18 無名さん
綾音と呼ばれた少女は、整った人形のような美しい顔にふわふわと靡く金色の髪の一部が白銀で、左右違う宝石のような瞳をしていた。

「荀いく、俺の娘の綾音だ。もっとも母親はいないし俺が若いときの過ちみたいなものだ」
『なんですか、それ。僕が邪魔みたいな言い方しないでくださいまし』

何処から突っ込んだらいい?