身のスタンドに飲み込まれちまったんだろうな・・・。片足の男や車の男も巻き添えで飲み込まれたんだろう」 
露伴「お・・・・」 

露伴「夢中で気がつかなかったが」 

露伴「もう明け方か?明るくなってきたな」 

露伴「ケータイの地図のエラーもなおってる・・・大西にはあとで電話しよう」 

露伴「・・・・」 

露伴「あれ・・・車やトンネル・・・男も消えちまってる」 

露伴「・・・」 

露伴「はァ〜〜〜〜」 

露伴「はら減ったな・・・杜王町に帰ったら、億泰が騒いでいたイタリア料理でも食いにいくかなァ・・・」 
・・・・・・ 
・・・・・・・ 
・・・・・・・・ 

露伴「これがわたしが如月駅で体験したエピソードの全てです」 

露伴「あのあと僕は無事帰ることが出来た」 

露伴「ああ、もちろんイタリア料理は食べたよ、なんか内臓が破裂しそうだったがね」 

露伴「あのあと如月駅がどうなったかは・・・この岸部露伴は知らないが・・・」 

露伴「再び行けるならば、『はすみ』と少し話してみたいなとも思う」 

露伴「そう思うのは僕だけかもしれないがね」 


岸部露伴は動かない 如月駅 
杜王町カフェ『ドゥ・マゴ』 


編集者「ええ、最近噂になってるんですよ、黒ずくめのセールスマンが」 

露伴「なんだいそりゃあ。今時セールスマンなんてお目に掛かった事はないぞ。しかも黒ずくめ? 一体いつの話だよ」 

編集者「私が聞いた話だと、ずっと前からいたそうなんですが」 

露伴「ふぅん…。で、その時代錯誤のセールスマンが一体どんなネタになるってんだい。まさかとは思うが君、藤子不二雄A先生って知ってるかい?」 

露伴「A先生は80歳にもなってジャンプSQで連載してるだけじゃ飽き足らず、ガンの手術からあっさり生還してすぐにテレフォンショッキングにも出ちまう、大御所通り越して最早化け物だぞ。 
幾らなんでも『黒ィせぇるすまん』を知らないとか言い出したら、マンガの編集者としてどんなものかと思っちまうぜ」 

編集者「流石にリアルタイムで読んではいませんが、ギミアぶれいくの笑ゥせぇるすまんは毎週見てましたよ。――で、その喪黒福造が実在するらしいんですよ」
露伴「なんだって? 喪黒福造が実在するぅ〜? おいおいおいおい、いくら何でもそりゃあ無理筋だろ。まさかとは思うが、伊東四朗が黒いスーツを着て歩いてたのが目撃されただけってオチじゃないだろうな」 

編集者「笑ゥせぇるすまんが伊東四朗主演でドラマ化されたのを知ってる人なんて、今時どれだけいると思ってるんですか。そうじゃなくて……何と言えばいいんでしょうか。そう、笑ゥせぇるすまん風に言えば……『心のスキマを埋められた』人の情報がネットで広まってるんですよ」 

露伴「『心のスキマを埋められた』だって? と言う事は、“太い枠線に囲まれたオチ”になるぐらい奇妙な結果になった『犠牲者』がいるって事か」 

編集者「ええ、最近はネットやツイッターも普及してますからね。それも一人や二人ではないんです」 

露伴「……つまり、『犠牲者』を撮った映像が複数あるって事かい?」 

編集者「そう言うことです。見てみますか」 

露伴「それが僕のマンガの参考になるかは判らないが……今から見れるのかい」 

編集者「ネットに上がってる動画を幾つかブックマークしてます。ええと、まずはこれから……」
露伴「……ふぅん。他人が呼吸した空気が汚いからと宇宙服を着込んで生活する女。日本人よりもよっぽど日本人らしい白人。豪華客船のカジノでひたすら勝ち続けている男……か。なるほどな」 

編集者「ご覧になってどう思いましたか?」 

露伴「確かにこれは撮影したくもなるな。他人から見ればただ単に奇妙な振る舞いをしているだけだが、本人達の目は至って“充実”している。これを『心のスキマを埋められた』と称したヤツはなかなかいい着眼点だ。こうなると彼らを『犠牲者』と呼ぶのは面白くないな。黒ィせぇるすまん風に、『お客様』と呼んだ方がしっくり来る。面白い、ちょっと取材に行ってみよう」 

編集者「そうですかッ! いやあ、先生にそう言って貰えるとは苦労して映像を集めた甲斐があるってものです! これで次のネームも――」 

露伴「何を言ってるんだい君。これをネタにしたって藤子先生の二番煎じにしかならないじゃあないか。ネームはとっくに七本出来てる……君が気に入らないと言うなら、五分くれよ。もう一本作ってやる」 

編集者「え!? は、拝見しますッ! ……全部通りますよコレ! どれを選んでいいものか……」 

露伴「あのなあ、僕一人で描いていいなら幾らでも描いてやるさ。君も編集者だって言うなら、この岸辺露伴に意見を出さなくちゃあならないだろ。作家の仕事に頷くのが君の仕事じゃあないんだぜ」 

編集者「す、すいません……」 

露伴「まあ、君の話には興味が湧いた。次の打ち合わせの時に君が一番欲しい話を完成させて持って来る。その後でこの『黒ィせぇるすまん』の取材に行ってみるとしよう」
−−東京 


露伴「ヘヴンズドアーッッ!!」 

露伴「ふむ、出雲若志、73歳。会社社長だったが、喪黒との約束を破った為に身体はヘラクレスの彫像の様に若々しいまま、顔がこんなに醜く老いさらばえたのか……これで八人目の『お客様』だが、やはりコイツも奴との約束を破ってこの有様か」 

露伴「僕はとてもとてもこんなのにはなりたくないが、本人は実に幸せらしいな。さて、『今起こった事は全て忘れる』と書き込まなくちゃあいけないんだが……喪黒福造とやらは本当に腕は確かな様だ。ヘヴンズドアーで命令を書き込もうにも、『ココロのスキマ』が本人の欲望でびっしりと埋められてる」 

露伴「僕も今までヘヴンズドアーで色々な人間の人生を読んできたが、僕が読んだ『お客様』の心は欲望やら何やら…そんなもので心が“隙間なく”“埋められている”。たかだかこれだけの文章を書き込む隙間を探すのに苦労するとはな……」 

露伴「喪黒福造、かつては【もこくふくぞう】と名乗っていた時期もあったが、最近は【もぐろふくぞう】で統一されている。差し出す名刺のデザインも時期によって変わっている……が、そんなものは重要じゃあない」 

露伴「喪黒福造の“外見”だッ! 外見が異なっている……! 喪黒福造に出会って破滅させられていても、マンガでよく見る顔だったり、誰かに似ている姿にしても大橋巨泉だったり伊東四朗だったり、果てはタモリだったりもする……ッ!」 

露伴「ギミアぶれいくの企画内でタモリが喪黒福造役で出るはずだったが、スケジュールが合わずに結局実現していない……それなのに“タモリの姿をした喪黒福造”に破滅させられた奴がいる!」
露伴「人間の欲望に付け込んで破滅させて回る『黒ィせぇるすまん』は実在する……それが複数いるのか、それとも顔を変えられるのか、もしかすればスタンド使いなのか。今はまだ判らないが……」 

露伴「一体何者だ、喪黒福造……好奇心が湧いてきたッ! ……と、何とか隙間を見つけたぞ。この技術を磨けば、米粒に一コマずつ描いてピンクダークの少年を一本完成させる事も出来てしまうな」「やりはしないけど」 

露伴「今、奴に近付く為の手掛かりは『BAR 魔の巣』とか言う酒場だな……。『お客様』は喪黒福造と出会った後にそのバーに行き、悩みを告白した後で喪黒福造の術中に嵌っている。行ってみるか……『魔の巣』へ」 
−−東京、中央線沿線 


露伴「……『BAR 魔の巣』。『お客様』が喪黒福造と出会う場所はマチマチだ……特定の場所でなければ出会えない、と言う事はない。しかし出会った後は、必ずそのバーへと辿り着いている」 

露伴「『魔の巣』のモデルになったバーも実在するが、喪黒が『お客様』を連れて行くのはそこじゃあない。喪黒が連れて行くのは、『魔の巣』だ。一切の例外なく」 

露伴「まるで『幽霊の小路』だな……どこからでも辿り着ける場所にありながら、招待されなければ辿り着く事すら出来ない。となれば……」 

露伴「ヘヴンズドアーッ! 僕自身に書き込む、“『魔の巣』に辿り着く”とッ!」 

露伴「よし、これで適当な路地裏にでも入れば『魔の巣』に行け――」 


「おや、どちらへ行かれるつもりですか?」 


露伴「!?」
喪黒「駅へ行かれるつもりならそちらではありませんよ。宜しければご案内致しま――」 

露伴「ヘブンズドアーッッ! 本になれ、喪黒福造ッッッ!!」 

露伴「よしッ! 本にしてしまえばどうって言う事はない……正体を見せてもらうぞ、喪黒福造……」 

露伴「何だとッ!? “黒い”……“真っ黒”だ! どのページも“真っ黒”で何も読めない、書き込めもしない!」 

露伴「一体どう言う事だ、こんな生物……いや、存在があると言うのか……」 

喪黒「オーッホッホッホ、お気は済みましたか?」 

露伴「うわぁッ!? ページに顔がッ! 喪黒の顔が浮かんで喋っているだとッ!?」 

喪黒「やれやれ、この仕事も長いのですが『本にされる』なんていう経験は初めてのことですねぇ。ですがいけませんねえ、この様な為りをしていましても、初対面の方に私の秘密を明かす訳には参りませんので。よいしょ、と」 

露伴「う、うう……じ、自分でページを閉じてヘヴンズドアーを解除しやがった……」 

喪黒「おやおや、そんなに怖がらずともよろしいじゃありませんか。安心して下さい、私は見ての通りのセールスマンですよ。申し遅れました、私こう言う者です」
露伴「ああ……知ってるぞ。お前の名前は喪黒福造……人呼んで笑ゥせぇるすまん、ただのセールスマンじゃないんだろ……」 

喪黒「ホッホッホ、そう言う貴方は漫画家の岸辺露伴先生ですね」 

露伴「笑ゥせぇるすまんに名前を知られているとは、ゾッとしないな……」 

喪黒「いえいえ、私の名前をご存知でしたら、私の取り扱う品物もご存知なのでしょう?」 

露伴「ああ、そうだな……取り扱う商品はココロ。人間の心なんだってな……」 

喪黒「そこまでご存知なら、私は岸辺先生にお売り出来る商品がない事もご存知ではありませんか。心のスキマをお持ちでないのに、心のスキマを埋める商品をお渡ししてもどうにもならないでしょう。心の寂しい人の手助けをするのが、私の仕事なのですから」 

露伴「……ならどうして僕の前に姿を現したんだ」 

喪黒「ええ、実はですねえ……私、『ピンクダークの少年』が大好きなんですよ」 

露伴「……なんだって?」
喪黒「まったくこんな奇想天外、摩訶不思議なコミックがよく描けるもんだなあ! と読む度に感心しております。そしてつくづく<60年前手塚先生によって開拓された日本のコミックが今、すごく進化しているのだ!>と感動しているのですよ」 

露伴「は、はは……それは有難いな。正直な話をすれば、僕にも心の隙間はある。若い時から変わらずにね。だが、そんな嬉しいセリフを言ってくれれば簡単に埋まる程度の隙間だ。……まさかとは思うが、これであんたとの契約が結ばれたりするなら、とんだ押し売りをされることになるな」 

喪黒「ホッホッホ、岸辺先生に私の仕事を良く知って頂いている様で光栄です。せっかく私を訪ねて頂いたのですから、行き付けのバーで一杯やりませんか。大ファンの先生と向き合ってお酒を頂ける機会なんて、そう滅多にあるものじゃありません」 

露伴「……ああ、いいぜ。実際、ここで逃げるのが賢い選択なんだろうが……本音を言えば、あの喪黒福造が目の前にいる。そう来れば、腰を据えて取材するしかないだろう」 

喪黒「ホッホッホ、それじゃ行きましょう」 

露伴「バーに着くまで黙ったままってのもつまらないから聞かせてもらうとしよう。率直に聞くが、あんたは一体何者なんだ」 

喪黒「これまたストレートな質問ですねえ。しがないセールスマンですよ、なんて答えは期待されていないのがよく判る質問です」
露伴「あんたの行動パターンは、全く以って古典的な悪魔の取引だ。上手に人間の弱みに付け込んで、そいつの欲するものを与えた後で何もかも奪い取る……」 

喪黒「いえいえ、私はそんな上等なものじゃあありません。困っている人を放っておけない、言わば親切の押し売りと言った所です」 

露伴「そうかい? ヘブライ語の【破壊する(mephir)】と【嘘をつく(tophel)】って分詞を合成して出来上がる有名な悪魔がいるんだ。ファウストで有名なメフィストフェレスがそれだ」 

露伴「少しばかり心に隙間を持っている小市民の心の隙間を探り当て、心を揺さ振る何かを与え、些細にでも約束を破れば人生を破壊する。八人ほど『お客様』だった連中の心を読んだが、正に悪魔的だ」 

喪黒「ホッホッホ、私みたいにずんぐりむっくりしたのとメフィストフェレスを一緒にしたら、本物のメフィストフェレスの怒りを買う事になってしまいます」 

露伴「悪魔が悪魔でございって顔して現れる方がレアだろ。あんたに関する前情報がなかったら、僕だってあんたがメフィストフェレスじゃないか、なんて思いもしないさ」 

喪黒「それは一理ございます」 

露伴「で、だ。取材を続ける内、『お客様』方の末路を見る度に何とはなしにピンと来た」
喪黒「ほほう、それは興味深い」 

露伴「イスラム教では、サタンを“シャイターン”と呼ぶ。そのシャイターンには役割があるんだそうだ。人間を惑わし堕落させ、堕落した姿を神に見せ付けるらしい。『人間とはこの様に愚かで、神に救われる価値の無い存在だ』と証明する為に。あんたの仕事を見ていて、そんな連想が浮かんだよ」 

露伴「あんたの正体をどうしても知りたいワケでもないし、あんたが悪魔かそうでないかも、今となってはどうでもいい。噂の笑ゥせぇるすまんが実在して、今から取材できるんだからどんな質問をすればいいかと言う事で頭が一杯だ」 

喪黒「ホッホッホ、それでしたら藤子先生のマンガやアニメのDVDをお読みになったら宜しいではありませんか」 

露伴「それでいいと僕が思ったなら、わざわざあんたを探し回ったりしないさ。マンガには『リアリティ』ってのが必要だ。今すぐにでも僕を破滅させるかもしれない相手におっかなびっくり立ち向かう心境とはどんなものか、と言うのを僕自身感じたいしな」 

喪黒「またまたご謙遜を、おっかなびっくりと仰られながら私をそんなに興味津々で観察される方にお目に掛かった事はありませんよ」 

露伴「そうでもないさ、いつどの時点で僕を破滅させる為にどんなうまい話が来るのか楽しみで楽しみで仕方が無いんだ」
喪黒「ホッホッホ、正直なのは美徳ですなあ。ですが岸辺先生、先程も言いましたがあなたにお売りする商品を私は持ち合わせておりません。あなたには『ココロノスキマ』がないどころか、一度や二度破滅したところで破滅を嬉々として味わい尽くしてから再び立ち上がるのは、火を見るより明らかです」 

喪黒「物語にはそれぞれ相応しい登場人物が必要です。この喪黒福造の物語には、何の変哲も無い小市民がうまい話に引っかかり、本来は歩むはずの無かった人生を歩む事になる。その行程を描く物語だと言ってもいいでしょう」 

喪黒「私の言葉や商品で揺らぎ、私の物語に出演する人生を貴方は持ち合わせていない。正にそう――」 


喪黒「“岸辺露伴は動かない”」 


喪黒「先生を破滅させてしまえば、しばらくピンクダークの少年が読めなくなってしまいます。最後のページに『来月は休載します』の文字がある時は、ガッカリしてしまいますからねえ」 

露伴「僕は今まで一度しか休載した事はないぞ。それも止むに止まれぬ事情ってヤツだ」 

喪黒「ホッホッホ、酒の席と言う事で、岸辺露伴休載事件の真相についてお聞かせ願いたいですねえ」 

露伴「勘弁してくれよ、人に聞かせたい話でもない」
一週間後、再び杜王町カフェ『ドゥ・マゴ』 

編集者「いいえ岸辺先生ッ、これでは読者への掴みが弱い! 最初の2ページで漫画を書く前の準備運動その2をやるべきですッ!」 

露伴「あれは一発ギャグみたいなモンだぞ!? それをまたやるって君、読者がどう思うと思ってるんだ、いくらたまの読み切りだからって僕がいつもやってる準備運動なんか読んで何が面白いんだ! 僕だったらその2ページでジャンプをブン投げるねッ!」 

編集者「読者の意表を突きます」 

露伴「だから気に入った」 

露伴(……なんだなんだ、一週間前とは比べ物にならないくらい積極的じゃないか。この岸部露伴に対してこれだけ忌憚のない意見を言うのは少々腹が立つが、悪い気分じゃない……) 

露伴(だがおかしい。人間そんな簡単に大きく変わるはずがないッ) 

露伴(考えられるとすればスタンド攻撃か、さもなくば−−) 

露伴「ヘヴンズドアーッッッッ!!」
露伴「……やっぱりだッ! こいつ……『喪黒福造』と契約しているッ!」 

露伴「契約内容は……『自分の意見を隠さず言える様になりたい』か。……くそッ! ふざけやがって!」 

露伴「ヘヴンズドアー! 『今起こった事は全て忘れる』ッ!!」 

編集者「? どうかしましたか、岸辺先生。それじゃ次にこのページですが……」 

露伴「この僕を舐めやがって、このド低能がーーーーーッッッ!!」 

編集者「!? な、なんですかっいきなり−−」 

露伴「それは僕の台詞だ! お前、喪黒福造と出会ったな! 契約した人間がどうなるか知っていて!」 

編集者「な……」 

露伴「僕ぁ確かに一週間前言った! 『君も編集者だって言うなら、この岸辺露伴に意見を出さなくちゃあならないだろ。作家の仕事に頷くのが君の仕事じゃあない』ってな!」 

編集者「そ、そうですよ! 岸辺先生にそう言われた後、喪黒さんに出会ったから千載一遇のチャンスだと思いましたから、自分の意見を自分で言える様にしてもらって……」
露伴「僕は君の意見が聞きたいと言った! 他人の力を借りなきゃ作家に意見も言えない意志薄弱な編集者の意見なんか聞きたかぁないねッ!」 

編集者「そ、そんな勝手な事を言わないで下さいっ! だったら僕はどうすればいいんです!? もう喪黒さんと契約してしまったんですよ!?」 

露伴「そんなのは君の勝手だろう、と言うのは簡単だ。だが君は『セールスマン』から『商品を受け取った』んだろう。少なくとも、一週間以内にだ」 

露伴「そしてここは日本だ。今すぐ喪黒福造に連絡を取ってクーリングオフしてもらえッ!!」 

編集者「えーーーーっっ!!? 笑ゥせぇるすまん相手にクーリングオフ!? そ、そんな無茶苦茶な事出来る筈が……」 

露伴「うるさいッ! 出来るか出来ないとかそんなどうでもいい事を聞きたい訳じゃないッ! 君には言ってなかったが、喪黒福造にも会ってきた! 契約はしなかったさ、取材はこなしてきたがね!」 

露伴「別に次の作品にすぐフィードバック出来る訳じゃないから取材費だって自腹さ! なんでそんな事をするか判るかッ! 僕は読んで貰う為に漫画を描いているッ! 
その為にはリアリティが必要だ……自分を破滅させる存在と相対しながら酒を飲み、彼に破滅させられた人間達の話を聞きだす時の気持ちがどんなものなのかを理解する必要があるッ!」
露伴「そんな僕の編集者だと言うなら、ちょっとくらいの無茶苦茶ならやってみせろッ! あの笑ゥせぇるすまんからクーリングオフをもぎ取ってみせろ! 人を破滅させて歩いているヤツから生き延びてみせるくらいの事はしてみせろ! ……少なくともこの僕はやってのけたぞ」 

編集者「う、うう……滅茶苦茶だ! 変人だって聞いていたけど、こんな有り得ない性格の人だったなんて……」 

露伴「契約で自分の意見を言わざるを得ないからな。本人の目の前で、まるで僕が人格破綻者みたいな物言いをされるのが不愉快じゃないはずがないが……まあいいさ。ヤツから名刺を貰ってるんだろう」 

露伴「今すぐヤツをここへ呼び付けて契約を解約させるんだ。それをしない限り、僕ぁ次の原稿を書かない。編集長から何か言われたら言ってやるさ、今の編集者が気に入らないから描く気が起こらなくて困っているってな!」 

露伴「編集長から大目玉を食らうか喪黒福造と対決するか! 君が選べッ!!」 

編集者「う、うう……なんて日だ、どうしてこんな事に……」 

編集者「……もしもし、喪黒さんですか? 実は先日の契約を解約したいんですが……クーリングオフって出来ますか? ええ、はい……」 

露伴「世の中にそんなうまい話なんてありゃしないさ。ま……ヤツをここに来させる段取りが出来たなら、ヤツが来るまで打ち合わせをしようじゃあないか。それまでどうせヒマだしな」 

露伴「いずれ君が君自身の意思でこの岸辺露伴に意見出来る様になった時に、描かれるはずの読み切りの打ち合わせだ」 

露伴「借り物の力でしか僕に意見を出来ない弱腰は腹が立つが、そのズケズケ物を言う姿勢を持った君と組んだ作品がどれだけの出来になるのかは、正直興味がある……」 

露伴「全く漫画家ってのは、因果な商売だなあ!」 

岸部露伴−−取材終了