34 無名さん
>「こんな自分もうイヤだ消えてしまいたい」
私の体のどこからか聞こえてきた
「こんな自分もう最低だよね」
また私の体のどこからか聞こえてきた
「ねぇ、飲みたいなら飲めば?」
「食べたいなら食べれば?我慢する事ないよ」
今度は部屋の隅から聞こえてきた
振り返ると誰も居ない
居るはずのない部屋の隅をただジーっと見ていた
「ねぇねぇ、もう少し気楽に生きてみようよ」
また部屋の隅から聞こえた
確かに私は物事、深く考え過ぎる傾向がある
昔からだ、もう少し気楽に生きたいといつも思ってた。
誰?何処に居るの?
カサッと音がしたけど何処なのかわからない
誰?教えてよ
「こんな自分もうイヤだ消えてしまいたい、とか思わないで悲しくなるから」
また今度は私の体のどこからか聞こえてきた
「こんな自分もう最低だよね、とか最低なんかじゃないから」
また私の体のどこからか聞こえてきた
段々、神様の声のような天使の声のような、
この世の人の声ではないと思った
その瞬間、上から何かがポタっと落ちてきた
フローリングの床を見ると、とても可愛らしい小さな天使の置物だった
やっぱり今の声は天使だったんだ…
天使に会ってみたい衝動に駆られたけど天使は目には見えないと悟った。
天使の置物をカラーボックスの上に飾った。
ちょうど硝子の天使のオブジェを並べていたので、その隣りに置いた。
その後から何故か天使の置物が見守ってくれてるような安心感が湧いてきた。
でも、もう天使の声が聞こえることはなかった。

ホラーじゃん